英語学習雑誌2誌の比較-CNN English ExpressとEnglish Journal

2018年3月で、購読歴丸4年になる2つの英語雑誌の比較。「CNN English Express」と「English Journal」。この2つはたぶんライバル誌となりますが、内容はかなり違います。価格はCNNの方が税込み1,240円、EJの方が1,512円でEJの方が高いです。

1.CNN English Express
朝日出版社から出ているもの。名前の通り、CNNのニュースが満載でそれが主要コンテンツです。それも短いニュース(10本+2本くらい)、ちょっとまとまったニュース(4本くらい)、ニュースショー(アンダーソン・クーパー360°)とバラエティーに富んでいます。ただ、雑誌に掲載されるのは大体1~2ヵ月前のニュースで時間差があります。ニュースの元もアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアと色々でそれぞれの国のアナウンサーがしゃべっており(2回読まれて最初がオリジナル、2回目がアメリカ人かカナダ人になりますから、発音を比較する上でも有益)、TOEICでのリスニングがこの4ヵ国ですから、TOEICリスニング対策として有益です。また、長いニュース1本について、通常のスピードと1.5倍速のスピードがあり、これも聴き取り強化に有益です。ニュース以外に、インタビュー記事がありますが、これは月に2本ぐらいでEJに比べるとちょっとだけ劣ります。その他連載が何本かありますが、一回連載が始まるとかなり長く続き、今やっている科学評論家のクリストファー・ロイドの記事は2018年1月号でもう34回目です。添付されているCDの収録時間は毎回きちんと65分ぐらいで安定しています。これはEJに比べるとしっかりしていて学習計画が立てやすいです。

2.English Jounal
英語教材で定評があるアルクから出ているもの。この雑誌の売りはなんといってもインタビュー記事で、毎月3本くらい。それもその中には毎月かなりの有名人が含まれており、たとえば2018年1月号ではレディー・ガガが登場します。過去にはジョン・レノンの昔のインタビューとか、ブラッド・ピットなんかも登場しました。大体新しい映画が封切られるとその主演男優・女優が登場することが多いので、洋画好きの人にはいいと思います。(まあそのせいで価格がCNNより高いのでしょうが。)芸能人以外にも、学者系が結構登場し、なかなか面白いことをしゃべっていることがあります。最近著作を読んだエリン・メイヤーはこのEJのインタビューで初めて知りました。インタビュー以外の連載記事としては、アメリカの作家ケイ・へザリのエッセイ(これはなかなかいいです)とか、クイック・チャットという日本に在住している外国人同士の雑談(普通)、またミステリー・スピーカーという正体が隠されたキャラクターがしゃべってその正体を当てるクイズ(これはその正体が最近はスモッグだとか駐車場だとかダムのような訳の分からない物が多くなってイマイチ)があります。この雑誌の問題点は、それ以外の特集記事のばらつきが極めて激しいことです。その特集記事の長さによって、毎月のCDの収録時間がかなり大幅にぶれ、短い時は50分程度、長いときは80分とCDの収録時間の限界に近いものもあり、毎月の学習計画を大幅に狂わせてくれて、非常にやりにくいです。また、最近始まった「英語でヨガ」というのも意味不明の企画で、出てくる単語はinhale(息を吸う)、exhale(息を吐く)みたいなのの繰り返しで、英語の教材としてはあまり価値がありません。(私はいつも聴かないで飛ばしています。)全体的に編集方針がはっきりしていなくてあっちへ行ったりこっちへ行ったりしています。

もし、どちらか1冊だけというのであれば、価格的にも安いCNN English Expressの方をお勧めします。もちろん経済的に余裕があるなら両方を購読する方が、英語のバラエティーという意味では広がります。

ただもちろんこの2つの雑誌だけで十分という事ではなく、例えば”panting”(荒い息をしている状態)という単語はドラマを見ていれば良く出てきますが(セリフではなく英語の字幕の説明で)、この2つの雑誌で登場したのを一度も聞いたことがありません。英語のレベルが上がる程、色々な英語にチャレンジし、媒体を拡げた方がいいと思います。

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