古谷三敏の「BARレモン・ハート」第32巻

古谷三敏の「BARレモン・ハート」の第32巻読了。このコミック、始まったのが1986年で私が就職した年だから、本当に長いです。サントリーから出ている「バーテンダーズマニュアル」と並んで、私のお酒の先生みたいなコミックです。このコミックで初めて知ったお酒は本当に多いです。
以前カクテル作りにはまっていたことがあって、一時期家にシェーカー、バースプーン、ミキシンググラス、ストレーナー他一式揃っていて、またリキュールやスピリッツの瓶も40本以上あって、試しに作ってみたカクテルも50種類くらいあったと思います。肝臓が悪くなったので止めましたが…(というか、リキュール類には多く砂糖が入っているので、糖尿病には絶対良くないです。当時はまだ血糖値は高くなかったですが。)
お勧めのカクテルは、ジントニックの昔のレシピでミルクを入れるもの。風呂上がりに飲むと非常に良いです。バーに行っても、年配のバーテンダーは知っていますが、若いバーテンダーは知らない人が多いです。
私がバーに行って頼むお酒は、ザ・グレンリベット、タラモア・デュー、コーンウィスキーのプラット・ヴァレーなんかですが、ザ・グレンリベットは違いますが、他のはこのコミックの影響のように思います。(共通しているのはスモーキーフレーバーの無いお酒ですが。)

白井喬二原作、平田弘史の漫画による「名工自刃」

白井喬二原作、平田弘史の漫画による「名工自刃」を読了。「コミックマガジン」の1968年2月27日号に掲載されたもの。マガジン・ファイブ社から出た「平田弘史作品第四集 御用金」に収録されています。まず、白井喬二が漫画の原作を担当したという事実に驚きます。しかも漫画家が平田弘史というのはうれしい驚きです。お話は医者でありながら自ら手術刀を鍛え、それが昂じて日本刀を鍛えることになる加卜のお話。自分の信念に従って真っ直ぐ生きる主人公が非常に白井らしいです。加えて平田弘史の絵がまさにぴったりはまっています。故郷を出奔し、江戸で荒んだ生活を送っている加卜を長屋の人が助けて、それがきっかけで高田藩の御典医として取り立てられます。高田藩で若君の大怪我を見事な手術で救い、次第に名を上げていきますが、憎むものも多く…といった内容です。こういう作品が漫画とはいえ読めて良かったです。

田中圭一の「ペンと箸 ~漫画家の好物~」

田中圭一の「ペンと箸 ~漫画家の好物~」を読了。「ど根性ガエルの娘」を買ったらAmazonがおすすめで出してきたもので、確かに吉沢やすみの息子さんも登場するので関連があります。有名漫画家の子供さんを呼んで、その漫画家が好きな(好きだった)食べ物を聞いて、親の漫画家の話を聞きながらそれを食べるという企画物。そして最大の特長は、そのインタビューの様子をその漫画家のタッチを真似して書くという所です。田中圭一の模写はかなりのレベルで、よく特長をつかんで模写していると思います。登場する漫画家は、最後の永野のりこを除いて、私が読んだことがある漫画家ばかりで、ちばてつや、手塚治虫、赤塚不二夫の御大から、平松政次や中島徳博、江口寿史といった少年ジャンプ系、そして魔夜峰央とか西原理恵子とか上村一夫とかともかく多岐に渡ります。個人的に懐かしかったのは「まんだら屋の良太」の畑中純。娘さんが月子のタッチで描かれていて、うるっと来ました。出てくる漫画家は皆子供と良好な関係を築いていた感じで(実際には吉沢やすみの例のようにそうでもない場合もあるのでしょうが、あくまでも取材の表面上はそうです)、なかなかほろっと来る話が多くてお勧めです。
ちなみにWebでも読めます。第1話はここです。

大月悠祐子の「ど根性ガエルの娘」3巻

大月悠祐子の「ど根性ガエルの娘」、第三巻を読了。予告で「衝撃の第15話」って書かれていたからどんなものかと思っていましたが、正直な所あまり衝撃を受けるようなものではなく、第1巻、第2巻の流れから十分予想できるような内容でした。ただ、1、2巻に比べると、より大月悠祐子自身が全面に出てきている内容になってきています。ある意味「親を克服しようとする子供」の普遍的なお話としても読むことができます。この巻では元々連載していて週刊アスキーの編集部が、「一度壊れてしまった家族だけど、その後元通りになって良かったね」的にまとめようとしたのを、大月悠祐子が拒否して原稿を引き上げ、結局連載が「ヤングアニマルdensi」に移ってそこで続くことになります。私はこの3巻で終わりかと思っていましたが、まだ続いています。ここで読めます。

大月悠祐子の「ど根性ガエルの娘」1、2巻

大月悠祐子の「ど根性ガエルの娘」1、2巻を読了。
吉沢やすみの「ど根性ガエル」については、私が9歳の時少年ジャンプでの連載が始まっており、まさにど真ん中世代です。ジャンプ特有の人気が出るととことん連載を引っ張るというシステムのせいで、当時から吉沢やすみがネタに詰まっていることは読んでいる方でも理解していました。その時、吉沢やすみが取った手段は、ネタに詰まると登場人物を増やすということで、たぶん連載の最後の方は登場人物が100人くらいになったんじゃないでしょうか。また、「ど根性ガエル」の後の作品もいくつか読んでいて、人気が出なくて苦労していたのも記憶しています。ギャグ漫画家というのは本当に大変で、継続してネタを出していくのはかなり至難の業だと思います。長く続けられる漫画家って、この本にも書いてありましたけど、さいとうたかおみたいにプロダクション作ってシステム化して他人の知恵を借りないと無理ですね。
この作品の吉沢やすみは、ギャンブル依存で、DVに走り、娘のお金を盗み、といい所がないようですが、それは結局吉沢やすみが本物のアーチストなんだと思います。そんな中、奥さんと結婚するきっかけは、本当のピュアラブという感じでほっこりします。
ストーリーとしては、第3巻の15話で衝撃の展開になるみたいで、それを読んでみないとまだ何とも言えません。