PCL86シングル+超三結アンプの組み立て

PCL86シングル+超三結アンプの組み立て開始。といっても多くの配線はプリント配線板なんでそんなに難しくはありませんが、今回初の試みでオーディオ用の銀はんだというのを使っています。そのために今回初めて温度調整が可能な半田ごてを導入しました。
抵抗は取り付ける前に全てテスターで測定して抵抗値を確認し、組み立てマニュアルと回路図を両方チェックし、マニュアルに間違いが無いか確認して慎重にやっています。
ペーストは使わず、液体フラックスを使っています。そして半田付けの後、綿棒に無水アルコールを付けてフラックスを落としています。

JBL 4307

ワーフェデールのDenton 85thを返品してお金を返してもらった後、結局これを買いました。JBL 4307。往年の名機4343に比べるとかなり小さいですが、これが私の部屋では限界です。スピーカーケーブルをつなごうとしていたら、うっかり左のウーファーのセンターコーンをへこましてしまい、心が折れかけましたが、昔何かで読んだガムテープをくっつけて引っぱるという方法で何とか直しました。しかし、サランネットは常用した方が良さそうです。クラシック音楽ファンで何でJBL?という話ですが、私はJBLがジャズ向き、タンノイがクラシック向きという説をあまり信じていません。今時のスピーカーは万能選手と思います。
またこのスピーカーは出力音圧レベルが91dB/mあるので、真空管アンプでもOKかと思いましたが、そちらはKT88プッシュプルでも高音が歪んでイマイチでした。なのでアキュフェーズのE-600で鳴らします。

鳥飼浩二先生のこと

悲しい事実を今日知りました。
ジャストシステムという会社で日本語入力のATOKの変換用辞書について、その日本語として適正さを監修するATOK監修委員という組織体がありました。座長は作家・評論家の紀田順一郎さんでした。そのメンバー(全部で10名程度)の中でもっとも実質的にATOKの辞書作りにおいて貢献され、貴重なアドバイスを色々いただいたのが鳥飼浩二先生
でした。鳥飼先生は元々学研で藤堂国語大辞典などの編集に携わられ、独立してからは特に大修館書店の「明鏡国語辞典」の編集に携わられました。明鏡は北原保雄先生が主幹となっていますが、実質的な編集者の中での中心的な存在が鳥飼先生でした。また「日本には辞書学が無い!」というのが日頃の主張で、自らは「辞書学者」と称されていました。
私はジャストシステムの時代も辞めた後も親しくお付き合いさせていただいていましたが、2011年に私がうつになってから交信が途絶え今日に至りました。そして今日明鏡国語辞典第三版が出版されたお祝いも兼ねて久し振りに電話しました。(メールアドレスをこちらで失念してしまっています。)電話に出られた奥様のお話によると、2019年11月11日にお亡くなりになられたとのことです。
仕事でお世話になったのももちろんですが、プライベートでも色々相談に乗っていただいて、私にとっては老師=メンターのような方でした。
謹んでご冥福をお祈りいたします。(写真は2007年2月に、富士山の天下茶屋にて。)

超三結アンプキット

久し振り(約10年ぶり)に、真空管アンプのキットに挑戦しようとしています。「音の工房」という所で売っているPCL86シングルアンプ、超三結です。「超三結」というのは1990年代に上条信一さんという方(故人)が考案された回路で、5極管の出力の大きさと3極管の特性の素直さのいいとこ取りを狙った回路で、初段の増幅に半導体も使うのも面白い点です。
本当は老眼で抵抗のカラーコード読んだりするのは大変で、もうキットは手を出さないつもりでしたが、超三結アンプの完成品は売っていません。(訂正:「音の工房」でこのキットに入力切替を追加した形の完成品を売っています。)
サンバレーのぼろキットの教訓で、付いて来た部品をそのまま使うのではなく、以下を差し替えで色んな電子部品通販サイトから取り寄せ中です。
(1)抵抗→全て同じ抵抗値で、定格が1.5~2倍のTOAかTEのものに変更。
(2)電解コンデンサー→ニチコンの温度定格105℃のものに変更。
(3)スイッチ→ミヤマスイッチというメーカーの安物が付いて来たので、トグルスイッチX2、ネオン照光ロッカスイッチX1を私の勤めている会社のものに変更。トグル:M-2022、照光式ロッカ:JW-S11RKKM。ミヤマのロッカはネオンで100Vにそのままつなげますが、JW-SのはLEDなんで別に電源が必要です。幸いこのキットには真空管を下から照らすLEDがあるので、そこから取れると思います。
(4)フィルムコンデンサー→Amtrans他の良質そうなものに変更。
(5)真空管→これは付いて来たものを使いますが、予備をエレキットで注文。またeBayでマツダ製を落としました。
(6)真空管ソケット→アムトランスのセラミック製に変更。
(7)出力トランス:キットについているのは、東栄変成器のT1200という1,900円の安物。春日無線で4,000円くらいのシングルアンプ用出力トランスをゲット。電源トランスは14.2V出力があって特注品になるので止めました。
(8)線材:OFCのものに変更。
結局、キットの部品は8割り方交換になりました。定格を上げた抵抗とかコンデンサーが付属のプリント配線板にちゃんと載せられるかどうかが肝になりそうです。なおボリュームは始めからアルプスのRKシリーズのが付いていて、これは良心的で交換不要です。
それにしてもAmazonでは電子部品は非常に買いにくいですね。例えば抵抗で「抵抗 47KΩ 5W」とかで検索してもまったく違う仕様のものが多数出てきてしまいます。またあまり聞かない名前の中国製が多数出てきます。
今回使った通販サイトは
(1)マルツオンライン
(2)アールエスコンポーネンツ(いつの間にかカード払いOKになっていて、個人もOKでした。前は法人の社員だけで代引きだけでした。)
(3)千石通商オンライン
(4)アムトランスのオンラインショップ
(5)春日無線のオンラインショップ
などです。

