田中圭一の「ペンと箸 ~漫画家の好物~」

田中圭一の「ペンと箸 ~漫画家の好物~」を読了。「ど根性ガエルの娘」を買ったらAmazonがおすすめで出してきたもので、確かに吉沢やすみの息子さんも登場するので関連があります。有名漫画家の子供さんを呼んで、その漫画家が好きな(好きだった)食べ物を聞いて、親の漫画家の話を聞きながらそれを食べるという企画物。そして最大の特長は、そのインタビューの様子をその漫画家のタッチを真似して書くという所です。田中圭一の模写はかなりのレベルで、よく特長をつかんで模写していると思います。登場する漫画家は、最後の永野のりこを除いて、私が読んだことがある漫画家ばかりで、ちばてつや、手塚治虫、赤塚不二夫の御大から、平松政次や中島徳博、江口寿史といった少年ジャンプ系、そして魔夜峰央とか西原理恵子とか上村一夫とかともかく多岐に渡ります。個人的に懐かしかったのは「まんだら屋の良太」の畑中純。娘さんが月子のタッチで描かれていて、うるっと来ました。出てくる漫画家は皆子供と良好な関係を築いていた感じで(実際には吉沢やすみの例のようにそうでもない場合もあるのでしょうが、あくまでも取材の表面上はそうです)、なかなかほろっと来る話が多くてお勧めです。
ちなみにWebでも読めます。第1話はここです。

NHK杯戦囲碁 苑田勇一9段 対 三谷哲也7段

本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が苑田勇一9段、白番が三谷哲也7段の対戦です。苑田9段は西の宇宙流と言われる豪快な棋風、三谷7段は最近本因坊リーグに入った若手有望株です。対局は苑田9段が初手高目、3手目でいきなり左上隅に掛かって見たことがない布石です。左上隅は白が掛かってきた黒を一間に挟みましたが、ここで黒が二間に高く挟み返したのも珍しい打ち方でした。しかし結果的にはほぼ定石形の分かれになりました。先手の白は右上隅の三々に掛かり、黒は手を抜いて右下隅を一間に締まりました。この後白が右上隅でケイマしたのを黒が押していって黒の壁が出来ました。そこで白は右辺を割り打ちしました。黒は左下隅に掛かって白が受けた後、黒は右辺を下から詰めました。白は左下隅に掛かりっぱなしの黒にコスミつけ、黒が立った時に下辺を三線に割り打ちました。ここで黒がいきなりこの白に上から付けていきましたが、これがどうだったか。白が跳ね、黒が切って戦いが始まりましたが、結果として黒が2子を取り、白は黒1子を制して厚くなりました。この下辺の黒は後に白から左下隅の下がりを利かされ、這って活きなければならなかったのは辛かったです。次に右辺の白1子を攻めようと黒はボウシしました。これに対し白はまともに2間に開かず、間を開けて飛びました。これが好手で、黒は上辺の白にもたれて押していきましたが、白は受けず右辺に手を戻して、攻めが利きにくい形になりました。黒は手を抜いた上辺の白を跳ね、更に下がりを先手で利かしましたが、左上隅の白は厚い形をしていてこの白には響かず、また黒は切りを狙われて、ここで既に白が打ちやすい碁になりました。その後中央で戦いが起きましたが、右辺では白は黒1子を取ってはっきり治まりました。中央での折衝の結果黒は白3子を取って地をまとめましたが、それを取り切る間に白は左辺を打ち、白も左下隅からの地を大きくまとめ、白が勝勢になりました。最後は盤面でも大幅に白が地合でリードということになり、白の中押し勝ちでした。三谷7段の冷静な打ち回しが光った一局でした。

「悦ちゃん」のTVドラマ

この間の日曜からエアコンが壊れていて、今日やっと新しい物に交換工事をしてもらいました。それで片付けたステレオとテレビを元に戻して、テレビをつけたら、NHKで何と「悦ちゃん」のテレビドラマをやっていました。ちょっとだけ見ましたが、何か原作へのリスペクトが感じられないです。「パパママソング」に実際の曲をつけたのは評価できるけど。

大月悠祐子の「ど根性ガエルの娘」3巻

大月悠祐子の「ど根性ガエルの娘」、第三巻を読了。予告で「衝撃の第15話」って書かれていたからどんなものかと思っていましたが、正直な所あまり衝撃を受けるようなものではなく、第1巻、第2巻の流れから十分予想できるような内容でした。ただ、1、2巻に比べると、より大月悠祐子自身が全面に出てきている内容になってきています。ある意味「親を克服しようとする子供」の普遍的なお話としても読むことができます。この巻では元々連載していて週刊アスキーの編集部が、「一度壊れてしまった家族だけど、その後元通りになって良かったね」的にまとめようとしたのを、大月悠祐子が拒否して原稿を引き上げ、結局連載が「ヤングアニマルdensi」に移ってそこで続くことになります。私はこの3巻で終わりかと思っていましたが、まだ続いています。ここで読めます。

大月悠祐子の「ど根性ガエルの娘」1、2巻

大月悠祐子の「ど根性ガエルの娘」1、2巻を読了。
吉沢やすみの「ど根性ガエル」については、私が9歳の時少年ジャンプでの連載が始まっており、まさにど真ん中世代です。ジャンプ特有の人気が出るととことん連載を引っ張るというシステムのせいで、当時から吉沢やすみがネタに詰まっていることは読んでいる方でも理解していました。その時、吉沢やすみが取った手段は、ネタに詰まると登場人物を増やすということで、たぶん連載の最後の方は登場人物が100人くらいになったんじゃないでしょうか。また、「ど根性ガエル」の後の作品もいくつか読んでいて、人気が出なくて苦労していたのも記憶しています。ギャグ漫画家というのは本当に大変で、継続してネタを出していくのはかなり至難の業だと思います。長く続けられる漫画家って、この本にも書いてありましたけど、さいとうたかおみたいにプロダクション作ってシステム化して他人の知恵を借りないと無理ですね。
この作品の吉沢やすみは、ギャンブル依存で、DVに走り、娘のお金を盗み、といい所がないようですが、それは結局吉沢やすみが本物のアーチストなんだと思います。そんな中、奥さんと結婚するきっかけは、本当のピュアラブという感じでほっこりします。
ストーリーとしては、第3巻の15話で衝撃の展開になるみたいで、それを読んでみないとまだ何とも言えません。