NHK杯戦囲碁 六浦雄太7段 対 河野臨9段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が六浦雄太7段、白番が河野臨9段の対戦です。この一局の最初の焦点は、下辺の黒模様へ白が打ち込んでからのさばきで、コスミツケられた後、普通に立たずにケイマに外したのを黒が愚形を覚悟で切りに来た時に、右下隅の三々に付けたのが絶妙な手で、この手をからめながら下辺で極めて上手くしのぎ、さらには右下隅もまだ劫にする手段が残るという展開になり、白が一本取りました。また中央で黒が下辺と左辺で分断され、それぞれで活きを図らなければならず、その間に白は左上隅の地模様を拡げ、白のほとんど勝勢になりました。その後白が上辺も拡げて左上隅からの地模様が更に大きくなりました。ここで普通に囲っていて、また右辺の白が取られないように注意しておけば白の名局で終っていたと思いますが、上辺右側で黒の開きに肩付きしていった所から局面がもつれました。白は上辺で更に地を増やしましたが、その代わりに右辺との連絡が絶ち切られ、逆に黒は薄いながら何とか包囲網が出来、右辺の白が活きるか死ぬかの勝負になりました。結局白は単独では活きることが出来ず、右上隅の黒を切り離して攻め合いに行きましたが、白もダメヅマリで、単純にダメを詰めに行くことが出来ず、黒の手の方が長くなりました。そして劫に持ち込むことも出来ず、右辺の白が取られてしまいました。こうなるとさしもの白の好局も大逆転で黒の中押し勝ちとなりました。六浦7段はこれで準々決勝進出です。

プリアンプ追加

300Bシングル真空管アンプにCDプレーヤーをつないで、入力がPC→USB-DACと2系統になりました。これの切換えのため、7年前くらいにサンバレーのキットで組み立てたSV-3というプリアンプを押し入れから出してきたら見事に動きました。念のため使ってる6N1P/6DJ8/ECC88という双三極管を2本、アムトランスに注文しました。このプリでゲインが7dBあるので、少し能率の低いスピーカーも鳴らせるようになると思います。音質的にもプリを入れた方が良いようです。

8cmフルレンジ+バスレフスピーカーの製作

すっかりオーディオづいて来たので、今度はTangband (台湾メーカー) 8cmフルレンジ W3-1231SN(特長はチタンコーン+サントプレーンのエッジとネオジウムマグネットです)を使って、バスレフの完成済みエンクロージャーと組み合わせて、バスレフスピーカーを組み立ててみました。実はこれまで持っていたり、組み立てたスピーカーは、ビクターのウッドコーンスピーカーを除いて全て密閉型かバックロードホーンの両極端で、何故か一番普通なバスレフがありません。なのでちょっとバスレフというものを確かめたいというのが動機。
組み立て時間は2時間半くらいで、ほとんどの時間はシール式の壁紙を切って綺麗に貼り付ける作業に掛かった時間です。(この壁紙を使うやり方は塗装に比べはるかに簡単で、なおかつ見た目も結構いいものが簡単に出来ます。塗装は白木の場合は目止めからやらなければならず、結構大変です。)端子を付けたり吸音材を入れたり、ユニットをネジ止めしてという時間は30分ぐらいです。
それで音ですが、最初は音像に一枚ヴェールがかぶっているような感じです。それなりに軽快な音ですが、バスレフのわざとらしい低音ってやはり私好みではないな、というのも確認出来ました。数時間のエージングで結構音像ははっきりしてきて中々いい感じになりました。特に小型にも関わらず、オーケストラがいい感じで鳴り響きます。また、あまり鋭い感じではなく、ソフトドームに近い聞き疲れしない音です。バスレフの低音の癖は、Fostexのサブウーファーと併用することでまったく気にならなくなりました。
お値段は全部で34,000円弱くらいです。完成した後で、ガスケットを追加で買って取り付けました。密閉型ではないので、ユニットとエンクロージャーの間に多少隙間があっても大きな問題にはなりませんが、ガスケットがあった方が全体の剛性感が増します。

