トワイライト・ゾーンの”I Dream of Genie”を観ました。ありがちな「魔法のランプ」ものです。さえない事務職員のジョージは社長秘書のアンに誕生日のプレゼントをしようとし、古道具屋で古ぼけたランプを売りつけられます。しかし職場ではやり手のロジャーにプレゼントの先を越されて、ランプは渡しそびれてしまいます。家に帰ってランプを磨いていると、ビジネスマンの格好をした魔神が現れます。ジョージは3つの願いのことを思い出し、何を魔神に頼もうか色々考えます。一つはアンが有名な映画女優になっていてその夫が自分であるというもの。二つ目は大富豪、三つ目は大統領です。それぞれについてジョージは白昼夢で経験しますが、どれもこれも結局は彼にとっては上手くいきません。それで結局ジョージが魔神に頼んだことというのは…というのがちょっとユニークですが、ネタバレになるのでここで止めておきます。
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ウルトラマンAの「変身超獣の謎を追え!」
ウルトラマンAの「変身超獣の謎を追え!」を観ました。特撮番組に出演した回数ではおそらく日本でNo.1でしかもウルトラシリーズと仮面ライダーシリーズの両方に出た小林昭二が宇宙飛行士で、超獣ブロッケンに乗り移られる役で登場します。冒頭でヤプール人によるワニと宇宙生物の合体化のシーンが出てきます。まだCGがなかった時代でウルトラマンAの特撮は、空が割れたり、結構高いレベルに達していると思います。ブロッケンの戦いで、いつものようにピンチに陥ったAに対し、またもウルトラ兄弟からウルトラサインが届きます。そんなに心配なら、最初から複数のウルトラ兄弟が地球に滞在すればいいと思いますが。ともかくウルトラ兄弟はAでは濫用され、さらにウルトラの父や母まで登場します。小学生の時、畏友の岡田君は「ここまで来れば次は太郎や花子が登場する。」と「予言」しましたが、その通りにAの次はウルトラマンタロウになりました。
包丁研ぎ
本年の神棚
本年の神棚はこういう風になりました。例年は正月はどこかの温泉地に旅して、その近辺の神社で神宮大麻(天照大神のお札)とその神社のお札を買い、それから更に地元の神社と言うことで寒川神社にも行ってそこのお札も買って来ていました。今年はどこにも行かなかったのと、また一応神奈川県とはいえ、山梨県に近くそちらを地元と感じてもまあいいかと思い、川口浅間神社で諏訪神社(多分境内の中に一緒にある)のお札も売っていたので、それで済ましました。ここ数年は九州の習慣で三社詣りをずっとやって来ましたが、今年は一社だけにしました。三が日の寒川神社はとても混んでいて参拝まで1時間近くかかります。また元日から長距離ドライブして万一事故とか嫌なので。
謹賀新年
「中世合名・合資会社成立史」を改訂しました。
「中世合名・合資会社成立史」の日本語訳、第1回正式公開版(2020年9月23日より公開開始)はその後細かな校正で30回以上改訂して来ましたが、この度第4章の一部でちょっとした誤訳があったのを発見しこれを改めたのと、特に前半部で原注の番号が抜けている箇所が多く見つかったため、これを修正してこの機会に版を新たにしました。この際に同時にヘッダーにこれまで版番号を入れていたのを読者の便宜を考え章名に変更しました。
スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”A Matter of Honor”
スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”A Matter of Honor”を観ました。連邦のスタッフ交換プロジェクトで、ベンザイト人のメンドンがエンタープライズ号にやって来ます。ピカード船長は、クリンゴンの宇宙船とのスタッフ交換を思いつき、それにライカーが志願します。クリンゴンの船のパーがやって来た時、メンドンはその外壁におかしなものを発見しますが、それを完璧に調査して対策が分るまでは上官に報告すべきではないというベンザイト人の考え方でピカードに報告しません。そしてウォーフがそのおかしなものがエンタープライズ号にも発生していることを見つけます。それは一種のバクテリアで外壁を食べて増殖して行くものでした。クリンゴンの船でもそのバクテリアが見つけられましたが、既に手遅れの状態でした。クリンゴンの船長は、それがエンタープライズ号による攻撃と解釈し、ライカーに対しエンタープライズ号への攻撃を命じます。ライカーはウォーフからもらった非常シグナル発生装置をクリンゴンの船長に渡し、エンタープライズ号はライカーを転送させようとしたのがその船長がエンタープライズ号に転送されます。船長がいなくなったので、ライカーが船長になり、エンタープライズ号に対し、シールドを解放して降伏することを命じます。すぐにライカーの意図が分ったピカードはその通りにします。そしてエンタープライズ号はそのバクテリアの対処方法をメンドンが見つけ、エンタープライズ号はクリンゴン船のバクテリアを除去します。それが完了すると同時にライカーはエンタープライズ号に戻り、クリンゴンの船長は自分の船に戻されます。
