NHK杯戦囲碁 山下敬吾9段 対 富士田明彦7段(2025年1月26日放送分)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が山下敬吾9段、白番が富士田明彦7段の対戦です。二人は去年のNHK杯戦でも同じ3回戦で当たり、その時は山下9段が勝っています。いつも新しい布石を見せてくれる山下9段が、左上隅で小目の白に対し5の5にかかるという手を披露したのですが、そこで白は受けずに右下隅で同じ位置に打ち返すという意地を見せました。そこから進んで焦点となったのは左上隅と左辺の戦いで、富士田7段が山下9段のお株を奪うように自分から仕掛けて黒を分断しました。その後の折衝でおそらく黒に疑問手があり、結局黒9子が攻め合いにもならず取られてしまい、また上辺で劫になりましたがこれも白が勝ち、併せて40目レベルの白の確定地が出来て白が優勢になりました。しかし黒が左下隅にかかった石を白が目一杯はさんだのがある意味打ち過ぎで、その後の折衝で黒が中央を厚くして上方の白を攻めながら右下隅方面の大模様をまとめる、という願ってもないチャンスが黒に来たのですが、黒はそのチャンスを逃してしまいます。白は上下2つの弱石をしのぐ必要がありましたが、両方を巧みにしのぎ、白の中押し勝ちになりました。富士田7段は昨年の雪辱を果たして準々決勝に進みました。

ウルトラマンタロウの「子連れ怪獣の怒り!」

ウルトラマンタロウの「子連れ怪獣の怒り!」を観ました。昨年末に伊香保温泉に行ったばかりですが、今回の話はなんとその伊香保温泉のホテル天坊が舞台です。子連れのカンガルー怪獣が崖から落ちた女性の命を助けます。しかしその女性と結婚したばかりのハンターの男は、怪獣が女性を傷つけた、さらったと勘違いして、怪獣の子供を撃ち殺します。怒り狂った怪獣が暴れ出し…という話です。結局タロウは子供の怪獣を蘇らせ、怪獣自身の傷も治してやり、地下の世界に戻します。伊香保温泉らしさはここまで何もなかったのですが、最後にハンターの男が女性と榛名湖でモーターボートを運転し、ライフルを湖に捨ててハンターであることを止めます。(って勝手に捨てると銃刀法違反じゃないの、って突っ込みたくなりますが…)

Adobe InDesignの使い勝手

会社のカタログ、誤記・誤情報が多いのと、また元のInDesignファイルが無くてPDFを直接編集するしかないので、会社でAdobe のCreative Cloud コンプリートプランを契約して、InDesignで全部一から作り直しています。InDesignを使うのは初めてですが、やってみたら基本操作は簡単で、ただひたすら文字の設定と画像の割り付けをやっている感じです。表はInDesignでももちろん作れますが、Excelで作ったのをコピペするのが簡単です。ただセルの結合とかはやり直す必要がありますが。機能が多すぎて、ある機能を設定するのに、まずそのUIが載っているパネルを表示させるのが大変です。パネルの数はおそらく100以上あります。フォントは今の所使い分けるだけの経験がなく、ひたすら小塚ゴシックのBoldで書いています。まあ一太郎も簡易的DTP機能はあったので、特に初めて知る機能というのは多くありません。後いいのは、オブジェクトのサイズや位置の指定が、ポイントでもmmでも少数点第3位まで指定出来ますので、あるオブジェクトと別のオブジェクトの位置を完璧に揃えることが出来ます。これは例えばペイントブラシとかだと、マウスにしても矢印キーにしても最小ステップがあまり小さくなくて、どうしてもきちんと揃わずいらいらするとかですが、InDesignだとそれがありません。

スタートレック・TNGの”Sins of The Father”

