The Twilight Zoneの”Where is Everybody”

スター・トレックのオリジナル・シーズンを観終わったので、今日からThe Twilight Zoneです。このドラマはアウター・リミッツと並んで、1950年代終わりから1960年代でのSF系テレビドラマの代表作です。放映開始は1959年で、各話30分完結のアンソロジーになっています。今日のは”Where is Everybody”で、突然ある町の中に放り込まれ、教会の鐘が鳴ったり、喫茶店でポットが火にかけたままになっていたり、ジュークボックスが音楽を奏でているのにもかかわらず、誰一人として人間がいません。やっと車の中に女性を見かけたと思ったら、それはマネキン人形でした。電話ボックスの電話が鳴ったので出てみたら、ツーツーという音がしているだけでした。男は自分でコインを入れてオペレーターを呼び出そうとしますが、出てきたのは録音のオペレーターでした。という感じで男は次第に孤独に追い詰められて気が狂いそうになります――という所で軍人らしき人達が男の様子を注視していました。結局これは人が宇宙に出た時に、どのくらいまで孤独に耐えられるかという実験でした、というオチです。なんかこのパターン、他のドラマでも何回も観たような気がしますが、こちらがオリジナルなんでしょうか。

TU-8200Rのデュアルモノで、TSUNG-SOLのKT120を使う。

TU-8200Rのデュアルモノで、KT120というTSUNG-SOLから出ているKT88上位互換の出力管を試してみました。このKT120ともう一つKT150というのはヒーター電流がKT88が1.6Aなのに対し2Aになっているので、TU-8200Rで鳴らないことはないですが、電源トランスの電流定格をオーバーするので、長時間使うとトランスが最悪焼き切れます。しかし、このデュアルモノでは元々片チャンネルしか使わないので、KT88の普通の使い方で電流が100としたら、100÷2×1.25=0.625となり、全体の2/3弱の容量なのでまったく問題ない筈です。それで実際やってみましたが(余分なヒーター電流を抑えるため、使わない方のチャンネルの真空管は12AU7も含め外しました)、もちろん音は出て、また2時間ぐらい使っても特に電源トランスが熱くなったりもしていませんので、大丈夫と思います。
それで音ですが、元々このデュアルモノは電源に余裕があるので力強さが出る上に、さらに出力トランスをルンダールに変えてさらに低域が伸びています。それとこのKT120という、本来KT88よりも大出力を出すことを狙って作られた出力管の相乗効果で、真空管のシングルアンプとは思えないような、力強くかつダンピングの利いた音で、聴いていると楽しくなるような音になりました。シングルアンプでここまで出来るんだったら、私の環境ではプッシュプルアンプは必要ないと思いました。

TU-8200Rのデュアルモノで問題無いだろうという計算根拠の詳細は以下の通りです。
TU-8200Rのヒーター電源は回路図を見ると6V4Aで、これで左右の真空管計4本のヒーター電流をまかなっています。出力管として6L6GCを2本挿した時のトータルのヒーター電流は2.4Aです。(6L6GCが一本0.9A、12AU7が一本0.3Aです。)KT88が2本の場合は、3.8Aです。(KT88のヒーター電流は一本1.6Aです。)KT120を2本挿した時は、2.0 x 2 + 0.3 x 2 = 4.6Aとなり定格を15%もオーバーしています。それでデュアルモノで片側だけ使用した場合はKT120で合計2.3Aとなりまったく問題ありません。ただこれはあくまでトランスの定格の話であって、他の部品が場合によってはパンクする危険性が0ではないので、もし同じことを試すのであれば自己責任にてお願いします。

NHK杯戦囲碁 広瀬優一6段 対 河野臨9段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が広瀬優一6段、白番が河野臨9段の対戦です。左辺で戦いが始まり、黒が左辺下方で地をまとめる代わりに白が黒3子を取りました。しかしその後黒がほぼ取られていた石を動き出しました。白も小さく3子を取ることが出来ましたが、黒に利かされるのを嫌って反発した結果、黒は取られていた3子が逆に白3子を取って復活し、白は中央で黒3子をポン抜くという派手な振り替わりになりました。この結果は互角でした。その後白は右上隅の黒に利かしに行き、上辺から右上隅の黒模様を値切りました。その後右辺に開いた白に黒はすぐ打ち込みましたが、一本利かしただけですぐ右下隅に潜水艦のような打ち込みを行いました。これは三々と下辺を見合いにする打ち方でした。その後、右辺で白と黒のどちらが強いかという戦いになりましたが、黒はおそらく右辺の白が活きていなくて劫にする手があると錯覚しており、結局白が先に活きて右辺の黒が一方的に攻められました。白はこの黒を攻めながら下辺を目一杯囲うという理想的展開になり、白の大きなリードとなりました。しかし左下隅のヨセで黒が下辺に滑って来たのに反発して劫にしたのが疑問で、黒が盛り返しました。更に左辺の白のヨセでも白は損をし、形勢は微細になりました。しかしわずかに届かず、白の1目半勝ちとなりました。

