「帰ってきたウルトラマン」の「悪魔と天使の間に…」

「帰ってきたウルトラマン」の「悪魔と天使の間に…」を観ました。二代目マンで初めて地球侵略を企む宇宙人が登場。しかもかなりの知能犯で、郷秀樹とウルトラマンを苦しめます。ゼラン星人が聾唖の障害がある子供に化け、あろうことか伊吹隊長の娘と仲良くなり、MATにやって来ます。そして郷隊員にテレパシーで話しかけ、怪獣プルーマを連れてきたが、その怪獣をウルトラマンが倒した時がウルトラマンの最期だと言います。郷隊員はその宇宙人を捕まえようとしますが、障害のある子供に暴行するMAT隊員ということで、頭がおかしくなったとされます。その子供は怪獣プルーマが暴れた時に、アドバルーンに捕まって怪獣の近くに登場したので、MATは怪獣を攻撃出来なくなります。入院した子供を見舞った郷隊員に、今度は明日病院の側にプルーマを出現させると予告します。郷隊員は子供を殺そうとして、病院関係者に取り押さえられます。伊吹隊長は郷を強くしかりますが、郷は明日病院の側に怪獣が現れると予告し、もしウルトラマンが苦戦したら子供を捕まえてくれ、と言い残して出撃します。
さて、ウルトラマンはプルーマをブレスレットで倒しますが、その直後何とブレスレットが何者かに操られウルトラマン自身を襲います。伊吹は郷の言葉を思い出し少年を探し、病院の霊安室でブレスレットをリモコン操作していた少年を撃ちます…
という訳でこれまでの能天気路線からいきなりシリアスになりました。脚本は市川森一です。

NHK杯戦囲碁 福岡航太朗4段 対 蘇耀国9段(2023年9月3日放送分)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が福岡航太朗4段、白番が蘇耀国9段の対戦です。布石は両者2連星から、5手目で左下隅ダイレクト三々といういかにも最近多い進行です。白は左下隅で黒に包囲されてサバキに行ったのですが、左辺でのハネだしを打たず隅をハネたのがどうだったのでしょうか。白は一手入れて活きましたが、外側の黒の厚みがかなり広壮になり、形勢は黒に傾きました。しかし白は右辺で模様を作り、入って来た黒を分断して攻め立て、多少挽回しました。しかし下辺の折衝で頑張って、黒の下辺から延びる大石を狙おうとしましたが、話が遠く、その間に黒に上辺に侵入され、逆に白が攻め立てられ寄りつかれてしまいました。また黒はその間に上辺で活き、地合の差は盤面10目程度のままヨセが進行しました。結局黒の中押し勝ちとなりました。まだ17歳でニキビ顔の福岡4段がどこまで勝ち進められるかが楽しみになりました。

新居で神棚が復活

本日上野原のスーパーオギノで榊を買うことが出来、引っ越して二週間ちょっとでようやく神棚が復活しました。神棚があるとなんだか部屋に清浄感が生まれ、心も清々しくなるような気がします。早速新しい家での無事をお祈りしました。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Symbiosis”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Symbiosis”を観ました。エンタープライズ号はあるフレアが非常に強くなった太陽系の観測に来ています。そこにある輸送宇宙船からのSOSが入ります。エンタープライズ号は太陽からの干渉でトラクタービームを使うことが出来ず、結局乗組員を転送しようとします。しかし彼らがまず転送して来たのは乗員ではなく、貨物でした。結局6人の内4人だけを救助します。その4人の内2人がオルナラン人で、残り2人がブレッカ人でした。4人は貨物の所有権について言い争いをしていました。それによるとその貨物は薬品で、オルナラン人はある慢性の病気にかかっていてその薬品を定期的に打たないと死んでしまうということでした。そしてブレッカ人はその薬品だけを作ってオルナラン人に提供し、その代償に全ての生活物資を得ていました。クラッシャーは実際にはオルナラン人は病気ではなく、その苦しみの症状は麻薬の禁断症状であることを見抜きます。クラッシャーは中毒性の無い麻薬の代替物を作ることをピカードに提案しますが、ピカードはそれは連邦の最優先指令(他の文明に干渉してはいけない)に違反するとして了承しません。しかしピカードは、その麻薬の輸送に必要な宇宙船が故障した原因であるコイルの供給も断ります。そうなると結局オルナラン人は麻薬を輸送出来ず、その禁断症状から何とかして抜け出すしかない、ということになります。タイトルは「共生」ですが、クラッシャーは2つの星の関係は一方の星が他方を搾取しているだけだと言います。まあ設定は面白いですが、もう少し捻りが欲しいと思いました。

