スター・トレックの第2シーズンの”A Private Little War”を観ました。スター・トレックとは思えないような、偏見とおかしな理屈丸出しのストーリーでした。昔カークが訪問して現地人と友好関係を築いた星に、医薬品の原料採取の可能性を求めてカークとスポック、マッコイが降り立ちます。しかしまだ槍とか弓矢の時代だった筈の原住民が火縄銃を持っていて、スポックが撃たれて重体になります。そしてエンタープライズ号は近くにクリンゴンの宇宙船を発見します。結局クリンゴンが2つの部族の片方に火縄銃の技術を教えていたものでした。カークは、白いゴリラみたいなの(原子力潜水艦シービュー号にも出てきました。これはそのぬいぐるみを持っているスーツアクターが演じているのだと思います)に襲われて嚙まれ、その毒で死にかけます。しかしカークの昔の知り合いの奥さんが一種のシャーマンで、呪術でカークの命を救います。カーク達はクリンゴンが銃の技術をもう一つの部族に教えているのを突き止めます。そこでカークが行ったのは、何と「勢力の均衡」のため、もう一方の部族にも同じ銃の技術を教えることでした。マッコイは反対しますが、カークはこれが唯一の方法だと言います。(使用すれば双方が死ぬ核兵器での勢力の均衡はあるでしょうが、このレベルの武器での勢力の均衡というのはあり得ないと思います。)そしてカークの知り合いの奥さんがカークに呪術をかけて誘惑し、フェイザーを奪いますが、それで敵を攻撃しようとして失敗し殺されてしまいます。この女性の描写も未開人の女性は男を誘惑して、という「君の名は」第二部のアイヌの女性の描き方と同じような性格に描写されています。という具合に、これまでのスター・トレックの世界とはまったく逆の偏見に満ちたストーリーでした。(英語のWikipediaの説明によると、ソ連と米国が代理戦争をしたベトナム戦争を暗示しているとのことです。)
LUXMANの真空管プリアンプCL-38uを導入
メインのシステムのプリアンプについては、色々試行錯誤していて、真空管アンプで3種類(エレキット、サンバレー。中華アンプ)試しましたが、どれもそれぞれに問題があり、暫定的に半導体アンプであるアキュフェーズのE-600のプリ部を使っていました。(フォノイコライザーはオプションボードのAD-50)
超三結アンプの時はこの組み合わせは結構良かったのですが、今回パワーアンプをKT88全段差動プッシュプルアンプに変えましたが、この組み合わせだと、若干音が硬質になりました。(全段差動プッシュプルアンプが定位が良くて音が引き締まった感じになりますが、それがある意味真空管らしさを減じている部分があります。)それで最後のボーナスももらったので、マッキントッシュのC8、上杉研究所のU・BROS-2011Pと、LUXMANのCL-38uを検討しました。条件は、(1)フォノイコ付き(2)バランス入力有り(3)リモコン付き(4)適当な価格、で比較して結局(4)の要素が一番効いてLUXMANのCL-38uを購入しました。さすがにいいお値段だけあって、今までの真空管プリとは大違いでした。パーツ類も良質なものを使っているようです。また操作感もなかなかいいです。ただリモコンが音量とミュートだけなんで。、出来れば入力切替えも欲しかったです。全段差動プッシュプルアンプとの組み合わせでは、若干ですがE-600に比べて柔らかさが戻ったと思います。なおフォノイコはMMポジションのみで使い、別に昇圧トランスを使っています。
おかしなインターネット請願の依頼には気を付けましょう。
先日、Facebookの友人が、「薬剤師にコロナワクチンの注射をさせることを許可させよう」というおかしなインターネット請願をシェアしていました。この件は色々調べると当の薬剤師会はそれをやりたいなどとはまるで言っておらず、またイギリスで薬剤師がワクチン接種したから日本でも認めるべきだ、という議論でしたが、これも調べてみたらイギリスでは健康保険制度が半分崩壊していて医者が不足しているため、薬剤師が今回のパンデミックの前から一定の訓練を受けた上でインフルエンザのワクチンを接種していた、という背景があって初めて成立したものでした。
そして今日もまた「医療・介護・保健所の「本気の充実」を求めます」というおかしな請願をシェアしていました。今のパンデミックの時期にこういう訴えはいかにも聞こえがいいですが、では病院や医者を増やす費用を一体誰が負担するのかという視点がまったく欠けている無責任な請願です。今、日本の健康保険制度も崩壊寸前に来ていて、多くの企業の健康保険組合が解散して、国でやっている「協会けんぽ」に移行しています。この「協会けんぽ」には多額の税金が投入されており、「協会けんぽ」の加入者が増えると当然それに使われる税金も増えます。もしこの請願が「医者と病院を増やすために消費税を20%にするか、現役世代の毎月の健康保険料の支払いが倍になることを我慢しよう」という内容だったらあなたは賛成しますか?
