ヘイリー・アルセノーさん

Time誌の8/23-8/30号を読んで出てきた、SpaceXのInspiraton4というあるIT会社社長が主催する宇宙飛行ミッションの4人のクルーの中の唯一の女性である、ヘイリー・アルセノーさん。美人だし格好いい!
非常に健康そうに見えますが、子供の時骨肉腫で生死の境を彷徨い生還したという経歴を持っています。(現在29歳)彼女の左の大腿骨は金属の人工骨で、人工骨を体内に持つ人が宇宙に出るのは初めてだそうです。現在、テネシー州メンフィスの小児科専門のセント・ジュード・チルドレンズ・リサーチ病院の医療助手です。元々このフライトがその病院のためのチャリティーを兼ねていて、この病院の従業員を一人選ぶということで彼女が選ばれたものです。この病院に入院している多くの重病の子供たちが、同じような経験を持つ彼女が宇宙に行くことで、きっと大きな希望を与えられることでしょう。

「君の名は」第2部におけるアイヌ女性の描写について

今日のオンラインの英会話で、「君の名は」(新海監督のアニメではなく、ラジオドラマ+映画の)の第2部でアイヌの女性が典型的な(少数民族への)偏見を持って描写されているというのをテーマにして話しました。北原三枝が演じるアイヌのユミという娘は、ヒロインの真知子と正反対で、情熱的で大胆で行動的でという感じで描かれています。つまりはビゼー(メリメ)のカルメンと同じです。
しかし、最近「まつろはぬもの」というアイヌと日本人の混血で語学の天才であったことから松岡洋右の密偵となって戦地を飛び回ったシクルシイという人の自伝を読んでいたら、彼の祖父が彼の出生(大正7年4月29日→昭和天皇と同じ日生まれ)を役場に届けにいった時の話が出てきます。そこに役場の人間のセリフとして「あんたの娘は誰とでも寝るんだな」というのが出てきます。それを聞いた彼の祖父は激怒していますが、しかし実際に3人の男性と関係し5人の子供を産んでいたようです。この女性が特異な存在なのか、アイヌの女性の一般傾向として性道徳的に緩いのかは判定が難しいですが、実際に日本人とアイヌの混血がかなり顕著に認められるという事実も考えると、このユミというキャラクターは、必ずしも脚本を書いた菊田一夫の偏見だけからではなく、少なくともユミのような性格のアイヌの娘がいてもおかしくはない、という了解があったような気がしてきました。(この「君の名は」第二部のアイヌ文化の描写については、実際のアイヌの人がチェックしていた、という話も聞いています。)一歩間違うとそれこそ思い込みによる偏見になりますので注意が必要なことを自戒しています。

小室圭さん・眞子様について外野があれこれ言うのは止めよ。

最近、Yahooニュースを見る度に、小室圭さん・眞子様関係のニュースを片っ端から「今後表示しない」にしています。
小室圭さんと眞子様については、最初は爽やかな印象を受けました。しかしその後の色々な報道でその爽やかさはかなり減少しました。しかし、小室さんはまだ一般人です、そして明確な罪を犯した訳でもないのに、何故ここまでひどく言われなければならないのでしょうか?はっきり言って批判する人は表では道徳的な発言をしているように見せかけて、裏で動いているのは単なるやっかみの感情です。故山本夏彦翁の言う「茶の間の正義」です。つい最近、女子プロレスラーのある方がネットでの心ない批判の殺到が原因で自殺しました。もし小室さんが自殺したり、眞子様が一生結婚しないと言い出したとしたら、一体誰が責任を取るのでしょうか?はっきり言ってこれはネット上での集団による特定個人への「いじめ」「ハラスメント」以外の何物でもありません。関係の無い人はこれ以上あれこれ口を出すのは止めてください。

寒川神社でお札をもらって来ました。

11日に神奈川の地元の神社として寒川神社に初詣に行きました。いつもここで寒川神社と天照大御神のお札を貰い、更に元旦の初詣に行った神社のお札と合わせて神棚に飾っています。元旦の初詣は今年は宮城の鹽竈神社でした。寒川神社は成人式で晴れ着姿もちらほら目立ちましたが、さすがに例年に比べると半分以下の人出でした。

謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。今さら言うまでもなく2020年は多くの人にとってひどい年になりました。今年こそ一日も早くCovid-19を駆逐し、元通りの生活が戻ってくることを祈っています。本ブログについては、今年も今までと同じく様々な話題を扱っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

龍ケ崎市歴史民俗資料館

8月10日に茨城県龍ケ崎市の歴史民俗資料館に行って来ました。何故かというと、白井喬二は人生最後の10年間を、次女の嫁ぎ先であった龍ケ崎市で過ごしているからです。かといって白井喬二に関する展示はありませんでしたが、20数年前に展示会をやった時の図録を買えましたので、戦果はありました。その図録によるとこの資料館は私がまだ読んでいない白井作品を3作くらい持っていることが分り、その内貸してもらえないか手紙を書こうかと思います。
展示は、何かほとんど私の子供時代でした。既にそれらが博物館などで展示されるようになってしまったということです。特に食品店兼お菓子屋みたいな店のガラスケースが懐かしいです。昔はたとえばオカキみたいなのはこういうガラスケースに売っていてグラムいくらで量り売りでした。

マイナポイントの申し込み

マイナポイントをスマホのお財布ケータイのEdyで登録しようとして、悪戦苦闘。初日のPCからの登録ではID番号とセキュリティ番号を入れろというので、スマホのEdyにはどこを探してもそんなの無いので、別にRakutenポイントカードを申し込みました。しかし7月3日になってスマホのEdyにマイナポイント登録メニューが出てきたので、そこから登録しようとしました。そうしたら今度はマイナンバーカードのスマホでの読み取りが上手くいかず悪戦苦闘。SONYの機種は機種毎にカードを当てる場所がてんでバラバラで違います。結局スマホのカバーを付けた状態では上手くいかないことが分って、カバーを外してやってやっと何とか登録完了。しかしポイントが反映されるのは10月10日以降でまだ先の話。別に申し込んだRakutenポイントカードは無駄でした。しかしこんなの普通の高齢者には絶対無理だと思うけど。

古関裕而とアイヌ

古関裕而のリンクについて落ち穂拾い。

古関裕而とアイヌ

菊田一夫が台本を書き、古関裕而が音楽を担当した「君の名は」の映画版の第2部は、ようやく氏家真知子に巡り会った後宮春樹が、真知子が既に誰かと結婚してその子を宿していることを知り、傷心して北海道に渡ります。そこでアイヌの娘であるユミと出会い、ユミは春樹を好きになって…というストーリーです。

このユミの歌が「黒百合の歌」です。
 
織井茂子「黒百合の歌」
 
古関裕而の曲らしく、何度も聴くと本当に病みつきになるような曲で、エキゾチズムあふれる名曲です。
しかし、菊田一夫の詞と映画のストーリーはある意味アイヌに対する偏見にも満ちていて、日本人の真知子が大人しく内気で、アイヌのユミが大胆で積極的に春樹への愛を告白するようなタイプに描かれていますが、これはビゼーの「カルメン」と同じで、異民族の女性が(性的にだらしなく)積極的に男性にアプローチするというある意味典型的な偏見です。(カルメンはジプシー=ロマです。)なお歌詞の中に出て来る「ニシパ」はアイヌ語で「旦那さん、お兄さん」といった意味。
 
伊藤久男「イヨマンテ(熊祭)の夜」
 
これまで敢えてリンク集で紹介していませんが、古関裕而の曲の中ではベスト5に入れてもおかしくない名曲で、歌謡曲というよりオペラアリアという感じです。また伊藤久男(「エール」の佐藤久志=プリンスのモデル)の代表曲です。
イヨマンテは確かにアイヌの熊祭ですが、この曲は元は「鐘の鳴る丘」で木こり達が木を切りながらハミングで(歌詞無しで)歌うものでした。それを歌いにくいのでということで伊藤久男が菊田一夫に詞を付けて欲しいと頼んで、1年くらい経ってやっと作詞されたのがこの曲です。その頃菊田一夫がアイヌ文化にはまっていたため、イヨマンテが採用されたのですが、古関裕而が「アイヌの何かはどうですか」と菊田一夫に勧めたという情報もあります。曲自体は名曲でも歌詞は色々問題で、イヨマンテの祭は昼間に行うものでかがり火を焚いて夜にやったりしないとか、あまり正確な描写ではありません。なお、この曲はコロンビアから発売された時に当時のコロンビアの文芸部長が「こんな曲は売れない」と断言して、まったく宣伝もしなかったのに、伊藤久男が意地になってあちこちで歌い、やがて歌に自信がある人がNHKののど自慢で歌い始め、発売の年にのど自慢で一番多く歌われたのがこの曲だそうです。
 