スタートレック・TNGの”Sins of The Father”を観ました。エンタープライズ号にオフィサー交換プログラムで、クリンゴン人のカーンがやって来ます。彼はクリンゴン式に威張り散らしてエンタープライズ号のクルーは辟易します。ウォーフは一言文句を言いにカーンの部屋に行きましたが、そこで聞いたのはカーンは何とウォーフの実の弟でした。カーンによると二人の父、20年前にロミュランの進撃で亡くなったモーグが、ロミュランと通じてデフェンスの開放コマンドを教えた裏切り者だという判決が出ているとのことでした。ウォーフは亡父の汚名挽回のため裁判にチャレンジします。それでクリンゴンの裁判となる訳ですが、クリンゴンは戦士の民族で名誉と正義が重んじられるのかと思いきや、裏では色々あって、実は裏切り者はモーグではなく別の者だったのですが、その者の一族が非常な重鎮で告発すると内乱になる、とのことでウォーフが連邦のオフィサーだから大きな影響はないだろう、ということでウォーフの父が裏切り者に祭り上げられた、というものでした。実情を知らされたウォーフは、自分が追放処分に代わりになることで事態を収めようとし、クリンゴンの長官に「それこそクリンゴン人だ!」と称賛されます。この話は評価は高いようですが、私的には今一つすっきりしない話です。

杉本苑子の「滝沢馬琴」

杉本苑子の「滝沢馬琴」を読了。ちなみに今は「曲亭馬琴」と呼ばれるようです。安藤広重が今は歌川広重なのと同じです。上巻を読んでいた時は「読んでよかった:30%、読まなければよかった:70%」でした。何故かというと馬琴が年を取り、かつ片目を失明し(最終的には両方失明)、息子が早死にしたりと色々ある中で何とか「八犬伝」を完成させようとあがくのが身につまされたのと、出て来る人物に魅力がない人が多く、かつ不幸になる人が多い(息子は癇癪持ちの上病弱で結局早死に、糟糠の妻は馬琴の著作活動をまったく理解しない愚妻、馬琴の甥と姪は兄弟で契って最後は心中、等々)で、「ああ、これはうつ病に良くない」と思ったからです。しかし最後まで読んで「読んでよかった:80%」に変わりました。というのは馬琴が両目失明後、代筆者を色々と検討するのですが、ろくすっぽ漢字が書けなかったり、勝手に文章を自分で変えてしまったり、漢字について一々講釈を垂れたり、盗みをしたり、でどれもこれもダメ、それで一度は「八犬伝」完成を諦めたのですが、そこに息子の嫁である路が「自分にやらせて欲しい」と言ってきます。この路さんは当時の女性の常として平仮名しか理解して書くことが出来ず、まずは平仮名で書き取ってそれを後から馬琴の指示で漢字交じりにしますが、漢字の知識がほとんどない女性がこれをするという苦労が忍ばれます。(いわば人間IME)それでも路は実に忍耐強く作業を続け、ついには馬琴の目の代わりを立派に勤め、八犬伝も完成するだけでなく、路は和歌を詠んだり馬琴に代わって日記を書いたりということまで出来るようになります。この路は明治時代には孝女の代表として教科書に載ったこともあったようですが、杉本苑子はその路の性格を愚鈍でろくに挨拶も出来ず気も利かず、という風に描いているので余計に後半での対象的な姿が印象に残ります。この小説の中には葛飾北斎やその娘の応為なども登場し、興味深い物語を展開します。私もいつ終わると知れない翻訳作業を延々とやっていますので、その意味でも色々と考えさせられました。ただこの小説に書かれた馬琴の性格は、親友であった渡辺崋山が獄につながれた時、嘆願書に署名するのを自分に累が及ぶのを恐れて断ったり、また自分のことは棚に上げて他人の批判をしたりと、必ずしも魅力的な人間としては描かれていません。馬琴は毎日日記を付けていましたので、これらの性格は必ずしも作家の創作という訳ではないようです。

マックス・ヴェーバーの「ローマ土地制度史―公法と私法における意味について」の日本語訳の第47回を公開

ヴェーバーの「ローマ土地制度史―公法と私法における意味について」の日本語訳の第47回目を公開しました。グラックス兄弟のLex agraria でカルタゴの領地の処理について定められた内容に関する詳細な議論が続きます。この法律というかグラックス兄弟の改革は、一般には「没落したローマの自営農民の救済」と言われることが多いですが、実際には非常に色々な目的を持っていたことが分かります。まあご承知の通り、既得権益者の大反対で頓挫する訳ですが、グラックス兄弟がある意味性急に広範囲の改革をしようとしていたことが窺えます。
これで全体の2/3を終えました。

