アウター・リミッツの”Wolf 359″を観ました。
ある科学者が、Wolf 359という太陽系のある惑星とそっくりのミニチュアの星を作り、時間をその星の1日が地球の一秒程度にして、その星の変化を観察しようとします。驚くべきことにその星は地球とほぼ同じ進化の道をたどり、植物の後動物も発生します。しかし科学者がもっとよく観察するために20万倍くらいの顕微鏡を取り付けて観察した所、そこに写ったのはゴーストかエイリアンのような邪悪な気を持ったものでした。その星は進化を続けますが、常に争いに満ちており、地球の20世紀相当になった時には核兵器も登場します。ゴーストみたいなものはその装置から出て研究所のモルモットや小鳥を殺し、ついには研究者自身を殺そうとします。しかし電話が通じなかったのを訝しんだ研究者の妻が駆けつけます。研究者は妻にその惑星を入れているガラスケースを破壊するように言い、妻はそれに従います。危うい所でゴーストみたいなものは消えますが、研究者は地球の未来がどうなるかを見損ないました。
という話ですが、いやー、アングロサクソンというのは本当にオカルト好きですね。科学的な実験をしていたらゴーストみたいなものが現れる、というのは他にも何話かありました。アングロサクソンにとってはSFはオカルトの一分野に過ぎないのでは、と思いました。
投稿者「kanrisha」のアーカイブ
「芳幾・芳年」(落合芳幾・月岡芳年)展
三菱一号館美術館で行われていた「芳幾・芳年」(落合芳幾・月岡芳年)展を観てきました。この二人は展示会のサブタイトルにもあるように、歌川国芳門下の兄弟弟子(芳幾が上)です。しかし私は月岡芳年はもちろん知っていましたが、落合芳幾の方は意識してその作品を観たのは初めてです。展示会での説明では、国芳は芳幾のことを「器用だが覇気がない」、逆に芳年の方は「器用ではないが覇気がある」と評していたそうです。二人の画風は同門ですから当然似ていますし、二人による共作もありますが、明治の御代になると。差が付いて芳年は「最後の浮世絵師」と評価され、大勢の弟子も持ちますが、芳幾は新聞など色々なことに手を出した結果晩年は落ちぶれます。まあ典型的な器用貧乏でしょうか。
展示会自体は国芳の作品もあり楽しめましたが、ただ一つ不満は芳年でもっとも有名な「奥州安達がはらひとつ家の図」が無かったことです。それだけでなく、全体に「ブラッディー芳年」という面は抑えた展示だったように思います。確かに芳年はブラッディーだけの人ではありませんが、やはりその面も観たかったと思います。
梨の花(2023年3月22日)
円筒分水と二ヶ領用水の桜2023年3月22日
トワイライト・ゾーンの”The Midnight Sun”
トワイライト・ゾーンの”The Midnight Sun”を観ました。地球の公転軌道がある日何かの理由で通常の軌道を外れ、太陽に向かってゆっくりと落下を始めます。ニューヨークは24時間昼になり、また気温も40℃、43℃、46℃という具合に日増しに上がって行きます。画家ノーマと、大家のミセス・ブロンソンは、そのアパートに残っている最後の2人になりました。他の人は北に引っ越したり、また熱にやられて死んでいったりしていました。警察当局はニューヨークを逃げ出そうとする車で一杯のハイウェイの警備に手一杯で、市内の治安は非常に悪化しています。ある日、屋上のドアから見知らぬ男がアパートに侵入します。ノーマは銃を取り出してその男にすぐに出ていくように言いますが、その男が出る前にミセス・ブロンソンがドアを開けてしまい、男が部屋に侵入します。男はノーマの銃を奪い、また冷蔵庫から最後の水を取り出し飲んでしまいます。しかしそこで男は我に返り、自分は普通の人間なんだと釈明し、彼の奥さんも子供も熱さで死んでしまったと言います。男は出ていきますが、ミセス・ブロンソンは倒れ、ノーマもまた倒れます。そこで暗転するとノーマがベットに寝かされています。その世界は逆に地球が太陽から離れていき、日一日と寒くなっていっていました。ノーマは夢を見ていたと言い、寒さと暗さがある世界は何と素敵なんだろう、と言います。
まあ、地球温暖化の今日この頃身につまされる話ではありますが、もう一ひねり欲しかったと思います。
ウルトラQの「206便消滅す」
ウルトラQの「206便消滅す」を観ました。日本が開発した超音速機の206便が香港から日本に向かう途中で巨大な渦のような空間に飲み込まれて姿を消す。その飛行機には万城目と一平も乗っていました。全員が気絶していたドサクサに紛れ、乗っていた護送注の殺人犯が警官の拳銃を奪って乗客達を脅します。外に出てみるとそこは雲の上のような空間でしたが、そこには壊れた零戦、グラマン、B29などまるで飛行機の墓場でした。そして巨大セイウチ(名前はトドラみたいですが)が突然出現します。そこにはダイヤも落ちていて、殺人犯はそれを拾うのに夢中になり、その隙に万城目が銃を奪い格闘になりますが、流れ弾で機長と副機長が負傷します。殺人犯は結局雲の隙間に飲み込まれて姿を消します。万城目達は傷ついた機長と副機長の代わりに206便を操縦し(普段セスナ機しか操縦していなかった筈ですが)、何とか空間の脱出口を見つけて、無事に元の空に戻ります。
別にセイウチの怪獣が出てきてもいいですが、その怪獣が作り出した空間だとかの説明は何もありませんでした。
