マーティン・スコセッシの「沈黙」

マーティン・スコセッシの「沈黙」を観ました。映画にするのに非常に難しい内容だと思いますが、スコセッシはロドリゴ神父の内面の葛藤をうまく映像化していたと思います。スコセッシの解釈はロドリゴはキリスト教を捨てたのではなく、むしろ試練を経て本当の信仰を発見したということだと思いますが、これは原作の解釈と隔たってはいないと思います。スコセッシはその解釈をよりはっきりさせるために、映画の最後でちょっとした仕掛けを入れています。キリスト教の歴史を考えると、地理的な範囲が広がる度に、常に新しい解釈が生まれ、たとえばキリスト教がギリシア哲学と出会ってグノーシス主義が生まれ、それは後に異端とされる訳ですが、プロテスタントの発生もある意味似たようなことだと思います。そういう意味でロドリゴがたどり着いた新たな信仰は、一種のプロテスタント的な新しい信仰と考えてもいいのではないかと思います。

J・J・エイブラムスの「スター・ウォーズ フォースの覚醒」

「スター・ウォーズ フォースの覚醒」を視聴。
いやー、ひどかった。エピソードIV~VIの成功パターンを再びなぞっているだけの映画。ジョージ・ルーカスは新しい内容にしたかったらしいけど、ディズニー側が拒否して、ルーカスは外されてこんな内容になったみたい。後一つは、オバマ大統領時代のpolitically correctなスター・ウォーズで女性と黒人が主人公やってます。まったく、こんな映画作るからトランプが当選するんだよ。(って違うか。)良かったのは新しいドロイドのBB-8ぐらい。もう一つ驚いたのは、Wikipediaで見たら、アメリカの評論家がこの作品を絶賛していること。アホじゃなかろうか。

ジョージ・ルーカスの「スター・ウォーズ エピソード III/シスの復讐」

「スター・ウォーズ エピソード III/シスの復讐」を視聴。これで当初計画されていたエピソード6本はすべて視聴しました。エピソードIIでよく分からなかった話が、IIIを見て大体は理解できましたが、それでも映画を観ただけでは十分わからない部分が残りました。(例えば、サイフォ=ディアスってそもそも誰?)それよりイマイチだと思ったのが、アナキンがダークサイドに堕ちる上で、葛藤があまりなくて説得力がないことです。パメラが実際に死にそうになっているのならともかく、予知夢を見ただけであっさりダークサイドになびくのは納得できません。しかも、一回ダークサイドに堕ちると、それですぐに完全な悪の権化になって、子供たちまで虐殺してしまいます。普通はもっと善と悪との間での行きつ戻りつがあるんじゃないかと。パメラが「彼には善の心が残っている」と言っても、まったく真実味がないですし、エピソードVIで、ダース・ベイダーがルークを助けるというのの伏線としても不十分です。それで結局むしろアナキン自身のせいでパミラが死んでしまい、ダース・ベイダーとしてもショックを受ける訳ですが、その辺の葛藤はIIIとIVの間で何も描写されていません。
全体に、特撮の画面や音響は素晴らしいものがありましたが、ストーリーとしてはかなりちゃちでした。観る前はアシモフの「銀河帝国の興亡」みたいなドラマを期待していたんですが、まったく違いました。

ジョージ・ルーカスの「スター・ウォーズ エピソードII/クローンの攻撃」

「スター・ウォーズ エピソードII/クローンの攻撃」を視聴。前半部分はまったくといっていいほど面白くなかったです。あの可愛かったアナキン坊やがいまや中二病のクソガキになってしまって、ジェダイの癖に女に走るし。どうもスター・ウォーズの三部作の真ん中は中途半端でよくないと思います。またストーリーもワケワカで、なんでジェダイ・マスターが極秘裏にクローンの軍隊を用意していたのかその辺の事情がさっぱりでした。ただ、後半の戦いはまあ面白く、ヨーダが初めて戦うのを見れたのはちょっと良かったかも。ヨーダってどう見ても志村喬だよな、と思ってググってみたら、同様の意見はいっぱいありました。

ジョージ・ルーカスの「スター・ウォーズ エピソード I/ファントム・メナス」

「スター・ウォーズ エピソード I/ファントム・メナス」を視聴。このエピソードは割と楽しめました。ビームサーベルじゃなかった、ライトセーバーのチャンバラの「殺陣」が、エピソードIV、V、VIに比べるとかなり改善されたように思います。若干、カンフーぽくなってきた気もしますが…(「燃えよドラゴン」の”Don’t think, feel!”も使われていましたし…)しかし、相変わらず変な日本趣味は満載で、ダース・モールの顔はほとんど歌舞伎の隈取りだし、アミダラ女王の髪型はこれまた変な日本髪だったし…ポッド・レースは、「ベン・ハー」か「マッハGoGoGo」のパクリのように思いました。(「マッハGoGoGo」はアメリカでも”Speed Racer”の名前でテレビ放映されていて、結構人気がありました。)アナキン坊やはとても可愛かったですね。あれで将来ダークサイドに落ちるとはとても思えませんが。