「帰ってきたウルトラマン」の「夜を蹴ちらせ」

「帰ってきたウルトラマン」の「夜を蹴ちらせ」を観ました。吸血鬼と化した謎の女性の正体は、心臓麻痺で死んだ若い女性で、父親がその姿をそのまま止めておこうとして火葬にせず洞窟の中に安置していたのを、宇宙人に利用されて…という話です。何と言うかあまりにドラキュラ伝説そのままでもう少し捻りが欲しいです。で巨大化した宇宙人が「ドラキュラス」でそのまんま。ウルトラマンは血ならぬエネルギーを吸い取られてほとんど倒れかけますが、万能ブレスレットで強力な光を発し、ドラキュラスが弱った隙に今度はブレスレットを十字架状の槍に変えて、ドラキュラスの胸に突き刺して倒します。再度までドラキュラの設定に寄りかかりすぎです。
次のエピソードはついに最大のトラウマ回で坂田兄とアキがナックル星人に斬殺されます。

トワイライト・ゾーンの”Valley of the Shadow”

トワイライト・ゾーンの”Valley of the Shadow”を観ました。新聞記者のフィリップ・レッドフィールドはある日道に迷い、ガソリンを入れるために偶然ピースフル・ヴァリーという町にたどり着きます。そこで彼が連れていた犬が女の子が操る何かのマシンで消されてしまうという事件が起きます。彼がそれをその女の子の父親に詰め寄ると、その男は犬は裏庭にいると言って、やはり同じようなマシンを操り、彼の犬を出現させます。レッドフィールドは食べ物屋を探してその町のホテルに立ち寄りますが、そのホテルは客は誰もおらず、そこの新聞は1953年の非常に古いものでした。彼は車で町を出ようとしますが、突然車がクラッシュし彼の犬が死んでしまいます。現れた男たちによって彼はその町の町長のところに連れていかれます。それによるとその町は100年ほど前にある星のエイリアンがやって来て、地球の科学レベルをはるかに超えた科学をもたらし、町の人はその科学によって作られたマシンで何でも作ることが出来、あらゆる病気や怪我もそのマシンで治すことが出来ました。町長はこの技術が世界の他の人に知られると戦争に使われるため、この町だけの秘密になっていると言います。秘密を外に出さないため、レッドフィールドは町の住民になるように言われ、家を与えられます。しかしその回りにはフォースフィールドが張り巡らされ、彼は一種の囚人と同じでした。しかしホテルで知り合った女性が彼を好きになり、彼が逃げ出す手伝いをします。レッドフィールドは何でも作れる機械で銃を作り、町長達3人を撃って逃げようとします。しかし彼が盗み出した秘密を書いたノートは白紙でした。結局、彼は罠にはめられて試され、銃を使ったことでやはり暴力のためにこの力を使ったとされ、処刑されます。その処刑とは記憶を消されて町を出て行くことでした…
まあ面白くなくはないですが、30分ものに比べてより面白くなったとは言えないと思います。前も書きましたが、アウター・リミッツ調になってしまったと思います。もちろんアウター・リミッツの方が影響を受けているのでしょうけど。

「帰ってきたウルトラマン」の「残酷!光怪獣プリズ魔」

「帰ってきたウルトラマン」の「残酷!光怪獣プリズ魔」を観ました。「光の国」から来たウルトラマンに、光の怪物プリズ魔が襲いかかる、ということで、今回もウルトラマンは大苦戦します。しかし特撮シーンはこの当時の円谷プロの光学合成技術の限りを尽くしたという感じで、幻想的である意味サイケなシーンが連続します。初代マンでも無機物みたいなブルトンに苦戦しましたが、新マンもこのプリズ魔には本当に苦しみ、最後は小さくなって中に入り込み、中からスペシウム光線を撃ってようやく倒します。いつもは怪獣を倒した後、死んだかと思われていた郷隊員が能天気に「おーい!」とか言って出てきますが、今回は郷隊員に戻った後地上に倒れて苦悶し、「俺にとってもギリギリの賭けだった」と独白するという珍しいエンディングでした。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”We’ll Always Have Paris”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”We’ll Always Have Paris”を観ました。タイトルは映画「カサブランカ」のセリフであり、「二人の心の中にはいつまでもパリがある」という意味です。それで今回は艦長ジャンルックの大学時代の恋人ジャニスが登場します。ジャンルックはパリでの学生時代、彼女との待ち合わせをすっぽかしてそのまま別れてしまった、という残酷なことをやっています。その彼女は今はポール・マンハイムという宇宙物理学者の妻となっています。マンハイムはある星に移住してその星の近くのパルサーの巨大な重力を利用して時空をコントロール出来るという自分の理論を実証しようとしますが、それが暴走して2つの次元の間に裂け目が出来、その副作用でエンタープライズ号を含む広範囲で、同じ時間が2回繰り返されたり、まったく同じ人間が複数出来たりという現象を引き起こします。しかもそのままにすればこちらの次元が向こうの次元に飲み込まれてしまいます。という非常にシリアスな展開の一方で、ジャニスはジャンルックに何故あの時来なかったのかの理由を問い詰めます。時空の裂け目はデータが反物質をマンハイム博士の実験装置に投入し修復されました。ジャンルックはホロデッキで、待ち合わせの場所だったパリのカフェを再現し、そこでジャニスに改めて別れを告げます。ジャンルックが待ち合わせに行かなかった理由は、ジャニスと結婚して平凡な暮らしを送るより、スターフリートの軍人の波乱の道を選んだ、ということみたいです。それは理解出来ますが、何て身勝手な奴、と思います。

