白井喬二の「霧隠繪巻」

jpeg000-69白井喬二の「霧隠繪巻」を読了。元々、「真説霧隠才蔵」という題で、京都新聞の夕刊に昭和26年8月10日から昭和27年8月27日までに連載されたもの。その後講談社から単行本が出た時も「真説霧隠才蔵」のままでしたが、昭和45年に立風書房から出た時に「霧隠繪巻」に改題されています。単に改題されただけでなく、この時加筆削除が行われています。白井の真田十勇士を扱った作品には、他に猿飛佐助を主人公とする「帰去来峠」があります。でも二つを比べると、物語としては「霧隠繪巻」の方がはるかに面白いです。ただ、どちらの作品でも忍者である猿飛佐助・霧隠才蔵と、お城の中のお姫様が関わり合うという設定があり、共通点を感じます。この物語では、徳川方として、阿茶局(あちゃのつぼね)と河原大隅が登場し、関ヶ原の戦いが終わって大坂冬の陣が始まるまでの、東西の緊張した雰囲気の中で、真田党の一員である霧隠才蔵とはりあう様が描かれます。元々は紀州浅野藩のお姫様であった照花姫が、実の母を連れて浅野藩を出奔し、霧隠才蔵の師匠に付いて忍術を習い、結局小照乙女(こてるおとめ)と名を変えて、才蔵の妻になります。物語は、大坂冬の陣までで終わっていて、そこで才蔵は真田幸村と別れて、小照乙女と共に身を隠す所で終わっています。

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