
本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が上野愛咲美女流名人、白が藤井秀哉8段の対戦でした。序盤で左上隅で大斜ガケが出たのですが、驚いたのは司会の安田明夏初段が、大斜ガケという言葉を知らず、またその定石自体も「見たことがある」という程度だったことです。以前も正月特番で女流プロが大ナダレ定石の外曲がり定石を「知らない」と言ったのを思い出しました。この碁は白が終始打つべき所を打たないで形勢を損ねていったという感じで、白を割いていく所でつながらせたりとか、切るべき所を切らない、とかそういう手が目立ちました。左辺でも最初は黒を攻めていたのが、結局攻められるようになりました。結果として碁は黒の言い分が全部通った感じで、中央の白3石も取られてしまい、結局黒の中押し勝ちになりました。
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NHK杯戦囲碁 張栩9段 対 上野梨紗女流最強(2026年7月12日放送分)

本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が張栩9段、白番が上野梨紗女流最強の対戦です。布石は黒が向かい小目から、一間高ジマリと二間高ジマリを同じ方向で両方打つ、という見たことのない形になり、黒が盤面上側、白が盤面下側を占めるといった対抗布石になりました。白は上辺に一度侵入し、黒が受けてからそれで止めて、左辺の黒に打ち込んでいきました。黒が右側に付けたのに白がハネ出して、白はその1子を捨てて中央を厚くしようとしましたが、黒も反発して戦いが始まりました。黒は左下隅、下辺、右下隅と忙しく打ち回しましたが、白が的確に受けて、黒の仕掛けは不発になった感じでした。結局そこから白がずっと優勢のまま打ち回していましたが、左辺の黒模様に打ち込んで後、若干打った後に右辺で劫を仕掛けたのが、優勢な方の打ち方としては疑問で、ここから形勢が紛れることとなりました。最終的には白は何とか左辺に打ち込んだ一団を連れ戻すことが出来ましたが、右辺を含め各所で損を重ねて、ここで形勢が黒に振れました。最後白が中央で劫をしかけ、その劫が右下隅に移ったのですが、白は劫立てが続かず、黒の中押し勝ちになりました。
NHK杯戦囲碁 西健伸6段 対 張豊猷9段(2026年7月5日放送分)
NHK杯戦囲碁 富士田明彦8段 対 平田智也8段(2026年6月28日放送分)

本日のNHK杯戦囲碁は黒番が富士田明彦8段、白番が平田智也8段の、実力伯仲の好対局となりました。序盤で黑が右下隅で、小目から大々ゲイマで5線に開くという奇手?を見せました。ただ結果的には後の打ち方でこの石は切り離されてしまったので、効果的とは言い難いように思います。その右辺の攻防が結構激しくなり、白も中央が切り離され、黒も右辺が活きていないという攻防になりました。しかしこの碁の勝敗のポイントは更に局面が進んで白が右上隅の黒地に手を付けていったところで、しかし白の侵入はちょっと遅かった感じで、上辺の黒の下がりが結構厚くて手になりませんでした。白は一転して右辺の黒を攻めましたが、この黒もそれほど寄りつかれずに活きて、これで黒が優勢になりました。結果として黒の5目半勝ちでした。
NHK杯戦囲碁 呉柏毅6段 対 安達利昌7段(2026年6月21日放送分)

本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が呉柏毅6段、白番が安達利昌7段の対戦でした。対局は双方積極的な手が多く、左辺から下辺にかけて激しい差し手争いになり、黒の方も中央の種石2子を最初捨てるように打っていたのに、途中で動き出して、その結果闇試合的な様相になりました。結局下辺の白が活きにいって大きな劫が発生し、白が劫に勝って黒模様の中でそれなりの地をもって治まり、黒はその替わり左下隅からの白の一団を仕留めました。この時点ではまだ形勢不明でしたが、白が右下隅の黒を攻めに行き、隅でAIも気が付いていなかった置きの妙手が出た結果、黒が劫にもならず死んでしまいました。これで白が大優勢になり、黒はその後上辺の白模様に打ち込んでいったりして頑張りましたが、最後中央の白地に突入した黒が死んで、白の中押し勝ちとなりました。
NHK杯戦囲碁 伊了5段 対 村本渉5段(2026年6月14日放送分)

