スペース:1999の”Matter of Life and Death”を観ました。これディスクでは2番目になっているけど、実際の放送では13番目。60分1話完結なんで、放送順がかなり適当だったみたいです。地球の軌道を離れた月が、元々探査予定だった地球に似た惑星に近付き、ここの条件はほとんど地球と一緒ということで、ムーンベースアルファの面々はここで暮らしていけるのではという希望を持ちます。でもここからSFではなくまったくオカルト系100%の話となり、まず突然5年前に木星探査中に死んだ筈のヘレナの夫が蘇り、突然イーグルの中に現れます。しかし彼の体は半分死んでいて半分生きているようなものでした。彼はヘレナにその惑星に行くなと警告しますが、結局死んでしまい、コーニッグ司令官は結局その惑星に調査を決行します。最初はきれいな水、食べられる果実、きれいなオウムなどがいて天国みたいな雰囲気だったのが、いきなり気候が急変し、かつムーンベースもイーグルもシールドのプラスチックが溶け始め、挙げ句の果ては両方とも爆発します。そしてクルーの装置が爆発して一人死に、もう一人は盲目になります。そして何とコーニッグ司令官が落ちて来た岩に当たって死に、ヘレナは一人残されます。しかしここでまた死んだ筈のヘレナの夫が復活して登場し、「見たいものを見ろ」とアドバイスします。そうすると時間がまき直されたかのように元に戻り、結局コーニッグは探査を諦め、別の星を探すことにする、という話です。はっきりいって支離滅裂。しかもバーグマン教授というムーンベースの建設者が出るんですが、この人ノーベル賞を取っているという設定にもかかわらず、そのセリフが「地球から遠く離れたんだから、もはや地球の科学は通用しない」、で何じゃそりゃー、という感じです。このドラマが何故かアメリカでは20%くらいの視聴率を取ったというのが不思議です。
月: 2025年6月
NHK杯戦囲碁 阿部良希5段 対 藤沢里奈女流本因坊(2025年6月29日放送分)
本日のNHK杯戦囲碁は黒番が阿部良希5段、白番が藤沢里奈女流本因坊の対戦です。阿部5段はNHK杯2回目で前回は謝依旻7段に敗れています。対戦は黒の実利、白の厚みという感じで展開し、白は左辺から上辺にかけて大きな模様を築きました。右辺に黒が打ち込んでいってからの戦いは互角で双方が中央に延びていきました。そして黒が左上隅に付けて侵略を図ったのですが、ここでの黒の打ち方がまともに活きに行ったもので、その結果白に中央をかなり厚くされてしまいました。こうなると中央に展開する黒には隙があり、12の9への覗きから天元に割り込まれて左右を分断されてしまいました。こうなると黒は両方をしのがなければならなくなり、最初は白は左を攻め、途中で右側の攻めに転じ、中央が劫になりました。白が劫立てに左下隅を使ったのを黒は受けられず劫を解消して中央の黒はつながって両方活きましたが、左下隅は白地に変わり、地合は大差となりました。その後黒はそれでも下辺の白に絡んで行きましたが、白に無事に逃げられて、ここで黒の投了となりました。
ウルトラマンタロウの「怪獣ひなまつり」
ウルトラマンタロウの「怪獣ひなまつり」を観ました。またしても日本の童謡シリーズです。出てくる太郎という男の子は男なのに女装させられて、ひなまつりの白酒を無理に飲まされています。(日本では男の子を魔除け的な意味である年齢まで女の子として育てるというのは、昭和にまであったかは不明ですが、昔はありました。)それで出てくる怪獣がタロウらしい緊張感の無いベロンという酔っ払い怪獣。それで宇宙からベロンを捕まえに来た宇宙人に太郎が協力してということで、ベロンに酒を飲ませて、また音楽を流して踊らせて、寝てしまった所を捕まえるという作戦です。それでフィンガー5の「恋のダイヤル6700」とか山本リンダに「狙い撃ち」とか、金井克子の「他人の関係」が流れて懐かしいといえば懐かしかったです。最後はタロウまで踊って結局ベロンを眠らせタロウがベロンを宇宙へ返します。
Space:1999の”Breakaway”
