NHK杯戦囲碁 井山裕太二冠 対 山下敬吾9段(2024年2月11日放送分)


本日のNHK杯戦の囲碁は、準々決勝第3戦で、黒番が井山裕太二冠、白番が山下敬吾9段の対戦です。この二人は主に棋聖戦で何度も戦っていますが、年齢差もあって井山二冠が勝ち数は大きくリードしています。白の山下9段は新手を見せてくれるので有名ですが、今回も黒の小目に5線からケイマにかかるという手を見せてくれました。しかしここから碁はまったく前例が無い戦いに突入し、特に黒がダメが詰まるのを承知で無理矢理切りに行ったのが強手で、ここから黒のペースになり、特に白は下辺3子を上手く捨てる手が無く、下辺を這って活きに行ったのが辛かったと思います。その後黒が中央の断点を守っていれば十分だったのを、最強の手で中央の白を攻めたのを、白が切りを決行して、白にもチャンスが生まれました。しかし黒はその後も最強手を連発し、白も果敢に戦いましたがなかなかチャンスが無く、左辺で黒が捨てるかと思った3子を活きに行き、地合でも頑張りました。その後中央の白を攻めながら上辺に地を作り、これでほぼ勝勢になりました。その後白が右上隅三々に入りましたが、黒に二段バネされ、辺で1子取ってもその後に活きるのが窮屈で変化しましたが、結局右上隅は黒が取り切り、盤面で10目以上の黒のリードは変わらず、結局白の投了となりました。井山二冠、次は準決勝で一力遼棋聖との対戦です。

初午うどん

スーパーで「初午うどん」なるものを売っていたので、昼飯用に買ってみました。初午の日(今年は2月12日)にうどんを食べる習慣があるのかと思って調べてみたら、初午の日が稲荷神社の祭日であって、それにちなんでお稲荷さんを食べる日ということのようです。それでこのうどんには油揚げと、餅入りの巾着が載っています。また2月11日は「初午稲荷の日」で稲荷寿司を食べましょう、ということみたいですが、関西から始っていまや全国区になった「恵方巻き」ほどの知名度はないですね。

小澤征爾さん

小澤征爾さんのご冥福をお祈りします。
ただ、私は小澤さんの音楽と相性悪いです。何か線が細くてダイナミックさに欠けるという感じです。それに器用だけど、「この曲だったら絶対的に小澤征爾!」っていうのが無いと思います。今、Amazonで検索してみたけれど、やはりどれ見ても、「この曲だったら○○か△△の方が」というのばかりです。
結果として、4,200枚持っているCDで、小澤さんのはせいぜい3枚くらい。内2枚はブラームスの第1番の交響曲で、これはその当時出ていたブラ1を全部集めようとしていた中のもので、小澤征爾の演奏が好きだったからではないです。もう一枚は武満徹だったと思います。またベートーヴェンの交響曲全集を50種類以上持っていますが、その中に小澤征爾のは無いです。

塩野七生の「ギリシア人の物語 [2] 民主政の成熟と崩壊」

塩野七生の「ギリシア人の物語 [2] 民主政の成熟と崩壊」を読了。この巻では前半が傑出した政治家であるペリクレスの下でのアテネの絶頂期、後半はそれが一転していわゆる衆愚政治に陥り、あれほど絶頂を誇ってエーゲ海一帯をデロス同盟という形で支配したアテネがついにはスパルタに敗れほぼ全てを失うまでが描かれます。著者が言っているように民主政と衆愚政治は同じコインの裏表であり、その制度自体がその国の成功と繁栄を約束するのではなく、結局は優れた指導者とそれを冷静に支持する国民がいるかどうか、だということがこの巻の歴史によって良く分ります。後半の時代でも優れた人物がいなかった訳ではなく、例えばアルキピデスはソクラテスに学んだ弁論の術と美貌、そして軍事的才能を誇りましたが、結局その足を引っ張る者が多数いて、極めつけはシラクサとの戦いの真っ最中に総司令官であったアルキピデスが涜神行為の容疑でアテネに召喚され戦場を離れます。(アルキピデスはアテネに戻る途中で逃亡し、何とスパルタに亡命します。)ローマが共和制から三頭政治を経て結局帝政になり、パクス・ロマーナという平和な時代を築きましたが、エイレーネー・アテーノーン(アテネの平和)はわずか75年(ペルシア戦争に勝ってから)しか続くことが出来ませんでした。(しかも最後の方は途中のニキアスの和平を含めて27年も続いたペロポネソス戦争でまったく「平和」とは言えませんでしたが。でもパクス・アメリカーナだって実際は戦争ばかりしていますから。)しかしそうは言っても、そのわずかな間に頂点を極めたギリシア悲劇や哲学がその後の欧州に対し大きな影響を与えていくことになったのですが。

