古今亭志ん生の「稽古屋、後生鰻、らくだ、巌流島」

jpeg000 95落語、本日は大ネタの「らくだ」が聴いてみたくなって、古今亭志ん生の「稽古屋、後生鰻、らくだ、巌流島」を取り寄せて聴いてみました。
稽古屋は音曲噺で、志ん生のいい喉を聴くことができます。
後生鰻は志ん生が得意とした噺で、殺生を嫌う旦那が鰻屋からうなぎを買い取って川へ放してやっていたのが、ある日うなぎがないので代わりに…というお噺。
らくだは、屑屋が酒を飲んで態度を豹変させる所で終わっているショートバージョンです。体が大きくて無法者で「らくだ」というあだ名のお兄さんが、フグにあたって死んでしまって、その兄貴分が葬儀を出そうと大家や八百屋を脅かす噺です。酔っ払いの描写に関しては志ん生以上の落語家はいません。
巌流島は「岸柳島」とも表記されますが、乗合船に乗り合わせた無法な侍を年取ったお武家がうまく謀って川中島に侍を置き去りにする噺です。元は上方の噺で、志ん生がくすぐりを多数追加して滑稽なお噺に変えたみたいです。

古今亭志ん朝の「百年目」

jpeg000 93落語、今日は志ん朝の「百年目」。店の中でいつも小言ばかり言っている商売一筋の堅物に見える番頭さんが、実は大変な遊び人で、ある日芸者と花見に出かけてそこで店の旦那とばったり会ってしまい、遊びをやっていたことがばれて…というお噺です。
登場人物が大変多いのですが、志ん朝の演じ分けが見事ですし、長い噺ですが志ん朝のトントントンと噺を運ぶテンポが実に気持ちいいです。

古今亭志ん朝の「品川心中、抜け雀」

jpeg000 91落語、今度は志ん朝の「品川心中、抜け雀」を取り寄せて聴きました。
「品川心中」は、品川で売れっ子だった遊女が、寄る年波で段々人気がなくなり、移り替え(衣装替え)をしたくてもお金を出してくれる客がなく、それをはかなんで客のうち人の良い貸本屋の若旦那と心中しようとします。しかし土壇場で、若旦那を海に突き落とした後、お金を出してくれる客が見つかったと連絡があり、遊女は若旦那を海の中に落としたまま帰ってしまいます。突き落とされた若旦那は幸い海が浅かったので助かり、世話になっている親分の所に行きますが、子分共は博打の真っ最中で、手入れが入ったと勘違いして慌てふためくさまを志ん朝は見事に演じ分けます。実際の品川心中はこの後、若旦那が遊女に復讐する話があるのですが、これは現在では演じる人がいないようで、この志ん朝のCDも前半までです。
「抜け雀」は、一文無しで旅籠に泊まった絵師が、宿代の形に衝立に雀の絵を描いたのが、朝日を浴びると雀が絵から抜け出して餌をついばみにいってまた戻ってきます。これが評判になり旅籠は大儲けしますが、ある日老人がやってきて、その絵に欠陥があると言い出して、というお噺です。噺として面白いですし、サゲも決まっています。

小林信彦の「名人 志ん生、そして志ん朝」

jpeg000 79小林信彦の「名人 志ん生、そして志ん朝」を再読了。2001年10月に、古今亭志ん朝が63歳の若さで亡くなったことをきっかけにして、作者の志ん朝・志ん生に関するエッセイをまとめ、なおかつ「小説世界のロビンソン」に掲載されていた夏目漱石と落語の関係を論じたものを再掲したものです。
作者は、志ん生、志ん朝の親子、特に志ん朝を贔屓として、その早すぎる死を惜しんでいます。私もこの所ずっと志ん朝の落語をCDで聴いていますが、私も志ん生より志ん朝の芸の方を高く評価します。
作者は日本橋の商家の生まれで、志ん生-志ん朝に関しては特に江戸言葉の素晴らしさを讃えています。伝統的な下町の言葉は1960年代に絶滅してしまったようで、今後志ん朝のような素晴らしい江戸言葉をしゃべれる噺家というのは出てこないのではないかと思います。

桂文楽の「富久、景清、酢豆腐」

jpeg000 89落語、今日は桂文楽の「富久、景清、酢豆腐」です。
どれも文楽はとてもうまいのですが、私にはあまり笑えるポイントがありません。
富久は富くじにあたったのに、お札を火事で焼いてしまったと思っていたら、最後に出てきたというお噺。景清は眼の不自由な人が、観音様に100日お参りしても御利益がなく、観音様に毒づいて帰る途中で雷に打たれ、目が明くお噺。酢豆腐は知ったかぶりをする若旦那の噺。