小林信彦の「オヨヨ大統領の悪夢」

jpeg000 54小林信彦の「オヨヨ大統領の悪夢」を読了。オヨヨ大統領シリーズの8作目です。「クネッケ博士のおかしな旅」を除くと、オヨヨ大統領が明示的に登場する最後の作品です。作者自身はオヨヨ大統領シリーズには入れていない、という情報もあります。この作品では、オヨヨ大統領は作者と同じ世界に所属して、作者に電話をかけてくる、という形で登場します。その意味でオヨヨ大統領は今回脇役で主役は作者である小林信彦自身です。オヨヨ大統領が作者を脅迫するために睡眠薬を買い占めたり、沖田総司が現代に蘇って芸能界でスターになったり、作者が真奇郎という編集者を様々なミステリーのトリックやあげくの果てはSFのトリックで殺そうしてことごとく失敗したり、と趣向を凝らした4つの話が収められています。また最後の「華麗ならざるエピローグ」ではシリーズ全体をひっくり返しかねないようなオヨヨ大統領の述懐が登場します。

小林信彦の「オヨヨ大統領の悪夢」」への2件のフィードバック

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