クラウディオ・アバド/ベルリンフィルのベートーヴェン交響曲全集

クラウディオ・アバド/ベルリンフィルのベートーヴェン交響曲全集を聴きました。アバドは好きな指揮者ですが、ベルリンフィルとの組み合わせは何か水と油という感じがして違和感があり、これまでマーラーくらいしか聴いていませんでした。(何かの本で、ベルリンフィルの古参の団員が、カラヤンの時もフルトヴェングラーの時に比べベルリンフィルの音には変わりがなかった。しかしそれをアバドが目茶目茶にした、と言っていました。)しかし、先入観を排して聴いてみれば颯爽としたテンポの中々悪くないベートーヴェンでした。余談ですが珍しいと思ったのは、この全集はCD1が1番と2番、CD2が3番、4番という風に、完全にベートーヴェンの作曲順になっていることです。当たり前じゃないかと思われるでしょうが、手持ちの30数種類のベートーヴェン交響曲全集でこの順番になっているのはこのアバド/ベルリンフィルのだけです。何故ならば普通は3番と4番の演奏時間は合計で80分を超すので、一枚のCDには入らないからです。この全集では両方を合わせて79分29秒というCD収録時間の極限みたいな入れ方をしています。これはアバドのテンポがかなり速いからこそ可能になったのだと思います。

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