白井喬二の「至仏峠夜話」

jpeg000-78白井喬二の「至仏峠夜話」を入手。収録作品は、「兵学大講義」と「傀儡大難脈」で、残念ながら既にどちらも読了済みのものでした。ただ白井喬二の序文は読めて、それによると「兵学大講義」の方は最初玄文社より出版されたのが、その出版社が廃業し、白井自身が紙型を買い取って、改めて南宋書院より出たものです。
「傀儡大難脈」の方は、既に紹介済みで、ユダヤ人が日本の伝統芸能の各家に伝わる秘伝書を奪い取って日本文化の衰退を図る、という荒唐無稽の極地のような内容ですが、白井によると「猶太禍捕物帳」の中の一篇として、続篇も書かれる予定があったようです。結局続篇は書かれずに終わりました。(2019年9月3日注:と思ったら、昭和6年から7年にかけて大日本雄弁会講談社の「現代」で連載された「江戸から倫敦へ」が、まさに猶太禍捕物帳第2騨でした!)

三遊亭圓生の「豊竹屋、夏の医者」

jpeg000-72本日の落語、三遊亭圓生の「豊竹屋、夏の医者」です。
「豊竹屋」は義太夫好きの旦那が寝起きに出鱈目な義太夫を勝手に創作してうなっている所に、これまた出鱈目な口三味線を演じるのが好きな男がやってきて、対決を迫る噺です。圓生は義太夫を子供の頃からやっていますから、こういう噺が得意です。
「夏の医者」は前に聴いているので省略。