ちなみに東京の空港の管制官を小泉博(クイズグランプリの司会者、レインボーマンのヤマト一郎)が演じていました。
トワイライト・ゾーンの”Deaths-Head Revisited”
トワイライト・ゾーンの”Deaths-Head Revisited”を観ました。ドイツのバイエルン地方のある町に、一人の紳士がやって来て宿を取ろうとします。そこの受け付けの婦人はその紳士の顔に見覚えがありましたが、紳士はシュミットと名乗ります。その土地の名前はダッハウで、第2次世界大戦中に強制収容所があった場所です。男の本名はギュンター・ルッツでSSの隊長でダッハウ収容所の所長でした。戦争後名前を変えて南米に亡命していたのを、故郷なつかしさに、帰国したものです。ルッツは収容所跡地を訪れ、かつて自分がやった残虐行為を思い出しては笑みをうかべます。そんな彼の前に、アルフレッド・ベッカーというユダヤ人が当時のままの囚人服で現れます。ルッツはベッカーを、連合軍が解放に来る直前に殺しており、また収容所に火をかけていました。ルッツの前にはベッカー以外の当時の収容者が多数現れ、ベッカーは裁判にかけられ、人道に対する犯罪の容疑で告発されます。ベッカーは目を覚まし、それが悪夢だっとと思いますが、しかしまたもベッカーが現れ、ルッツにマシンガンで撃たれた痛み、首を吊り下げされた苦しみ他を経験させます。その後ルッツは死体で発見されます。
ダッハウの収容所跡地は、現在は記念館になっており、私は2004年9月に行っています。なのであまり後味の良い話ではありません。このエピソードはドイツでは放送されなかったとのことです。まあそうでしょうね。
NHK杯戦囲碁 一力遼棋聖 対 関航太郎天元
本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が一力遼棋聖、白番が関航太郎天元の対戦で、決勝戦でした。結果は白の関航太郎天元の半目勝ちとなり、2回目の出場で初優勝を飾りました。一方、一力遼棋聖の3連覇はなりませんでした。この棋戦、今後の碁界の動向を占うものとして注目していました。一力遼棋聖はつい先日、芝野虎丸名人の挑戦を退けて棋聖を防衛したばかりで、勝てば文字通り碁界の第一人者として君臨出来たと思います。一方で関航太郎天元が勝てば、今後の碁界は本当の意味での戦国時代、群雄割拠になると思いました。結果として関航太郎天元が勝ったので、もう令和三羽烏という言い方ではなく、関航太郎天元も入れて令和四天王と呼ばないと失礼だと思います。その証拠に、この今回のNHK杯戦で、伊田篤史9段と令和三羽烏の三人を全員破っているのですから。
碁の内容は、一力遼棋聖が左上を捨てて打ったのが大胆な構想でしたが、狙ってそうしたというより苦し紛れにそうさせられた、という感じがしました。関天元の碁は、部分的な読みが優れているというより、大局観が素晴らしくて序盤・中盤で早々とリードを奪い、それを守って勝つ、というのはちょっと全盛期の呉清源さんを思い出させます。AIソムリエと呼ばれているそうですが、本当の意味でAIによって強くなった棋士の時代が来たのだと思います。一方一力遼棋聖は、終始苦しい碁でしたが、それを半目差まで追い上げた力強さはやはり見事でした。終盤下辺で逆転する筋があったのですが、時間が無い中それを見落としたのは残念でした。
ウルトラQの「燃えろ栄光」
ウルトラQの「燃えろ栄光」を観ました。何と言うかつまらない話で、ピーターも怪獣というにはあまりにも中途半端でした。
ダイナマイトジョーというボクサーが、ピーターという温度で体長が大きく変化する海洋生物の予言で、次の試合のKOラウンドを知り、その予告通りに連戦連勝。それでついに世界タイトルマッチが組まれますが、ピーターに「今度はKO負けする」と予言され、ダイナマイトジョーはその前の試合で眼を痛めたこともあって、試合前に逃亡して、何故かピエロをやっているという話。
最後落雷による火事で巨大化したピーターをジョーは海に帰そうとしますが、ピーターは自分でガソリン缶を蹴倒して炎につつまれて死に(超巨大化するのかと思っていました)、ジョーは何故か吹っ切れて、おそらくタイトル戦に出ることにしたんだと思いますが、はっきりしない結末でした。
アウター・リミッツの”The Invisible Enemy”
アウター・リミッツの”The Invisible Enemy”を観ました。
火星探査のロケットが、火星で調査中に隊員が謎の死を遂げます。その調査のために次のロケットが火星に向けて打ち上げられ、無事着陸して調査を始めます。しかし、「見えない敵」により、3人中1人が死にます。もう一人の隊員が結局その正体を突き止めます。それは海のような砂の中を自由に動き回る竜のような怪物でした。その隊員はその竜が砂の中からは出て来ないことを察知します。その隊員を助けるため、隊長が外に出てきますが、彼は砂の中の岩の上で、回りを怪物に取り囲まれて動きが取れなくなります。隊員は自分が囮になるから、と砂の中をある方向に走り出しますが、途中で倒れます。隊長はその怪物が血の匂いに惹き付けられることを知り、血の付いた通信器を投げて、怪物がそれを目指している間に二人なんとか脱出して、という話です。
砂の中の怪物が、何だかデューンのサンドワームみたいですが、時系列的にはこちらの方が先です。元は1955年のSF小説みたいです。