久し振りに音を聴きたくなって、居間のオーディオのスピーカーをバックロードホーンに変えました。B&Wのスピーカーだと普通のオーディオファンっていう感じですが、バックロードホーンにすると一気にオーディオマニア的な雰囲気に変わります。但し、このハセヒロのキットを使ったバックロードホーンは、ホーン長が短すぎて低音不足になるため、同時にフォステクスのサブウーファーも足しています。(ハセヒロのこのバックロードホーンのキットは、ブックシェルフサイズで、バックロードホーンでブックシェルフサイズというのは本来はあり得ないと思います。明らかにホーン長が足りません。ただハセヒロとしては、巨大なエンクロージャーだけだとあまり売れないので、ブックシェルフタイプも出しているのだと思います。)(注:バックロードホーンは日本での通称で、正確にはバックローデッドホーン Back-loaded horn と言います。)
NHK杯戦囲碁 平田智也8段 対 志田達哉8段(2024年8月18日放送分)
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が平田智也8段、白番が志田達哉8段の対戦です。まず白の初手が星だったのは志田8段としては珍しいと思ったら、最近星を打ち出してそれ以来20連勝したということで、棋風に多少の変化が出て来ているようです。お互いにヨセが得意な棋風で、双方があちらこちらに弱い石を抱えながらも大きな戦いにはならず互角の形勢が続いていました。しかし白のチャンスとして、黒が右下隅から下辺の白1子を当てた時に、下辺と右辺の黒を分断する手を打っていれば、AIによれば白が優勢になっていました。しかし白はそれを打たずに黒をつながらせてしまい、微細ながら黒良しの形勢でヨセに入りました。ヨセでもお互いに大きなミスはなく淡々と進み、終ってみれば黒の1目半勝ちという結果でした。平田8段としては初の3回戦進出です。
レコードプレーヤーの回転数のチェック(2)
パイオニアのPL-50Lの回転速度を、スマホアプリのRPM Speed and Wowというアプリで測定したら、33 1/3回転が33.2、45回転が44.9と若干遅いという結果に。あれ?と思って、改めてストロボスコープ法でやってみたら、45回転は確かにごくわずか流れますが、33 1/3回転はピタリと黒白パターンが静止し、まったく問題ありませんでした。おそらくこのスマホアプリは、スマホの加速度センサー(スマホの縦位置画面と横位置画面の自動切り替えとかで利用)を使っているんだと思いますが、用途的に考えてそんなに高い精度が出ているとは思えないので、参考程度に使った方がいいかと思います。写真は今時貴重な1秒間に50回ないし60回ちらついているLED電球で、ストロボシートのチェックに使えます。ちなみにちらつくLED電球はPSEが取れなくて日本国内で使えない筈ですが、何故か2019年頃Amazonで売っていました。昔はインバーターになる前の蛍光灯がちらついていたのでそれがそのまま使えて何も特別なものは必要なかったのですが、今は蛍光灯も白熱灯もちらついているものはまずありません。専用の光源が売っていますが1万円近くもします。
パイオニアのPL-50L落札
DP-300Fでレコード聴いていると、大きな不満はないけど、やはり価格なりの音というオーディオマニアならではの病気が出て来て、結局ヤフオクで学生時代に使っていたパイオニアのPL-50Lを落札。送料入れて35,000円くらい。本日到着。動作は全機能まったく問題ありませんでしたし、各部も綺麗で美品でした。フルオートではありませんが、オートリフトアップ・オートストップが付いていますので十分です。DP-300Fは価格から考えて悪いレコードプレーヤーでは決してありませんが、それでもPL-50Lとは歴然とした差があります。音楽の安定感がまるで違います。早速オーディオテクニカのAT33EV他を付けて聴いています。
学生時代に使っていたレコードプレーヤーを設置し、マックス・ヴェーバーの翻訳をやっていると、本当に学生時代に戻ったようです。
日本ラジオ博物館4回目
尖石縄文遺跡
一泊二日で信州に行き、茅野市の尖石の縄文遺跡に行って来ました。[尖石」の名は2枚目の写真の自然石より。見つかっている住居跡が大体100で、1軒?当たり5人(実際はもっと多い?)住んでいたとすると、少なくとも500人程度の集落があったということです。見通しの良い小高い開けた土地で、九州で「原(ばる・はる)」とか「丸」と呼ばれている地名も元々こういう所だったんだろうと思います。この茅野市の八ヶ岳の麓から諏訪湖にかけておびただしい数の縄文遺跡があります。おそらくは黒曜石の産地なんで、それを掘り出して加工して日本のあちらこちらと取引きしていたんだと思います。馬鹿でかい縄文式土器も、千葉の加曽利貝塚とかだと製塩用に海水を煮るものだったんですが、こちらは海が無いので、塩は交易で手に入れていたんじゃないかと思います。また今はこの辺り冬は結構寒冷ですが、縄文中期は温暖で丁度良い気候だったんでしょう。それから住居跡は微妙に四畳半サイズですね。日本人には昔からこのサイズがくつろげるサイズだったのでしょうか。