クリンゴンの考え方というのが色々出てきてそれなりに楽しめた話でした。しかしメンザイト人は何か良く分らない存在でした。
ウルトラマンAの「大蟻超獣対ウルトラ兄弟」
ウルトラマンAの「大蟻超獣対ウルトラ兄弟」を観ました。ヤプール人に仕える地底人がアリブンタという超獣を使って、人間のO型の血液型の女性を蟻地獄に落して捕まえるという事故が頻発し、夕子も危うく犠牲になりかけます。TACが竜隊長以下3人で、ジェットモグラみたいなので、地下に潜って攻撃しますが、逆襲され地下で動けなくなります。酸素は一時間分しかありません。ここでウルトラマンAの意外な弱味が暴露され、地底に潜ることが出来ないので助けに行けないことになりました。星司は、夕子にもう一度蟻地獄に捕まることを命じ、実際に夕子が吸い込まれた時、星司も一緒に穴に飛び込んでAに変身します。しかしそれは実は地底人の罠で、Aは敢え無く地下に閉じ込められ動けなくなります。そこでご都合主義のウルトラサインをM78星雲に送り、何とゾフィーが助けにやって来ます。ここでウルトラシリーズ初の怪獣と地底人、Aとゾフィーというタッグマッチが始ります。最後はAとゾフィーがそれぞれ超獣と地底人を脇に抱えて頭を衝突させるという、完全なプロレス技で両方を一度に倒します。このウルトラマンAではウルトラ兄弟路線が定着し、やたらとウルトラ兄弟が出てきますが、第1話に続いてゾフィー登場の回でした。あそれからアリブンタは蟻という設定ですが、実際は蟻と蟻地獄が混ざってます。
スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Unnatural Selection”
スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Unnatural Selection”を観ました。エンタープライズ号は宇宙ステーションインディアに向かう途中で救助信号を受信します。それは連邦の輸送船ラントレーからでしたが、エンタープライズ号が駆けつけた時には全員が死亡していました。残された船長のログから、彼らがダーウィン遺伝研究所を訪れた後、急速に老化が進む病気に感染したことが分ります。エンタープライズ号はダーウィン遺伝研究所と連絡を取りますが、そこでも同じ病気が進行中でした。しかしそこの女性研究者は、「子供達」は感染していないから、エンタープライズ号に収容させてほしいと頼みます。しかし危険があるため、医者のプラスキーは、結局シャトルを使いそこに子供の一人を転送させます。そしてその子供、実は遺伝子操作によりテレパシー能力を持ち、病気への免疫も大幅に強化されていました。しかしプラスキーは感染し、その子供がキャリアーになっていることが判明します。結局、ラントレーの乗員の一人が軽い風邪のライノウィルスを研究所に持ち込んだのを、子供達の免疫機構が強力な抗体を作り出し、それが実は健康な人間のDNAを書き換え、老化させるということが分りました。しかしこのDNAの変化は不可逆であり、治療方法がありません。ピカードはしかし、転送装置が一度人間の身体を分解し、元に戻す過程で、本来のDNAと改変されたDNAの間の違いをフィルタリングするという方法を発見します。この方法は成功するかどうか不明でしたが、プラスキーは無事に元の年齢に戻り、他の研究所のメンバーも回復します。
ということで、ストーリーはなかなか良く出来ていたと思います。またピカードとプラスキーが今一つしっくりいっていない様子も描かれますが、おそらくファーストシーズンのカークとドクター・マッコイのようなやり合いをネクスト・ジェネレーションでも再現しようとしているのかと思いました。
中安信夫の「反面教師としてのDSM -精神科臨床判断の方法をめぐって-」
中安信夫の「反面教師としてのDSM -精神科臨床判断の方法をめぐって-」を読了。
