NHK杯戦囲碁 黄翊祖9段 対 結城聡9段(2026年5月31日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は黒番が黄翊祖9段、白番が結城聡9段の対戦です。左下隅で黒の高ガカリに白が二間に高くはさみ、黒が掛けていったのを白が出切っていっていきなり激しくなりました。黒は左辺を8本這って活き、白は下辺への黒の攻めがちょっと中途半端な感じで、結局隅に手を入れることになり、ここは少し黒がリードした感じでした。その後黒が左下隅方面の白を出切っていってまた激しくなり、この出切りの結果中央の白が切り離され、攻められることになりました。この白は黒から中央に覗きを2つ打たれ封鎖されたため、下辺で劫を仕掛けましたが、黒は白の中央3子取りの劫立てに劫を解消し、黒のリードは続きました。その後さらに右上隅に白が入って行きましたが、右辺の黒に切りがあったのを白は上手く利用出来ず、白は右上隅で活きましたが、黒も上辺が大きくまとまり、黒のリードは変わりませんでした。結局黒の5目半勝ちに終わりました。

NHK杯戦囲碁 大西研也6段 対 佐田篤史7段(2026年5月24日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が大西研也6段、白番が佐田篤史7段の対戦でした。対局は白が地を稼ぎ、黒が右下の白を攻める展開になりました。黒が白の左上隅の構えに付けて行き、その効きを頼りに左辺に更に打ち込んで行きました。ここで白の打ち方が上手く、左上隅の黒を上手く取り込みつつ、かつ左辺の黒を攻めつつ中央の黒模様を減らすという、かなり理想的な展開になりました。ここで左上隅の白は40目強の地となり、白のリードとなりました。その後白が上辺に入って行ったのを黒が受けなかったため、白が上辺を荒らし、黒が左上隅の白地を減らすということになり、ここはプラスマイナスはあまりなく白のリードが続きました。最後に黒が左辺白に打ち込んで行きましたが、白は無理をせず黒を渡らせ、それでも白のリードが続き、結局右下の白も活きて白の中押し勝ちとなりました。

NHK杯戦囲碁 洪爽義5段 対 小池芳弘7段(2026年5月17日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は黒番が洪爽義5段、白番が小池芳弘7段の対戦でした。この碁の最初の焦点は、白が右辺の黒を攻めていったのですが、白が18の13に下がって黒の眼を取りにいったのが、ある意味打ち過ぎで、逆に黒が中央の白を分断して逆襲に転じ、黒のリードの局面となりました。結局黒が下辺に大きく模様を作ったのに対し、劣勢の白が勝負手で下辺に突入しました。そこで生きることは出来ず全て取られてしまいましたが、その代償としてかなり締め付けることが出来、左下隅の白模様がかなり大きくなりました。さらに分断された中央の黒が攻め取りを避けるため中央に眼を作りに行ったため、更に白から効きが生じ、左下隅はほぼ地になりました。そこから黒が三々に突入していって、中で何とかしようと色々やりましたが結局手にならず全取られで白の中押し勝ちになりました。まったく優勢の碁を勝ちきるのもなかなか大変です。

NHK杯戦囲碁 桑原樹7段 対 藤沢里奈女流本因坊(2026年5月10日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が桑原樹7段、白番が藤沢里奈女流本因坊の対戦です。桑原7段は桑原洋子6段の息子さんで、今回が初出場です。入段してからまだ3年ですが2025年に名人戦リーグに入ったので規定により7段に昇段しています。対局は、終始桑原7段が積極的に戦ったのですが、特に下辺の攻防で白が上手く黒の攻めをかわして得をし、そこから終始白の優勢が続き、ヨセも白が手堅く打って結局細かいながら白の優勢が変わらずということで、白の中押し勝ちとなりました。藤沢女流本因坊の貫禄勝ちという感じでした。

NHK杯戦囲碁 田中康湧5段 対 孫喆8段(2026年5月3日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が田中康湧5段、白番が孫喆8段の対戦でした。この碁の最初の焦点は、左辺の白模様に黒が打ち込み、中央に二間に飛んだのに、白がすかさずその間に付けていった所で、黒はあまり正面から戦わず結局左下隅に連絡しましたが、白は中央がかなり厚くなりました。さらにその後白の左上隅方面の模様が大きくなり、黒は再び突入して行きましたが、途中で止めて上辺のハサミツケで地を減らす方向に切り替えました。しかしその後の折衝で黒は左上隅方面で取られていた石を助け出しました。その結果白もある程度攻められましたが、最後は中央の黒が収まっていない、ということになり、それへの攻めを見ながら白が右上隅にもたれたのを、黒が右上隅を頑張った結果、白は黒の中央に襲いかかり、右下隅にも犠打を放って攻め、黒は最終的には活きましたが、白が中央右下方面に地をまとめ、結局白が地合でリードし、白の中押し勝ちとなりました。

