三遊亭圓生の「文違い、掛取万歳、猫忠」

jpeg000-53本日の落語、三遊亭圓生の「文違い、掛取万歳、猫忠」。
文違いは前に、金原亭馬生でも聴いています。女郎が客を騙して二十両をせしめて間夫に渡しますが、実はその女郎もその男に騙されていて、と騙し騙されが重層になっているお噺です。
「掛取万歳」は、大晦日に次々やってくる借金取りをやり過ごすため、狂歌好きの大家には狂歌で言い訳をし、芝居好きの酒屋には歌舞伎の台詞で見事に言い訳をする。最後にやってきた三河屋の主人には、三河万歳で言い訳をするというお噺です。
「猫忠」は、三味線にされてしまった親猫を慕って子猫が、吉野家常吉に化けて清元の師匠と一緒に一杯やっていて、それを本物の常吉が偽物を暴いて、というお噺。吉野家の常吉だから「義経」、狐忠信ではなく、猫がただ吞みしたから猫忠、と義経千本桜にたとえて、では静御前は、ということになって、清元の師匠がそれになぞらえられたら、師匠は自分はお多福だから似合わない、というと猫が一言「にゃーう」という落ちです。