「大魔神逆襲」

「大魔神逆襲」を観ました。これが三部作の最後で1966年の11月の公開です。今回は雪山の魔神で、冒頭では決して良いだけの神ではなく、人間に災害をもたらす荒ぶる魔神として描写されます。またこれまで2作は女性の涙で大魔神が呼ばれましたが、今回は悪い武士に捕まって労働をさせられている木こり達を探しに行く子供達4人(途中で一人溺れて3人になります)が、大魔神を呼び出すことになります。更には新機軸としては、大魔神の化身として鷹が登場します。子供たちが親たちを探しに魔の山に入って行く過程がちょっと長すぎて中間がだれます。また前2回のように悪者が直接魔神像に対して何か不敬なことをやるというのがなく、最後に悪者が大魔神にやられるシーンが今一つカタルシスに欠けるような気がします。今回人間側が大魔神を攻撃する武器として大砲が登場しますが、これも大魔神は蹴散らします。この第三作は興行的にはあまり良くなかったため、これが大魔神シリーズの最後になってしまいます。しかしこの三部作の成功は、何といっても大魔神の造形と特撮で、よくもここまで恐ろしい魔神を作れたものだと思います。

「大魔神怒る」

「大魔神怒る」を観ました。大魔神シリーズの2作目で、1966年のお盆に公開されたようです。夏の公開のせいか、今回の大魔神は湖の中の小島に鎮座しています。それでいつものパターンで悪逆な武士達が領民を苦しめ、大魔神の石像を爆破し、石像の破片は湖に沈みます。そしてあるお姫さま(藤村志保)の祈りと涙によって大魔神が登場する訳ですが、そのシーンでは湖の水が真っ二つに割れて、とこれは明らかにセシル・B・デミルの「十戒」の映画でモーセが海を割ってユダヤの人々を逃がすシーンのパクリです。パクリと言えるのはもう一つあって、最後に沈んだ大魔神の小島の鐘が湖の底から鳴り響くのですが、これはハウプトマンの「沈鐘」からのようです。後私にとってうれしかったのは、度々平と昇太の母親役で橘公子が出ていたことです。この時45歳くらいでしょうか。(橘公子は戦前の「富士に立つ影」や戦後すぐの「狐の呉れた赤ん坊」などで知られる美人女優です。)
それから今回は人間側の大魔神への攻撃もスケールアップして火薬で大魔神を爆破しようとしますが、大魔神はびくともしないのはお約束通り。しかし、この映画でも特撮の見事さは光っていて、大魔神と普通の人間がからむシーンで違和感がまったくありません。実際には大魔神は着ぐるみで中には人が入っているので、実サイズは等身大です。いわゆるブルーバック合成で画面を作っています。

スター・トレックの第2シーズンの”Patterns of Force”

スター・トレックの第2シーズンの”Patterns of Force”を観ました。1960年代のアメリカのSFものTVドラマには必ずといっていいほど登場するナチスドイツもの。エンタープライズ号は、エコスとジーオンという2つの星系の監視に派遣されていた、元カークのアカデミーでの先生だったジョン・ギルからの連絡が途絶えたのを調査するため、エコスに向かいます。エンタープライズ号からの呼びかけに対しギルからの返事は無く、カークとスポックは転送装置でエコスに降り立ちます。そこは何とナチスドイツそのものの社会で、2人はジーオンのスパイだとして捕まります。そしてジョン・ギルがエコスで「総統」と呼ばれて崇拝されているのを知ります。カーク達はジーオンの地下工作員と協力してなんとかギルに会って訳を聞こうとします。そして総統のジーオン攻略作戦のための最終スピーチが行われる会場に忍び込みます。カークはギルが薬物によって昏睡状態で強制的に喋らされていることを察知し、マッコイをナチの軍医の格好で転送するよう命じます。マッコイが打った気付け薬でギルはなんとか質問に答えられるようになり、ナチス式を導入した理由は、エコスの無法社会に対してはナチス式がもっとも短期間に有効な結果を残せるから選択したと答えます。しかし途中でメラコンという男がギルを裏切って自分でジーオン征服を進めようとし、ギルを昏睡状態にして操っていたということです。カークはギルに再度気付け薬を打ち、ジーオンへの侵略作戦を中止する演説をさせ、そしてメラコンこそ裏切り者であることを暴かせます。逆上したメラコンがギルのいる部屋に向かって銃を撃ち、ギルは倒れます。ギルはカークに向かって「歴史家が歴史に学べなかった」という言葉を残して息絶えます。なおこの回は1995年まではドイツでは放送されなかったそうです。日本でもタイムトンネルで真珠湾攻撃と硫黄島での戦いの2話は放送されませんでした。

