NHK杯戦囲碁 牛栄子4段 対 瀬戸大樹8段(2025年7月13日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が牛栄子4段、白番が瀬戸大樹8段の対戦です。この碁は最初から最後まで戦いの激しい碁で、特に最初の見所だったのは、黒が下辺右側の8子を右下隅に渡らないで、捨ててしまったことで、白はそれを取って25目ぐらいの地になって打ちやすくなったように見えました。しかしそこからの黒の追い上げ、つまりこの捨て石を攻め取りにさせて活用しようとするのが激しく、またその余得で左辺下側の白3子を取って挽回しました。そして結局下辺を劫付きの攻め合いに持ち込み、白は渡って攻め合いは勝ちましたが、下辺の白の半分を取って、これでほぼ互角の形勢になりました。しかしその後の黒が右上隅の石を上手く活きるのに失敗し中央に逃げ出しましたが、結局2眼は出来ず全て死に、白の中押し勝ちとなりました。なかなか最初から最後まで飽きることのない、見所の連続の碁でした。