「帰ってきたウルトラマン」の「許されざるいのち」

「帰ってきたウルトラマン」の「許されざるいのち」を観ました。郷隊員の小学校の時の親友がマッドサイエンティストとなって、植物であるウツボカズラとトカゲを合成した新しい生物を創り出します。それが巨大化して暴れ、というお決まりの展開で、発明者が郷に説得されてそれの弱点である光線で怪獣となったレオゴンを倒そうとしますが引き金を引けず、自らがレオゴンに食べられてしまいます。後はウルトラマンがレオゴンを倒す訳ですが、今回は比較的苦戦せず、ブレスレットで怪獣をバラバラにして倒しました。なお、この回の脚本は公募であり、それを書いた人は後に「ゴジラVSビオランテ」の脚本を書いた人とのことです。うーん、植物系怪獣って、ウルトラQのマンモスフラワー(ジュラン)から、グリーンモンス、ケロニアと既に色々あったので目新しさはありません。むしろ本当に動物と植物の間の存在である粘菌の怪物で、南方熊楠が蘇ってそれを操って神社合祀政策を進める政府を倒す、ぐらいはやってほしかったです。(笑)

トワイライト・ゾーンの”The Thirty-Fathom Grave”

トワイライト・ゾーンの”The Thirty-Fathom Grave”を観ました。真夏に観るのに適当な怪談ものです。1963年4月にアメリカのある駆逐艦がガタルカナル沖を航行中、水中に金属物を発見します。近付いてみるとそれは潜水艦であり、その中から誰かがハンマーで金属を叩く音がします。ダイバーを潜らせて調査しますが、それは難破した潜水艦であり、生存者はいなさそうでした。しかし音は断続的にし続けます。その音を聞いて、甲板長のベルは気を失い、医務室に寝かされます。その潜水艦は、1942年4月の第1次ソロモン沖海戦で日本の駆逐艦により沈められたもので、実はベルはそのただ一人の生き残りでした。彼はその潜水艦で信号係を担当していましたが、浮上中に探照灯に付けた赤外線フィルターを落してしまい、そのために潜水艦は日本軍に見つかり爆雷攻撃を受けます。その攻撃で潜水艦の乗員はベル一人を残して全員死亡しました。ベルは死んだ乗員の亡霊が自分を招くのを見ます。彼は自分のせいで潜水艦が沈んだにも関わらず、自分だけが生き残ったことに自責の念を感じており、亡霊に呼ばれた彼は甲板から海へ飛び込みます。そしてその身体はどこにも見つかりませんでした…
ダイバーが再度潜って潜水艦の中を調べたら、そこに8人分の骨があり、その中の一人がハンマーを持っていました…

