本日のNHKの囲碁は新春スペシャルで、芝野虎丸2冠と仲邑菫初段の対局です。タイトル保持者と初段の対戦は普通に考えればタイトル保持者が勝つのが当たり前ですが、対局前のインタビューで芝野2冠が「簡単には勝たせてくれない」と述べていましたが、その通りの碁となりました。その証拠として、普段はあまり持ち時間を使わないで冷静に打っているイメージの強い芝野2冠が途中1分の考慮時間を4回も連続で取りました。これは難しい局面で形勢判断をし打ち方の方針を決めるのと、部分的な折衝を読んでいたのだと思いますが、それだけ仲邑初段が芝野2冠を追い詰めていたということです。仲邑初段の判断で見事だったのは、白が右辺から右下隅の黒模様の中で隅の星に付けて策動した後、右上隅の黒の渡りを止めるぞという手を打って、もし黒が受ければ右下隅から右辺の白を捨て石にして締め付けようとした時に、右上隅を捨てて右辺から右下隅の白を取りきった判断です。この振り替わりで白は確定地が増えましたが、黒の模様は100目近い広大なものとなり、少なくともこの時点では黒は悪くなかったと思います。また左上隅の黒を攻められた時に先手で活きたのも見事でした。しかし中央の折衝で白の侵入を止めるのに頑張り過ぎ、左辺の黒3子を取られてしまったのが損が大きく、その後左辺と左下隅を絡めて手にしようと策動しましたが、芝野2冠に冷静に受けられ不発で、黒の投了となりました。しかし仲邑初段が決して話題作りのために初段を与えられたのではなく、初段以上の実力を既に12歳という年齢で持ち合わせていることを証明したと思います。
投稿者「kanrisha」のアーカイブ
松島温泉
12月31日から2泊3日で宮城の松島温泉に行って来ました。
去年の7月28日に「じゃらん」で予約したもので、元々GOTOトラベルキャンペーンとは無関係のコースです。
行く前にキャンセルしようか色々迷ったのですが、行きも帰りも私一人の車だし、コロナを感染させる、コロナに感染する、の両方の危険性は低いと判断したのと、ホテルに迷惑をかけたくないと思って決行しました。ホテルでの食事だけが懸念でしたが、朝も夜も個別のテーブルでバイキング形式ではなく、まったく問題ありませんでした。
左は初詣に参った鹽竈神社のお札で、右はチェックアウトの時にホテル(松島センチュリーホテル)で「GOTOトラベルキャンペーンの一時停止中にもかかわらずご利用有り難うございます」ということでいただいた入浴剤です。
ホテルの稼働率は推定ですが、2割ぐらいじゃないかと。とても良いホテルで食事は今まで国内で100以上泊まったホテルの中でベスト5に入る位のレベルでした。お湯は仙台近郊の温泉というと秋保温泉が有名ですが、以前行っています。松島温泉は2009年にボーリングで湧出したかなり新しい温泉です。でも良くある単純泉ではなく、それなりにいいお湯でした。掛け流しの露天風呂も2つありました。またその露天風呂から松島の風景が見えます。(全国の眺めのいい温泉の第3位だそうです。)正月のかき入れ時に稼働率2割は本当に大変だろうなと思います。何とか頑張ってこの苦境を乗り越えていただきたいです。
ちなみに仙台方面は2度目で、前回松島の遊覧船や瑞巌寺は行っているので、今回は元旦に鹽竈神社で初詣の後、石巻に行って石ノ森萬画館で矢口高雄展を見て、その後仙台うみの杜水族館に行って来ました。それぞれとても良かったです。
謹賀新年
スタートレックのファーストシーズンの”Errand Of Mercy”
スタートレックのファーストシーズンの”Errand Of Mercy”を観ました。出ました!ここで地球連邦の宿敵であるクリンゴンが登場です。昔NECのPC-8001のN-Basicで書かれたスタートレックゲームをやっていた者としては実に懐かしい感じです。ストーリーは、地球連邦とクリンゴンが一触即発の状態になり、エンタープライズ号はクリンゴンの宇宙船から突然攻撃を受けますが、すぐにカーク船長はフェイザー砲による反撃を命じ、首尾良くクリンゴンの宇宙船を破壊しました。エンタープライズ号の緊急の任務は、クリンゴンの前線基地にされる可能性が高いオルガニア星へ行って、その星をクリンゴンから守ることでした。