NHK杯戦囲碁 小山空也7段 対 王立誠9段(2026年4月26日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が小山空也7段、白番が王立誠9段の対戦でした。序盤は3手目に黒が左下隅の三々に入り、それが一段落すると白が逆に右上隅の三々に入り、その後白がまた右下隅に三々に入るという、三々入りが三隅に出てきました。その後左辺で黒が地を稼ぎ、白が厚みを築き、また黒が上辺に地模様を築きました。そこに白が付けから侵入し、黒は追い立てて攻め、結構ギリギリの勝負でしたが、右上隅も絡めて白は何とか生きを確保し、黒が若干右辺で得をするという形になりました。形勢は黒が若干リードしていましたが、左辺の白の置きに少し黒が後退して受けて劫が残ったため、ここで形勢はほぼ互角になりました。しかし白が左上隅から伸びる黒への寄り付きで少しやり損ねた感じで、ここで黒がリードになりました。更に中央の下方で白に失着が出て黒地が膨らんで、結局黒の中押し勝ちになりました。

NHK杯戦囲碁 辻󠄀篤仁5段 対 大西竜平7段(2026年4月19日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は黒番が辻󠄀篤仁5段、白番が大西竜平7段の対戦です。この碁の焦点は、白が左辺に模様を作ったのに対し、黒が7の11に浅く消しに行った時、この消しは白が受けて地を作っても十分だったと思いますが、白が受けずに黒の下辺にもたれていったのが好判断で、左辺が減っても下辺の黒を凹ませ、さらに消しに来た黒を攻めながら右辺の白地を盛り上げれば十分ということで、実戦もまさにそういう展開になり、黒に付けいる隙を与えず、終わってみれば白の4目半勝ちという余裕を持った勝ち方となりました。

NHK杯戦囲碁 表悠斗4段 対 六浦雄太8段(2026年4月12日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が表悠斗4段、白番が六浦雄太8段の対戦でした。序盤黒は地を稼いで余し作戦を取っていましたが、ちょっとその後の打ち方が固すぎて手が伸びないという感じで、白の下辺の模様を消すのに手をかけすぎてその間に白に右辺に展開されていうことで、大局観として白の方が優れていて、それが形勢の差になった感じです。全体に激しい戦いはなく、終わってみれば白の3目勝ちで、六浦8段の貫禄勝ちという感じでした。

NHK杯戦囲碁 井山裕太碁聖 対 余正麒NHK杯選手権者(2026年3月15日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁はいよいよ決勝戦で、黒番が井山裕太碁聖、白番が余正麒NHK杯選手権者の対戦です。この碁では右上隅の戦いがいきなり激しくなり、黒はなんと11子を捨てるという選択をし、その代わりに上辺から左上隅にかけての地模様を築くということで、大きな振り替わりになりました。これは一見すると白が良さそうに見えますが、全局的にはバランスが取れており、井山碁聖のさすがの大局観だったと思います。その後白がその左上隅方面の黒地に手を付けていって、しばらく進んだ後、黒はいきなり下辺右側の白に付けていき、ここからまた激しい競い合いが始まりました。ここの戦いは、双方ダメの詰まった団子石が中央でもつれあうというプロの碁ではなかなか見られない展開になりましたが、互角に別れ勝負はヨセに持ち込まれました。白はちょっと左辺の収束のさせ方が淡泊だったようで、黒が若干地を得して、わずかですがリードしたように思います。その後黒はヨセを的確に打ち進め、終わってみれば黒の2目半勝ちで、井山碁聖が4年ぶりの優勝を果たしました。

NHK杯戦囲碁 福岡航太朗7段 対 余正麒NHK選手権者

本日のNHK杯戦囲碁は黒番が福岡航太朗7段、白番が余正麒NHK選手権者の対戦です。勝った方が井山裕太碁聖との決勝に進出します。碁は開始早々で白が左上隅方面の黒模様に入っていった段階から激しくなりました。福岡7段が厳しい手を打ち続けましたが、余NHK選手権者が上手く打ち回して中央押さえに回り、上手く捌きました。そして今度は中央の黒と右上隅方面の白の競い合いになりましたが、ここも白が上手く捌いた感じです。こうなると白の下辺の模様が大きく、ここがどれだけまとまるかの勝負になりました。黒は大ゲイマジマリに付けて行って侵入を図りましたが、結局は劫になりながら白が黒6子を取り込み、白の下辺の大きな地が確定しました。それでも黒は更に別の劫に持ち込み、白の左辺上方から伸びる大石の切り離しと取り込みを狙いましたがこれも不発でした。最後非常手段で黒は更に右辺で白の大石を狙った劫に持ち込みましたが、結局この劫に負けた黒は右辺の地に侵入されただけではなく、黒の大石の眼が逆になくなり取られてしまい、黒の投了となりました。決勝の組み合わせは昨年と同じになりました。