キャプテン2の谷口監督のおっかけ女子3人目のネタ元+α

ちばてつやの昔の作品を眺めていて、かなり決定版を見つけました。比較画像。要するにちばてつやの若い女性の汎用パターンそのままで、たまたまこの作品のは髪を下ろしているので、髪型の類似が目立つ、というところでしょう。「ジャンボ♡リコ」という作品です。ちなみに左側のお父さんも岩波先生系。(笑)

ついでに見つけたのが、お花茶屋高校野球部OBで谷口と同じ予備校の生徒(下の左)が、上の「蛍三七子」に出てくるキャラとそっくり。(笑)

「キャプテン2」のリカとサチ子のネタ元


またコージィ城倉の「キャプテン2」のネタ元探し。手持ちの「ちばあきおのすべて」という1994年のムック本を見返していたら、谷口の追っかけ女子であるリカとサチ子の元ネタが判明しました。リカはそのまんま「リカちゃん」、サチ子は「お兄ちゃん(おんちゃん)」というどちらも少女漫画誌での短期連載作品の主人公から取っています。面白いのはお父さんもその二つの漫画からそのまま取っていることです。まあ「お兄ちゃん(おんちゃん)」の方は本当はお父さんではなく、画家の(血縁関係のない)お兄さんみたいですが。さすがにちばあきおの「キャプテン」前の作品なんか知っている人まずいないですから(と思っていたら作品集が出ていました)、いいネタ元ですね。おそらくコージィ城倉もこのムック持っていると思います。なんせこのムックには元アシスタントの人たちが書いた「その後の谷口君」が載っていますから、キャプテン・プレイボールファンなら買わないはずがないですので。

それからまさかと思うけど、おっかけ女子4人の左下の子、「ハリスの旋風」の国松のお母さん?(笑)(墨高の先生に、ハリスの旋風の岩波先生にそっくりな先生が登場しています。)

まあちばてつやが描く若い女性のパターンをコージィ城倉が使ってアレンジしたのが多分正解でしょう。(ちばあきおは、独立する前はちばてつやのアシスタントをやっていますから、二人の絵は元々酷似しています。)

コージィ城倉の「キャプテン2」の展開



コージィ城倉の「キャプテン2」ですが、墨谷高校が準決勝まで進み、御法島(みのりしま)高校と対戦して、延長戦18回まで来ています。
御法島高校は言うまでもなく箕島高校をもじったものですが、単に名前を取っただけでなく、試合展開そのものが、伝説の星陵 対 箕島の18回延長サヨナラ試合そのままであることが分かりました。(但し御法島が負ける方になってますが。)で次の準決勝が四国の池谷高校で、これまた誰が見ても池田高校であり、おそらく蔦監督をモデルにした監督が出て来て、墨谷との間でパワー野球同士の戦いで、一転して乱打戦になるんだろうと思います。それでもし決勝まであるとしたら、今度は多分PL学園。(笑)清原と桑田のKKコンビみたいなのが出て来るのかも。

P.S. 14回裏の墨谷の攻撃で、三塁走者が隠し球でアウトになるシーン、そして16回裏の二死からの攻撃で、ファールフライを人工芝に躓いて取り損ねて、直後に同点ホームランも、両方とも実際の星陵-箕島戦であったことです。

無音のオノマトペ「しーん」

この画像は、水木しげるの「ゲゲゲの鬼太郎」の中の「妖花」というエピソードのラストの部分で、非常に印象深いものです。この漫画について英語化してオンライン英会話のアメリカ人やイギリス人に見せようかと思いついたのですが、このコマの中で重要な「しーん」が良く考えたら英語には訳せません!以前海外のアニメファンが、「日本語には無音を表すオノマトペがある!」って言っていたのを思い出しました。私が思うには、これは中国語の「沈沈」(「夜沈沈」で夜が深深と更けていくこと)などから来たのかな、と思います。国語辞書では「深深」の表記ですが。

栗田信の「醗酵人間」のバックグラウンド

栗田信の「醗酵人間」って戦後SFの最大の奇作と言われていて、しかし長らく古書店でも流通していない幻の本だったのが、約10年前に復刻されました。それで私も買ったのですが、超C級という出来映えで、そのまま忘れていたのですが、ちょっと思う所あって色々調べて、バックグラウンドらしきものを付き止めました。
まず出て来る「醗酵人間」というのは墓場から蘇って、お酒とかの醗酵物を口にすると体が膨張して怪力になり、おまけに空まで飛ぶんですが、その叫び声が「こけっか、きっきっ」なんです。これが読んだ人に強く印象に残るんですが、実は水木しげるが「コケカキイキイ」という似た音のタイトルの漫画を描いています。内容は醗酵人間とは関係ないんですが、実はこのタイトルも水木のオリジナルではなく、戦前から戦後にかけての関西地方で流行った紙芝居の「コケカキイキイ」がオリジナルです。これは墓場から蘇ったコケ太郎というのが、戦うというもので、水木の「ゲゲゲの鬼太郎」の先祖の一つです。(直接の先祖はやはり紙芝居の「墓場奇太郎」です。そもそも水木しげる自身が紙芝居作家でした。)それで栗田信は1925年の大阪生まれなので、ほぼ間違いなく子供の頃、この「コケカキイキイ」の紙芝居を見ていると思います。それでおそらく、栗田少年が文字の「コケカキイキイ」ではなく、紙芝居屋が節を付けて語った「こけっか、きっきっ」の方を記憶していて、それをそのまま使ったんじゃないかと。ちなみに醗酵人間もコケ太郎と同じく、墓場から蘇ってますから、ルーツはやはりそこかと思います。つまり言って見れば、ゲゲゲの鬼太郎と醗酵人間は従兄弟。(笑)

