ラテン語を読む時に便利なのがこの”501 Latin Verbs fully conjugated in all tenses”です。題名の通りで501の動詞についてその全時制での活用形全てを1ページ内に表示してくれます。もちろんラテン語の動詞は501だけではありませんが、ラテン語の動詞の活用パターンは種類が決まっているので、同じ類の単語を見れば活用が分かります。文中に実際に出て来る形から、「ああこれはこの動詞の接続法現在の三人称複数なんだ」ということが分かります。
と思っていたら、今日インターネット上でもっと便利なサイトを発見しました。オンライン辞書で、活用形で検索することが出来、動詞だけではなく名詞の変化形でも検索することが出来ます。
投稿者「kanrisha」のアーカイブ
安藤英治による「中世合名会社史」の紹介
折原浩先生に、日本のウェーバー学者で「中世合名会社史」をちゃんと読んでその内容を紹介している例として安藤英治の本を教えてもらいました。こちらをご覧下さい。
NHK杯戦囲碁 高尾紳路9段 対 関航太郎2段
昨日のNHK杯戦の囲碁は黒番が高尾紳路9段、白番が関航太郎2段の対戦でした。白が6手目に黒の右下隅の一間高ジマリの左横にぺたっと付けたのがAIの手でした。黒が当てて一子を取りますよ、と言っているのに、それを継がないで隅に潜り込み、後で右辺に向けて切って劫を残す、という不思議な別れになりましたが、これが定石化された手順のようです。あまり真似をしたいとは思わない打ち方です。白が右上隅にかかって三々に入った後、黒は下辺から左下隅にかかりました。そこでツケノビ定石が選択されたのも今風です。黒が左辺を割り打った後、白は下辺を押して黒が伸びたのに更に押してハネに対して切りを打ちました。そしてこの切った下辺を劫材にして、いきなり右下隅の劫を決行しました。白は下辺の切った石を劫材にしましたが、黒は右上隅を劫材に使い、結局劫は白が勝ち、黒は劫の代償で右上隅を取りました。このワカレは右上隅の地が大きく黒に不満がなかったと思います。白としては下辺で残された石をなんとか引っ張り出したい所でした。左辺は白は何故か上から詰め、黒に下に開かせて、ちょっと左下隅が心配になりました。白は黒に肩付きして、結局中央を厚くしましたが、その途中の手順で結局下辺を諦める展開になったのが、ちょっともったいないような気がしました。中央は白が厚くなりましたが、ちょっと中途半端で地にまとめるのは大変のように思いました。そこに更に黒が上辺に侵入し、結局白地をかなり値切って外に連絡したので、ここで黒の優勢がはっきりしました。最後に白は中央の黒の連絡を切り離して勝負に出ましたが、逆に切った白の方が取られてここで白の投了となりました。高尾9段のAI風の手に惑わされない的確な打ち方が光った一局でした。
ヴェーバーのローマ法(学説彙纂)の引用での注意点
中世合名会社史の日本語訳で、いよいよローマ法(学説彙纂)の引用が出てきているのですが、そのラテン語の内容の異同についてかなり注意が必要なことが分かり、その旨をまとめてアップしました。
宇宙家族ロビンソンの”The Deadly Games of Gamma Six”
宇宙家族ロビンソンの”The Deadly Games of Gamma Six”を観ました。何というかこの第2シーズンは手抜きというか、毎回地球人と同じ格好で英語をしゃべるエイリアンばかりです。そして今回はいきなりロビンソン博士に殴りかかります。実はロビンソン博士は大学でフットボールをやっていて強くエイリアンをノックアウトします。それを見ていた別のエイリアンが、博士を銀河チャンピオンを決める試合にスカウトします。しかし博士は自分が科学者だからと断ります。そこに例によってドクター・スミスがしゃしゃり出ます。といってもドクター・スミスが強い訳はないのですが、エイリアンにだまされ、相手を選べると聞いて、子供のような選手を指名します。しかしその選手は姿を消すことが出来て、最強の選手でした。当然のことながらドクター・スミスはすぐノックアウトされてしまいます。実はエイリアンの目的は地球の代表が敗れたら、地球を侵略する権利を得るということでした。ロビンソン博士が駆けつけて、姿を消す選手をうまく倒し、しかしもう手遅れだというエイリアンに、ロシアンルーレットみたいな機械で対決を挑みます。結局向こうがびびってロビンソン博士の勝ちになり、地球侵攻は取りやめになったという話です。しかし何というかSFである必要はないような荒唐無稽な話が本当に多くなっています。
ドイツ語の語彙について
今ドイツ語の翻訳やっていて不思議なのは、ドイツ語の方が英語に比べ圧倒的に分からない単語が少ないこと。勉強した時間で言えば英語はドイツ語のおそらく5倍以上だと思いますが、それでもまだまだ分からない単語が沢山あります。
これに対してドイツ語は、もちろん分からない単語が出て来ない訳ではありませんが、かなりの単語が意味の推測がつきやすいです。つまり動詞の名詞化とか、またさらにそれに前綴りを付けただけとか、あるいは知っている単語同士がくっついただけの複合名詞とか、そんなのが多いからです。英語みたいにゲルマン語系語彙とラテン系語彙が混じり合うなんてことは、ほとんどありません。常々思っているんですが、日本人にとって最初に学ぶ外国語が英語っていいのということです。私の持論ですが、最初にドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語などをまず学んでそれがある程度のレベルに達してから英語を学んだ方がはるかに上達が早いのではないかと思います。英語は確かに格変化とかほとんどないのでとっつきやすいのは事実ですが、上に行けば行くほど山のようにある例外と取り組まないといけないですし、覚えなければならない単語の数もはるかにそれらの他の欧州語よりも多いですし、第一発音が不規則過ぎです。