またこの請願が書いている統計データがデタラメで、日本の(人口あたりの)医師数はイギリスやアメリカに比べて2割だそうです。どこにそんなデータがあるんでしょうか?次のグラフで見ていただければ、デタラメがすぐ分かります。それにイギリスは健康保険制度がほぼ崩壊しており、病気になってもすぐ医者に診てもらうことは出来ません。またアメリカはご承知の通り、先進国の中でほぼ唯一国民皆保険制度が未だに実現していません。アメリカの医大は非常にお金がかかり、多くの学生は多額の借金(学生ローン)を負って卒業します。なので儲からない開業医(GP)のなり手は減っていて脳外科のように高収入を得られる医者になる人が増えています。そういった関係でアメリカの医療サービスはお金が有り余っている人以外には使えない制度となっており、そのため南米諸国に低価格でそれなりの水準の医療サービスを受けに行くツアーが大人気になっていたりします。そういった背景をすべて飛ばして、単純にアメリカの方が人口あたりの医師数が日本より多い、というのははっきりって人を騙そうとしている論理です。
「巨人の惑星」の”Doomsday”
「巨人の惑星」の”Doomsday”を観ました。キャプテン達が巨人の惑星の国に爆弾を多数仕掛けて戦争を起そうとする陰謀に巻き込まれ、SIDのコービックに恩を売る形でそれを阻止するという話です。ちょっと変わっているのが、フィッチューが陰謀団の女性が仕掛けた爆発物で足を折ってしまうのですが、それの治療に巨人の惑星の薬局から持ってきた万能抗生物質を使うんですが、強烈過ぎて一時的に仮死状態になります。その抗生物質を使って陰謀団の主犯の女性を気絶させて、その間に時計の針を進めて爆弾の場所を告白させるというのがちょっと面白いです。ただSIDとの関係もいい加減マンネリ感はぬぐえませんが。後は主犯の女性のペットのチンパンジーが、鳥籠に閉じ込められたキャプテン達が脱出するのを手伝ってくれるというのもまあ良かったです。
サンチャゴ・ナバスケスの「ギター音楽の3世紀」
私の愛聴盤、サンチャゴ・ナバスケスの「ギター音楽の3世紀」。(Eurodisk)
バチバチノイズだらけになっていたのが、クリーニングマシンによる洗浄で蘇りました。特筆すべきは演奏もですがむしろ録音。きわめて間接音の多い録音でおそらく小さな教会とかで床も壁も石だと思います。その間接音と直接音の混じり具合が絶妙です。全段差動プッシュプルアンプの良好な定位と相性が良いようです。長い間、このギタリストがどういう人なのか分かりませんでしたが、さすがインターネットで情報がありました。1933年生まれのスペインのギタリストです。10枚くらいレコードを出していたようです。
NHK杯戦囲碁 安達利昌7段 対 洪爽義4段
本日の(オリンピック中継のために、またも月曜日の早朝2:15からの放送)NHK杯戦囲碁は、黒番が安達利昌7段、白番が洪爽義4段の対戦でした。布石は黒が地を稼ぎ、白が厚みを築いて中央に模様を張るという展開になりました。この中央の白模様を黒が消しに行った以降がこの碁の最初の焦点でした。黒は白模様の中で堂々と居直りました。さらに下辺で白から当てられていた所を継ぎ、この結果白には断点が2つ出来ました。この断点は左側を守っていれば、右側は切られてもゲタで取れるので本来は問題なかった筈です。しかし白は左側を掛け継ぐのを一種の利かしと捉えて、継がずに中央で黒一子をアタリにしました。しかしこの手が疑問ですかさず黒は白を切って行きました。この瞬間AIの判定がそれまで白有利から一気に黒有利に変わりました。黒は下辺左でほとんど取られかけていた2子も動き出し、この結果下辺の白は3つに分断されました。しかし白は中央の黒を攻めることで、自分の方を守る代りにしようとしました。結果、中央で大きな劫が発生しました。白の劫取りに黒は下辺で劫立てし、白が受けずに中央を制し、黒は代償として下辺の白を取りました。結果として派手な振り替わりになりましたが、下辺右側の石も弱いまま残ったので、この時点で黒が優勢になりました。しかし黒はその下辺右側の石を攻めようと追いかけ回しましたが失敗し、その間に地を損して形勢は非常に微細になりました。そして黒がヨセで両先手の箇所を打ち損ねたりした関係で、はっきり白の優勢になりました。最後右辺で黒は劫でねばろうとしましたが、黒が左辺で取られていた石を活きようとした手が無効で、白に劫を解消されて、黒の投了となりました。