「古関裕而 秘曲集 歌謡曲編」

「古関裕而 秘曲集 歌謡曲編」を聴きました。この歌謡曲編以外に12月23日には「社歌編」も発売されます。古関裕而の評伝を書き、また「エール」で風俗考証を担当した刑部芳則氏の企画で、氏が蒐集されたSPレコードその他の貴重な音源を初CD化したものがほとんどです。(一部既発のCDに入っているものもあり。)古関裕而が生涯で作曲した曲は、ラジオドラマの伴奏なども含めて5,000曲以上と言われていますが(正確な数は古関裕而本人も確認していないようです)、その内音源としてこれまで聴くことが出来るのはせいぜい150ぐらい、楽譜だけのを合わせても200がいいところでした。そういう状況なので未発売の音源が聴けるようになるのは非常に嬉しいです。
ディスク1は純粋な歌謡曲ですべて戦争前、戦争中のものです。そしてほぼすべてあまりヒットしなかったものですが、それは曲が悪かったからではおそらく無く、その時々の時代の好みと合わなかったということだと思います。そういう中で古関が苦労して色々な曲を作っており、決して本人の好みではない古賀メロディー調のものまで作っていたことが確認出来ます。音丸の「鳴門しぶき」が入っていなかったのは残念ですが。
ディスク2は軍事歌謡です。音丸や小梅など女性4人での三味線伴奏での「露営の歌」とか、コロンビアが「露営の歌」の大ヒットの2匹目のドジョウを狙った「続露営の歌」などの貴重な曲が聴けます。それ以外にも「露営の歌」風のが色々作られていたのも確認出来ます。「歌と兵隊」は引用されている曲が面白く、「戦友」「元寇」、「露営の歌」、「雪の進軍」などの有名軍歌・唱歌が散りばめられています。ただ刑部氏がこうした引用を行ったのが(同時代の歌謡曲の作曲家では)古関以外は皆無と言っているのは明らかな間違いです。大体が古関がプッチーニの「蝶々夫人」のハミングコーラスを間奏で引用している「雨のオランダ坂」は、その前に同じ渡辺はま子で「長崎のお蝶さん」があり、作曲は竹岡信幸で、こちらは間奏に「ある晴れた日に」を引用しています。「君が代」の引用も、それが本当に「君が代」なのか、軍艦マーチの中に入っている「海ゆかば」の信時潔のではないバージョンの引用なのかは分りかねますが、他にもあります。後はちょっと感動したのは「よくぞ送って下さった」で、これは大平洋戦争開戦の直前に駐米大使として活躍した斎藤博大使が、結核のため米国で亡くなったことに対し、大統領であったルーズヴェルトは斎藤の死を惜しみ、わざわざ巡洋艦アストリア号で遺骨を日本にまで送り届けたことに対する返歌のようなものです。「大米国よ ありがとう」という歌詞の曲が戦争開始の2年前に歌われていたということはある種の感慨を覚えざるを得ません。
しかし古関裕而に限ったことではなく、こうした大衆と密着した芸術を全て記録して残すというのはなかなか行われていません。私もずっと白井喬二の作品を追いかけていますが、8割ぐらいの所で止まっていてそこから先はなかなか大変です。

スタートレックのファーストシーズンの”A Taste of Armageddon”

