NHK杯戦囲碁 桑原樹7段 対 藤沢里奈女流本因坊(2026年5月10日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が桑原樹7段、白番が藤沢里奈女流本因坊の対戦です。桑原7段は桑原洋子6段の息子さんで、今回が初出場です。入段してからまだ3年ですが2025年に名人戦リーグに入ったので規定により7段に昇段しています。対局は、終始桑原7段が積極的に戦ったのですが、特に下辺の攻防で白が上手く黒の攻めをかわして得をし、そこから終始白の優勢が続き、ヨセも白が手堅く打って結局細かいながら白の優勢が変わらずということで、白の中押し勝ちとなりました。藤沢女流本因坊の貫禄勝ちという感じでした。

NHK杯戦囲碁 田中康湧5段 対 孫喆8段(2026年5月3日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が田中康湧5段、白番が孫喆8段の対戦でした。この碁の最初の焦点は、左辺の白模様に黒が打ち込み、中央に二間に飛んだのに、白がすかさずその間に付けていった所で、黒はあまり正面から戦わず結局左下隅に連絡しましたが、白は中央がかなり厚くなりました。さらにその後白の左上隅方面の模様が大きくなり、黒は再び突入して行きましたが、途中で止めて上辺のハサミツケで地を減らす方向に切り替えました。しかしその後の折衝で黒は左上隅方面で取られていた石を助け出しました。その結果白もある程度攻められましたが、最後は中央の黒が収まっていない、ということになり、それへの攻めを見ながら白が右上隅にもたれたのを、黒が右上隅を頑張った結果、白は黒の中央に襲いかかり、右下隅にも犠打を放って攻め、黒は最終的には活きましたが、白が中央右下方面に地をまとめ、結局白が地合でリードし、白の中押し勝ちとなりました。

NHK杯戦囲碁 小山空也7段 対 王立誠9段(2026年4月26日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が小山空也7段、白番が王立誠9段の対戦でした。序盤は3手目に黒が左下隅の三々に入り、それが一段落すると白が逆に右上隅の三々に入り、その後白がまた右下隅に三々に入るという、三々入りが三隅に出てきました。その後左辺で黒が地を稼ぎ、白が厚みを築き、また黒が上辺に地模様を築きました。そこに白が付けから侵入し、黒は追い立てて攻め、結構ギリギリの勝負でしたが、右上隅も絡めて白は何とか生きを確保し、黒が若干右辺で得をするという形になりました。形勢は黒が若干リードしていましたが、左辺の白の置きに少し黒が後退して受けて劫が残ったため、ここで形勢はほぼ互角になりました。しかし白が左上隅から伸びる黒への寄り付きで少しやり損ねた感じで、ここで黒がリードになりました。更に中央の下方で白に失着が出て黒地が膨らんで、結局黒の中押し勝ちになりました。

NHK杯戦囲碁 辻󠄀篤仁5段 対 大西竜平7段(2026年4月19日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は黒番が辻󠄀篤仁5段、白番が大西竜平7段の対戦です。この碁の焦点は、白が左辺に模様を作ったのに対し、黒が7の11に浅く消しに行った時、この消しは白が受けて地を作っても十分だったと思いますが、白が受けずに黒の下辺にもたれていったのが好判断で、左辺が減っても下辺の黒を凹ませ、さらに消しに来た黒を攻めながら右辺の白地を盛り上げれば十分ということで、実戦もまさにそういう展開になり、黒に付けいる隙を与えず、終わってみれば白の4目半勝ちという余裕を持った勝ち方となりました。

NHK杯戦囲碁 表悠斗4段 対 六浦雄太8段(2026年4月12日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が表悠斗4段、白番が六浦雄太8段の対戦でした。序盤黒は地を稼いで余し作戦を取っていましたが、ちょっとその後の打ち方が固すぎて手が伸びないという感じで、白の下辺の模様を消すのに手をかけすぎてその間に白に右辺に展開されていうことで、大局観として白の方が優れていて、それが形勢の差になった感じです。全体に激しい戦いはなく、終わってみれば白の3目勝ちで、六浦8段の貫禄勝ちという感じでした。