大松監督の合理性
大松博文監督の「おれについてこい!」の感想の補遺。
ともかく、ものすごい量の練習、それもほとんどイジメに近い練習に圧倒されるのですが、それでも私は大松監督の「合理性」を感じざるを得ないことがいくつかありました。列挙してみます。
(1)基礎体力の強化と試合用の練習を同時にやっていること
コージィ城倉という漫画家がちばあきおの「プレイボール」と「キャプテン」の続篇を今連載しています。
その「キャプテン」の方に、墨谷二中の野球部キャプテンである近藤に対し、墨高出身で早稲田に入った元墨高のサッカー部のキャプテンだった人が、近藤達の練習を見て、「野球はサッカーと違って走る量は限られているからランニングは不要では」「守備と打撃と走塁を同時にやって、とにかくボールに触れる時間を多くする」というアドバイスをしています。おそらくこれは最近の高校や中学の進んだ野球部が採り入れている方法なのだと思いますが、大松監督は1960年代の初め既に試合に即した応用練習をやりながら基礎体力も鍛えるということをやっています。
(2)勝つための最善の方法を採っていること
当時の日本女子バレーの最大の目標で強敵は言うまでもなくソ連でした。そのソ連と比べ平均身長が171cmで10cm以上低い日本女子がどう対抗するか。まずスパイクとブロックでは、日本女子の身長ではソ連のスパイクを完全に止めるのは不可能です。だとしたら、ともかくスパイクを打たれても拾いまくるしか勝ち目はありません。そこで開発されたのが回転レシーブです。また同じ理由でスパイクだけに得点を頼ってもおそらく4:6以下で負けます。そこで身長が低くてもあまり関係がない、サーブを強化します。日紡貝塚のチームの得点の1/3はサーブポイントだったそうです。練習も多くの時間をサーブに割き、無回転で揺れながら進み突然落ちる「木の葉落とし」サーブを始め、多くの変化球サーブを編み出します。
(3)医者と常に連絡を取りながら練習をしている
日紡貝塚のチームは猛練習で傷だらけだったり、脚気や腎臓病を患っていた選手もいたようですが、不思議なことに大怪我や大病でリタイアした選手がいません。これは大松監督が常にチームの担当医と良く連絡を取って、選手の状態を常に把握して、ギリギリの線を越えなかったからこそ成し遂げられたのだと思います。
要するに、単に猛練習を強いるだけの精神主義一点張りの人ではなかったということです。
宇宙家族ロビンソンの”The Android Machine”
宇宙家族ロビンソンの”The Android Machine”を観ました。ドクター・スミスがエイリアンが残していった目的不明の機械をいじっていると、中から女性のアンドロイドが出てきました。彼女は注文したのがドクター・スミスだから彼の言うことを聞くと言います。このアンドロイドは優秀で、ロボット(フライデー)が子供たちに地球の歴史を教えていたのを、その役目を奪って宇宙の歴史を教えたりします。その内に、この機械は宇宙の商人の自動注文機だったことが分かります。ドクター・スミスは衣服を注文して着てみたらそれが脱げなくなり、クレームのボタンを押すと、空からクレーム受け付け係がやって来ます。その係員は料金が払えないのであればアンドロイド(名前はヴェルダ)を連れて帰ると言います。ドクター・スミスは彼女は不良品であると言います。しかし、結局彼女は子供たちと触れあう内に人間の感情を身につけ、より高機能のアンドロイドに進化していました。それで結局代金を払うことは不要になり、ヴェルダは自分で元の店に帰ることを選択します。
どうでもいいけど、途中で出てきた洞窟のモンスター(写真)がとてもチャチ。
中世合名会社史の日本語訳の5回目を公開
ヴェーバーの中世合名会社史の日本語訳の第5回目を公開しました。これまで書いた分だけで1万字を超えました。原稿用紙で30枚以上。
今回のはLabandというドイツの法学者への反駁があってなかなか難しかったです。
山上正太郎の「第一次世界大戦 忘れられた戦争」
山上正太郎の「第一次世界大戦 忘れられた戦争」を読了。最近ずっとアメリカの動向を追いかけていて、トランプがモンロー主義の昔に戻ろうとする意向を強く感じ、またアメリカと中国の経済的対立、中国の急激な軍事力強化、ときな臭さ一杯の状況に憂慮してこの本と、A・J・P・テイラーの「第二次世界大戦の起源」を買ってみたもの。山上氏は第1次世界大戦の終わった翌年に生まれています。まず第2次世界大戦の本を書いた後、第2次世界大戦を理解するためには1次も理解しなければ、ということでこの本を書かれたようです。副題に「忘れられた戦争」とありますが、まさにその通りで、実は11月11日は第1次世界大戦の終わった日なのですが、「独身の日」というオンラインストアのセールスの話ばかりで、第1次世界大戦について触れたニュースはほぼ皆無だったと思います。日本はこの戦争には限定的に参加し、色んな意味で得をし、経済的にも欧州の産業が戦争で止まっている間に大儲けし、工業力を強めることが出来ました。中国についても欧州列強がそれどころではない隙間を狙って「対華21ヶ条の要求」などで進出を図ろうとし、アメリカとの対立が深まることになります。
この大戦は最初はオーストリアとセルビアの局所的な戦いで始まったものが、やがて欧州の多くの国を巻き込み、最後はアメリカや中国まで参戦しという文字通りの世界大戦になります。またこの大戦の結果、ロシアのロマノフ王朝、オーストリアのハプスブルク家、ドイツのホーエンツォレルン家という3つの王朝がすべて無くなります。正直な所、大学の入試で世界史を選択しなかった私は、未だに欧州史にうとい所があるのですが、多少は知識を増やすことが出来ました。