キャプテン・スカーレットの”Flight 104″

キャプテン・スカーレットの”Flight 104″を観ました。ある著名な学者がスイスのある湖の側で開かれる国際会議に出席するのを、スカーレットとブルーが護衛します。一行はある空港からジュネーブ行きの飛行機に乗り込みますが、博士と二人以外は後からネタをかぎつけて乗り込んで来たジャーナリストとカメラマンだけです。しかも飛行機のクルーは、空港の倉庫の中に縛られて監禁されており、パイロットもフライトアテンダントもおらず、飛行機はミステロンズが操っていました。スカーレットとブルーはエンジェルスが危険を知らせる赤い煙で合図したので、パイロットがいないことを察知し、ドアを銃で撃って操縦席に着きます。しかし、飛行機のコントロールが出来ません。飛行機は次第に高度を下げ、アルプスの山に激突しそうになりますが、そこにたまたまあった高圧電線のためミステロンズのコントロールが解け、スカーレットとブルーは無事に再び高度を上げることが出来ました。しかしジュネーブ空港に着陸寸前に今度は足が出ないというトラブルが起き、スカーレットは仕方なく胴体着陸を試みます。それはなんとか成功しますが機首は倉庫に突っ込んで爆発します。ということで久し振りにスカーレットの不死身ネタでした。まあビジュアル的には良かったですが、ストーリーはもう一ひねりが欲しいです。

川崎市3回目ワクチン先行予約

川崎市の3回目ワクチン先行予約が10日より始まっています。(65歳未満で昨年の7月1日~7月31日に2回目を接種した人対象)
今電話したら(予約は電話のみ)あっさりつながり、2月19日(土)13:30からで予約が取れました。場所は川崎市の大規模接種会場(川崎駅近くの日本生命ビル)で、ワクチンはモデルナです。私は1回目も2回目もモデルナで大した副反応は出なかったので、モデルナでまったく問題ありません。

スター・トレックのオリジナル・シリーズまとめ

スター・トレックのオリジナル・シリーズのパイロット版一話を含む全80エピソードを観終わりました。例によってProsとConsを。
Pros
1.特に第1、第2シーズンのSFドラマとしての脚本の良さ。
2.1960年代の公民権運動が終ったばかりのタイミングで、人種差別のまったく無くなった未来を描き、多くのマイノリティーに希望を与えた。
3.宇宙連邦側からだけの視線だけでなく、相手のエイリアン側の視点も考慮した相対的な見方によるエピソードがいくつか存在する。
4.カーク、スポック、マッコイの3人の異なるキャラクターによる掛け合いの面白さ。
Cons
1.第3シーズンの「今週の女優」シリーズとも言うべき安易な脚本のレベルの低さ。
2.特に第3シーズン最終話のそれまでの差別の無くなった未来、というのと完全に矛盾する女性蔑視的脚本。
3.ジーン・ロッデンベリーの脚本がいくつかのエピソードで、あまりに理念的すぎて空回りしているものがある。
全体的にいえば、1960年代の半ばという時代において、やはりこれだけ質の高いドラマをともかくも3シーズン放映した、というのはすごいことだと思います。同時期のアーウィン・アレンの作品がどちらかと言うと子供よりになってしまったのに対し、スター・トレックは最後まで大人向きの作品の質を保ち続けました。最初の放映時の視聴率は振るわなかったけど、むしろ放映終了後に火がついたというのは、日本におけるガンダムと同じです。

