連休ですが、今年は遠出はしない方針で、最近はまっている西島三重子の聖地巡礼?で目白の千登世橋へ。実は大学に入って上京して最初に住んだのが豊島区雑司が谷の下宿で、千登世橋は目白駅まで行くのに毎日通っていました。「電車(都電荒川線)と車が並んで走る それを見下ろす橋の上」が確認出来ました。西島三重子は小学校から短大まで目白にあった川村学園の出身です。
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クリス・チェインバーズの「心理学7つの大罪」
クリス・チェインバーズの「心理学7つの大罪」を読了。買ったのは実に2019年なんですが、ちょっとだけ読んでかなり長期間そのままだったのを、例の20冊同時読書方式で1年前くらいから読み始めてようやく読了したもの。最初に買った動機は、私は心理学というものに偏見を持っていて(特に最近流行りのアドラー心理学とか)そういう意味で、心理学の実態がどんなにひどいかが書いてある本かと思って買いました。しかし中身はかなりまっとうで、心理学を本当の意味の科学にしようと、問題点の指摘と提言をしているもので、かなり参考になりました。心理学における実験と仮説検定は、医学と同じで統計学を用いた推論に過ぎないのですが、その実験データや統計処理がかなり恣意的に細工されているとか、ある人がやった実験を再現しようとすることが色々な意味で出来ないとか、心理学の査読付きの雑誌が「~がダメだった」みたいな論文はほとんど掲載せず、「一般には○○と思われているけど実はこうだったことが判明した」的な耳目を引くような論文を優先すること、ある人が実験に使ったデータが他の人にはほとんど提供されないこと、等々の問題点の指摘は非常に勉強になりました。そして科学雑誌にまず研究の計画を登録してオープンな批判を受けるなどの提案と実践は、私も「オープン翻訳」というのを提案して実践しているので、そちらも参考になりました。しかし、心理学は社会科学に比べるとはるかにまともだと思いました。社会科学・人文科学の研究は私に言わせると、趣味の世界であり、共同研究とか相互検証・批判がほとんど行われていません。そういう意味で心理学以外の方も読む価値のある本です。
NHK杯戦囲碁 大竹優7段 対 熊木熙弥2段(2024年4月28日放送分)
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が大竹優7段、白番が熊木熙弥2段の対戦です。熊木2段は初出場です。序盤、右上隅で黒が3子を捨て石にして白を締め付けましたが、白が角を切っていって戦いになりました。その過程で白が黒を包囲しつつかつ左辺の白模様を強化する柔軟な手を打ち、熊木2段は初出場ながら伸び伸び打っている感じでした。碁は黒が各所で実利を持って地で先行し、対して白が厚みを生かして黒を攻めてどれだけ寄りつけるかという流れでした。しかし黒が左下隅でも活きたので、やや黒良しでした。白がそこで勝負手気味に上辺のほぼ黒地に近い黒模様に踏み込んで行きました。ここの攻防は難解でしたが、結局劫含みで攻め合いになり、黒が何とか勝っていました。しかし白も締め付けが打てるのでほぼ互角の別れだったかと思います。しかしヨセに入ってからは大竹7段の方が上手く打ってポイントを上げ、白はやはり地で追いつけず白の投了となりました。
「クリーンメイトNEO」再び
ヤフオクで西島三重子のLPを何枚か買って、その内の一部が「バチバチ」状態だったので、久しぶりに「クリーンメイトNEO」を取り出して、クリーニングしました。これは湿式のクリーナー液と先の細かいナイロンブラシで、レコードを回転させながら洗浄した後、バキュームノズルで液を吸い取り、さらに送風ノズルで風を送って乾燥させるものです。クリーニングした後すぐ再生出来ますし、また効果も高く、完全に新品状態とまではいかなくとも、新品が100とすると80~90くらいになります。既に手持ちの約1,700枚のLPは全てこれで洗浄済です。ちなみにこのクリーナーには前の会社のトグルスイッチのMシリーズが2つ使われていましたが(写真の左下)、右のON-OFF-ONのトグルのレバーが上から本を落して折れてしまったため、レバーの太い、また定格も倍以上のSトグルに私の方で付け替えています。
ウルトラマンAの「ウルトラ6番目の弟」
ウルトラマンAの「ウルトラ6番目の弟」を観ました。今回から南夕子はいなくなり北斗だけです。それで登場するのがダンという子供で、父親が酔っ払い運転で事故死し、また友達からは嘘ばかり言うといじめられていました。そこに北斗が絡みますが、ダンが時々昼間にウルトラの星が見えることに気づき、負けない心を持てばウルトラの星が見えると励まします。今回はAは地底人と超獣ギタギタンガを相手に戦いますが、ダンから地底人は胸が弱点と教えてもらい両方を倒します。それでダンが「ウルトラ6番目の弟」と認められるという話であり、決してウルトラマンタロウが早くも登場する訳ではありません。ダンは次のエピソードにも登場するようです。
西島三重子の「オールタイム・ベスト」
西島三重子の「オールタイム・ベスト」を買って聴いています。3枚組で色々入っています。それを聴きながら彼女について思ったこと、気付いたこと。
1.デビューが25歳と非常に遅い。当時中学生とか高校生の芸能人・シンガーソングライターは沢山いた筈でそういうのと比べるといわゆる「トウが立っていた」と言えると思います。
2.それでも若い頃はそれなりに美形なのですが、1.のせいかアイドル的な売り出しはまったくされず、初期はほとんど演歌に近い路線です。これは2曲目の「池上線」がヒットしたため、余計にその路線から抜けにくくなったと思います。大体、有線放送でじわじわ売れてヒットしたというのは、当時のニューミュージックではまず無いパターンです。