オルガニア星は、地球に比べるとはるかに低いレベルの文明で止まってしまっている原始的な人々と地球からは思われていました。しかし、カークとスポックがオルガニア星に降り立ってその星のリーダーに用事を伝えますが、リーダー達は地球の援助は不要でクリンゴンの襲来もまったく問題が無いと言います。そうこうしている間にクリンゴンの部隊がオルガニア星にやって来てしまい、カーク達は取り残されてしまいます。オルガニア星の人は二人にオルガニアの服を与え匿います。しかしやってきたクリンゴンの司令官コルは、平和主義的で反抗心が感じられないオルガニア星の人より、カークの面構えが気に入り、自分の基地に連れて行きます。一方スポックはクリンゴンのマインドスキャナーで正体を探られますが、ヴァルカン星人の持つ心理的バリヤーの技術で危機を乗り切ります。カークとスポックは次に、夜間にクリンゴンの基地に忍び込み、そこの弾薬を爆破します。しかしその行為はオルガニア星人の不興を買い、二人のフェイザーは取上げられてしまいます。そしてそこにやってきたコル司令官に対し、二人の本当の名前を曝露します。二人は捕らえられ、12時間経つとカークはマインドスキャナーで知っていることをしゃべらされてしまいます。しかし突然牢の中にオルガニア星のリーダーが現れ、二人を救い出します。激怒したコルは二人を返さないと、オルガニア星の人を200人ずつ殺すと宣言します。カークとスポックはフェイザーを返してもらい、再び敵基地に乗り込んで一度はコルを拘束しますが、クリンゴン人は誰でも四六時中監視されており、そのため2人はクリンゴンの兵士に囲まれます。そこにまたオルガニア星の人達が現れ、地球人達とクリンゴンの両方で、全ての兵器の温度が350℃になり、エンタープライズ号もクリンゴンの宇宙船も全ての攻撃が出来なくなります。実はオルガニア星の人達は地球人やクリンゴン星人よりもはるかに先に進化していて、すべての暴力を否定して生活しており、また見た目もカーク達が見たのは幻影で、実際は高次エネルギー体でした。結局オルガニア星人によって、地球連邦とクリンゴンの間の戦争は無理矢理停止させられます。最初はオルガニア星人に対して完全に上から目線だったカークが最後は向こうの方がはるかに上だと思い知らされて、苦虫をつぶしているのが中々面白いです。
ADVANCEのEL34プッシュプルプリメインアンプHC-5
真空管アンプのシングルアンプが2台稼働すると、今度はプッシュプルの音が聴きたくなりました。最初またAmazonで中華アンプを見ていましたがイマイチでした。そこでよく考えたら昔春日無線のキット(ADVANCE)で作ったEL34のプッシュプルアンプが押し入れにありました。これは最初は動いていていつからか音が出なくなっていたものですが、これが本当に駄目になったのか、単なる真空管の不調か分りませんでした。(この故障した頃、私はうつで闘病中で色々と試してみる気力がなく、その後回復した後もそのままになっていました。)試しに取り出して掃除して、ネットで使用している真空管を調べてEL34以外の真空管を新しいものに交換して試したら見事動きました!このキットは作るのが非常に難しく、一応組み立てたけど音が出ず、販売店に送って手直ししてもらった曰く付きのものです。(これまで作った真空管アンプでは、一番組み立てやすかったのはエレキットのもの、次がサンバレーのもの、そしてこの春日無線のプッシュプルが一番難しかったです。春日無線がどうのというより、プッシュプルは真空管ソケット回りが混むので、初めてキットにトライする人はシングルアンプをお勧めします。)このアンプ、春日無線が売っているだけあって出力トランスはかなり立派なものが付いています。次のステップはEL34の4本をKT77の4本に変えてみようかと思います。久し振りに聴いてみた感じは、プッシュプルらしいパワフルさがあり、真空管らしさも十分あります。ただちょっと難点を言えば若干低音がルースな感じです。なお接続はUL接続のようで、出力は20W+20Wです。
「巨人の惑星」の”Shell Games”
