カール・シューリヒトのベートーヴェン交響曲全集

カール・シューリヒトのベートーヴェン交響曲全集を聴きました。最初から全集として企画されたものではなく、1941年から1956年までの色んなオケとの録音を集めたもの。(モノラル録音)Amazonでわずか1,892円で買いました。(5枚組)1番から8番まではトスカニーニの名盤を聴いたすぐ後ということもあって、特に印象に残ったものはなかったのですが、9番を聴いてぶっ飛びました。第4楽章の出だしで、猛烈なスピード+金管の最強奏。トランペットがついていけていなくて音を外しています。こんなぶち切れたような演奏を聴いたのは初めてです。シューリヒトというと、「玄人好みの指揮者」「枯淡の境地」という感じで、特に最初聴いたブルックナーの7番(ハーグフィル)とかモーツァルトのハフナー交響曲(ウィーンフィル)はそんな印象でした。しかし、シューリヒトは一説によると、2回と同じ演奏はしなかった人ということで、今回の第9は今までのシューリヒトのイメージを粉々に打ち砕くようなインパクトがありました。この9番を聴くためだけで、1,892円は本当に安いです。この9番は1954年の録音で、オケはフランス国立放送管弦楽団です。

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