梶原一騎作品とキリスト教エピソード

梶原一騎という人は、本人がクリスチャンだったかどうかは不明ですが(ただ本人の葬式はキリスト教でやったらしい)、そのお父さんは若い頃神学校に通っていたぐらいのバリバリのクリスチャンです。(但し家族には一切隠していて死後それが判明した。)そのためか、梶原作品にはキリスト教的な要素が多く登場します。その中で「朝日の恋人」を何十年かぶりに読んだら笑ってしまいました。
(1)新約聖書外典みたいな話を勝手に作っています。
新約聖書ではイエスを裏切ったユダは自殺しますが、ここの話では生き延びたけど、村八分にされて苦しんでいたら、ある金持ちが家に招待してくれて食事も与えてくれた。それは誰かと見たら復活したイエスでした。(笑)
(2)マタイなどにある「百匹の羊と失われた一匹の羊」の譬えが、梶原の場合、なんと「千匹の羊」にパワーアップ。(笑)

「帰依」のイメージ

松田隆智原作の「拳児」という中国武道の漫画がありましたが、その中にこういうシーンがありました。宗教社会学の翻訳をやっている関係で「帰依」の具体的イメージを探していて出てきたんですが、このシーンは主人公の拳児が中国の少林寺で一時的に出家するシーンです。しかしこの「オン サラバ タタギャタ ハンナ・マンナノウ キャロウミ」というのは、Oṃ sarva-tathāgata-pāda-vandanaṃ karomi というサンスクリットの文言が日本の密教でなまって伝わったもので、真言宗で唱えられる「普礼真言」です。松田隆智は真言宗の僧侶でもあるので、それをそのまま使ったんでしょうが、中国の少林寺は禅宗なので、実際にはこういう文言を唱えることはしていないと思います。(笑)

メシア、キリストの意味(油を注がれた?、塗られた?)

聖書に出て来る、メシアもキリストも意味は「油を注がれた」という風に説明されています。実際に日本語聖書では文語聖書からずっと「油を注がれた」と訳されてきています。(正確には文語聖書は「膏を注がれた」)
私はこの説明聞くと、左のシーンを想像します。(これは元々「聖☆おにいさん」というマンガに出て来たシーンをChatGPT5に書き直してもらったもの)
実は英訳聖書では「注ぐ」ではなく「塗る」(anoint)が使われている場合がほとんどです。実際に当時の「香油」というのはバターや軟膏に近いものだったらしく、液状のものをドバドバ注ぐというイメージではありません。正しいイメージはおそらく下の絵(これもWeb上にあった絵をChatGPT5に描き直してもらったもの)が近いと思います。このシーンはサムエル記下でのダヴィデが王に即位するシーンです。牛の角の容器に入った香油を「垂らして」「塗り広げている」のが一番近いんじゃないかと思います。なお旧約聖書の創世記の中には「石に香油を注いで聖別する」というのも出て来るので「注ぐ」と訳した方が適切な箇所がなかった訳ではありません。古代であっても香料となるものは数十種類あったようですし、蒸留技術はまだないのでアルコールに溶かしてではありませんが、オリーブ油に原料を入れて煮出したり、場合によってはワインに溶かしてというのもあったようです。なので粘度も色んなものがあったのだと思います。

「ワンダーウーマン」の衣装の元

以前からDCコミックの「ワンダーウーマン」の衣装ってなんて「ダサい」(笑)のだろうと思っていましたが、調べてみたら元はコロンビア(要するに自由の女神)を使った戦争用のポスターのコロンビアの衣装が、ピンナップ風にセクシーに変えられた、というもののようです。ワンダーウーマンの正体はアマゾネスということになっていますが、これはおそらく後付け的説明で、元はキャプテン・アメリカと同じく戦意高揚キャラであり、その証拠に初登場は1941年です。

アストロ球団

ebookjapanでセールしていたんで「アストロ球団」全20巻何十年かぶりに読みました。 連載当時リアルタイムで読んでいたので懐かしいですが、さすがに今読むと
(1)最後のアストロ球団締め出し行為は明らかな独占禁止法違反。
(2)スカイラブ投法って走者がいる時に投げたらボークでしょ。(笑)
(3)そのスカイラブ投法、開発するのに特訓したり手間がかかっているのに、打ち取った打者はたった一人。究極の最悪コスパ魔球。
(4)アストロワンの宇野球一の防御率は10点を軽く超える。(笑)野球漫画の主人公投手のワースト記録。

とはいえ全体の熱気はすごいというか、今のコンプライアンスばかりの世界では絶対に出て来ない漫画です。