古今亭志ん生の「唐茄子屋政談(上)、妾馬、井戸の茶碗」

jpeg000 70落語、今度は、志ん生の「唐茄子屋政談(上)、妾馬、井戸の茶碗」を取り寄せました。唐茄子屋政談は上下のお話しで、上だけだったのが残念です。妾馬(めかうま)は、妹が武士の側室に召されて、その武士ととんちんかんな会話をする町人の話。井戸の茶碗は、出てくる人間が全部正直者で、不遇だった武士が「井戸の茶碗」をきっかけに幸運を得る話です。いずれも志ん生の「病前」の録音で、録音自体も悪くありません。

小林信彦の「一少年の観た<聖戦>」

jpeg000 59小林信彦の「一少年の観た<聖戦>」を再読。「ぼくたちの好きな戦争」と対になる本で、小林信彦自身が体験した戦前・戦中・戦後の時代を主として映画の観点からまとめたものです。なので「見た」ではなく「観た」になっています。戦争は特撮技術とアニメの技術を進化させ、また戦争中でありながら、黒澤明の「姿三四郎」や、稲垣浩の「無法松の一生」といった優れた映画が封切られています。戦争に入っても映画を見続けた小林少年ですが、それは集団疎開、縁故疎開の二度の疎開で中断を余儀なくさせられます。
戦争中、チャーチルやルーズベルトに対するどぎつい風刺漫画を書いていた近藤日出造が、戦争が終わると同じタッチで獄中の東条英機を風刺する漫画を発表し、小林信彦は「それはないだろう」という感想を述べています。

フレドリック・ブラウンの「火星人ゴーホーム」

jpeg000 58フレドリック・ブラウンの「火星人ゴーホーム」をこの歳になって初めて読みました。フレドリック・ブラウンは学生時代に短編集を読みましたが、長編を読むのは今回が初めてです。読み終えての感想は、これってSFである必要あるのかな?ということでした。「火星人」として描写されているものが、たとえば「悪魔」でも何の問題もなくこの小説は成立してしまうように思います。訳者の稲葉さんも指摘していますが、この小説はSFというより哲学小説(唯我論をテーマにした実験小説)と思うからです。
この作品はSFの中でのベスト作品の一つとして扱われていますが、今の時代の眼で見て、SFって何なんだろう、と改めて考えてしまいます。

古今亭志ん朝の「明烏、船徳」

jpeg000 67古今亭志ん生の「明烏、船徳」を取り寄せ。どちらも若旦那が主人公ですが、明烏の方は堅物の若旦那が、お稲荷様の夜籠もりだとだまされて吉原に連れていかれるお話しです。船徳は勘当されて船小屋で世話になっている若旦那が船頭になることを志願して、いざお客を乗せたはいいけど船頭としてはまったく役に立たないというお話しです。どちらのお話しでも志ん朝は名人芸を見せています。

NHK杯戦囲碁 志田達哉七段 対 趙治勲二十五世本因坊

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本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が志田達哉七段、白番が趙治勲二十五世本因坊の対局。志田七段は25歳ながら、NHK杯戦すでに6回目の実力者。趙二十五世本因坊はタイトル獲得数史上1位で現在も活躍する強豪です。対局は黒の志田七段が3手目に三々を打つなど地合で先行する打ち方。対する趙二十五世本因坊は早めに仕掛けて行き、戦いでは白が優勢でしたが、志田七段も各所で地を稼いで決め手を与えません。形勢は半目勝負で寄せに入りましたが、ここで志田七段の痛恨のポカミスが出て、アタリにされた黒3目をつがないで他を打ってしまいました。10目くらい損して折角の好局をふいにしてしました。白の中押し勝ちでした。