ウルトラマンタロウの「東京ニュータウン沈没」

ウルトラマンタロウの「東京ニュータウン沈没」を観ました。この「ニュータウン」はおそらく多摩ニュータウンがモデルですね。第1期の入居は1971年から始っています。また「沈没」はその年(1973年)にベストセラーになり、年末には映画も公開された小松左京の「日本沈没」の影響ですね、おそらく。内容はニュータウンの下に卵を産み落とされていたセミの幼虫が、上に団地が出来て地上に出られなくなり、おそらく合体したか何かで怪獣キングゼミラになって登場、というものです。その怪獣が地上に出る時に団地が半分地下に沈んだのがタイトルの内容です。タロウは結局昆虫好きの少年の願いを受けてキングゼミラを殺さず、宇宙に連れて行きます、って酸素も無いのに無理矢理な設定です。ウルトラシリーズではセミというと、まずはウルトラQでガラモンを操っていたセミ人間とまんまセミがモデルとなっているバルタン星人を思い出します。

NHK杯戦囲碁 平田智也8段 対 伊田篤史9段(2025年1月19日放送分)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が平田智也8段、白番が伊田篤史9段の対戦です。二人は同じ歳ということでしたが、何と公式戦では初対戦です。中盤までは白が思う存分打ち回してリードしたという印象で、特に上辺、左上隅、中央にかけての攻防で、白が上辺から左上隅を侵略するぞという手を利かしてすかさず次は中央に打ち、黒が固く受けると今度はまた上辺を打ち、ということで白が上辺の地をかなり得しました。対して黒は左辺に模様を作ったのですがここも白が上手く荒らして、地合では白が大きくリードしました。ここまでは白の圧勝という感じでしたが、その後白が優勢を意識して固い手を打ちすぎたのと、左辺上方で黒が白の2子に鼻ヅケしたのに、白がこの2子を捨てていれば白のリードのままでしたが、白が頑張って2子を助けた結果、白地が分断されここで形勢がややですが黒リードに変わりました。その後の黒の打ち振りは確実に勝ちを目指し、2つの劫が発生し最初の劫は譲ったものの、2番目の劫には勝ち、白はその代償に左上隅に手を付けましたが、黒を取ることは出来ずセキ止まりで、振り替わりは黒が儲けてリードを拡げました。結局黒の中押し勝ちとなりました。2人の持ち味が出た好対局でしたが、伊田9段としては初対局ということで平田8段の末脚の棋風をちょっと軽く見ていた感じがしました。

画像生成AIが不得意なこと

画像生成AIでダメなこと。
(1)お酒のラベルで「夢」を上手い字で、とリクエストしたけど、何度やってもフェイク漢字ばかり…
(2)囲碁で、実際にそれっぽい盤面を作って、とやったけど、こちらもご覧の通り。一応サンプルはアップロードしてやらせたんですが。
結局、画像のAIは画像だけ、文章のAIは文章だけでそれぞれが連動する所まではまだいかないようです。囲碁だってAIの囲碁がある訳ですから、盤面作るのは簡単な筈ですが。

イラレ(Illustrator)は意外と使えます。

今会社のデータシートを全部作り直すために、InDesign(DTP)とイラレ(イラストレーター)のお勉強しています。イラレって何とdxfファイルの読み書きが出来るんですね。しかも最新版には寸法線を記入する機能も付いたので、簡単な図面ならほとんどイラレで出来てしまいます。CADよりいいのは、CADの文字は大抵の場合図形として書かれていてあまり見た目が良くありませんが、イラレなら本格的なOpen Typeのフォントが使い放題(Creative Cloudに付属)です。逆にイラレで文字を図形化(アウトライン化)出来ます。
まあ確かに2DCADとお絵かきソフトって実はほとんど似たようなものである訳です。30年前になりますが、Autocadの操作方法で使えるAutosketchというお絵かきソフトを個人で買って使っていました。