現時点の手持ちの天然砥石の仕上げ砥

本日時点の天然砥の仕上げ砥の手持ち。包丁、鉋・鑿、日本刀、床屋用剃刀、やろうと思えば何でも研げます。(曲線の刃は除く。)
内曇砥は本当は柔らかい刃砥と硬めの地砥の2種類があるそうですが、産出量が減っていて、現在では2種類に分けて販売することが困難なのだそうです。
鳴滝砥はその内曇砥の更に後に使う日本刀用の仕上げ砥です。内曇砥、鳴滝砥の両方とも、本来の砥石として使う以外に、鏨(タガネ)で薄く割って磨いて、裏に漆で美濃紙を張り、親指で刃に押しつけて日本刀を磨くのに使います。
巣板は、包丁用にももちろん最高ですが、鉋や鑿の大工道具にも良く使われます。しかし左のコッパの方は鋼を研ぐと鋼を変色させますので、ステンレス包丁専用です。一番右は巣板なのに巣がほとんど入っていない、一生物の一品です。
若狭の戸前は、これも巣板と並んで天然仕上げ砥の二大ブランドの一つで、特にこの浅葱(浅黄)は、かなり硬くてしっかりした砥石で、鉋向きと言われています。
対馬と名倉は、砥石の面を整えるとと、硬めの砥石で砥汁を補給する役割を果たします。巣板のコッパは卵色の巣板のおまけです。
右下の青砥2本は、今でもそれなりにコンスタントに採取されていて3千円ぐらいで買えるので、天然砥の入門としてはお勧めです。結構柔らかくて砥汁が良く出るので、#1000くらいの中砥で研いだ後の仕上げ砥として使えます。

原子力潜水艦シービュー号の”The Deadliest Game”

原子力潜水艦シービュー号の”The Deadliest Game”を観ました。これまでこれでこのシリーズの39話目になりますが、初めて核反応炉からの放射能漏れ、という話が出てきました。もっともシービュー号の中の核反応炉ではなくて、アメリカがどんな核攻撃にも耐えられる最終司令部として海底に建設した基地での話です。大統領がこの基地を見学している時に、突然謎の電磁ビームがこの基地を襲い、核反応炉が制御不能になり、放射能漏れが起きます。クレーン艦長が放射能防護服を着て、手動で制御棒を動かそうとしますが、システムがフリーズしていて出来ません。なおかつ基地にいる誰かが制御装置そのものを壊してしまいます。またシービュー号自身もその怪電磁ビームに襲われますが、その発信源がアメリカ本土であることを突き止め、そこに向かいます。大統領に同行してシービュー号に乗り込んでいた将軍は、この事件が「某国」の陰謀であると主張し、すぐに報復の核攻撃を行うことを言い張ります。この将軍もネルソン提督と一緒に電磁波の発信源に向かいますが、ネルソン提督は盗聴器を使い、今回の事件がこの将軍のクーデターであることを突き止めます。ネルソン提督、コワルスキー、シャーキーの3人は電磁波の発信元である大学に向かい、その場所を突き止めますが、そこにいたネルソン提督の知り合いの女性物理学者が今回のクーデターに共謀しており、ネルソン達に銃で撃たれる前に電磁波銃でネルソン達を倒します。海底基地の放射能レベルは高まっていき、大統領とクレーン艦長らに危機が迫ります。女性物理学者はネルソン提督が身に付けていた生存確認装置(ネルソン提督の心音を発信する装置)を取り上げます。その装置に興味を持った女性物理学者はその装置を分解しますが、そこにネルソンが仕掛けたブービートラップがあり、装置が爆発します。ようやくネルソン提督らは電磁波発信装置を破壊し、全員無事救助されるという話です。
今まで観てきた話の中では一番良く出来ていたように思います。1960年代のアメリカって本当に今回の話のような事件が起こりかねない危険な時代だったと思います。

シャプトン砥石を水に長時間漬けるとどうなるか実験

シャプトンの昨日届いた1500番のセラミック砥石(マグネシア系)について、ちょっと使う気が失せたので、この際マグネシア系がどの程度水に弱いのか調べるために、一晩水に漬けて放置しました。大体7時間半です。結果として、見た感じの変化はほとんどなく、クラックや剥がれも発生しませんでした。ただ、やはり硬度は落ちている感じがあり、試しにアトマエコノミー(ダイヤモンド砥石)で角部をこすってみたら、結構簡単に削れました。おそらくこういう吸水した状態で刃物を研ぐと、ぼろぼろいきそうな感じです。実際に研いでみれば良かったんですが、朝で時間がなかったのでそこまでしませんでした。まあこの結果からは普通の人造砥石のように使う前に15分くらい水に漬けても、そこまでひどいことにはならないのではないかと思います。ただ注意点は今回テストしたのは5mmの砥石層に15mmの補強層が付いたタイプであり、15mm全体が砥石層で補強がない「刃の黒幕」シリーズが、長時間水に漬けてトラブルがない、という保証にはならないと思います。

マグネシア系の長所は、1000℃以上の高温で焼き固めるビトリファイ系に比べ、ほぼ常温での製造になるので、収縮が小さくサイズについて精度を出しやすく、特に研磨粉の径が小さい仕上げ砥が作りやすいということだと思います。(ビトリファイ系で小さい径の研磨粉を使うと収縮が大きくなり、歩留まり良くサイズを揃えるのが難しくなる。)