スタートレックのファーストシーズンの”A Taste of Armageddon”を観ました。非常に面白いストーリーでした。エンタープライズ号は、地球連合の外交官を乗せて、エミニアー7という星に向かっています。その目的はかつて交渉がなかったこの星との外交関係を構築することです。しかしエンタープライズ号がその星に近付くと、「それ以上近付かないように」という警告を受けます。しかしカークとスポック他がその星に転送されると、外見は地球人と同じそこの人間が、現在500年間も戦争が続いてるので、地球と外交関係を持つことは出来ないと言います。その話している間に、敵であるヴェンディカーからの攻撃を受けます。その星の司令官はその攻撃で50万人が死んだと言いますが、カーク達は何の爆発音も放射線も感じませんでした。実はその2つの星の間では、コンピューター上で戦いが行われており、何らの物理的な損害は発生しません。しかしながらコンピューターによって戦争で死んだとされた者は処分機で分解されなければなりません。その星の司令官によればエンタープライズ号のクルー全員も既に戦死しており処分されなければならないと言います。もしその処分を行わなかったことが相手方に知られると、今度こそ本物の兵器による攻撃が行われます。カーク達は捕まりますが、護衛の武器を奪って逃げ出します。しかしカークは再度捕まり、その星の司令官がエンタープライズ号に通信しようとした隙に、スコットに、司令官命令第24号を命じます。それは24時間以内にその星を破壊せよ、という命令です。カークは結局その指令を上手く脅しに使い、戦争を行っているコンピューターを破壊し、長官に相手方と和解して平和を樹立すべきことを説きます。そして地球の外交官がようやく出番が来て2つの星の間の交渉を取り持つことになります、という話です。まあ、ずっと戦争ばっかりやっているアメリカのドラマで、こういう話が作られたのも不思議です。初放送は1967年2月で、丁度ベトナム戦争に対する反戦運動が盛り上がって来た頃で、それと関係あるのかもしれません。

スーパーツィーター用ネットワーク作り直し

300Bのシングルアンプが来たのに合わせ、16cmのバックロードホーンと10cmに付けているスーパーツィーター(それぞれT900AとT90A)用のネットワークを作り直しました。
理由は、
(1)クロスオーバー周波数が13.3KHzで16cm用の方がちょっと高すぎるのでこれを10KHzぐらいに落とす。
(2)順番としてアンプ側から見て抵抗→コンデンサーの順になっているのを、抵抗に流れる電流を減らして発熱を抑えるため、コンデンサー→抵抗の順に変更。これで低域はカットされるので抵抗が楽になります。
(3)アッテネーターとして従来スーパーツィーター入力に直列にだけ入れていたものを、それだとアンプから見てインピーダンスが上がってしまうため、インピーダンスを変えないように並列に抵抗を入れた。(まあ直列だけでも、これまでトラブルはありませんでしたが。)
(4)減衰量をどちらも-12dBにした。(ここを参考にしました。)

となります。R1(直列)が6Ω、R2(並列)が2.7Ωになりますが、R1は6Ω丁度という抵抗は無いので、3.3Ωと2.7Ωを直列につないでいます。
クロスオーバーの周波数からコンデンサーの容量を決める数式は、
C1(㎌)= 10^6/2*π*f*R (fはクロスオーバー周波数、Rはツィーターのインピーダンス)になります。クロスオーバーが
10,000Hzの場合はC1=1000000/2*3.14*10000*8=1.99㎌、
13,300Hzの場合はC1=1000000/2*3/14*13300*8=1.50㎌になります。
ヒアリングした感じでは、これで16cmの方は上々、10cmの方は出力音圧レベルの差が17.5dBもあるため、まだハイ上がりです。(なお写真は逆相接続にしています。)

300Bのシングルアンプ到着!

エレキットのTU-8600Sのアムトランス組み立て+パーツ交換の300Bシングルアンプ到着!思った以上にサイズがあって、サブウーファーを置く場所が無くやむを得ずアンプの上に設置。それで最初JJ300Bで問題無く音が出たので、高槻電器工業のTA300B(初代)に交換。見事に音が出ました!
それで試聴してまず思ったのは、記憶にある300Bの音と少し違って、石のアンプに近い緻密な音が出ているということです。もちろん真空管特有の倍音や空気感はちゃんと出ています。思うに以前のサンバレーの300Bアンプがこの高槻の300Bの実力をあまり引き出せてなかったのだと思います。実は昨日まで聴いていたアキュフェーズのE-350の音の傾向と結構似ています。
この高槻の300Bは以前数ヶ月の間毎日鳴らしていたのでエージングとしては済んでいます。後は12AU7と12AX7が新品なんで、これがなじんで来てどう音が変わるかですね。ともかく憧れの300Bシングルアンプでまた音楽を聴くことが出来て満足です。

P.S.
置き場所は下の写真のように、ラックを片付けてメインの16cmのバックロードホーンの間に起きました。
その後トラブルがあり、USB-DACを電源オンのまま抜き差ししたら、右側から音が出なくなりました。しばらくしたらかすかには聞えるようになりましたが、結局右のMullardの12AU7を手持ちのエレハモのに変えたら直りました。ただ左がMullardでメーカー違いであまり気持ちが良くないので、Mullardの12AU7の新品を別に買いました。しかしその新品では同じ現象が出て、ヒーターが熱くなりません。結局またエレハモに戻しました。Mullardの12AU7は何か他社のとどこか仕様が違うのでしょうか?あるいはソケットとの相性?