トワイライト・ゾーンを観終わったので、前に買っておいたSpace:1999を観始めました。ジェリー&シルヴィア・アンダーソンの作品ですが、一般に良く知られているメジャーな作品としては最後です。マーティン・ランドーとバーバラ・ベインというスパイ大苦戦の二人を主役級に配してアメリカ市場を狙って作られた物です。ちなみにこの二人は夫婦ですし、マーティン・ランドーはトワイライト・ゾーンにも出ていました。で、どうでもいいですが、さすがにイギリス製作だけあって話がとても暗い!そして月が地球の核廃棄物の処理場になっていて、月面の裏側にある廃棄物保管施設が核の連鎖反応を起こして大爆発し(普通鉛の容器に入っているし、またいわば核燃料の燃えかすなんで連鎖反応が起きることはありえませんが)、月が地球の軌道を離れて宇宙空間に旅立って帰れなくなる、という話です。出だしから何か絶望的な感じで、この先どうなるかがちょっと不安です。
「ローマ土地制度史-公法と私法における意味について」の日本語訳の66回目を公開
マックス・ヴェーバーの「ローマ土地制度史―公法と私法における意味について」の日本語訳の第66回目を公開しました。
ここでも本来自由民であったコローヌスが次第に奴隷と同一視され、土地の売買の際には、例えばその土地に立っている建物が一緒に売られるように、コローヌスもまた一緒に売られるような存在になっていく様子が描写されます。ここまでくれば農奴まで後一歩という感じです。また、ここまで読んで来て、この論文の陰のテーマは、「ムニキピウムとは何か」ではないかと思います。元々ヴェーバーの博士号論文の諮問の際に、ゲストで招かれていたテオドール・モムゼンがヴェーバーのムニキピウムと植民市の理解について異を唱えて、その後二人の間で何度か論争があり、結局その総決算がこの論文のように思います。この部分ではヴェーバーはムニキピウムを単なる税集めの装置としています。後12ページ!
ウルトラマンタロウの「怪獣大将」
ウルトラマンタロウの「怪獣大将」を観ました。スポーツ万能で成績も一番の男の子がいて、クラスの脚が悪い女の子を好きなのですが、その小学校に巨大な怪獣が出現します。それでこの女の子の性格が信じられない程ひどい設定で、避難するのにその男の子におぶってもらったのに「遅い」とか「先生の方が良かった」と言います。それで避難中にその男の子がバケツを蹴飛ばして音を立てて怪獣を起こしてしまい、クラスの全員がその男の子を非難します。ってちょっと作りすぎでいくらなんでもそこまで性格の悪い小学生はいないでしょ、と思います。結局日本の童謡シリーズで「お山の大将」ということだけのエピソードです。タロウはは虫類が巨大化した怪獣を凍らせて宇宙空間に持っていき処理します。
スタートレック・TNGの”Brothers”
スタートレック・TNGの”Brothers”を観ました。あるエンタープライズ号に乗船している小学生ぐらいの兄弟二人が兄の方のイタズラが原因で弟の方がある寄生虫に感染してしまい、エンタープライズ号では治療出来ないので、一番近い宇宙ステーションに向かっていました。その途中で突然データが不可解な行動を取り、偽の避難命令を出して他のクルーをブリッジから出した後、ピカードの声を真似てエンタープライズ号をロック状態にしてしまいます。そうして彼はエンタープライズ号をある惑星に向かわせ、その星に転送して降り立ちます。そこには死んだと思われていたデータを作った人であるヌーン博士が生きており、データを調整するために呼んだと説明します。しかしデータを呼んだ信号は、データの双子の兄弟であるロアーも呼び寄せてしまいます。ヌーン博士はデータに感情を与えるチップを入れる手術を行いますが、実はロアーがデータにすり替わっていました。ロアーはそのまま姿をくらましますが、おそらく後でまた出てくるのでしょう。データは探しに来たライカー達とエンタープライズ号に戻り、病気の子供は無事間に合って救われます。ということでデータ出生の秘密が分かるエピソードでしたが、ちょっと説明的すぎてお話としてはイマイチでした。
マックス・ヴェーバーの「ローマ土地制度史」の翻訳ノート2冊目終了
NHK杯戦囲碁 蘇耀国9段 対 平田智也8段(2025年6月22日放映分)