ちなみにビトリファイ系のビトリとは、元々ラテン語で「ガラスの」という意味です。丁度12月の実践ビジネス英語で、体外受精のことをIVF=in-vitro fertilizationというと習ったばかりです。(この場合はガラス=試験管のことです。)日本語でガラスのことを昔「びいどろ」と言いましたが、これはこのvitroと同語源で、おそらくポルトガル語のVidro(ガラス)から伝わったものです。

シャプトンの「刃の黒幕」ではないセラミック砥石1500番

丁度昨晩、シャプトンの「刃の黒幕」についてまとめを書いた後に、Amazonから、シャプトンの「刃の黒幕」ではないセラミック砥石1500番が到着しました。これには一応説明書が付いていますが、「長時間水につけないでください」とあるだけ。どのくらいの時間なのか、長時間水につけるとどうなるのか、まったく書いていません。というかこれある意味詐欺商品です。研磨に使える層はトータルの厚み20mmの内、たったの5mmしかありません。それで価格は研磨層15mmの刃の黒幕とほぼ一緒です。また「下部に補強材を使用しているため多少のヒビは問題ありません」とも書いてあります。つまり15mmの補強層がないとヒビが入って使えなくなるみたいです。で、研磨層は「刃の黒幕#1500」とおそらく同じだと思います。色もブルーで一緒です。(ちなみに1000がオレンジで2000がグリーンで刃の黒幕とまったく一緒です。)おそらくこのシリーズが「刃の黒幕」に変わったんだと思いますが、ヒビが入る欠点をどのように克服したのか不明です。(先のポストで書いたように、この商品はシャプトンのHPに出てきません。)
でもともかくこの会社のインチキ臭さがこれ見てよく分かりました。私は今後二度とシャプトン製品は買わないでしょう。

シャプトン 刃の黒幕シリーズ 私なりのまとめ

シャプトンの砥石「刃の黒幕」シリーズについての私なりのまとめ。

現時点の結論:
私の砥石の使い方からするとあまりメリットがなく、今後これ以上このシリーズを買い進めていくことはしない。ただ、単純にステンレス包丁を切れるようにしたいので砥石が一種類だけ欲しい、という人にはこのシリーズの#1000~#2000辺りがまあお勧めでしょう。

この会社については、実はわずか従業員20人の小さな会社です。(信用調査会社の情報によれば、資本金:2,200万円、売上:2億4千万円/年、社員:20人)しかしその割りには非常にマーケティングが巧妙と感じます。ホームページもなかなか良く出来て格好いいですが、私が別に購入した刃の黒幕シリーズ外のセラミック砥石1500番についてはまったく情報無く、困ったHPの見本でもありますが。

マーケティングがうまいというのは、先行する名前の通ったキング砥石とエビ印に対し、以下のような差別化を図っている点です。
(1)キングが手を出していないマグネシア系セラミック砥石に集中
(2)現状ほとんどの家庭がステンレス包丁しか持っておらず、それがキングの砥石より短い時間で研げることをアピール。
(3)なおかつマグネシア系の特徴として、長時間水に浸す必要もなく、すぐ研げるメリットを強調。
(4)同じデザインで色んな番のを揃えて統一感を出し、またそれぞれの番で色を変えて、研いで表面の文字が消えても番号がすぐ分かるようにした。
(5)「刃の黒幕」「空母」といったネーミングの面白さ。
(6)マグネシア系はビトリファイ系より単価が高いが、砥石の厚みを15mmに抑え、値段を安くした。(通常の砥石の厚みは25mm~30mm。)一般家庭で15mmでもそれが半分になるまで使う人はまずいないと思いますので、一般用としては確かに15mmで十分です。

反面、マグネシア系の欠点を含む様々な問題点がユーザーにきちんと伝えられていないとも感じます。
(私が買った2000番と320番には取扱説明書は無かったと思います。)
(1)30分以上水に漬けたままにしておくと、表面が軟化したりクラックが入ったりして砥石としては使えなくなる。
(2)経年変化で砥石自体の硬度が変化する。(おそらく吸湿により柔らかくなる。)→砥石としてはかなり大きな問題。
(3)付属プラスチックケースが安っぽく、また強度も十分でない。更にサイズもぴったりではなくガタがあり、砥石台としては良くない。また保存用としても湿気が中にこもりやすく良くない。
(4)HPのFAQに意味のよく分からないことが書いてある。「名倉砥石はついていますか?→名倉砥石をすることで砥面が荒れて凸凹になる為、名倉砥石は必要ございません。」→一般論として、名倉をかけて砥面が荒れて凸凹になることはなく、むしろその逆で微細な凸凹を直す機能がある筈。シャプトン砥石との相性でそのような現象が起こるのかどうか説明がきわめて不足している。

ちなみにマグネシア系の砥石は、ナニワ研磨工業は昭和35年から発売していますので、新しい技術でも何でもありません。(シャプトンの創業は1983年=昭和58年でそれよりずっと後。)世の中にはマグネシア系の耐湿性を改良する技術がいくつか出ていますが、シャプトンの砥石がそのようなものを採用しているという情報はありません。