ちなみに、チュプチセコル(江戸時代のアイヌ語を考える会会長)という方が、上記2つと映画「モスラ」に出て来るやはり古関裕而が作曲した「モスラの歌」のリズムがまったく同じであることを指摘しています。
 
ザ・ピーナッツ「モスラの歌」
 
古関裕而が「モスラ」の音楽に採用されたのは、おそらく古関が戦争中に慰問兼現地の民謡の蒐集ということで東南アジアを3回くらい訪問しているので、その経験を重視したのではないかと思います。ちなみに「モスラ」の最初の映画は、インドネシアのインファント島という架空の島で、現地の人を日本人俳優が顔を黒塗りして演じて、ほとんど裸で火の回りで歌ったり踊ったりしており、現在では完全にアウトな描写です。古関にとっては別にアイヌや東南アジアに差別意識があったのではなく、彼なりのエキゾチズムの表現がこれらの3つの曲だということだと思いますが、アイヌの方の指摘にはちょっと考えさせられました。

これが本当のアベノマスク?

不織布マスクの密着性を改善するのに、プロレス用の覆面が使えないかと思ってAmazonで検索していて出てきたのがこれ。うーん、これは感染予防に実に効果が高そうです。アベノマスクの布マスクじゃなくて、これを一家に一つ配っていたら支持率上がったかも。(笑)

市川崑監督の「東京オリンピック」

市川崑監督の「東京オリンピック」を観ました。2020年東京オリンピックの延期が決まったこのタイミングで観るのが何とも言えない感じです。全部で2時間50分という大作で3回に分けて観ました。公開当時、「芸術か記録か」という論争になったのですが、私は批判した人の気持ちが良く分りました。日本人がメダルを取ったものを全て網羅しておらず、柔道ですら、重量級の猪熊功と、無差別級の神永昭夫の試合(ヘーシンクに敗れた決勝戦)だけです。その一方で、男子1万メートルで周回遅れの最終ランナーのシーンにかなりの時間を使ったり、アフリカのチャドから来た無名選手の描写にかなりの尺を使ったりとか、バランスを欠いていると思います。特に銅メダルの男子バレーは女子バレーに5分ぐらい使っているのに対し、まったく出て来ず、松平康隆監督が激怒したのは良く分ります。
写真は女子バレーについてはさんざん書いたので(一つだけ、女子バレーのシーンを撮影しているのは短編映画「挑戦」の監督の渋谷昶子さんです)、男子マラソンにしました。帝王アベベと、3位になった円谷幸吉さんです。アベベは「裸足の帝王」というイメージが強いのですが、東京オリンピックではちゃんと靴を履いていました。(どうでもいいですけど、エチオピアに対する日本人のイメージはこのアベベによる良いものがあったと思いますが、それを今回WHOのテドロス氏が崩してしまいました。)
後はお元気な昭和天皇のお姿が「お懐かしや」という感じで、若き日の美智子様もおきれいでした。また、東西ドイツがこの時は別々の国ではなく統合ドイツとして出場していて、メダルの時に国家の代りにベートーヴェンの歓喜の歌を使っていたのも印象的でした。
開会式も良かったですが、閉会式でこれも古関裕而作曲のオリンピック・マーチに合わせて、各国の選手が隊列を崩して自由に混ざり合って行進したのも印象的でした。
ともかくもこの頃の日本は若さとエネルギーに満ちていたという感じで、よくもまあこれだけの大イベントをやり遂げたな、と素直に感心します。