「巨人の惑星」の”Shell Games”を観ました。ある漁師の一家が銀行から借金をしていてそれが返せなくなり、2週間後には家も店も全て銀行に取られてしまいます。そしてそこの一人息子は耳が聞えませんでした。そしてその子が地球人達を偶然捕まえ、あろうことかスピンドリフト号の場所まで突き止められ、スピンドリフト号は漁師の家に持って行かれます。キャプテン達は夫婦の会話からその息子の耳が不自由なことを理解し、補聴器を作って提供する代わりに逃がしてくれるよう交渉します。父親が外に出かけている隙に、母親はその取引きに乗ります。しかし最初に作ったものは、巨人用としては音が小さすぎて使い物になりませんでした。しかしキャプテン達は大きな貝殻をホーンのように使う事を考え出し、今度は成功します。しかし戻って来た父親は感謝しながらも、地球人達を逃がすことは法律違反だと言います。しかし助けれた子供が父親の隙を見て、スピンドリフト号を抱えて外に出て、森の中の元の位置にスピンドリフト号を戻します。一家の借金はこの新式補聴器で特許を取れば、ということでメデタシ、という話でした。この話ではマークが、原子力潜水艦シービュー号のネルソン提督のように、あり合わせの物で何でも作ってしまうエンジニアということになっています。
スタートレックのファーストシーズンの”The Devil In The Dark”
スタートレックのファーストシーズンの”The Devil In The Dark”を観ました。あるパージウムという鉱物資源に富んだ地球の植民星で、そこの職員が一人また一人と何かの強酸のようなもので溶かされて殺され、その数が50人に達し、その問題の解決のためエンタープライズ号がやって来ます。スポックがそこで採取された球状のシリコンを見て、地球人が炭化水素ベースで出来ているように、シリコンをベースにした生物がこの星に存在しているのではという仮説を立てます。そうしていう間に今度はこの星の全てのエネルギーを発生させている原子炉が襲われ、リアクターの心臓部が持ち去られます。カークとスポックは犯人である怪物と遭遇し、強化したフェイザーでその怪物に傷を負わせます。逃げ回る怪物と再び遭ったカークは、スポックにその怪物とバルカンの手法によるコミュニケーションを取るように命じます。それはスポックの予想通りシリコンをベースにした生物で、球状のシリコンはこの生物の卵であり、その怪物はその卵から孵った子供を育てる母親でした。地球人達がその卵を5,000個も破壊したのが、彼女が地球人達を襲った理由でした。カークはマッコイを呼んで傷ついた彼女を治療させますが、それはシリコンをベースにしたセメントで傷を覆ってやることでした。結局その生物と地球人達の間には協定が結ばれ、子供達が食物としてシリコンを取るためトンネルを作るのを地球人達が鉱物の採取に利用するということになって、メデタシ、という話でした。このエピソードには、スタートレックのファーストシーズンのある種の思想みたいなものが強く現れており、良く出来たエピソードだと思います。
NHK杯戦囲碁 富士田明彦7段 対 井山裕太大三冠
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が富士田明彦7段、白番が井山裕太大三冠(一力遼に天元位を奪取されて三冠に後退しましたが、それでも棋聖・名人・本因坊の大三冠です)の対戦です。布石では、左下隅で黒が白の星に対してダイレクト三々ではなく、下に付けたのがちょっと珍しいですが、これもAI流のようです。これに対し白がハネて黒が伸びた時に、普通は白は隅を下がりますが、白は押しを選択し中央を厚くしました。これに対して黒は下辺に地模様を張りましたが。白はすかさず入って行きました。ここでの折衝の結果、黒は右下隅に好形で大きな地を確保しました。これに対して白は下辺の黒地を消して中央に進出し、また左下隅から延びる黒を場合によっては狙うという展開になりました。その後白が右上隅にかかっていって、白は上辺方面、黒は右辺方面にそれぞれ模様を築きました。そこで白は自分の模様を拡げたり芯を入れるのではなく、右辺に打ち込んで行きました。そして黒に強い右下隅の方から詰めさせた後、開いてまた黒が受けた後に、その2子を逃げるのではなく、白模様を拡げる手を打ちました。