ポリオのワクチンについてのTimeの記事

この記事は今年の5月頃、Time誌に載っていたもので、良記事でした。今新型コロナウイルスのワクチンがいつ開発されるのかというのが非常に話題になっていますが、過去の教訓は忘れてはいけないというのがこの記事です。スペイン風邪が流行ったのは1918年からですが、その2年前にニューヨークでポリオが大流行します。当時まだ電子顕微鏡は無かったですが、ポリオの原因がウイルスであることは突き止められていました。それでワクチンの開発が始まるのですが、最初のワクチンが出来たのが1935年でした。しかしその最初のワクチンを打たれた子供の内12人がポリオを発症し、6人が死亡するという痛ましい事故が起きます。ポリオのワクチン開発はやり直しになり、結局安全なワクチンが出来たのは1955年で、ニューヨークのパンデミックから実に40年近くかかっています。また日本でも近年子宮頸がん予防ワクチンの副作用が問題になっています。私は予防接種否定論者では決してありませんが、私自身も子供の時何かの予防注射を打つと熱を出したりとかの経験があり、法的に必須なもの以外では予防注射を受けなかったものもあります。またインフルエンザのワクチンも打ったことはありません。(それでも冬は手洗いと水でのうがいを欠かさないのが利いているのか、20年以上インフルエンザにかかった経験はありません。)ともかくワクチンが出来れば全てが解決するといった(例えばトランプ大統領)、そういう乱暴な議論にはとても賛成出来ませんし、拙速ではなく安全性の確認に十二分な時間を掛けて欲しいと思います。

ヴェーバーの「中世合名・合資会社成立史」の日本語訳の第45回目を公開

ヴェーバーの「中世合名・合資会社成立史」の日本語訳の第45回目を公開しました。
この箇所で注39に長いラテン語がありましたが、このラテン語は比較的分かりやすく、訳には苦労しませんでした。逆にドイツ語本文が結構分りにくかったです。ともかく後1回になりました。

マスク転売屋復活

日本政府によるマスク転売規制が解除された途端、これまで常に「在庫無し」で買えなかったユニチャームの「超快適」マスクがAmazonで売られ始めましたが、1枚当たり475円!おそらく3月~4月頃買い占めして、転売規制で高値で売れなかったのを、解除を待って売りに出したのだと推測します。コンビニで時々売っているのをその都度買うようにしているので、こんな馬鹿高いのには手は出しません。

NHK杯戦囲碁 本木克弥8段 対 六浦雄太7段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が本木克弥8段、白番が六浦雄太7段の対戦です。六浦7段は何とシードで2回戦からの出場で、理由は賞金ランキング上位ということです。最近の充実ぶりが窺えます。布石は最近の碁には珍しくお互いに模様を張り合うような碁になりました。焦点になったのは右辺で、ここの攻防は見応えがありました。結局黒が上手くしのいで活きて、更に上下の黒が連絡したので、ここだけ見ると黒が上手くやりました。しかし白は右下隅で様子見をしていた1子を、右辺が厚くなったのを利用して動き出しました。ここで黒が逆襲して白を切断して行ったのが少し打ち過ぎだったように思います。結局黒の右下隅からの大石に眼が無くなり、白に下辺を荒らされ、かつ左辺の模様にも入りにくくなりました。しかし黒も目一杯に打って、白の中央の大石との攻め合いに持ち込みました。しかし白の方がはるかに手が長く、結局黒は左辺に絡めて左上隅に入り込みここでヨセコウですが、何とか劫に持ち込みました。白は1手の余裕を使って左辺を備え、黒がダメを詰めて本劫になりました。しかし劫材は白が多く、劫自体は黒が勝ちましたが、代償で右辺の黒を取り、これで白の中押し勝ちとなりました。

カシオの44鍵キーボードをゲット

CASIO 44ミニ鍵盤 電子キーボード SA-76を買いました。最近家でコロナ鬱にならないようにひたすら古関メロディーを歌っています。「船頭可愛や」はようやく何とか歌えるようになりましたので、今度は「イヨマンテの夜」。この曲はともかく冒頭のメリスマが聴かせ所で一番難しいです。その練習にこのキーボードが役立ちます。