「巨人の惑星」の”The Deadly Dart”

「巨人の惑星」の”The Deadly Dart”を観ました。SIDのコービッド捜査官は、失敗続きで左遷されたのか、今回はSIDの他の捜査官が登場します。その一人スワンにマークが弓矢を射かけられながら逃げています。しかしスワンは踵に毒針を刺されて死にます。他にも同じように殺された捜査官がいました。ラジオの女性ニュース記者のフライは一連の事故がすべて地球人達の仕業だということで大衆を煽ります。そうこうしている内に今度は市中で爆発事故が起きます。これについてもキャプテン達は、スピンドリフト号の非常用の爆薬が持ち出されていることを確認します。ダンは一度戻って来ましたが仲間達にも疑われたため逆上し、スピンドリフト号から出ていきますが、すぐに真犯人によって捕らえられてしまいます。キャプテン達はダンの無線機を手がかりにその位置を突き止めようとしますが、その途中でスワン捜査官が作った電磁トラップにひっかかったりします。しかし結局二方向でダンの無線機を追っていった線が交わる所はSIDの本部でした。結局の所はバーカーというSIDのヒラの捜査官が、自分が25年もSIDに勤めていたのに出世せず、元同期の捜査官にこきつかわれるのを恨んでの犯行で、最後バーカーがグレイソン捜査官を毒針で殺そうとしたのを、キャプテンが注意して知らせ、バーカーが捕まるという話です。犯人の意外性はありますが、途中の伏線が解決しないままになっていたりで、全体として出来がいいとは思いませんでした。

「大魔神」(1966年)

何となく観たくなって、「大魔神」三部作のブルーレイを購入。そしてまず安田公儀監督の(今初めて知りましたが、大魔神三部作は全部監督が違うんですね)「大魔神」(1966年)を観ました。脚本・俳優・特撮とそれぞれレベルが高く楽しめました。今のCGお手軽特撮と違って、セットを組んでブルーバック合成でと非常に手間がかかっていて、それでいて不自然な感じがほとんどない見事な特撮だと思います。大魔神も迫力満点で、子供の頃これを映画館の大スクリーンで観ていたら(私はこの映画は何故か小学校での上映会で観ました)結構トラウマになったのではないかと思います。ちなみにこの最初の話では大魔神は本当は魔神ではなく、山の中の悪い魔神を封じ込めている神として登場します。悪者の謀反を起した武将は、この程度であれば戦国時代ではごく普通であり、もう少し悪者ぶりの描写があればと思いました。音楽もゴジラの伊福部昭であり、見事でした。

スター・トレックのシーズン2の”Return to Tomorrow”