本日のNHK杯戦囲碁は黒番が伊了5段、白番が村本渉5段の対戦で、二人とも初出場で初対局とフレッシュな組み合わせでした。布石は黒がいきなり3手目で空き隅を打たず一間に締まったのが珍しかったです。その後は全体に黒が実利を稼ぎ、白が中央の厚みで勝負という感じで、下辺方面の白模様を、黒が右下隅に肩付きして消しにいってからが、激しい勝負になりました。下辺の攻防は劫になり、黒は右辺での白の劫立てに受けず、劫を解消して、ただ右辺の黒がまだ味残りで、ここもまた劫になって結局白が勝ったのはトータルの収支ではやや黒の打ちやすい形勢という感じでした。しかし大寄せで黒は白の中地を少し軽視した感じで、他のヨセを打って、白が結局中央に35目くらいの中地をまとめたので、ここで白が抜け出しました。結局白の3目半勝ちとなりました。
NHK杯戦囲碁 瀬戸大樹9段 対 林漢傑8段(2026年6月7日放送分)

本日のNHK杯戦囲碁は黒番が瀬戸大樹9段、白番が林漢傑8段の対戦でした。序盤、白が4手目で右下隅で大高目を打ち、そこに黒が星に入っていって、序盤から激しくなりました。白は右上隅でもツケから右辺方面に押さえていましたが、結局黒が割り打ちに回ったため、白は上下両方をしのがなければならなくなり、忙しくなりました。そして白は右下隅の黒を攻める上で劫を仕掛けました。ただここの打ち方で白に疑問手があり、黒は下辺にはみだして活きることが出来、また右上隅も白5子を取り込んでいて40目強の地を確保していたため、黒のリードになりました。残りはほとんど打たれていない左辺でしたが、ここで黒が左辺でしっかり活き、左上隅も問題なくしのいで黒の勝勢となり、結局黒の中押し勝ちとなりました。
NHK杯戦囲碁 黄翊祖9段 対 結城聡9段(2026年5月31日放送分)

本日のNHK杯戦囲碁は黒番が黄翊祖9段、白番が結城聡9段の対戦です。左下隅で黒の高ガカリに白が二間に高くはさみ、黒が掛けていったのを白が出切っていっていきなり激しくなりました。黒は左辺を8本這って活き、白は下辺への黒の攻めがちょっと中途半端な感じで、結局隅に手を入れることになり、ここは少し黒がリードした感じでした。その後黒が左下隅方面の白を出切っていってまた激しくなり、この出切りの結果中央の白が切り離され、攻められることになりました。この白は黒から中央に覗きを2つ打たれ封鎖されたため、下辺で劫を仕掛けましたが、黒は白の中央3子取りの劫立てに劫を解消し、黒のリードは続きました。その後さらに右上隅に白が入って行きましたが、右辺の黒に切りがあったのを白は上手く利用出来ず、白は右上隅で活きましたが、黒も上辺が大きくまとまり、黒のリードは変わりませんでした。結局黒の5目半勝ちに終わりました。
NHK杯戦囲碁 大西研也6段 対 佐田篤史7段(2026年5月24日放送分)

本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が大西研也6段、白番が佐田篤史7段の対戦でした。対局は白が地を稼ぎ、黒が右下の白を攻める展開になりました。黒が白の左上隅の構えに付けて行き、その効きを頼りに左辺に更に打ち込んで行きました。ここで白の打ち方が上手く、左上隅の黒を上手く取り込みつつ、かつ左辺の黒を攻めつつ中央の黒模様を減らすという、かなり理想的な展開になりました。ここで左上隅の白は40目強の地となり、白のリードとなりました。その後白が上辺に入って行ったのを黒が受けなかったため、白が上辺を荒らし、黒が左上隅の白地を減らすということになり、ここはプラスマイナスはあまりなく白のリードが続きました。最後に黒が左辺白に打ち込んで行きましたが、白は無理をせず黒を渡らせ、それでも白のリードが続き、結局右下の白も活きて白の中押し勝ちとなりました。
NHK杯戦囲碁 洪爽義5段 対 小池芳弘7段(2026年5月17日放送分)

本日のNHK杯戦囲碁は黒番が洪爽義5段、白番が小池芳弘7段の対戦でした。この碁の最初の焦点は、白が右辺の黒を攻めていったのですが、白が18の13に下がって黒の眼を取りにいったのが、ある意味打ち過ぎで、逆に黒が中央の白を分断して逆襲に転じ、黒のリードの局面となりました。結局黒が下辺に大きく模様を作ったのに対し、劣勢の白が勝負手で下辺に突入しました。そこで生きることは出来ず全て取られてしまいましたが、その代償としてかなり締め付けることが出来、左下隅の白模様がかなり大きくなりました。さらに分断された中央の黒が攻め取りを避けるため中央に眼を作りに行ったため、更に白から効きが生じ、左下隅はほぼ地になりました。そこから黒が三々に突入していって、中で何とかしようと色々やりましたが結局手にならず全取られで白の中押し勝ちになりました。まったく優勢の碁を勝ちきるのもなかなか大変です。