早速やってみました。古関裕而の曲なんでハモンドオルガン風の音色を選びました。
(画像は無視してください。)↓

ヴェーバーの「中世合名・合資会社成立史」の日本語訳の第44回目を公開

ヴェーバーの「中世合名・合資会社成立史」の日本語訳の第44回目を公開しました。ここでも合名会社における「連帯責任」を法的にどう取り扱って来たかという議論が延々と続きます。
後8ページで、取り敢えずの終了予定日は9月6~8日です。
我ながら良くここまでたどり着いたなあと思います。

「巨人の惑星」の第2話の”Weird World”

“巨人の惑星”の第2話の”Weird World”を観ました。何か第2話で既に飽きてしまった感が。これまでアレンの3作品はそれぞれ設定は違いますが、毎回バラエティーに富んだ話が展開されましたが、この巨人の惑星は毎回舞台は同じで、話も結局地球人が巨人の住居に忍び込んで、捕まりかけながら何かするというだけで、今回は一行よりも先にこの星に不時着していた船長と会い、巨人達が持っていってしまったその船長の宇宙船を取り戻して地球に帰ろうとします。しかし、その船長が途中で自分の部下の命を犠牲にしたことを思い出して、ヘタレになって動けなくなったけど、最後に子供が巨大グモ(この星では普通のクモ)に襲われていたのを助けて自分は命を落とすという、まあ非常にありがちな話でした。

菊地清麿の「評伝 古関裕而」

菊地清麿の「評伝 古関裕而」を読了。自伝とムック本を除いて、古関裕而に関する本はこれが5冊目です。これまで読んできた本で最大の不満点であった「古関裕而の音楽そのものへの分析がほとんどない」という点に関しては、この本はかなりの情報量を持っています。筆者は元々明治大学で古賀政男以来の伝統を持つマンドリンクラブにいた人のようで、昭和流行歌謡史が専門のようです。それはいいのですが、そういう長所を言う前にこの本の校正レベルの低さに辟易しました。ほとんど数ページに一箇所ぐらいの割合で校正ミスを発見します。また、とても信じられないような内容を書いている箇所も多数あり、例えば古関が奥さんの金子さんのために作曲したオペラ3作について「どの作品をとっても豊かな音楽性に溢れ、出演者の力量を十分に活かした作品だった」(P.233)と書いていますが、この人はそういうことを一体どうやって確認したのでしょうか。と言うのもこの3作のオペラについては録音テープがあったらしいのですが、アメリカに送られて行方不明と聞いており、これまでレコードもCDも出ておらず、おそらく放送もされていません。また1960年生まれということなので実演を聴いたということもあり得ません。つまりは聴いても(観ても)いない音楽で適当なことを書く人なのだということです。また、古賀政男がコロンビアから首にされたと書いている所もありますが、実際はテイチクに好条件で引き抜かれたのであって、コロンビアは古賀を訴えています。首にした者を訴える筈がありません。という具合で、ともかく色んな情報があるのはいいのですが、かなりの部分が記憶にだけ頼って書き飛ばしている感じで、一つ一つ他の資料で確認しないととてもそのまま信じる気にはなりません。筆者は大学で講師として教えているそうですが、その割りには日本語も変な箇所が沢山あります。ともかく残念な本でした。

「巨人の惑星」の”The Crash”

アーウィン・アレンの1960年代の最後のTV作品である「巨人の惑星」の第1話”The Crash”を観ました。ロサンゼルスからロンドンへ宇宙空間を通って飛行するシャトルのスピンドリフト号が途中で磁気嵐に襲われ、目の前に出現した星に着陸したら、それは全てが地球のものより20倍以上巨大な「巨人の惑星」だっという話です。それでいきなり、アーウィン・アレンの得意技の「トカゲ恐竜」が登場したのは笑えました。ただこの世界では「恐竜」ではなくちょっと変な格好のトカゲに過ぎませんが。操縦士のスティーブと令嬢のヴァレリーが外を彷徨っている時に、見え見えの鼠捕りみたいな罠に捕まって巨人の科学者に連れ去られます。それを仲間が助けに来て、という話ですが、第1話を観た限りではわくわく感はあまりないですね。特撮もそんなに難しくなくて、セットを作るか光学合成で出来ますので、技術的に高度なものはありません。放送は1968年から70年にかけてですが、ドラマの中の設定は1983年になっていました。