宮本常一の「忘れられた日本人」

宮本常一の「忘れられた日本人」を読了。民俗学や文化人類学を大学の時に囓っていたので、この人の名前は当然知っていましたが、これまで読む機会がありませんでした。内容は多くが西日本の村落を宮本が精力的に訪ね、その土地土地での古老の話を聞き取ってまとめたものです。その内容は生きた本当の生活史という感じで、忘れられたなにかを思い出させてくれるものでした。その中には大田植えで、植えるのが遅いものを両隣のものが先行して植えていってしかもその間隔を狭めていってついには真ん中の者の行き場を塞いでしまうという、大学の時野村純一先生の授業で聞いた話も出てきて懐かしかったです。その一方で不満に思ったのが、西日本では伝承は村単位で継承されるのに、東日本ではそれがイエ単位になるという非常に興味深い指摘をしています。しかし宮本民俗学はそこで留まってしまい、さらに多くの事例を検討して理論として深めていくというのが非常に弱いです。それは逆に言えば、少ない事例から無理矢理もっともらしい理論化を急ぐ、西洋風の学問への反発かもしれません。実際に宮本は柳田國男の「方言周圏論」を否定的に捉えていたようです。とはいえ、これが「学」かと言われるとちょっと私には抵抗があります。むしろ文学的価値の方が高いように思います。

「帰ってきたウルトラマン」の「呪いの骨神オクスター」

「帰ってきたウルトラマン」の「呪いの骨神オクスター」を観ました。この怪獣オクスターですが、デザインの元は、水木しげるの「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくる「牛鬼」じゃないの?確かゲゲゲの鬼太郎では、牛鬼を倒した者は今度は自分が牛鬼になる、ということでしたが、ウルトラマンがオクスターを倒した後、オクスターになってしまう、という話なら面白いのですが、そうはなりません。今回のブレスレットは何と湖の水を全部空中に吸い上げる強力ポンプになります。まったくドラえもんのポケットみたいで、ちょっと万能過ぎて白けます。物語中に怪しげな民俗学者が二人登場しますが、宮本常一辺りのイメージでしょうか。ところで、坂田兄弟の兄の方は足が悪くて杖を使っているのに、登山していますが、それは無謀というものでしょう。

文字通り汗牛充棟

新居の本の整理、ようやく一段落しました。しかし本棚16台を使ってもまだ残っており、今日Amazonにまた本棚を発注しました。本棚1台あたり大体200冊くらいということですから、単純計算で17台で3,400冊あるということになります。写真は一部です。私の場合、読む本はもちろんありますが、資料で買ったのも多いです。例えば四字熟語の辞書は5冊くらいあります。これはATOKの四字熟語を強化する時に使ったものです。後は白井喬二関係も本棚2台分くらいあります。これはどこかの図書館に寄付してもいいんですが、最近どこの図書館も蔵書スペースが足らず、寄付はまったく歓迎されないようです。まあ白井喬二関係では、私の蔵書が日本で一番充実していると思いますが。

トワイライト・ゾーンの”The Changing of the Guard”

