宇宙家族ロビンソンの”Collision of the Planets”を観ました。何というか60年代後半の「イカれた」雰囲気の回。何故
危険なタブレットによる注文システム
今日理髪店に行ってその後外食したのですが、その時の注文方法が最近増えて来たタブレットに指で触って注文するもの。これって一番危ないような気がするんですが、側に消毒剤などありませんでした。
皆注文する時は例えば最後の確認のボタンなど、画面の同じ場所を指で触る訳です。その人が感染者だったらタッチパネル画面にウィルスが付着し、次の人の指に付くわけです。それでその後食事する訳で、かなり感染確率が高いと思います。実際にどこかの病院でタブレットを使い回して集団感染しています。
前に仕事で調べたことがあって、抗菌仕様のタッチパネルってあります。ただ抗菌というのは殺菌でも消毒でも無くて、単に菌が増えにくくするというだけで、今回想定しているようなケースではほとんど効果が無いと思います。
結論としては、こういう店で食事する時はアルコールティッシュ類を持参しましょう。以前ちょっと紹介したかと思いますが、OAクリーナーとか使えます。また怪しい中国製ならAmazonで何とか買えます。(納期2週間ぐらい、下記写真のもの。到着して開梱したらアルコールが漏れて外側が濡れていました。でも無いよりはマシ。)
次亜塩素酸水
次の消毒剤は次亜塩素酸水(次亜塩素酸ナトリウムではない)を買ってみました。塩酸または食塩水を電気分解して作るのだそうです。(ということはコストはほとんど電気代ということになります。また製造装置も簡単そうで、ググれば沢山出て来ます。)これを買ってみたきっかけは横須賀市でこれをアルコールの代りということで住民に無償で配布している、というニュースを見たからです。
まず塩素濃度を測定してみましたが、到着時で0.02%(200ppm)です。この塩素濃度はハイターやピューラックス10mlを3Lの水で希釈したレベル(300倍希釈)で、正直な所、次亜塩素酸ナトリウムの使用での最低レベルくらいの濃度です。(「消防職員のための消毒・滅菌・感染症対策マニュアル」には、消毒の目的には次亜塩素酸ナトリウムの濃度を0.05~0.1%にしろ、とあります。0.02%はその低い方の半分以下の濃度です。)次亜塩素酸ナトリウムなら、強い殺菌力を求めるなら、濃度を上げればいいし、また量も十分過ぎる量が簡単に作れます。それに対し、この次亜塩素酸水は、200ppm以上はダメで、それでいて価格が500mlで1375円。あまりにもコスパが悪すぎます。(本来これは食品等で大量に流しながら殺菌するために使うもので、この価格は今の状況での異常かつ便乗価格だと思います。)
メリットとしては、毒性が無いので食品の殺菌等にも使えるのと、塩素ガスがほとんど出たりしなくて(本当かどうか確認していません)安全だということですが、肝心の殺菌力がこの程度では、という感じです。また金属に対する腐食性が次亜塩素酸ナトリウムより弱い、という説もありますが、塩素が殺菌成分である以上それも本当かなと思います。スマホ等に使うのはリスクがあると思います。
それに今日のニュースによると、政府は次亜塩素酸水のコロナウイルスに対する効果は「未確認」としています。その答弁自体もちょっと、ですが(次亜塩素酸ナトリウムと同じ塩素濃度であれば同等の殺菌力がある筈でそれを否定するのは非科学的です)ともかくこれを積極的に選ぶ理由はあまり無いように思います。
ポビドンヨードのハンドウオッシュ
会社で提供されていたアルコール消毒剤の在庫が底をつきつつあります。アルコールと違って速乾性ではありませんが、私はポビドンヨードの方が殺菌の持続性があって(手の皮膚の上に薄いヨウ素の膜を作ってくれるみたいです)、傷にしみることもなく、ずっといいと思うんですが。うがい薬で有名なイソジンとまったく成分は一緒です。(ちなみにイソジンでうがいするのは喉の人間にとって有用な細菌も殺してしまってかえって各種ウィルスに感染しやすくなるため、止めた方がいいです。)殺菌の効果を出しているのはヨウ素で、塩素・ヨウ素・臭素といったハロゲンはいずれも強い酸化力を持ち殺菌効果が高いです。(塩素は次亜塩素酸ナトリウムに含まれます。臭素の消毒剤は毒性が強いため、家庭用のものはありません。下水などで塩素でもなかなか消毒出来ない場合に臭素系の消毒剤が使われます。)どの位殺菌効果が持続するのか、色々探しましたが具体的な数字は見つかりませんでした。しかし臭いの持続と、医者が手術の前の手の消毒に使うことを考えると、おそらく一時間くらいは保つのではないかと思います。消毒できる細菌やウィルスの範囲は、芽胞と呼ばれる胞子みたいな構造を持った細菌には効果が薄いですが、その他の細菌やウィルスには有効で、エチルアルコールと同等以上です。エタノールが売り切れている一方でこれがまだ在庫があるのが不思議なのですが、今日も会社用に2Lを3本買うことが出来ました。右のポビドンハンドウオッシュ500mlは、Amazonは通常2個ずつしか在庫していないみたいです。売り切れになると1~2日で補充されますが、その度に価格が100円ずつくらい上がっています。現在2,200円くらいです。イソジンウオッシュの2L品は送料込みで9,200円くらいです。なおこれらは一般家庭用です。病院では複数の濃度の違うポピドンヨードを目的に合わせて使い分けます。