本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が蘇耀国9段、白番が平田智也8段の対戦です。蘇9段は碁盤を広く使いたい、と言っていましたが、その言葉通り、4線中心の中央重視の布石でした。この碁の最初の焦点となったのは左上隅から上辺にかけての戦いで、黒が上辺の白に付けていって積極的に仕掛けたのですが、白が反発した結果闇試合となり、黒は結局2つに分断され左上隅で眼二つで活きることになり、白は逆に黒の石をポン抜いて厚くなり、この戦いは白がポイントを上げました。白は更に左辺を攻められようとした時に手を抜いて上辺の取られていた2子を助けました。ここでの黒の左辺白への攻めが空振りし、結果的に白の開き直りが成功し、白のリードが拡がりました。こうなると黒の狙いは右辺上方の白を攻めることでしたが、ここでも白は上手く反撃し逆に黒を上下に分断して下辺の黒を取り込み、更に右辺の黒も攻め合いですが取り込む手が残りここで黒の投了となりました。平田8段は先期に準決勝に進出した好調が維持されている感じです。
トワイライト・ゾーンまとめ
トワイライト・ゾーン全156話を観終わりました。
通常ProsとConsということで、良いところ、悪いところをまとめるのですが、トワイライト・ゾーンに関してはあまり悪いところというのは見当たりません。強いて言えば、シーズン4での1時間化は私にはイマイチで元の30分枠の方が良かったです。一通り全エピソードを振り返って、私にとって印象に残ったもののリストが以下です。振り返ってみて、やはりシーズン1にロッド・サーリングが中心となって脚本を書いていた時が一番良かったと思います。この時代こそが脚本家にとっての黄金時代で、ドラマの出来不出来が脚本家に依存する部分が大きかったのだと思います。トワイライト・ゾーンというタイトルと設定は秀逸で、この設定を使うことである意味どんな話も制約なく作れるようになり、脚本家達の創造力を刺激したんだと思います。また元々こういう設定にしたのは、通常のドラマだと政治やスポンサーに気に入られない話は書きにくかったのが、この設定だとそういう制約がなくなるからだとサーリング自身が言っていました。時代からしてSF的な話が多いですが、それと同じくらいにホラー系の話も多かったです。単純な科学礼賛ではなく、その裏に潜むある種の暗い面を脚本家達がえぐり出していると思います。内容によっては現在でも十分通用するものがあります。このドラマは後続するアウター・リミッツや日本のウルトラQを始め様々な作品に大きな影響を与えています。まさにアメリカのTVドラマの歴史の中での金字塔といえるシリーズだと思います。
1-2 “One for the Angels”
1-5 “Walking Distance”
1-8 “Time Enough at Last”
1-16 “The Hitch-Hiker”
1-34 “The After Hours”
1-36 “A World of His Own”
2-15 “The Invaders”
2-17 “Twenty Two”
2-19 “Mr. Dingle, the Strong”
2-22 “Long Distance Call”
2-23 “A Hundred Yards Over the Rim”
2-29 “The Obsolete Man”
3-3 “The Shelter”
3-24 “To Serve Man”
3-25 “The Fugitive”
3-31 “The Trade-Ins”
3-35 “I Sing the Body Electric”
3-37 “The Changing of the Guard”
4-2 “The Thirty Fathom Grave”
4-9 “Printer’s Devil”
4-15 “The Incredible World of Horace Ford”
5-3 “Nightmare at 20,000 Feet”
5-8 “Uncle Simon”
5-15 “The Long Morrow”
5-16 “The Self-Improvement of Salvadore Ross”
5-25 “The Masks”