NHK杯戦囲碁 井山裕太碁聖 対 余正麒NHK杯選手権者(2026年3月15日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁はいよいよ決勝戦で、黒番が井山裕太碁聖、白番が余正麒NHK杯選手権者の対戦です。この碁では右上隅の戦いがいきなり激しくなり、黒はなんと11子を捨てるという選択をし、その代わりに上辺から左上隅にかけての地模様を築くということで、大きな振り替わりになりました。これは一見すると白が良さそうに見えますが、全局的にはバランスが取れており、井山碁聖のさすがの大局観だったと思います。その後白がその左上隅方面の黒地に手を付けていって、しばらく進んだ後、黒はいきなり下辺右側の白に付けていき、ここからまた激しい競い合いが始まりました。ここの戦いは、双方ダメの詰まった団子石が中央でもつれあうというプロの碁ではなかなか見られない展開になりましたが、互角に別れ勝負はヨセに持ち込まれました。白はちょっと左辺の収束のさせ方が淡泊だったようで、黒が若干地を得して、わずかですがリードしたように思います。その後黒はヨセを的確に打ち進め、終わってみれば黒の2目半勝ちで、井山碁聖が4年ぶりの優勝を果たしました。

NHK杯戦囲碁 福岡航太朗7段 対 余正麒NHK選手権者

本日のNHK杯戦囲碁は黒番が福岡航太朗7段、白番が余正麒NHK選手権者の対戦です。勝った方が井山裕太碁聖との決勝に進出します。碁は開始早々で白が左上隅方面の黒模様に入っていった段階から激しくなりました。福岡7段が厳しい手を打ち続けましたが、余NHK選手権者が上手く打ち回して中央押さえに回り、上手く捌きました。そして今度は中央の黒と右上隅方面の白の競い合いになりましたが、ここも白が上手く捌いた感じです。こうなると白の下辺の模様が大きく、ここがどれだけまとまるかの勝負になりました。黒は大ゲイマジマリに付けて行って侵入を図りましたが、結局は劫になりながら白が黒6子を取り込み、白の下辺の大きな地が確定しました。それでも黒は更に別の劫に持ち込み、白の左辺上方から伸びる大石の切り離しと取り込みを狙いましたがこれも不発でした。最後非常手段で黒は更に右辺で白の大石を狙った劫に持ち込みましたが、結局この劫に負けた黒は右辺の地に侵入されただけではなく、黒の大石の眼が逆になくなり取られてしまい、黒の投了となりました。決勝の組み合わせは昨年と同じになりました。

NHK杯戦囲碁 井山裕太碁聖 対 酒井佑規7段(2026年3月1日放送分)

本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が井山裕太碁聖、白番が酒井佑規7段の対戦でした。白は右下隅で跳ね出せば隅の黒をほとんど取れたのに下辺で下がって黒をつながらせる打ち方をしましたが、ちょっと損だったように思います。その後黒の左下隅方面に白が入って行って、そこからの白が最強手を繰り出して頑張り、その戦いが左辺から左上隅にも波及しました。結局左上隅方面は黒が上辺で得をし、白が左辺で黒4子を攻め取りですが取って収束しました。この別れだと白のリードがつづいており、その後黒はヨセで挽回しようとしましたが、惜しかったのは左下隅で切ってみる手があったのを見逃して普通に寄せてしまったことで、最後は大差になって白の投了となりました。井山碁聖は2年連続で決勝進出です。

NHK杯戦囲碁 余正麒9段 対 山下敬吾9段(2026年2月22日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が余正麒9段、白番が山下敬吾9段の対戦です。今日は山下9段、右下隅の小目に肩付きするという珍しい手を見せてくれました。私は事前にもしそう打ったら黒に這われて地が損だなあ、と思って見ていたので、実際に打たれてちょっと驚きました。その肩付きから見たことの無い形になり、激しい戦いが始まりました。結局は黒は下辺の2子を捨てて、白は若干地を得しました。その後白が右辺に侵入していって地を稼いだのですが、白が右下隅に利かせる付き当たりを打たないで、右上隅で地を稼いだのですが、黒からの右辺の白への置きが強い手で、この結果白は右辺を捨てることになり、黒の40目弱の地が確定しました。これで黒のリードとなり、その後白も右辺を攻め取りにさせようと頑張りましたが、結局そこも黒が眼を作り、白からのチャンスは無くなり白の投了となりました。

NHK杯戦囲碁 井山裕太碁聖 対 本木克弥9段(2026年2月15日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は黒番が井山裕太碁聖、白番が本木克弥9段の対戦です。この碁の最大の焦点は右下隅の戦いで、双方が眼の無い攻め合いの形になりましたが、白からはあまり締め付けが利かない形で、一方黒の右下隅の地は50目レベルになりました。白としてそうなると左辺の黒を全部取るしかなくなり、猛然と攻めましたが、左辺の上方の白もあまり強くなく、結局黒が中央に出て白の包囲網を突破し右辺とつながりました。そうなると白は上辺での攻め合いを目指しましたが、結局手数が足らず、白の投了となりました。