NHK杯戦囲碁 上野愛咲美3段 対 山下敬吾9段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が上野愛咲美3段と山下敬吾9段の、いわばハンマー対豪腕の対決です。布石は前回山下9段が白番で5の5でしたが、今回は何と白番で天元でした。黒の初手天元は何度か見ましたが、白番の初手天元は初めて見ました。黒が3隅に先着するので、白は天元の石をどう働かせるかがポイントでした。そしてそれが見事に働きました。白は左下隅、下辺、右下隅で高い両ガカリとあわてず勢力圏を拡大して行きます。黒は右下隅で両ガカリの上方の石に付けて中央への脱出を図りました。そしてそこでの競い合いで通常は押す所をケイマで煽りました。結果的にこれが打ち過ぎで、すかさず白に出切られ、黒が苦しむことになりました。こうなると天元の石は見事にここでの戦いに働いて、むしろ隅に打つより価値の高い手になりました。結局下辺で黒の種石4子が取られ、白は序盤で黒からダウンを奪いました。しかしここからの上野9段の頑張りが見事で上辺、左上隅も左辺も目一杯囲い、これが全部黒地なら、負けていません。結局白が切りを入れて策動し、勝負はこの白を取れるかどうかになりました。黒は白があちこち付けて来たのを全て引いて受け、あくまで全滅を狙いました。しかし山下9段のしのぎも巧妙で、結局上辺の白の一部と左上隅の白を取りましたが、本体が中央に連絡して生還し、結果的に黒地を突き破った形になり、白の勝勢となりました。その後黒は右辺で取られている3子を利用して侵略を図りましたが、白に正しく受けられ、形勢を逆転するには至りませんでした。白の中押し勝ちとなりました。

折原浩先生のHPの移動

なるべく多くの場所に情報を載せておいた方がいいと思いますので、こちらにも載せます。
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折原先生のHPですが、昔YusenがやっていたgyaoのサービスとしてのHPサービスが今はSo-netが運営しているのですが、そのサービスが来年の1月28日で終了するとのことで、新しいサイトに移動になります。

新しいURLは http://hkorihara.com/ になります。
実は私が引っ越しのお手伝いをして、独自ドメインを取っての運用になります。

P.S.(2020年12月3日)
本当はgyaoの方のページでリダイレクト処理して新しいサイトに飛ばそうと思っていたのですが、先生の方で既に11月末でgyaoのHPサービスを解約されてしまったとのことで、現時点で旧サイトはアクセス出来なくなっています。

今頃気がついたエールの矛盾点。音さんは本当にカトリック?

今頃気がついたエールの矛盾点。音さんの実家はクリスチャンということになっていました。アキラと華ちゃんの結婚を認める時に、二人に母光子の形見のロザリオ(薬師丸ひろ子演ずる光子はいつの間にか亡くなったことにされていました)に誓わせる、というシーンが出て来ます。ロザリオを使うのはカトリックです。「長崎の鐘」の映画の中で、「カトリックの人はカトリックの人としか結婚しない」というのが出て来ました。これがどこまで正しいのか分りませんが、音と裕一が結婚する際には、どう見ても裕一はカトリック信者ではなく、大きな問題になる筈なのにまったくそういうシーンは出て来ず、また結婚後は、音が食事をする場面で祈りを捧げるシーンも出て来ず、あっさりカトリックの信仰を捨ててしまったように見えます。しかしこのシーンではロザリオに誓わせてるし…日本人の宗教に関する適当さが良く分るエピソードです。