TOEIC Speaking 2021年9月結果

TOEICのSpeaking、新形式になってから2回目の受験の結果が出ました。160点でした。今回感触はあまり良くなかったので140点かと思っていましたが、前回と同じ160点で、やはり私には新形式の方が点を取りやすいようです。これで13回受験しました。結果は下記の通りです。10月も受けます。

2018年 7月 150点
2019年 1月 140点
2020年 1月 170点
2020年 7月 140点
2020年 8月 170点
2020年 9月 170点
2020年12月 140点
2021年 4月 160点
2021年 5月 150点
2021年 6月 140点
2021年 7月 140点
2021年 8月 160点
2021年 9月 160点

アーウィン・アレンの「巨人の惑星」のProsとCons

アーウィン・アレンの1960年代のTVドラマ作品の最後のものである、「巨人の惑星」全51話を観終わりました。例によってProsとConsを。
Pros
巨人の惑星の何気ない昆虫や動物がキャプテン達にとっては驚異の怪物となるという、まあ単純な面白さ。
キャプテン達を何とか捕まえようとするコービッド捜査官とキャプテン達のだましあいの面白さ。
巨人の惑星のリトル・ピープルならではの思わぬ活躍の仕方の多彩さ。
Cons
一応SFの筈だが、巨人の惑星が人間のサイズ以外はほとんど地球そのまま(キャプテン達の時代の地球から見たら遅れているけど、TV放映時の現実の地球から見たらほとんど同じ)で、SFという感じがあまりしない。ガリバー旅行記の巨人国と同じで、別に地球のどこかであっても構わないという感じでした。
このシリーズに限ったことではないですが、脚本のチープさ。ウィリアム・ウェルチの脚本が何本もあったのには本当にうんざりしました。
話の展開がかなりワンパターンで、ほぼ毎回誰かが巨人達に捕まってそれを皆が助け出す話が中心でした。
総じて、アーウィン・アレンの1960年代4部作の中では一番地味だったと思います。

「巨人の惑星」の”The Marionettes”

「巨人の惑星」の”The Marionettes”を観ました。これが最後のエピソードで最終回ということになりますが、例によってキャプテン達が地球に戻るという話ではまるでなく、普通の巨人の惑星での出来事です。最後でよりによってまたウェルチ脚本です。キャプテン達がサーカスに火薬を盗みに忍び込みます。そこには自分の芸を売り込もうとする芸人が多数来ています。そうこうする内にボボというゴリラが逃げ出します。ボボは森の中に逃げ、ヴァレリーを捕まえてしまいます。そして罠に引っ掛かって足を挟まれます。そしてボボはヴァレリーを手に抱えたまま木に登って…ってこれ、ゴリラは巨人にとっては普通のサイズですが、キャプテン達にとっては巨大ゴリラ=キング・コングで、ほとんどそのままです。その内、マリオネット使いの老人がやってきて、ヴァレリーを助けてくれます。またベティーが別の罠にかかっていたのをも助けてくれますが、その時に彼自身が手を挟んで骨折しマリオネットを操れなくなります。恩を感じたベティーとフィッチューが、自分達がマリオネットに化けて老人のオーディションを手伝います。ベティーとフィッチューは歌うマリオネットの芸を披露します。(ベティーの歌が非常に上手いです。)しかし、サーカスの支配人はゴリラがヴァレリーを捕まえたことでキャプテン達が入り込んでいることを知っており、マリオットが地球人であることに気がつきます。キャプテン達はゴリラの檻に爆薬を仕掛けて鍵を壊し、ゴリラを暴れさせ、その隙に全員無事逃げ出します。キャプテン達はマリオット使いの老人に地球の方法を教え、なおかつ小形テープレコーダーを使って歌うマリオネットもフィッチューとベティー無しで実現して目出度し、という話でした。