トワイライト・ゾーンの”The Changing of the Guard”を観ました。シーズン3の最後のエピソードで、久しぶりに泣かされる、そして私にとっては身につまされる話でもありました。
エリス・ファウラー教授は、あるプレップスクール(私立高校)の英文学の先生で、もう50年も教壇に立っていました。あるクリスマスの休暇の前に、学校の支配人に呼ばれたファウラーは、引退を言い渡されます。ファウラー自身は自分が100歳になるまで教え続ける気でいましたが、学校側は若返りを望んでいました。家に戻ったファウラーは、自分の教えて来たことは何だったのだろう、どの生徒にとっても退屈で、自分が感動した引用句は生徒には響かず、単に彼らにとって時間つぶしに過ぎなかったと思い、ピストルを取り出して、彼がいつも教えていたある詩人の像の前で自殺しようとします。その瞬間に奇妙なことに学校の授業開始のベルが鳴り始めます。訝って教室に入ってみると、そこに7人の生徒が現れました。その生徒は全てかつてファウラーの教え子であり、そして事故や戦争で皆死んだ筈の人でした。彼らは順番にファウラーに習った詩句を引用し、一人はその詩句のおかげで勇気を得ることが出来、硫黄島の戦いで戦死したけど死後勲章をもらうことが出来たと言い、また別の一人は真珠湾攻撃で沈んだ戦艦アリゾナに乗艦しており、ボイラー室に残された仲間を助けようとして死亡していましたが、人を助けることの大切さをファウラーが教えてくれた詩句で学んだ、と言います。他の生徒も皆口々にファウラーの教えが有益であったことを証言します。授業の終わりの鐘が鳴ると、7人は消えてしまいました。しかしファウラーは自分の人生が無駄では無かったことを悟り、自殺を止めて生きていくことを決意しました…
トワイライト・ゾーンはまだシーズン4があるのですが、このエピソードは場合によっては打ち切られることも想定して作られたのではないかと想像します。

NHK杯戦囲碁 河野臨9段 対 関航太郎NHK杯戦者


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が河野臨9段、白番が関航太郎NHK杯戦者の対戦でした。この碁はプロらしい石の張った見応えのある応酬が続き、AIの予想手を上回る人間の手が沢山見られて実に面白い碁でした。戦いが激しくなったのは、右下隅で白が黒がハネただけで先手を取っていた箇所を切り当てしてからです。一時は白黒共に弱い石が3つずつ絡み合いながら、お互いが守るだけの手を打たず相手を攻めるという展開でした。しかし、黒が左下隅の白3子を取り込んで、隅から左辺で35目ほどの地を確保してから、黒が打ちやすくなったように思います。白は代償として右下隅からの黒を攻めましたが、途中で攻めを保留し上辺に向かいました。この上辺で黒が白の間に打ち込んで、白1子をほぼ取り込んだような形になりました。しかし後に白はこの石を動き出し、ここでまた眼の無い石のもつれ合いになりました。その後一旦白は下辺からの石に連絡し無事に分れたように思いましたが、その後白は自分も切られながらも黒も切断するという手を打ち、また攻め合い含みでかつ劫のついた戦いになりました。劫は左辺中央と上辺の2箇所に出来ましたが、左辺中央は黒が劫に勝ち、上辺は白が勝って無事に分れるかと思いましたが、黒は何と左上隅に手を付け、白が上辺の劫に勝っても全体で眼が無い、という攻めを見せました。結果として白は妥協し、この部分では黒が戦果を挙げました。その後白が今度は上辺の黒と攻め合おうとした時失着があり、攻め合いの黒は上手く脱出出来ました。しかし白が劫材で打ったノゾキが、黒が取っている白1目を逃げ出すシチョウアタリを兼ねており、黒は継げずに、白が切断し、これでまた形勢不明になりました。という具合の乱戦でしたが、最後は黒の半目勝ちという、これだけ戦った結果としては信じられないような結果になりました。関航太郎NHK杯戦者は、初戦で散りました。

旧居の撤退完了

新居への引っ越しは8月16日に行いましたが、その時に運びきれなかった荷物の片付けと掃除が昨日やっと完了しました。26日に不動産屋に立ち会ってもらって完全に明け渡します。和室は畳の表替えを18年間やっていなくてボロボロです。和室が暗いのは電灯を外したからです。しかしここともう一箇所荷物置きに借りていたワンルームを合わせた引っ越しは本当に大変で、実質4ヵ月かかっています。運んだCDが約4,300枚、LPが1,700枚、そして本が約本棚16台分です。もうこれだけの荷物をどこかに移すことは無いと思います。