トワイライト・ゾーンの”Passage on the Lady Anne”

トワイライト・ゾーンの”Passage on the Lady Anne”を観ました。成功している金融家のアランとアイリーンは結婚して6年になりますが、アランは1日28時間仕事をしているとアイリーンに言われるくらいで、二人の愛は冷えてしまっています。アイリーンはそれを何とかしようとアランのロンドンへの旅に行っていない新婚旅行の代わりに付いて行くと言い張り、それも船で、しかも一番遅い老朽船のレディー・アンを選びます。二人は乗り込もうとする時に男性二人組にこの船はある意味貸切りだから降りてくれ、と言われ、降りれば1万ドルを進呈するとまで言いますが、二人は断ります。船の中でも二人の関係は良くならず、アランはロンドンに着いたら離婚しようと言います。二人が気付いたのは、この船は船員も乗客も二人以外は皆高齢者だということです。他の乗客に聞いた所、皆リピーターでかつてこの船で新婚旅行に出かけ、この船が男女の愛を深める効果を持っているといい、そのためこの船の最後の航海に参加したと説明されました。二人が甲板で話していた時に突然アイリーンが行方不明になります。アランは必死に探しましたがどこにも見つかりません。他の顧客は、甲板から海に簡単に落ちたりしないから落ち着け、という感じであまり深刻に捉えてくれません。失望のアランが部屋に戻ると、そこにはアイリーンが他の客にもらったナイトドレスを着てベッドの中にいました。(先ほど探した時はいませんでした。)アランはこの事件でアイリーンが自分にとって一番大切な女性だということをやっと理解し、二人の仲は戻ります。ここでもレディー・アン号の奇跡が起きた訳です。しかし二人はパーティーの最中船長から、ボートを用意したからここで降りてくれ、と二人に言います。アランは理由をしつこく聞きますが、それを説明している時間は無いということで、ピストルを突きつけられてボートに乗ります。船長は二人の位置は別の船に連絡済みだから問題無いと言い、二人は船を離れます。二人は無事救助されましたが、レディー・アン号はそのまま行方不明になっていました。
というなかなか良い話ですが、最後のオチが「レディー・アン号はトワイライト・ゾーンに行ったのです」はこの番組の超基本パターンとは言え、イマイチでした。全員死の世界に旅立ったとか(それは乗客の会話で暗示されていました)、タイタニックのように沈むとか、あるいは保険金詐欺のための偽装事故など(最初に二人が乗る時に1万ドル、というのは明らかに犯罪のニオイがしました)、色々なオチがあり得たと思います。