ウルトラマンAの「怪談・牛神男」

ウルトラマンAの「怪談・牛神男」を観ました。夏休み・冬休みの時期になると出てくる地方の観光地とのタイアップもの。そして設定が大体が誰かの故郷で里帰りした時に超獣が出る、というパターンです。ただ今回は蟹江敬三が演じるヒッピー風の男(さすがにもうこの当時はヒッピーは古くなっていたように思いますが)、ディスカバージャパン(当時の国鉄の観光キャンペーンのキャッチ)を気取って、里帰りした吉村隊員につきまとい、牛の鼻ぐり塚で、鼻ぐりを盗んで腕輪にして、挙げ句の果てはヤプール人によって牛の超獣にさせられてしまいます。新マンの時も牛鬼の怪獣がいました。Aと牛の超獣の戦いは、Aが腕にはまっていた鼻ぐりを本来の位置の鼻に付け替えると超獣が大人しくなり、人間に戻るということで、何と言うか全体に緩い話でした。

トワイライト・ゾーンの”On Thursday We Leave for Home”

トワイライト・ゾーンの”On Thursday We Leave for Home”を観ました。ある宗教集団(?)が戦争ばかりの地球を捨て、新しい住処の星を探して地球を離れ、ある星に定住しますが、そこは太陽が2つあって夜が無く、昼は50度以上(といっても最近地球も夏は50度くらいあちこちでありますけど)のある意味地獄のような星でした。しかし一行はそこで何とか30年間生き延びます。一行を指揮しているのは、ウィリアム・ベンティーンという男で、地球を飛び立った時には15歳だったのが45歳になっていました。数ヶ月前に地球から救助に向かっているという連絡が入り、人々はそれだけを希望にしています。そして遂に空飛ぶ円盤型の宇宙船が本当にやって来ます。人々は大喜びですが、一人ベンティーンがいらついています。ベンティーンは救助隊の隊長に一行は全員子供と同じで彼が指導しなければ何も出来ないと言います。また一行に対し、地球に帰っても一緒に住むというのを押しつけようとします。そして挙げ句の果ては、地球には汚れた醜い人の欲望が溢れた星なので、帰るべきではないと言い張ります。しかし隊長が多数決を取ると、全員が地球に帰るのを選びます。ベンティーンは宇宙船を壊そうとしますが、阻止され、結局一人だけがその星に残ることを選びます。何と言うか、旧約聖書のモーセをちょっと思い出しました。古代ユダヤの人々は必ずしもいつもモーセの言うことに従った訳ではなく、何かある度に不平・不満をぶつける様子が旧約聖書には沢山出て来ます。

雪害、停電

済みません、ここのサーバーが15時間ぐらいダウンしていました。停電です。昨晩の10:30から復帰は何時頃か正確には不明ですが今日(2月6日)の昼過ぎです。午後半休を取って帰宅してサーバーを再度起動したのが15時頃です。
その前に昨晩は帰宅出来ませんでした。中央本線が高尾から甲府間が夕方16時過ぎから運休になり、復帰もいつになるか分らないという状態で、昨晩は横浜のホテルに泊まりました。結局復帰したのがこちらも6日の12時過ぎです。
帰って自宅駐車スペースの雪かきをしたのですが、これが重い!なるほどこれなら木が倒れたり架線が切れたりするのは分ります。大雪警報は出ていましたが、またいつものおおげさな予報かと思っていましたが、今回は見事にはまりました。