次亜塩素酸ナトリウムの3製品の濃度チェック
市販の次亜塩素酸ナトリウム製品が、購入直後の状態ではどの程度の濃度になっているのかを、共立理化学研究所の試薬(高濃度用)を用いてテストしてみました。
テスト日:2020年4月7日
ピューラックス 1800ml 2020年3月28日購入
ハイター 2500ml 2020年3月27日購入
キッチンハイター 1500ml 2020年3月27日購入
全てAmazonで購入。
テスト方法:
3Lの水道水(残留塩素濃度は非常に低いことを低濃度用試薬で確認済み)にそれぞれの次亜塩素酸ナトリウム製品をピューラックスのキャップ1杯(10ml)を加え、軽く攪拌してから試薬で測定。
結果:
3製品とも試薬での測定結果は、200mg/Lのレベル。(写真の左からピューラックス、ハイター、キッチンハイター)この場合の濃度は0.02%。テストした溶液は(10+3000)÷10で301倍に希釈している。故に希釈前の原液の濃度は0.02% x 301 = 6.02%。
考察:
医療用のピューラックスも家庭用のハイター、キッチンハイターも買ってすぐの状態では、6%になっていました。ピューラックスは1年間は6%を保証しているので当たり前ですが、家庭用のハイター、キッチンハイターも問題無かったです。
これはハイター、キッチンハイターがおそらくメーカー直送に近いもので、流通において在庫される時間がほぼなく、工場出荷時の状態に近いものが届いたのではないかと思われます。
3ヵ月くらい経ったらまた測定してみます。
ヴェーバーの「中世合名会社史」の日本語訳第20回目を公開
ヴェーバーの「中世合名会社史」の日本語訳の第20回目を公開しました。
この章全体がそうですが、この論考における中心部分であるだけに、ドイツ語の部分がかなり難解で、理解するのに何度も読み直して利して四苦八苦しています。現時点ではまだ満足できる日本語訳のレベルには達していないと思いますが、後を読んでいけばまた現在の部分もより良く理解出来ることもあると思い、公開しました。
合名会社や合資会社におけるもっとも重要な概念は「有限責任」「無限責任」だと思いますが、ヴェーバーはこの2つの会社形態においてそういう概念がどこから生じたのかを家ゲマインシャフトの「共通の家計」に求めています。
フィキサチフ(Fixative)
これは新しい消毒剤ではありません。(笑)これはフィキサチフ(Fixative)と言います。絵の道具で下に塗った絵の具が滲まないようにして重ね塗り出来るように樹脂の層を吹き付けて作る薬品です。万年筆の水性インクが水などでにじまないようにするのに使えないかと思って買ってみました。今テスト中ですが、効果はありますが、完全に水をはじくには何回か重ね塗りしないといけないようです。
何でこんなマニアックなものを知っているかと言うと、藤子不二雄Aの「まんが道」で出てきたからです。藤子不二雄の二人がカラーの扉絵を描くことになり、ベースの線画は出来て、それに絵の具で色を塗ろうとしたらインクがにじんで困っていたら、当時アニメーターをやっていた同じトキワ荘の住人の鈴木伸一が、「いいものがある」って取り出しのがこのフィキサチフでした。実はフィキサチフには何種類かあって、最初に買ったのは木炭コンテ用でした。買い直したのがパステル画用です。品名も最初のはフキサチーフになっていました。
アルコールティッシュの代替品
賢い消費者になり、新型コロナから身を守りましょう。
あれこれ家庭の消毒について調べてみて、次亜塩素酸ナトリウムは広いエリアをまとめて消毒する時はいいですが、身の回りの物を消毒するにはとても使いにくいと思いました。特に消毒するその度に希釈液を作る必要があること、またアルコールに比べて即効性が弱く、拭いて消毒するんだったらかなり何回も拭かないといけないこと、かつ一度拭いた後臭いが残ったり、金属だったら腐食するのでまた別のもので拭き取らないといけない、などかなり面倒です。
スマホとかPCのキーボードを消毒するんだったら、やはりアルコールウェットティッシュが最適です。しかしご承知の通り、アルコールティッシュは売り切れかあってもとても高価になっています。
でも世の中には、ほとんど同じ物で別用途として売られている物が沢山あります。たとえばここに挙げた、トイレ用のお掃除シートとOAクリーナーです。トイレ用のお掃除シートの成分は精製水、エタノール、PG(プロピレングリコール)、除菌剤(詳細不明)、消臭剤、香料です。PGは化粧品などにも使われているので問題無いと思います。
OAクリーナーの方は精製水、エタノール、IPA、防腐剤で消毒用として最適な成分です。
