ジェームズ6世による最初の戦争スピーチ(原文と日本語訳)

英国王のスピーチに出てくるジェームズ6世の最初の戦争スピーチの全文を入手しました。ついでに英語の勉強会用に日本語訳したので紹介します。ちなみにpeoplesと元々複数扱いのpeopleにsが付いていますが、これは一つの国の人々をpeopleとして、本国及び100以上の植民地の人々に対して呼びかけているためです。

1.1939年9月3日、英国王ジョージ6世による国民へドイツとの戦争開始を告げるスピーチ

In this grave hour, perhaps the most fateful in our history, I send to every household of my peoples, both at home and overseas, this message, spoken with the same depth of feeling for each one of you, as if I were able to cross your threshold and speak to you myself. For the second time in the lives of most of us, we are at war. Over and over again we have tried to find a peaceful way out of the differences between ourselves and those who are now our enemies. But it has been in vain. We have been forced into a conflict, for we are called to meet the challenge of a principle, which, if it were to prevail, would be fatal to any civilized order in the world. Such a principle, stripped of all disguise, is surely the mere primitive doctrine that might is right. For the sake of all that we ourselves hold dear, it is unthinkable that we should refuse to meet the challenge. It is to this high purpose that I now call my people at home, and my peoples across the seas, who will make our cause their own. I ask them to stand calm and firm and united in this time of trial. The task will be hard. There may be dark days ahead, and war can no longer be confined to the battlefield. But we can only do the right as we see the right, and reverently commit our cause to God. If one and all we keep resolutely faithful to it, then, with God’s help, we shall prevail.

この重大な、そして我々の歴史の中でもっとも過酷な運命にさらされている今この時において、私はこのメッセージを国民一人一人の全ての家庭に、国内だけでなく海外在住の方々に対しても送ります。そのメッセージには皆さん一人一人が感じられていることと同じ重さの思いが込められていますし、私はあたかも皆様の家の玄関から中に入り、皆様一人一人に直接語りかけられているように思っています。皆様の中のほとんどの人にとっては人生で2度目となりますが、今や私達は戦争の真っ只中にいます。私達は何度も繰り返し、私達と今や敵となっている国々との考え方の違いを乗り越えて、平和的な解決を図ろうと模索して来ました。しかしその努力が実を結ぶことはついにありませんでした。私達は今や紛争の中に無理矢理送り込まれてしまいました。というのも私達はある政治思想からの挑戦を受けているのであり、もしそれが仮に勝利を収めた場合には、世界の全ての文明秩序が致命的な打撃を受けるからです。そういった政治思想は、その表面のごまかしを全て取り払ってしまえば、力こそ正義、という本当に野蛮きわまりない教義に過ぎないのです。私達全員が愛し尊重する全てのもののために、私達はこの挑戦を受けなければなりません。この高邁な目的のために今私は国内におられる全ての皆さんそして海の向こうにいる皆さんに呼びかけ、それらの人々が私達の大義の実現を図ることを要請します。私はそれらの人に今こそ余計なおしゃべりはせずに確固として立ち上がり、この困難な試みにおいて一致団結して苦難を乗り越えようと呼びかけます。やるべき事は決して簡単なものではありません。おそらく行く手に待ち受けているのは暗黒の日々でしょうし、戦争はもはやただ戦場だけのものではあり得ません。しかし私達は正義を傍観するだけなくそれを実現するのみであり、そしてこの大義を心の底から神に捧げるのです。我々の一人一人、そして我々の全員がこの大義を貫らぬこうとする時、その時こそ、偉大なる神のご加護により、我々は勝利するのです。

傘の藤骨と桜骨

小学生の頃(昭和40年代の半ば~後半くらい)に、当時はまだ安いビニール傘が普及しておらず、傘は貴重品で傘の折れた骨を修理する人がいました。おそらくそういった人から聞いた話だと思いますが、傘の骨で中央から直線状に伸びている通常のを藤の花が垂れているのと同じということで「藤骨」といい、それに対し根元が二重になっていてまるで桜の花のように見えるのを「桜骨」といい、桜骨の方がはるかに丈夫と教わったことがあります。しかし、コストや重さの問題なのかやがて桜骨の傘も桜骨という言葉も見かけなくなりました。インターネットで検索が出来るようになってから、「藤骨」「桜骨」で検索しても何もヒットしなかったので、本当にそういう言葉があったのかと自分の記憶を疑うようになっていました。しかし、今日また「桜骨」で検索したら、写真のように何と桜骨の傘がちゃんとそう表記されて販売されていました。これも昭和の遺産と思い紹介しておきます。

ジョー90の”The Birthday”(最終回、ProsとCons)

