赤田祐一+ばるぼら共著の「定本 消されたマンガ」

jpeg000 113赤田祐一+ばるぼら共著の「定本 消されたマンガ」を読了。
何らかの理由で、出版史上から消されてしまったマンガとその消された事情を説明した本です。
あの国民的漫画「サザエさん」には、新聞には掲載されたけど単行本には入ってないのが、何と700本もあるそうです。その中には時事ネタ過ぎて今の人には何のことだかわからない、といったようなものもあるみたいですが、「人喰い人種」について触れているようなものもあるみたいです。
60-70年代の作品は、ハレンチ学園、ブラック・ジャック、アシュラなどリアルタイムで読んでいたものが多く懐かしいです。ジョージ秋山は70年代初期の頃は本当に過激でした。ちょっと差別的表現が出てくる、というレベルではなく、例えば「アシュラ」では初回から飢えた母親が自分の赤ん坊を食べてしまおうとします。
また、1980年に赤塚不二夫が「キャスター」という人肉食を笑いにした漫画を発表していたのを初めて知りました。
そういうのに比べると1990年以降のものは、盗作だとか単なる自主規制だとか、パンチ力としては大幅に落ちるものが多いように思います。
また、大学生の頃、泉昌之の「かっこいいスキヤキ」他を愛読していましたが、それにはウルトラマンが四畳半でギターを弾いていたりするパロディー漫画が多数入っていました。当時から「いいのかこれ」と思っていましたが、円谷プロに許可を取らないで勝手にやっていたみたいです。その後正式に抗議が来てお金を要求されて、支払えないので、今の単行本ではウルトラマンネタは削除されているみたいです。

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