「帰ってきたウルトラマン」の「怪獣使いと少年」

「帰ってきたウルトラマン」の「怪獣使いと少年」を観ました。このエピソードはこの新マンの話の中で一番の問題作です。何がかというと、親に捨てられ北海道江差から(少年はアイヌでは?とうのが暗示されています)東京に出てきた少年を、町の人がよってたかって宇宙人だろうと決めつけいじめる、という陰湿な話だからです。少年は地球に何かの調査にやって来たエイリアンによって、怪獣ムルチが引き起こした暴風雨の中で死にかけていたのを助けられ、実の親子のようになります。そしてエイリアンが地中に隠した宇宙船を掘り出してその母星であるメイツ星に一緒に行こうとしています。子供達が少年をいじめるだけではなく、町の人まで少年にパンを売るのを拒んだり、あげくの果ては集団で少年を連れに来て暴行しようとします。そしてそれを止めようとして出てきたメイツ星人を、警官はあろうことか撃ち殺してしまいます。その星人が念力で封印していた怪獣ムルチが同時に登場しますが、郷隊員は「怪獣をおびき出したのはあんた達だ」と言って戦おうとしません。そこに何故か雲水の格好をした伊吹隊長がやって来て、「町が大変なことになっている」と郷を諭します。それでやっとウルトラマンになって怪獣を倒します。
その怪獣が魚怪獣ムルチという名ですが、これは雷魚の韓国名のカムルチーから取ったのではないでしょうか。またメイツ星人の人間としての姓が「金山」も在日の人を思いださせる姓です。脚本を書いた沖縄出身の上原正三はおそらく関東大震災の時の朝鮮人殺害とかも意識しながらこの話を書いたのかと思います。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Skin of Evil”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Skin of Evil”を観ました。このエピソードでは、ヤール中尉があっさりと、地獄の黙示録のカーツ大佐のような、タールのようなものに覆われたエイリアンに殺されてしまいます。最後にこのエイリアンを殺したら蘇りました、とかを予想していましたが、最後まで死は変わりませんでした。このエイリアンはおそらく何かの大きな罪を犯して、仲間達からこの星に一人生きるよう追放されたもののようです。このエイリアンはトロイともう一人が乗ったシャトルを座礁させこの星に不時着させます。そしてやって来たエンタープライズ号からの救助隊の邪魔をし、そしてシャトルに近付こうとしたヤールを殺してしまいます。エンタープライズ号はこのエリアンのフォースフィールドが、エイリアンが自分の境遇を思って感情的に取り乱すと低下することを察知し、結局このエイリアンを放置して全員をエンタープライズ号に転送します。
最後に、メンバーがヤールが残していたホログラムのお別れのメッセージを観て悲しみにひたる、というものです。
しかし何だかヤール中尉の死が犬死にみたいに私には思えます。もう少し意義のある死に方をさせてあげたかったです。

「帰ってきたウルトラマン」の「落日の決闘」

「帰ってきたウルトラマン」の「落日の決闘」を観ました。どうもこのシリーズ、予算が厳しかったのか、やたらと山間部ロケが多いように思います。都市部と違って特撮のミニチュアにお金がかからないのです。今回に限って伊吹隊長は隊員を私服の登山客風で、最近原因不明の地震が頻発している山間部に向かわせます。(そのせいで今回はマットアローによる攻撃がありません。)そしてトンネルの亀裂部の奥の鍾乳洞みたいな所に、氷漬けになっていたキングマイマイが目覚めるのですが、郷隊員は十分な備えもせず洞窟に入って行き、怪獣の目覚めで起きた地震で落ちて来た岩で頭を打って気絶。とてもウルトラマンと一心同体とは思えません。それで伊吹隊長等が怪獣を攻撃しますが、意味不明なのが上野隊員ですが、一人だけはぐれて旅をして、怪獣に煽られて空中に浮き、何故かバックの中に爆弾が仕掛けてあってそれを怪獣に落します。それは何故か効果があって怪獣は一度倒れます。しかし結局成虫タイプに変身して蘇ります。子供に助けられやっと目を覚ました郷隊員は再びの地震にようやくウルトラマンに変身です。そして割と簡単に勝ったと思いきや、怪獣の死んだふりに騙され、またも苦戦します。結局またブレスレットに頼ってやっと勝ちます。
村の駐在さん役で浜村純さん(浜村淳さんじゃないです)が出ていました。

「帰ってきたウルトラマン」の「悪魔と天使の間に…」

「帰ってきたウルトラマン」の「悪魔と天使の間に…」を観ました。二代目マンで初めて地球侵略を企む宇宙人が登場。しかもかなりの知能犯で、郷秀樹とウルトラマンを苦しめます。ゼラン星人が聾唖の障害がある子供に化け、あろうことか伊吹隊長の娘と仲良くなり、MATにやって来ます。そして郷隊員にテレパシーで話しかけ、怪獣プルーマを連れてきたが、その怪獣をウルトラマンが倒した時がウルトラマンの最期だと言います。郷隊員はその宇宙人を捕まえようとしますが、障害のある子供に暴行するMAT隊員ということで、頭がおかしくなったとされます。その子供は怪獣プルーマが暴れた時に、アドバルーンに捕まって怪獣の近くに登場したので、MATは怪獣を攻撃出来なくなります。入院した子供を見舞った郷隊員に、今度は明日病院の側にプルーマを出現させると予告します。郷隊員は子供を殺そうとして、病院関係者に取り押さえられます。伊吹隊長は郷を強くしかりますが、郷は明日病院の側に怪獣が現れると予告し、もしウルトラマンが苦戦したら子供を捕まえてくれ、と言い残して出撃します。
さて、ウルトラマンはプルーマをブレスレットで倒しますが、その直後何とブレスレットが何者かに操られウルトラマン自身を襲います。伊吹は郷の言葉を思い出し少年を探し、病院の霊安室でブレスレットをリモコン操作していた少年を撃ちます…
という訳でこれまでの能天気路線からいきなりシリアスになりました。脚本は市川森一です。