ジョー90の”The Birthday”を観ました。珍しくちゃんと最終回を意識した話でしたが、中身はジョーの10歳の誕生日をWINの2人とマクレーン教授が祝う中で、過去のジョー90の活躍を振り返るという、過去フィルムの使い回しでした。そのため紹介するようなストーリーが無いため、ジョー90のProsとConsをまてめておきます。
Pros
・ビッグラットで、他人の脳波を移して、それを使えるというアイデアの面白さ。
・そのビッグラットで脳波を移すシーンの何というかサイケデリックな雰囲気。ちなみに普通にビッグラットを見たら洗脳マシンにしか見えませんが。
・主要な視聴者である子供が感情移入しやすい9歳の少年のスパイとしての活躍。
Cons
・ビッグラットで知識とか記憶を移せるのは分りますが、肉体的な鍛錬が必要なものまで能力を移せるというのは不自然です。例えばウェイトリフティングの金メダル選手の脳波を移してもジョーが200Kgのバーベルを頭上に持ち上げたりは出来ないでしょう。
・キーアイテムである眼鏡を落としたり、敵に取られたりというのが1回だけで、後はあまりピンチになることがありませんでした。
・9歳の少年に命がけの仕事をさせたり、人殺しをさせたり、という不自然さとモラルに反する内容。
・ビッグラットで知識が移せるのが最初は一人のものだけだったのが、最後の方では複数人可になり、そうなると何でも有りで、却って面白みが薄くなりました。
・ビッグラットの技術は平和利用すれば、世界的な学者の知能を保存したり、あるいは脳の機能異常がある人の役に立てたり、とか色々あったと思いますが、スパイ活動での利用だけで後味の悪さが残ります。
という感じで、懐かしさはありましたが、正直な所ジェリー&シルビア・アンダーソンの作品の中では地味でした。メカもフライングカーぐらいで魅力に乏しかったです。一番良かったのは、あるパイロットの脳波を移したら、そのパイロットの着陸恐怖症もそのまま引き継いでしまい、着陸が出来なくなる、というエピソードです。

トワイライト・ゾーンの”A World of His Own”

トワイライト・ゾーンの”A World of His Own”を観ました。これが第1シーズンの最後です。グレゴリー・ウェストはアメリカの有名な脚本家で、今は家で30歳ぐらいの美人で優しそうなマリアという女性が彼にマティーニを作ってくれていて、とても幸せそうでした。しかし映画を観に出かけていた彼の奥さんのビクトリアがそれを外から見ていて、部屋の中に駆け込んで来ます。しかしマリアの姿はどこにも見つかりませんでした。ビクトリアはウェストを問い詰めますが、彼はマリアは自分が作り出したキャラクターが実在化したもので、その内容を吹き込んだ口述テープを暖炉の火に放り込んで彼女は消滅したと言います。ビクトリアはそんなことは当然信じたりせず、外に行って離婚の手続きを始めようとします。しかしウェストはアフリカ象の内容をテープに吹き込んで実在化させ、ビクトリアが出ていくのを阻止します。しかしビクトリアはさらにウェストを糾弾しますが、彼は本棚の奥の金庫からやはりテープの断片を取り出して、何とビクトリアもウェストが作り出したキャラクターだと言います。ビクトリアはそれを信じず、テープが入った封筒を暖炉に投げ入れます。テープが燃えた所でビクトリアは消えてしまいます。邪魔者がいなくなったウェストは、再度マリアを作り出します。笑えるのがそこにロッド・サーリングが登場して、「皆さん、もちろん現実の人生ではこんな馬鹿げたことは起きませんが…」と説明し出すと、ウェストは「馬鹿げたと言うな」と怒り、金庫の中から「ロッド・サーリング」と書かれたテープ入りの封筒を取り出し、それを暖炉に投げ入れてロッド・サーリングも消えてしまいます…
今回はいつもと違ってホラー色の少ないコメディータッチのお話でした。

トム・フーバーの「英国王のスピーチ」

トム・フーバーの「英国王のスピーチ」を観ました。これはずっと前に買っていましたが今まで観ていませんでした。会社で毎週やっている部下への英語の研修について、エリザベス女王2世とパディントン・ベアーの動画を取上げて欲しいというリクエストがあり、それだけだと3分で終わりなんで、ついでにこの映画のジョージ6世のスピーチも観てもらおうと思って、やっと観たものです。映画の中に幼い頃のエリザベス女王2世(リリベット)とマーガレット王女も登場します。映画自体は有名なので説明は不要でしょうが、小さい頃に左利きを右利きに直された結果として吃音になりというエピソードや(私も本当は左利きですが右利きで教育されています)、兄が勝手なことをやって弟が苦労する、という所でちょっと身につまされました。映画の中でローグという言語セラピストがジョージ6世が怒りの言葉だとどもらないのに対して、悪罵やフォーレターワード系をわざと言わせるというシーンがあり、そのせいでアメリカやイギリスで成人指定になったそうで、実に馬鹿馬鹿しいですね。この映画はむしろ子供に見せるべきものと思います。ちなみにどうでもいい余談ですが、ジョージ6世の兄は即位前のタイトルはプリンス・オブ・ウェールズで、この名前にちなんだ戦艦がご承知の通り、マレー沖で日本軍によって沈められています。王位自体も短かったですが、その名前にちなんだ戦艦も結局あまり活躍しないまますぐ沈没しました。