これを読んだのは最近DSMというのに大いなる疑問を抱き始めたからです。(DSM{Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders}はアメリカの精神科医学会が出している、メンタルな症状の分類とその判定方法のマニュアルです。)それは、
(1) 最近やたらと発達障害とか、平均的な人に比べ若干劣っている部分があるだけで、病気にしてしまう風潮
(2) アンケート方式の安易な「うつ」(大うつ)診断、それによるうつ病患者の(表面的)増加
がDSMのせいではないかと思うようになったからです。
私が最初にDSMというものを知ったのは、2003年春に高校時代からの親友が、それまで「うつ病」ということで数年間服薬していたのに、そこにアルコール依存が加わり、また突然高揚状態になり、一日に何度も電話してきて、自作の支離滅裂なストーリーを勝手にしゃべってその後一方的に電話を切ったり、また隣人と諍いを起して暴力沙汰になりかねたり、と色々ありました。それで親友のは「うつ病」ではなく、「双極性障害(躁うつ病)」であろうと思うようになりました。その親友を診ていた医者は数年間に渡り、診察無しで代役で来た母親にうつ病の薬を渡していました。(双極性障害の患者には抗うつ薬ではなく、リーマスなどの気分安定剤を処方する必要があります。でないと躁状態の時に抗うつ薬でそれが更にひどくなります。)つまりは一種の医療過誤であり、徳島のその手の機関に相談に行ったことがあり、それで事前に「双極性障害」かどうかきちんと判定出来ないかと思ってネットで見つけたのがDSMでした。(結果的にその時に面談した精神科医も、後でメールでやりとりしたやはり高校の同期で精神科医になっていた者も、双極性障害であろう、ということで一致しました。)
DSMというのは要するに、精神的な病的症状を誰が診ても同じ結果が出るように、症状を細かく分類し、それぞれに判定の目安となる症状(エピソード)が列挙してあって、例えば大うつ病なら9あるエピソードの5つ以上だと該当、とかそういうものです。
まず著者の中安氏は日本精神病理学会理事長で、統合失調症の専門家です。中安氏はDSMを厳しく批判します。その理由は5つで、
(1)症状学というものを無視して、お互いに独立しているかどうか怪しいエピソードを羅列している。また「大うつ病」なら睡眠について「ほとんど毎日の不眠または過眠」とだけあります。しかし睡眠の障害には[1] 寝付けない [2] 何度も目が覚める [3] 早朝に覚醒してそのまま眠れない、などの種類があり、それぞれ別に扱うべきですが、DSMでは一緒くたです。
(2)択一式の診断方式を採っていて、それぞれのエピソードに当てはまるかどうかは○×であり、またその○が何個以上あるかで判定しています。これは私が考えてもおかしく、マハラノビス距離じゃないですが、エピソード間にどの程度相関性があるのかを考慮しないで、それぞれを同格に扱うのは統計学上も問題があります。
(3)Comorbidity(共存症)を認める。これは例えば大うつ病と統合失調症が同時に起こる可能性を認めているということです。
(4)NOS(Not Otherwise Specified)の採用。これは逆に「どれとも判定出来ない」というのを大分類と小分類の両方で認めているということです。
(5)成因論、何故その症状が出るようになったのかという点が考慮されない。
私は以上の5つの論点の批判はもっともだと思います。またもっと大きな問題として、このDSMを使って判定することで、本来精神科医がもっとも時間をかけて行わなければならない患者の「表出」(顔の表情、話し方、興奮度、身だしなみ、など患者について医者側から観察出来ること)の分析がまったく行われなくなる、という危険性も指摘されており、それは実際に日本で起きています。
この先生によるとアメリカは精神医学の後進国だそうです。(先進国はドイツとフランスだと言っています。)日本はその先進国に学んで来たのに、こんな後進国が作ったインチキなものを使うのは止めようという主張です。DSMは素人には便利ですが、専門家が安易に使うものではない、というのはその通りでしょう。
私の経験からおかしいと思っていることは、心療内科での「うつ」の判定が単なるアンケートであり、実際はそういう症状が無くても全部○を付ければほぼ確実に「大うつ病」であると判定されます。そして診断書をもらって会社だったら休職出来る訳です。最近「新型うつ」というのが増えているのですが、私はその大半はこうした主観的アンケートの回答で簡単に「うつ」と判定されることでそうなっているのだと思います。この先生も「うつ病の患者は決して増えていない」と主張されています。