重要なのはどちらも流通に在庫があって比較的簡単に買えることです。「トイレ用」だからといって、中身が何か不潔だったりはまったくしません。(除菌タイプなんだから当たり前。)
私は最近はスマホとiPodは特に毎日この手のアルコール系シートで拭いて殺菌しています。
NHK杯戦囲碁 安達利昌7段 対 秋山次郎9段
本日のNHK杯戦の囲碁は期が新しくなっての初戦で、黒番が安達利昌7段、白番が秋山次郎9段の対戦でした。お互いが地を囲い合う地味な布石から局面が動いたのが白が右下隅の黒の二間ジマリに置いていった時です。白は単体での活きは難しく、劫に持ち込みました。白からは右上隅に何劫か有り、黒は劫立てに応じていられず、劫を解消して右下隅を大きな黒地にしました。その代償で白は右上隅の地を取り、なおかつその周辺の黒を攻めることになりました。ここでの戦いが1段落した後、焦点は黒が左辺の白に打ち込んでいった辺りの戦いでした。この結果は黒白が中央でお互いに眼が無い集団が二つずつあるという激闘になりました。結果は黒にわずかに指運みたいなものがあり、黒が攻め合い一手勝ちで白の一段を仕留め、白の投了となりました。安達7段は秋山9段に初勝利です。
本日の読売新聞朝刊の次亜塩素酸ナトリウムによる消毒についての問題記事
昨日、次亜塩素酸ナトリウム剤であるハイターとピューラックスの違いについて書いたばかりなのですが、今日の読売新聞の朝刊にかなり問題な記事が出ていました。以下を読売新聞にメールしましたが、訂正記事とか出るのかどうか見守りたいと思います。特に誤飲につながりやすいペットボトルに次亜塩素酸ナトリウム希釈液を作るというのはかなり問題だと思います。
=========================
本日朝刊の「コロナから守る」の次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)による消毒の記事は不正確かつ誤解を招きます。
(1)原液濃度5%の漂白剤を使うと書いてありますが、そもそもハイターなどの家庭用漂白剤に濃度の表示はありません。これはメーカー側が実際に家庭で使われる時の濃度を保証できないからです。実際には製造時は6%程度で、それが流通在庫などを経て家庭で使われる時は濃度が低下し、普通3%程度になります。家庭での開栓後はさらに濃度が低下していきます。下記に花王のキッチンハイターの薄め方の説明がありますが、ここで花王が想定している原液濃度は2%であることは計算すればすぐ分ります。記事の5%の想定の半分以下です。従って記事の通り希釈液を作っても次亜塩素酸ナトリウム濃度は半分以下になり、十分な殺菌効果は出ないことが懸念されます。
https://www.kao.com/jp/soudan/topics/topics_107.html
医療用のピューラックスなどの製品なら一年間の使用期限内は濃度6%を維持することが保証されています。
(2)(1)からも分るようにメーカー(花王)は漂白剤の用途以外の使用について何の保証もしていません。もちろん推奨もしていません。製品にそう書いてあります。
(3)通常布巾などをキッチンハイターなどで消毒する場合には、2分ほどつけ置きするようにとされています。従って布等に液を付けて拭いても、十分な消毒効果は出ません。
(4)何かを次亜塩素酸ナトリウム希釈液で拭く時にパルプ製品(キッチンペーパー、ティッシュペーパーなど)を使うと、塩素が不活性化され消毒効果が出ません。このことについての注意がありません。
(5)記事ではペットボトルを使うようになっていますが、これだとまるで作った液を貯めておいてまた利用できるかのような誤解を与えます。実際は希釈液は時間が経つにつれて塩素が抜けていきます。希釈液はその都度作るものです。またペットボトルに貯めておいて間違えて幼児等が誤飲する危険性もあります。家庭用の次亜塩素酸ナトリウムには水酸化ナトリウムが入っており、飲用出来ません。
====================================================
今良く見直したら、記事は「ペットボトル一本分の水」と書いてあるだけで、ペットボトルをそのまま使えとは書いていません。イラストレーターが良く考えないで描いたんでしょうね。
追伸:
記事には「東北医科薬科大学のハンドブック」を参照したとあります。しかしそこに書いてあるのは、(薄めた結果として)0.05%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使え、と書いてあるだけで、どこにも元の漂白剤の濃度が5%だとか、ペットボトルに入れろなどとは一言も書いていません。不適切な説明を入れたのは読売新聞の責任です。(ただ一箇所だけ、次亜塩素酸ナトリウム水溶液にティッシュを使うのは間違いでこれは東北医科薬科大学の責任です。次亜塩素酸ナトリウム水溶液の塩素濃度がパルプによって低下するという実験結果はここを見てください。)