白井喬二の「上杉謙信」

jpeg000-39白井喬二の「上杉謙信」を読了。上杉謙信と武田信玄の戦いを描いて、いわゆる川中島の戦いがクライマックスになります。
ただ、前半は上杉家の武将の鬼小島弥太郎とその友である甘粕備中守(後に甘粕近江守)が、若き謙信である長尾景虎と三人で不犯の誓いを立て、一生女人を遠ざけるとしていた所へ、鍛冶屋の娘の小衣が弥太郎に恋します。弥太郎も困惑しつつもまんざらでもない所があったのですが、甘粕備中守もあろうことか小衣に恋してしまいます。その結果二人で競い合うようなことになり、二人は手柄を求めて甲斐の国に間者として忍び込みます。二人は結局武田方の武将二人を斬り殺して、甲斐の国を脱出して越後に帰って来ますが、このことが原因で弥太郎は味方から甲斐に通じているという疑いをかけられ…(以下省略)というのが川中島の戦いの前までの話になります。いざ信玄との戦いになると、鬼小島弥太郎も甘粕近江守もそれぞれ鬱憤を晴らすような大活躍をします。
謙信と信玄の戦いを描いた作品では、海音寺潮五郎の「天と地と」が有名で、NHKの大河ドラマや映画にもなりましたが、この白井喬二の「上杉謙信」も悪くないと思います。信長や秀吉や家康ではなく、この謙信と信玄こそ、戦国時代のスーパースターで、川中島の戦いこそ、その二人ががっぷり四つに組んで戦った素晴らしい戦いだったと思います。

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