NHK杯戦囲碁 六浦雄太6段 対 羽根直樹9段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が六浦雄太6段、白番が羽根直樹9段の対戦です。この二人は同じ中部総本部で、しかも羽根泰正門下の同門対決です。と言っても年齢差が23歳くらいありますから、どちらかと言うと師弟対決に近いです。これまでの対戦成績は2勝2敗の五分だそうです。対局は白が各所で地に辛く打ったので、自然に黒は厚くなり、白の下辺からの一団がどのくらい攻められるかがポイントとなりました。しかし下辺からの白の一団はそれなりに眼はある形でした。そこで白は右上隅の三々に入って地を稼ぎ、黒は代償に厚くなり、上辺に打ち込んで行きました。その後の戦いで白が左辺の黒の一団に対して中央のハネている所を切って行ったのが機敏で、その後左下隅から延びる黒に上手い利かしを打ち、黒が空き三角で受けなくてはならなくなり、白が若干良くなりました。しかし白も左辺の黒を攻めるのに誤算があり、形勢は揺れました。その後中央での戦いで、白は上辺の黒の半分を取る手と左下隅から中央に延びた黒を攻める手を上手く見合いにして、結局上辺の黒を半分もぎ取りました。黒はそれを承知で下辺からの白の一団への攻めに賭けました。白は無事に活きる手順があったと思いますが、秒読みで間違え劫にされてしまいました。黒の右上隅の劫立てに受けられず劫を解消して活きましたが、右上隅の損が大きく、ここで黒のリードとなりました。終わってみれば黒の4目半勝ちで、六浦6段が師匠格の羽根9段に見事恩返しした形になりました。

SPECのD級アンプ

オーディオ狂いが止まっていなくて、真空管アンプはシングルアンプ、プッシュプルアンプ、超三結、全段差動プッシュプルと試して、まあ現代の真空管アンプの可能性と限界がそれなりには理解出来たように思いました。そこで半導体アンプに戻って、前から興味があったSPECのD級アンプを導入しました。この会社はパイオニアからスピンアウトされた方々が作った会社で、たまたま以前私が勤めている会社の製品の使用用途を調べていて知りました。アンプの電源スイッチにNKKのS-1ALというレバーロックのトグルを使っています。レバーロックというのは操作するのに一度レバーを引っ張ってロックを外して操作するもので、誤操作防止のスイッチです。民生用品に使われるのは珍しいです。購入したのはプリがSPEC RPA-P5、パワーがSPEC RPA-W5ST x 2台です。フォノイコライザーは付いていないので、別にフェーズメーションのEA-300を使っています。実は最初はパワーを1台だけのつもりだったのですが、たまたまプリが既に生産中止で、デモに使っていたものを安く分けていただいたので、浮いたお金でパワーをもう1台買ったものです。また、パワー2台のBTL接続(ブリッジ接続)の音が素晴らしいというレビューもあったのでそのためでもあります。結論として買って大正解でした。SPECの技術の方がリファレンスにされているのが、300Bの無帰還シングル真空管アンプ+アルテックA-6の音ということですが、そのせいなのかSPECのアンプは真空管アンプと半導体アンプのいいとこ取りのような音がします。2ウェイのスピーカーを使って、バイアンプとBTL接続の両方を試しましたが、歪の少ない綺麗な音が好みなら、バイアンプ、活き活きとした力強い音が好きならBTL接続です。私はBTL接続の方が好きです。高音から低音まで音が前に出て来る感じで、切れ込み・アタック感も申し分ないです。ただソースによってはBTL接続の方は若干音が荒っぽくなる場合もありますが、多くの場合は気にならないレベルです。BTL接続でモノアンプx2台という構成での音像のシャープさも素晴らしいです。なお、オンキヨーのD-77NEは何故かこのSPECのアンプとはあまり相性が良くないようで、今はスピーカーはKriptonのKX-1.5を使っています。

クラレンス・ブラウンの「緑園の天使」(ナショナル・ベルベット)

エリザベス・テイラーとミッキー・ルーニーの「緑園の天使」(ナショナル・ベルベット)を観ました。いやー、エリザベス・テイラーの可愛らしいこと。この映画を観たのは名犬ラッシーの最初の映画にテイラーが出ていて、そのテイラーの2本目の映画がこれで観てみたくなったもので、テイラーはこの2本の映画でスターの地位を確立しています。面白いのが、この映画でのテイラー(ベルベット)のお父さんが、名犬ラッシーの少年のお父さんを演じていたのと同じドナルド・クリスプです。ミッキー・ルーニーが演じるマイはかつて騎手でしたが、レースで複数の馬がもつれて落馬し一人の騎手が死んでしまうという事故を経験し、馬に乗れなくなり、浮浪児のような生活をしています。たまたま亡くなった父親の住所録にベルベットの母親の名前があったので、ベルベットの住む村にやってきたものです。実はベルベットのお母さんは若い頃女性で初めてドーバー海峡を泳ぎ切った人で、その時のコーチがマイの父親でした。しかしマイはそのことを知りません。最初、一家の金を盗もうとしたマイですが、ベルベットの馬にかける情熱にほだされて、いつしか協力するようになります。実はこのエリザベス・テイラーとミッキー・ルーニーの二人が、眞子様と小室さんにかぶっていました。お母さんが「善を成すには悪を克服しなければならない」と言ったのが心に染みました。マイはベルベットに信用されて立ち直り、一緒に夢を追うようになります。眞子様と小室さんについては、日本中の人がよってたかって難癖を付けて二人の夢をつぶそうとしています。眞子様と小室さんについてもこの映画のようにハッピーエンドになればいいと心から思います。映画は結局全英の大障害レースにベルベットの馬のパイが出るのですが、予定していた騎手がベルベットを見て馬鹿にし金のためだけに騎乗しようとしているのを、ベルベットが怒って自分が髪を切って騎手になりすましてレースに出ます。何頭も落馬する過酷なレースですべてをパイに任せたベルベットは、30もの障害を次々に乗り越え、最後は見事優勝しますが、直後にベルベットが落馬して、運び込まれた医務室で少女であることがばれ…という話です。いい映画でした。