ウェスタン・エレクトリックの300B、100時間経過


    ウェスタン・エレクトリックの300Bを聴き始めて約2週間、100時間くらいが経過し、エージングという意味では十分ではないにせよそれなりのレベルになったと思います。今日特性を再測定したら、Gm(相互コンダクタンス)で出荷時より3.3%しか減少しておらず、やはりほぼ新品に近い状態だったのは間違いないです。多少左右がアンバランスになってきていますが、これはクラシック音楽のオーケストラだと向かって右の方がW数としては多いからではないかと思います。
    途中でアンプの出力トランスをルンダール製に変えたので、初期状態との比較をしても仕方が無いですが、音質の傾向としては以下のようになります。
    (1)独特のふわーっとした音場の中に柔らかく音像が現れる感じで、誇張して言うならば夜霧の中に車のヘッドライトが霞む、そんな感じです。
    (2)(1)の音はどのような音源を聴いても、耳当たりが良い音に変えてくれます。機器とかソースの差を拡大して見せつける、というのとは正反対です。
    (3)PSVANEのWE300Bに比べると、こちらの方が高音にある種の華やかさがあります。低音も良く引き締まって延びています。
    (4)女性ボーカルの艶、色気みたいなものは初期状態に比べればかなり改善されましたが、まだちょっと不足気味です。
    トータルでは、手持ちの300Bの中ではやはり一番品位とかまとまりという意味では一日の長がある、という感じです。

キャプテン・スカーレットの”Place of Angels”

キャプテン・スカーレットの”Place of Angels”を観ました。今回ミステロンズが狙うのは”Place of Angels”で、普通に考えると、ミステロンズ・エンジェルスがらみの土地かと思いますが、結局はアメリカのロサンゼルス=Los Angelsという詰まらないオチでした。しかしお話は今の時期にピッタリというか、ある科学者がK14という試験管一本分の液体で1,000万人を殺せるという新しいウィルスを開発します。それを例によってミステロナイズされた女性科学者が持ち出して、というストーリーです。その女性科学者はロサンゼルスの水源であるダムにそのウィルスを撒こうとしますが、間一髪でキャプテン・スカーレットがパラシュート降下し、彼女を撃ちます。その女性はそのままダムの中に転げ落ちて行きますが、途中にひっかかった試験管をキャプテン・スカーレットが手を伸ばして、とこれはウルトラマンでハヤタ隊員がβカブセルを岩の間に落として必死に取るのと一緒。しかしキャプテン・スカーレットは不死身といっても、病原菌に対しても不死身だったのかは明らかにされませんでした。

スター・トレックのパイロット版”The Cage”

スター・トレックの最初のパイロット版である、”The Cage”を観ました。中身は、後に二話連続のエピソードである”The Menagerie”で再利用されています。このパイロット版での艦長はカーク船長ではなく、クリストファー・パイク船長です。スポックは登場しますが、ファーストオフィサーではありませんし、性格も後のロジカルで冷静なスポックとはちょっと違います。またドクター・マッコイは登場せず、別の船医が出てきます。このエピソードは非常によく考えられている内容であり、深いと思いますが、当時のTV局のお偉いさんには難しすぎると判断されボツになり、改めて”Where No Man Has Gone Before”(光るめだま)が作られ、それによって放映OKになります。”The Menagerie”では、重い障害でほとんどロボットのような体になったパイク船長が、幻想の中で、ヴィーナと一緒になって幸せに暮しますが、このパイロット版では、パイク船長の複製が作られてヴィーナはその複製と暮すとなっています。
ともかくこれでスター・トレックのオリジナルシーズンは全て観終わりました。

キャプテン・スカーレットの”Traitor”

キャプテン・スカーレットの”Traitor”を観ました。今回のエピソードはいつもとは違い、ミステロンズの予告は「スペクトラムの中に裏切り者がいて、スペクトラムを分裂させる」というものです。オーストラリアのスペクトラムの訓練用基地でホバークラフトが何回も続けてエンジンが暴走し爆発するという事故が起きます。通常のパターンだと事故で死んだ乗組員とホバークラフトをミステロンズが蘇らせて操って何かをさせるんですが、今回の乗組員は奇跡的に助かります。キャプテン・スカーレットとキャプテン・ブルーが表向きはここの訓練生にレクチャーするという目的でこの基地に派遣されます。講義の中で、何故キャプテン・スカーレットが不死身になったかの経緯をブルーが説明しますが、それを聞いた乗組員の一人がキャプテン・スカーレットがまだミステロンズに操られているのではないかと疑います。その夜、スカーレットとブルーの寝室から不審な火が出ます。翌日、ホバークラフトに同乗したスカーレットとブルーですが、いつものトラブルが起きた時に乗組員の一人がスカーレットが犯人だとして銃を向けます。しかしホバークラフトが急旋回してその男は銃を落とし、ブルーに説得されて脱出します。スカーレットはホバークラフトのモニタリング装置を何とか取り外してギリギリで脱出します。その装置を調べた結果は、ホバークラフトの事故は誰かの裏切り者による破壊工作ではなく、ミステロンズがバルブの分子構造を変えて事故が起きるようにした、というものでした。何だか安っぽいミステリー物で、イマイチのエピソードでした。