スター・トレックのシーズン2の”Return to Tomorrow”を観ました。もう何回目か忘れましたが、新しいエイリアンコンタクトものです。ただそのエイリアンが地球人の先祖ではないかとされているのがちょっと面白い所です。カーク達がある惑星の何かのエネルギーによってその惑星に呼び寄せられ、サーゴンという男の呼びかけを聴きます。その星は100万年前に何かの理由で生き物が住めない状態になり、そのままとなっていました。サーゴンはカーク、スポック、生物学者のアンとマッコイの4人に転送装置で地下の空間に来るように言います。そこに居たのは、純粋なエネルギー体として球形の保護装置の中に生きていた人間3人でした。サーゴンはカーク達の体を借りてアンドロイドを作り、その中に移るというプランを示し、それに協力してくれたらはるかに進んだ科学知識を教えてくれると言い、カークは承諾します。しかしスポックの体を借りて実体化したヘノックという男が、カークの体を借りたサーゴンに毒薬を注射して殺そうとします。まあこの展開は、元夫婦のサーゴンとタラッサ、そしてヘノックというアンバランスな組み合わせから容易に予想された展開でした。殺されたと思ったサーゴンは実はエンタープライズ号そのものに乗り移っており、結局スポックの体でエンタープライズを思いのままにしようとしたヘノックを策略で倒して、という話です。サーゴンとタラッサがカークとアンの体を借りて、束の間のラブシーンを演じるのがちょっと悲しくも美しい、というものです。

NHK杯戦囲碁 蘇耀国9段 対 井山裕太三冠


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が蘇耀国9段、白番が井山裕太三冠の対戦でした。右上隅で白が黒の星の構えに三々に入っていた所に、後に黒が左辺の白の攻めをにらんで、隅をはねてからツケコシて行きました。ここで井山三冠が途中で切りを入れました。この切った石をシチョウに取る狙いで、黒が白の左下隅の大ゲイマジマリに付けて行きました。黒は左下隅で捨て石を使って締め付けないし利かしを狙いました。しかしそれにこだわって左下隅の白に置きを打ったのが打ち過ぎでした。すかさず白が左辺でハサミツケて眼を作るかあるいは左上隅に連絡を図りました。結果的に黒の置きは一手損の持ち込みとなり、形勢は白のリードとなりました。但し、左辺で劫になったのを白が争わず固く打ったため、黒はその間に左辺の厚みを活かして左上隅から中央に延びる白を切断し、白数子を取り込んで戦果を上げ挽回しました。次に焦点は上辺と右上隅になりました。右上隅の黒が白に包囲され、活きるだけだったら簡単でしたが、黒は隅の劫を頼りに中央を強化して打ちました。ここで井山三冠が右辺の黒に割り込んだのが劫材を作る好手で(解説の山下敬吾9段はその意味を理解していませんでした)、この準備の後、黒を取り掛けに行って劫になり、黒は劫材が足らず、右上隅を取られてしまいました。この後ヨセが続きましたが、結局白の中押し勝ちとなりました。

スペアナソフトによるリスニング位置での周波数特性測定

測定用コンデンサーマイク(昔サブウーファーを自作したことがあり、その時に買ったもの)をUSBオーディオアダプターでPCにつなぎ、スペアナソフトを起動し、デノンのオーディオチェックCDでピンクノイズを流して現在のオーディオの周波数特性をチェック。うーん、結構ばらついているというべきか、むしろリスニングポジションとしてはまあフラットと言うべきか、迷います。

輸入盤ERATO(道玄坂ヤマハ店頭品)を更に31枚追加ゲット

ヤフオクでまた輸入盤のERATOのLP31枚を落札しました。前回の59枚と合わせ、全90枚を送料込み15,000円くらいで入手出来ました。昔の記憶だとこのシリーズは1,800円くらいだったと思います。それに比べると約1/10の金額で買えてラッキーでした。今回もまたYAMAHAの袋入りで、渋谷道玄坂のヤマハの店頭品が回ってきたものです。前回が1979~1981年頃発売のものでしたが、今回は1981~1983年頃発売のものが中心です。前回の59枚はまだ全部聴いていませんが、録音の質はとても良く、オーディオ的にA級の録音が多いです。ジャケットの裏に録音場所の写真が付いていることがありますが、大抵が教会かお城みたいな所で、自然にエコーがかかります。発売から40年経っていますが、クリーニングマシンで洗浄してやればほとんどノイズは出ません。