スター・トレックの第2シーズンの”The Omega Glory”

スター・トレックの第2シーズンの”The Omega Glory”を観ました。脚本はジーン・ロッデンベリーが書いているのですが、何だか変な話でした。エンタープライズ号がオメガ4という星に接近すると、そこにはUSSエクスターが周回軌道を回っていました。しかし通信にエクスターは答えなかったため、カーク、スポック、マッコイ達4人はエクスターに転送で移動します。そこではクルーは体の水分をすべて奪われ、結晶物だけが残っていました。残されたログから、エクスターのクルーは何かの病原菌に冒されたのであり、カーク達も既に感染しており、助かるためには惑星に降り立つしかないと言われ、カーク達はそうします。そこには中国のようなコムズという部族と、野蛮なヤングズという部族が争っていました。細菌はどうやら過去の両部族の細菌兵器による戦争のためみたいでした。そこにまたエクスターの船長のトレーシーがいました。トレーシーはコムズに味方して、フェイザーで多くのヤングズを殺していました。その理由はこの星には細菌への抗体だけでなく、1000年も生きる長寿命を可能にする何かがあると思ったからでした。トレーシーはマッコイに長寿の秘密を探らせ、カークは捕まえていたヤングズの2人(男女)の檻に入れ、争わせます。途中でカークはヤングズ達が英語を理解することを発見し、一緒に協力して牢屋の窓の鉄棒を外しますが、外し終った時ヤングズの男はカークを殴り倒して逃げます。その後気が付いたカークがスポックと共に逃げますが、またトレーシーと争いになります。しかしその争いの間に全員ヤングズに囚われてしまいます。そしてカーク達がヤングズ達の儀式を見ていると、彼らが誓いの言葉を述べているのは、なまっていますがアメリカの「国旗への忠誠」でした。そして彼らは旧い星条旗も持っており、また彼らが聖典として持っていたのは合衆国憲法でした。トレイシーはしかし、カーク達が天国から追放された悪魔だと言い張り、証拠がスポックの耳だと言います。結局カークとトレーシーは素手でどちらが正しいか戦うことになります。スポックはその戦いの間にヤングズの女性に催眠術をかけてコミュニケーターをONにさせます。その音声で状況を把握したエンタープライズ号のスールー達が救援隊を転送させ、キャプテン達は解放され、トレーシーは逮捕されます。
という内容ですが、しかし何故遠く離れた惑星に地球と同じヤンキースと中国人がいるのかの説明はまったくありませんでした。星条旗や合衆国憲法まで出て来るのはご都合主義的過ぎます。まあヤンキースの方が原始人みたいに描写されているのは面白いですが。

Eduardo Paniaguaの優秀録音:Alarife’s Mudéjare’s

Eduarudo PaniaguaのCDはどれも録音が良く、おそらくマイクはワンポイントか2本だけのシンプルな録音機材で、音の鮮度が抜群です。また、多くが石造りの教会とかで録音されており、自然なエコーが素晴らしいです。そんな中から一枚紹介すると、”Alarife’s Mudéjare’s”というのが特にユニークです。Alarifeというのは建築家・大工と言った意味のようです。Mudéjareというのは、中世のイベリア半島で、レコンキスタというキリスト教徒による国土回復運動の結果キリスト教支配地域になった場所に残ったムスリム達のことのようです。そのMudéjare達がCuéllarに作った、San Martin教会(モスク?)で演奏されていた音楽を再現したもののようです。といってもパニアグア一族のことですので、かなりの部分想像に基づいていると思います。(一部「聖母マリアのカンティガ集」のある曲のメロディーも使っています。)録音として面白いのは建築家ということで、教会を作る所から始まり、トンカチカンカン、ノコギリギコギコという音が鮮度良く録音されています。また季節は秋なのか虫の声がかなりの音量で入っていたり、さらにはパニアグアお得意のチョロチョロ噴水の音も聞こえます。(何故か結構高い所から聞こえます。)出来上がった教会の中の録音は、縦に長く横が狭い建物だというのが良く分かる残響音になっています。こういうある種純粋な音楽とは違うある意味ゲテモノですが、何にせよオーディオ的には面白いです。