3.といって私が学生時代に買った3枚目のLPは、そういう意味ではよりポップな方向への転換を図っていたのかと思います。メインの作詞家も佐藤順英から門谷憲二に変わります。
4.作曲の素晴らしさから、小さい頃からピアノとかやっていたのかと思ったら、ギターを始めたのが高校生の時だそうです。それにしてもどんな歌詞でも的確な曲を付ける能力は傑出していると思います。
5.シンガーソングライターといいつつ作詞はほとんど無く、後年みんなの歌に書いた曲くらい。絵本とかも出しているから作詞が不得意とかでは無かったと思いますが、これも「池上線」路線のイメージが強く今さらポップな作詞も出来なかったのでは。まあ八神純子とかも三浦徳子の作詞(みずいろの雨)とかありましたが、歌と作曲に徹した人は珍しいと思います。
6.歌唱力も高いです。但し時々高音が伸びきっていない場合もありましたが、全体的にはシンガーソングライターの中でもトップクラスと思います。
以上とりとめも無く。
スター・トレック・TNGの”Manhunt”
スター・トレック・TNGの”Manhunt”を観ました。うーん、これまでで最悪のエピソードでした。ある種族のエイリアンが連邦に入るための会議が開かれることになって、その会議に出席するために、トロイのお母さんがやって来ます。しかし彼女はベータゾイドの中年女性に発現する「発情期」の真っ最中で、性欲が通常の5倍以上になります。そして彼女が選んだのがピカードで、ピカードは二人だけの夕食に誘われたりしてのアタックを受け、辟易してホロデッキのDixon Hill(チャンドラー風私立探偵)の世界に逃げ込みます。しかしそこに彼女が追いかけて来て、しかしそこのバーテンダーが気に入り、彼女にとって心が読めない初めての男性でした。ってコンピューターが作ったイメージですから当り前ですが。結局会議があるのでラブロマンスは途中までで、お母さんは連邦に所属しようとしているエイリアンが爆弾を所持しているのを暴いて、目出度し、という話です。しかし中年女性とピカードのロマンスなんて、観る方からは何も魅力がありません。変なエピソードです。
飯田洋介の「ビスマルク」
飯田洋介の「ビスマルク」を読了。この稀代の政治家にして外交家についてもっと知りたいというのが動機でした。しかしこの本は最新の研究に基づいてはいるのでしょうが、単なる事実の羅列の印象が強く、もう少しビスマルクの人物についての突っ込んだ描写が欲しいと思いました。ビスマルクというと鉄血宰相ということで戦争で物事を解決して来た、というイメージが強く実際にデンマーク、オーストリア、フランスと3つの戦争に全て勝ち、オーストリアを除く小ドイツ主義に基づく、プロイセン主導のドイツ統一を成し遂げています。しかしその裏にはある意味天才的な外交努力があり、結局ドイツの悲劇というのはビスマルクの後に彼のような天才的な外交家である政治家を持てなかったことではないかと思います。またオーストリアとの戦争では初戦の勝利に更なる戦線拡大を図る軍部を押さえてわずか7週間で戦争を終わらせており、決して軍国主義一辺倒の人ではありませんでした。またカトリック教徒や社会主義者への弾圧で悪名高い一方で、その当時の欧州としてはもっとも進んだ普通選挙制度を導入し、更には健康保険、労災保険、年金という今日まで続く社会保障を世界で初めて導入したのもビスマルクのドイツでした。そういう意味で一時はドイツの軍神みたいな存在になるのですが、第2次世界大戦でのドイツの敗戦以降は今度は犯人捜しとして全ての責任を押しつけられ、と毀誉褒貶の激しい人物ですが、今の世界には見当たらないタイプの政治家です。
ウルトラマンAの「さようなら夕子よ、月の妹よ」
ウルトラマンAの「さようなら夕子よ、月の妹よ」を観ました。タイトル通り、この回で南夕子がいなくなります。伏線も何もなく、唐突に南夕子は実は月星人で、月のマグマを全部吸い取って死の星に変えたルナチクルスを倒す使命を帯びて地球にやって来たということになります。この男女合体の変身、元は大魔王シャザーンで双子の男女のチャックとナンシーが指輪を合わせると大魔王シャザーンが出てくるというのだと思いますが、脚本の市川森一の発案で、ある意味時代に先駆けた設定で良かったと思います。しかし途中で市川が抜けたため、他の2人がこの設定を最後まで守り抜こうという意欲に欠け、途中から参加した石堂淑郎がこの無理矢理な話を書いたようです。そもそも北斗と南は同じ日に生まれており、またTACに入ったのも同時で、二人に上下関係は無い筈なのに、いつも北斗は相手を呼び捨てにし、南は「星児さん」とさん付けするのは以前指摘しました。つまりは昭和の時代の男性が優位の世界観では、女性である夕子を生かした脚本を書くのが困難だったことが南夕子降板の理由ではないかと思います。私としては最後まで男女合体の変身を貫いて欲しかったと思います。
NHK杯戦囲碁 羽根直樹9段 対 張豊猷9段(2024年4月21日放送分)
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が羽根直樹9段、白番が張豊猷9段の対戦でした。布石では白が右辺に大きな模様を築き、黒が深く打ちこんで行きました。結局黒は右辺下方で活きることになりました。白はその戦いで得た厚みをバックに下辺の黒に覗きを打って仕掛けて行きました。この戦いで白の右下隅はまだ活きておらず、結局劫になりました。劫は白が勝って右下隅は活きましたが、黒が下辺の白5子を取り込んで打ちやすくなりました。ただ白も中央の白模様のまとまり具合ではまだ可能性がありましたが、羽根9段が慌てず騒がず白の策動を封じていき、最後は黒の3目半勝ちとなりました。羽根9段の的確な形勢判断とポイントを逃さない戦い方が参考になった碁でした。