ウルトラマンAの「タイムマシンを乗り越えろ!」
ウルトラマンAの「タイムマシンを乗り越えろ!」を観ました。「時を駆ける」超獣のダイダラホーシ(そのまんま)が登場し、何とウルトラシリーズ初の(?)時代劇調、というか奈良時代にTACのメンバーが超獣と一緒に飛ばされます。エースと超獣の戦いも悪乗りで、木を折ったのをわざわざ超獣にも渡してのチャンバラ。でダイダラホーシをエースが倒してしまったら、元の時代には帰れないんじゃ、と思ったら、そこはエースがTACのメンバー3人をTACスペースごと現代に戻すということで目出度し。
奈良時代で大仏が出てくるのですが、何故か露座でしかも大仏というより金目教の怪しい仏像みたいでした。
ヴェーバーの「ローマ土地制度史」の日本語訳第30回目
今回のヴェーバーの「ローマ土地制度史」の日本語訳には、ヴェーバーが博士号論文審査の時にモムゼン教授から質問された「ムニキピウム(征服された民族による自治体)とコローニア(植民市)の違い」についての、ヴェーバーの応答が出ています。モムゼンがヴェーバーの説にはそれを実証するものが無いと批判したのに、ヴェーバーが色々言い訳しているのが面白いです。
手持ちのカートリッジを棚卸し
開隆堂技術・家庭 技術分野教科書(中学校用)のスイッチの記述誤り(再掲)
ちょっと会社で、「スイッチの基礎」みたいな研修の講師をやったのですが、その際に以前買い求めた中学校の技術の教科書のスイッチに関する記述、改めて見てみたら本当にあきれるほどひどいので、告発の意味も兼ねて詳しく紹介します。
まず、その教科書とは、「技術・家庭 技術分野 文部科学省検定済教科書 (9/開隆堂/技術723) 中学校技術家庭科用 -」2014年2月発行のものです。その執筆者を見ると、全員学校の先生、大学の先生で、技術者的な人は一人も入っていません。要するにエレクトロニクスの素人ばかり、ということです。
まずは、この電子部品一覧の赤枠の所。この写真のスイッチは、フジソク(現在ニデックコンポーネント)の製品で、右の回路図が正しければ、ON-OFF-ON、スイッチ用語でセンターOFFの「単極」双投スイッチです。スイッチで「極」という場合は、同時に入り切り出来る回路の数のことですが、三極のスイッチは最低でも足が6本、ON-OFF-ONなら9本必要であり、このスイッチが「三極スイッチ」であることは100%ありません。家庭用の照明スイッチで「三路スイッチ」という言い方はしますが、何故教科書にこのような超初歩的な誤りが載るのでしょうか。(ちなみに製品写真提供者に、フジソクも日本電産コパル電子の名前もありません。)
それから更に輪を掛けてひどいのが、実際にスイッチを使った工作例。この教科書では3つのモーター(ちなみにこの教科書、まだ「モータ」という昔の表記を使っています)を使った模型の車輌が紹介されています。
それで3つのモーターについて、それぞれ正回転、逆回転、停止のために3つのトグルスイッチを使っています。その配線図が載っています。これがまた変です。
まずは、ON-OFF-ONタイプのトグルを使っていますが、これは問題ありません。(ON-ONタイプを使っていきなり正転から逆転に切り替えたりすると、モーターに負担がかかります。)何がおかしいかというと、
普通のスイッチの配線ではなく、わざわざ2つの極の配線を交差させて配線しています。これが意味不明です。2極の間で、アークが飛んで極間が短絡する危険性がある場合にこういう配線をすることがありますが、この場合普通の配線でまったく問題ありません。
これは私の推定ですが、この配線はほぼ間違いなくNKKスイッチズのスイッチに関する取説を見て、勝手に誤解してこのような変なことをやったんだと思います。NKKのその取説は以下のものです。
ここで良く見ていただきたいのは、この説明のモーターには配線が3本あります。つまりこれは三相電流で動く誘導モーター用の配線です。しかもON-OFF時に接点間にアークが飛ぶような、比較的出力の大きなモーター用です。3Vの電池で動くモーターにこの配線をする意味はまったくありません。
ちなみに、こういうオモチャみたいなのに良く使われるマブチのDCブラシ付きモーターのスペックが左にあります。この場合電圧はDC3V、電流は0.12Aで、この場合にアークが飛ぶことはありません。アークは最低でDC8V、0.4Aぐらい無いと飛びません。
要するにこの教科書のスイッチの配線は、まったく分っていない素人が、NKKのスイッチの取説を見て「モーターの正逆転をスイッチでやる時はこう配線するんだ」と思い込み、また誘導モーターとDCブラシ付きモーターの違いも分らずにそのまま転用したんだということです。何でこんなのが教科書でしかも文科省検定済みなのかまったく理解出来ません。電子立国日本はどこへ行ってしまったのでしょうか。