巨人の惑星の”A Small War”

巨人の惑星の”A Small War”を観ました。父親に与えられた、リモコンで操作する兵士のおもちゃにすっかり夢中の少年が、キャプテン達を敵のValvoのスパイだと思いこんで、オモチャの兵士、オモチャのタンク、オモチャの飛行機などでキャプテン達を攻撃します。その少年はキャプテン達の宇宙船もたまたま見つけてしまい、オモチャの飛行機で石ころを使って「爆撃」までします。マークは少年が本当に自分達を殺そうとしていると、少年を攻撃に行きますが、捕まって捕虜収容の小屋に閉じ込められます。少年は鉄条網に高圧電流まで流します。しかしダンがオモチャの機関銃によって傷つき、血を流したのを見て、なおかつベティーが説得したのでようやく少年もキャプテン達がValvoではないことを理解します。しかしそこに少年の父親が戻って来て、話を聞いてそれはオモチャの兵士ではなく、リトル・ピープルだと言って、捕まえたら賞金がもらえると、キャプテン達を探し回ります。運悪くフィッチューとベティーが父親に見つかり、モグラ穴の中に閉じ込められます。そこでキャプテンがオモチャの飛行機に乗り込み、父親を攻撃しますが、逆に石を投げ付けられてキャプテンは気絶してしまいます。しかし少年がリモコンで飛行機を無事に着陸させたのでキャプテンは助かります。しかし子供がミニチュアの何かでキャプテン達を困らせるというのは、前にミニチュアの街の話でもありました。

エデュアルト・パニアグアのCD

エデュアルト・パニアグアというスペインの古楽演奏者がいます。
私はこの人のCDを31枚ほど持っています。元々は、グレゴリオ・パニアグアとアトリウム・ムジケーという1964年に結成された古楽演奏団体があって、中世などの今日では失われた楽器を自分達の工房で再現し、それを使った演奏を行っていました。私が持っているアトリウム・ムジケーの音源で一番古いのは、スペインのHispavoxというレコード会社が出した「スペイン古楽集成」のLPの中の「聖母マリアのカンティガ集」がアトリウム・ムジケーの演奏によるものです。
グレゴリオ・パニアグアとアトリウム・ムジケーは、1980年頃に発売された「古代ギリシャの音楽」のLPをオーディオ評論家の長岡鉄男がアナログの超録音優秀盤として激賞したことで、一躍有名になり、その後「ラ・フォリア」「アラブ・アンダルシアの音楽」「ラ・スパーニャ」等のやはり録音優秀盤が次々に発売されました。ちなみに「古代ギリシャの音楽」は厳密な考証に基づくものではなく、限定された史料から楽器を再現し、また想像力を膨らませて曲を作って演奏しているもので、本来の古代ギリシャの音楽そのものとは言えません。そういう意味で真面目な音楽評論家・音楽学者はパニアグアを毛嫌いする人もいます。
今は、おそらくグレゴリオは引退し、その年の離れた弟(といっても1952年生れなので今は69歳ぐらい)であるエデュアルド・パニアグアが今でも精力的に演奏活動をやってPneumaというレーベルからCDを出し続けています。特筆すべきは、「聖母マリアのカンティガ集」の録音です。全部で406曲もあるこの14世紀の音楽のCDをエデュアルドはこれまで私が知る限り15枚くらい出しています。406曲の中できちんと楽譜が付いているのは一部で、それも正確に採譜されているか怪しいものも多く、おそらくやはり想像力と最新の研究を合わせてCDを録音し続けているんだと思います。
カンティガだけでなく、スペインの中世の特徴である、アラブ系・イスラム系の音楽も積極的に録音しています。スペインの中世というのは、キリスト教、イスラム卿、ユダヤ教(スペインを支配したイスラムの王朝はユダヤ教に関しては寛容で、ユダヤ人達は自分達の信仰を守りながら暮していくことが出来ました)の混じり合った非常に興味深い音楽文化を持っており、その一部をエデュアルドの演奏で聞くことが出来ます。
なお、今出ているCDの録音についても、かつてのLP時代のものに比べてまったく遜色ないどころか、場合によってはデジタル録音の進歩でかつてのレベルを上回り、オーディオチェックには最適です。長岡鉄男が亡くなってからこういう録音優秀盤を継続的に紹介し続ける人がいなくなってしまいましたが。