黒は当然その間を割って行き、後一手打てば右上隅、右辺、左下隅で60目近い時を確保という時点で、黒は左上隅の白に付けて行きました。そして更に黒は白模様に入って行きました。しかし、この黒は下方の白が厚いため、活きるのが大変で、結局は右辺や下辺と連絡出来ましたが、結果として左上隅に付けた石は味良く取られ、さらに中央左の黒2子も取られ、また右辺の白は問題無く生還しました。この時点では白が大きくリードしていました。しかし、この後白は見落としていた強手を黒が打ち、中央の白のダメヅマリを利用して、中央左で取られていた黒2子を動き出し、同時に中央下方の白を切り離していじめる事が出来、更には左上隅もかなり白の時を減らすことが出来たという大戦果を挙げました。これで細かい碁になり黒の大逆転か?という場面もありましたが、黒がヨセで2目損をして、それ以降逆転の余地が無いと言うことで、黒の投了となりました。白の井山裕太大三冠の打ち回しが見事でしたが、黒の富士田明彦7段も見事な読みで形勢をほぼ互角近くにまで戻したのはさすがでした。
ライン入力切り換え器
中華真空管プリアンプの入力が2系統しかなく、かつその2つの切換えが安物の押しボタンスイッチでイマイチです。私は家では、(1)SACDプレーヤー(2)PC(USB-DAC)(3)NAS型ネットワークサーバー+USB-DACという3種類の入力が最低限必要になります。
それで最初、かなり以前に買ったオーディオテクニカのを含め、市販のものを3種類試しました。オーディオテクニカのはかなり古くて接点がもうかなり酸化しているんじゃないかと思い、パス。続いて中国製の1900円のを買いました。これはコンパクトなのはいいですが、中を開けたらPC基板を2つ使ってその間をいわゆるフラットケーブルで接続しています。オーディオ用には普通フラットケーブルは使いません。何故なら平行配線の極地で誘電容量が上がり音質劣化になるからです。実際にこれで聴いたハイレゾのピアノの音はイマイチでした。続けて12,200円もしたラックマンのを試してみました。しかし中を開けたら、驚いたことに、フラットケーブルこそは使っていませんが、構造は1900円の中華切換器と同じです。(というか中華の方が真似したんでしょうけど。)中の配線も細くてイマイチでした。音質も中華切り換え器よりはマシですが、やっぱり音が劣化しているように感じました。(負のプラシーボ効果というのもあるので、本当に劣化しているかは不明です。)
それで市販のものが無いならロータリースイッチや3投式(ON-ON-ON)トグルを使って自作しようかと思いましたが、配線が結構面倒だし、スイッチの細い端子にオーディオ用の太いワイヤーを半田付けするのは結構大変です。それで発想を変えて作ったのが下のもの。超原始的に手動で30cmのRCAケーブルを切り替えるだけですが、こちらの方は音質劣化が非常に少ないように思います。問題は演奏中に切り替えるとポップノイズが出ることですが、一応普段も切り替える時はボリューム絞ってやっていたので問題ありません。使ったのはタカチのケース、RCAの延長用のメスーメスソケット、30cmのRCAケーブルです。穴はドリルで開け、その後ハサミの片方の刃でぐりぐりやって拡げ、ゼリー状瞬間接着剤で固定しました。
クライヴ・ドナー監督の「クリスマス・キャロル」
クライヴ・ドナー監督の「クリスマス・キャロル」を観ました。良くご存知の話の1984年のアメリカでのTVドラマです。
今朝のBBSのワールドニュースでTiny Timの”God bless us everyone!”という言葉が引用されていて、ちょっと懐かしくなって、AmazonのPrime Videoで見つけて観てみたものです。
高校の時に、カナダ人の英語の先生が、このお話のラジオドラマを教材として使ったので、このお話については最初から英語で触れており、Humbug!(くだらない!)とか懐かしかったです。
このお話の最後の、エベニーザー・スクルージが悔い改めてボブ・クラッチェット(今思うとこの名字は、小さなクラッチ=小さな松葉杖という意味で、タイニー・ティムのことを暗に示しているんでしょうね)の末っ子の足の悪いTiny Timの第2の父親になりました、という所がとても好きです。