家のお手入れとリノベ

家のささやかなお手入れとリノベ。
まずはワックスがけ。これまでフローリングの家に住んでもワックスかけたことなかったですが試してみました。子供の時の記憶ではワックスかけるとつるつる滑るというイメージがありましたが、最近のワックスは良く出来ていてまったく滑らないどころか、むしろ塗る前より滑らなくなった感じです。先週の日曜日1回目で今日が2回目。艶が出てきれいになりました。
もう一つは流し台のゴミ取りフィルターと蓋がどちらもプラスチックで、フィルターがすぐ詰まって排水が悪くなり、そうするとプラスチックの蓋が浮かぶという2重の意味で不快なので、どちらも金属製に変えました。こちらの方が掃除も簡単で満足。

NHK杯戦囲碁 芝野虎丸名人 対 河野臨9段(2024年2月4日放送分)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が芝野虎丸名人、白番が河野臨9段の対戦です。この碁の焦点は右下隅から下辺の戦いで、黒が下辺で白にカケを打ったのを白が出切っていきました。そこで両者最強の手を打ち続けましたが、どうも白が捨てる石と守るべき石の選択を間違えた感じで、黒が下辺の白2子を取ったのが大きく、黒が全体に安定し、白が一方的な被告になった感じで、ここで黒に形勢が傾きました。その碁白は劣勢ながら左辺に仕掛けていきましたが、その途中で白が左辺真ん中辺りで黒1子を当たりにした所で、何と黒が継がずに左下隅を押さえていったのが強手かつ好手でした。この手の結果、白は中央の6子か左下隅の4子のどちらかが見合いで取られることになり、結局白は6子を捨て、黒はここに15目くらいの地を作り地合ではっきりリードしました。その後も、黒は中央で切りを入れ白8子を取り込んで更に地を増やしました。これで盤面15目以上の黒のリードとなり、その後右辺の折衝の結果、取られていた白8子が逃げ出せたのですが、今度は左辺から延びる白の大石が絞りを2つ打たれて眼がなく死んでしまう、ということでここで白の投了となりました。芝野名人の完勝譜で、初のNHK杯ベスト4進出となりました。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Royale”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Royale”を観ました。クリンゴンの宇宙船よりセータ3という人が住めない惑星の軌道を漂う地球の宇宙船の残骸を発見したという連絡が入り、エンタープライズ号が調査に向かいます。その残骸には”NASA”のマークと星条旗がついており、21世紀の中頃に打ち上げられたものでした。しかしその時代にここまで来れる技術はまだありませんでした。その内エンタープライズ号は人の住めない星の上に奇妙なビルのようなものを見つけ、そこにライカーとデータ、ウォーフが転送されます。そこの静かな空間の中に何故か回転ドアがあり、3人は中に入ります。そこは何と20世紀のラスベガスのカジノで「ホテル・ロイヤル」という名前でした。その中では3人はエンタープライズ号と通信出来ず、また元の回転ドアから出ていこうとしても元に戻ってしまい、中に閉じ込められてしまいました。その内データがホテルの中に本物の人間のDNAを見つけ、調査に行くと、それは21世紀のNASAの宇宙飛行士の死体でした。彼の日記を見て、その宇宙飛行士のロケットは何かのエイリアンにより汚染され、そのエイリアンが贖罪のため全員をその星に連れて行ったけど一人だけしか生き残らず、彼がたまたま持っていた二流の大衆小説の「ホテル・ロイヤル」の世界をそのまま再現した中に入れられました。彼はそこで38年後に死んでいました。3人はホテルボーイを銃で撃ち殺した男が回転ドアから出ていったのを目撃し、小説の通りに行動すれば外に出られることを思いつきます。そこで3人は小説中の3人の外国人投資家になり、データがサイコロを振って目を当てるギャンブルで、いかさまサイコロでホテル側に有利な目が出るようになっていたのを修正し、7を出し続けて勝ち続けます。ついに彼らはホテル側を破産させ、「気前の良い外国人投資家」を演じて、その半分でホテルを買収、残りを他の客等に上げてしまいます。それで最後は小説の通りホテルから出て行くことに成功します。
大体エンタープライズ号の中に似たような装置があるのだから、最初から仕掛けは分った筈で、ちょっとその辺りのひねりがイマイチです。ちなみにピカール船長が「フェルマーの最終定理」を解こうとして出来ない様子が描かれていますが、1995年に完全な証明がされていますので、このエピソードはその前のものです。