スター・トレックのシーズン2の”The Immunity Syndrome”
スター・トレックのシーズン2の”The Immunity Syndrome”を観ました。エンタープライズ号は大変な任務を完了した後、休暇を取るためにスターベース6に向かっている最中に、スポックがガンマ6星系を探査していたイントレピッドというヴァルカン人400人で運営されている宇宙船が破壊され、全員の命が失われたことをヴァルカン人独自の本能のようなもので察知します。そして連邦からエンタープライズ号にその星系を調査せよとの命令が入ります。エンタープライズ号はそこで小さなブラックホールのように見える空間を発見しますが、その空間に引き寄せられて行き、またある種の音波が鳴り響きクルーの多くが気絶します。結局そのブラックホールみたいなものは超巨大な単細胞生物で、イントレピッドとガンマ6の星系の何十億の人を殺したのはそいつでした。エンタープライズ号はその生物に引寄せられ、またエネルギーも吸収されていきます。カークはシャトルでその生物を調査するのに、その危険な任務を誰に命ずるか悩みますが、結局スポックを指名します。スポックはその生物の細胞の中に入り込み、その中からの攻撃方法を通信して来ましたが、肝心な所が聴き取れませんでした。カークは考えを巡らし、反物質が有効ではないかと思い付きます。そして探査プローブの中に反物質を入れ時限装置で6分後に爆発するようにセットします。エンタープライズ号はインパルスエンジンで6分の間に脱出を図り、その途中でスポックも救出出来ました。結局反物質にてその生物は完全に破壊されました。といった話で、緊迫感がある展開はいいのですが、結局の所宇宙の物を言わない怪物との戦いであり、話としての深みはあまり無かったです。
MCカートリッジの値上がりの原因
これはオーディオテクニカのAT33EVというMCカートリッジです。私はこのカートリッジが気に入ってこれまで4回購入しています。その価格がAmazonで40,000円弱だったのが、今は何と59,000円くらいになっています。実に1.5倍です。オーディオテクニカだけでなく他の会社のカートリッジも値上げになっていて、例えばデノンのDL-103というNHK御用達のカートリッジがありますが、これは私の学生時代には14,000円くらいでした。それが今は3万円以上です。
カートリッジの原価に影響するのはコイルの銅線、磁石材料とダイヤモンド、さらにはカンチレバーの材料のボロンやベリリウム、ジュラルミン等ですが、銅と希土類磁石が要するに電動自動車が普及しだしてモーターの需要が急増して値上がりしているみたいです。昇圧トランスの類いも値上がりしていると思います。
リンデンバーク(リンデンベルク)という指揮者を知っていますか?
エドゥアルト・リンデンバークという指揮者をご存知の方は、クラシック音楽ファンでも多くはないと思います。私はこの指揮者にブラームスの交響曲第1番集めにて出会いました。北西ドイツ響とのブラームス交響曲全集は、LPの時代には廉価盤でのブラームス交響曲全集として、「リンデンバークかバルビローリか」と並び称された名盤みたいです。ご興味があれば是非聴いてみてください。CD二枚での全集は確認していませんが、まだどこかで入手出来るのではないかと思います。この人はドイツ系でルーマニア生まれ、ヴィーンとベルリンで学び、あのシェルヘンに指揮法を学び、ブカレストフィルを手兵として鍛え上げた人とのことです。LPはたまたま中古屋であさった中に入っていたもので、ダニエル=ルジュールの舞踏交響曲他で、オケはフランス国立放送室内管弦楽団です。
ドイツのメルケル首相の感情的スピーチ/政治家の資質と使命
政治家の一つの重要な使命は、こういう風にきちんとメッセージを国民に伝えることだと思います。我が国において、質問に対してすらまともに答えることの出来ない(その一方で馬鹿げたウヨ雑誌で長広舌をふるう)政治家がこういう時に首相をやっているというのは、不幸というしかありません。