ワーフェデールのDenton 85th レビュー(その4)

ワーフェデールのデントン85thの高音での音割れ対策の続き。
(1)バイワイヤリングへの変更
(2)ウェイト載せ
(3)ウッドブロックでラックとスピーカーの間を空ける
(4)左右スピーカーの間のラック類をすべて撤去(→どうもスピーカーから発生した音割れが、前と後ろが開いている箱形のラックで共鳴している感じだったので)
(5)AVラックのスペース部に、先日8cmフルレンジスピーカーを作った時に使った吸音材を入れる
という対策を行いました。
この結果、高音での音割れはまだ若干発生していますが、ピアノのCDを聴いていて聴くに堪えなかった前の状態に比べれば大幅に改善しました。
それで、私はこの音割れの原因がツィーターだと思っていたのですが、どうもウーファーが悪さしているのではないかと思うようになりました。このケブラーコーンというのは腰が強すぎて、ダンピングの利いた低音を出すのにはいいですが、どうもクロスオーバー周波数(3.5KHz)辺りで暴れているのではないかと。ケブラーというのはデュポンが開発したスーパー繊維で同じ重さなら鉄より強く、防弾チョッキにも使われています。なのでエージングでどの程度落ち着くか不明ですが、しばらく使い続けるつもりです。なお、オーケストラなどのCDではほとんど問題ありません。

NHK杯戦囲碁 高尾紳路9段 対 瀬戸大樹8段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が高尾紳路9段、白番が瀬戸大樹8段の対戦です。四隅が対抗の星打ちで始まりましたが、右上隅で白が三々に入った後の変化が珍しく、黒が右辺で白を突き抜いて好形になり、白は黒の1子を切って取った後に上辺に延びて、自然と黒の右辺、白の上辺という模様の張り合いになりました。その模様の接点で黒がハネたのをすかさず白は切り、黒もまた切り返し、戦いが始まりました。しかし白は結局3子を捨て、その代償に上辺と左上隅の模様を拡げました。黒はすかさず左上隅に付けて行きました。しかしその後の折衝で黒は連絡を断つのと左辺の断点を切るのとの見合いの手を白に打たれ、黒は左辺を優先して継ぎ、最初に付けた所の黒3子は取られました。しかし黒はそこからが上手く、取られた石を使って中央を補強し、その後中央の白について出切りを敢行し、中央の白を切り離しました。白は右辺を荒らしたい所でしたが、中央をまず逃げる必要がありました。中央を逃げた後、待望の右辺打ち込みに回りましたが、右下隅をある程度荒らしましたが、黒が右辺を大きく地にし、黒が優勢になりました。その後、また中央の白が攻められ、白は左辺の黒を攻めて逆襲しようとしましたが、黒に逆襲されて中央のタネ石を取り込まれてしまいました。こうなると中央の黒地も大きくなり、また弱い石が無くなりました。白は中央の石の尻尾の部分を下辺になだれ込んで活きましたが、代償に中央と連絡した左下隅の白の一段を攻められ、ほとんど眼2つにされたのは辛かったです。既に地合は大差で黒が良く、右下隅の折衝で若干白が得をしましたが、黒が堅実に打った結果であり、この後白は投了しました。これで3回戦が終了し、来週から準々決勝です。

巨人の惑星の”Chamber Of Fear”

巨人の惑星の”Chamber Of Fear”を観ました。蝋人形館が出て来たり、フィッチューを助けようとしたキャプテンとダンがシェパードに襲われたりと色々見せ場はあるものの、いつも通りのワンパターンの巨人に捕まった仲間を助けるという話です。ちょっとアーウィン・アレンぽかったのは、蝋人形館の機械仕掛けの人形の中に隠されたダイヤモンドを探しに入ったマークとヴァレリーが間違ってスイッチを入れてしまい、動き出した歯車にマークが挟まれてあわや、という箇所です。後おかしいのはダイヤモンド泥棒のグループが盗んだダイヤモンドはそのままでは処分出来ないから割って分けようとしているところで、ダイヤモンドは分割すれば大幅に価値が下がるというのは常識だと思いますが。

ワーフェデールのDenton 85th レビュー(その3)

ワーフェデールのデントン85thの気になる高音の割れ(特にピアノ)ですが、ふと思いついてバイワイヤリング接続を試してみたら、完全ではありませんがかなり改善されました。思うにこのウーファーのケブラーコーンはかなり固くて反動で逆起電力がかなり出ていて、高域を濁らせていたのかと思います。それから、オーディオマニアである私の前の会社の元上司は反対するのですが、ウェイトを片側7.5Kgほど載せてみました。こういうキャビネットをわざと共振させているスピーカーにウェイトは邪道かもしれませんが、少なくても定位は向上し、不快な高域の共振も減りましたので効果は出ています。

ウィーンフィルのニューイヤーコンサート2021(指揮:ムーティー)

ウィーンフィルのニューイヤーコンサート2021のCDを買いました。今年はマエストロ・ムーティーの指揮というのもありますが、TVでご覧になった方はご存知だと思いますが、ニューイヤーコンサートが始まって以来初めての無観客開催で、客席にスピーカーを置いて家で観ている人の拍手を流すという形で行われました。この楽友協会ホールですが、当然ある程度観客が入って残響が丁度良くなるように設計してある筈で、気のせいか今回の録音は残響が多い気がします。曲目ではスッペが入っているのが珍しいですね。いつもの最後のおなじみの挨拶の”Wiener Philharmoniker und ich wünschen Ihnen prosit Neujahr!”が今回ほど心に染みた年は無いと思います。