原子力潜水艦シービュー号に出てくる英語表現

原子力潜水艦シービュー号で良く出てくる英語表現をまとめてみます。

最初は無線通信の場面。フライングサブからシービュー号を呼び出します。


From FS-1 (Flying Sub 1) to Seaview, come in Seaview.
Do you read me?
This is Crane. We can read you clear and loud.
…..
Over and out.

FS-1からシービュー号へ、シービュー号応答せよ。
こちらの声が聞こえますか?
こちらはクレーンです。音声明瞭ではっきり聞こえます。
….
通話終わり。切ります。

注目すべきは、「こちらの声が聞こえますか?」が
“Can you hear me?”
ではないこと。
どうも無線用語のようです。おそらくレベルメーター等で相手の声(の大きさ)が「読める」所から来たのではないでしょうか。
現在の船舶同士の通信でも、“How do you read me?”(感度ありますか?)は今でも普通に使われているようです。
https://www.zensenkyo.com/entrance/VHF/excel.2.pdf
Skypeとかで、通信が良くない時、“Do you read me?”を使うとちょっと格好いいかも。
なお、ドラマの中で“Can you hear me?”が使われている場合も少ないですが一応ありました。

最後のoverは、トランシーバーなどの無線通信は半二重といって、片方ずつしかしゃべれないので、自分のしゃべりが終わったら“over”で相手に伝えて相手にしゃべらせます。

それから、原子力潜水艦シービュー号のclicheとも言えるワンパターンの展開は、
(1)シービュー号が何かの攻撃や津波、火山爆発等の衝撃を受け、あるいは海の怪物に体当たりされ
(2)シービュー号の船体が激しく揺さぶられ
(3)中のクルーが右へ行ったり、左へ行ったりし、ひどい場合は倒れたり気絶したりし
(4)その内何故か盛大に計器類が爆発したり火を吹いたりし
(5)それ以外にもどこかが損傷し
というのがほとんど毎回出てきました。
そういう時のクレーン艦長の決まり文句が、マイクを持って
“Damage control, report!”
です。
「被害対策部(セクション、グループ、担当者)、被害状況を報告せよ」
という意味です。
それで被害状況を聞いて、大体の場合至急の修理等を命じます。
その「至急」という表現がいつも決まって“on the double”.
最初、これは「通常の倍の人数で」と誤解していました。正しくは「通常の倍の速度で→至急に」という意味です。元はやはり軍隊用語で、「倍の速度で行進する」ということみたいです。

それで被害は、浸水ならfloodimmersionが使われていました。
潜水艦の外壁の損傷という場合の外壁(外殻)はhullです。
浸水したコンパートメント(compartment、区画)を切り離してそれ以外の場所への浸水を防ぐには、
“Close the hatch!”(ハッチを閉めろ)になります。

潜水艦の操作に関する用語に移ります。

まず海面に出ている状態から潜水する場合は、
“Dive, all dive!”
と言っています。何故allが付くのかが不思議ですが、一部潜水ではなく全面潜水といった感じでしょうか。“Dive, dive, dive!”と3回繰り返すのも良くありました。「今から潜水するぞ、皆気を付けろ」的な感じでしょうか。
シービュー号の場合は潜水する時にはklaxonという警笛が鳴り響きます。多分デッキに残っている人がいた場合の注意のためでしょうが、最初これを字幕で見て何のことか分からなかったのですが、何のことはない、カタカナで書くと「クラクション」です。

潜水の逆で海面への浮上は、“Surface!”です。これも大体、“Surface, surface!”と2回ぐらい繰り返すことが多いです。これを行うためには、バラストタンクの中の海水を船外に出して浮力を得ることが必要ですが、その操作は“Blow ballast (tank)!”です。(海)水を(外に)(ポンプで)吹き出せ、と言っている訳です。余談ですが、LEDを電池につなぐ時に電流制限抵抗を使いますが、これの英語はballast registerです。

何かの原因で深く潜った場合、ある限度を超えると水圧で外殻が破壊され敢え無く沈没になります。
この限界深度(圧壊深度)はcrush depthと言います。シービュー号の場合は4,000フィート(=1,219m)ぐらいになっていました。実在の潜水艦はもっと浅くてせいぜい600mくらいまでです。
なお、潜望鏡はperiscopeですが、潜望鏡で水上を覗くことが出来る深度は“periscope depth”と言います。

その深さの単位でfeet以外に使われていたのが、fathomです。これは約1.8mで日本語でいう「尋(ひろ)」のことです。fathomで動詞で「測深する」という意味でもあります。

潜水する時、急ぐ場合は艦の先頭を低くして、スクリューによる推進力も利用します。このために艦を前方に傾けるのをdown-trim、その逆に艦首を持ち上げるのをup-trimと言います。この姿勢の変更は、おそらくサブのバラストタンクに水を出し入れすることで行うんではないかと思います。
そしてこのトリムまたは左右の「傾き(の程度)」のことをbubbleと言います。何故bubble(泡)なのかというと、傾斜計というのがあって、それは半円上に曲げた管の中が液体で満たされ、その中に気泡(bubble)が入っています。この気泡の位置が傾くと動くので、それで傾きの角度を測定します。
ちなみに、以下のサイト(潜水艦映画用語集)ではbubbleのことを「浮力」と書いていますが、間違いです。浮力を意味するのなら、角度と一緒に使われることはありません。
http://www.geocities.jp/itoseibb/sub/tokuten/goi.html

では「浮力」は英語で何かというと、buoyancy(発音はボ{イ}ヤンシー)です。
”Neutral buoyancy!”は浮上でも潜水でもなく、上下には停止状態にしろ、という意味です。

潜水艦の進み方については、ドラマ中よく出てくるのが、“All ahead flank!”で「全速前進」です。
at flank speed は「全速力で」です。flank自体は「側面」という意味なんで、何で全速力という意味になるのか不思議ですが、通常の巡航時の最大速ではなく、ともかく瞬間的にでもエンジンが出せる最高限度の速度(原子力エンジンの出力100%)を言います。その他の速度はfull, standard, two-third, one-thirdなどがあり、それぞれ(長時間持続可能な)巡航用の最高速度(原子力エンジンの出力50%)、標準巡航速度、2/3速、1/3速です。逆に後進は、astern”Full astern!”は「全速後退」。それから進む方位を言う時は、bearingを使い、“bearing zero nine zero”(0-9-0の方向へ進行中=90度方向{東}に向かって進行中)のように3つの数字(角度)が続きます。また、エンジン音を切って敵に探知されないように航行することを、“silent running”と言います。(ちなみに原子力潜水艦は、原子力エンジンを止めることが簡単には出来ないので、静粛性は潜水時にはモーターを使うディーゼルエンジンの潜水艦に劣ります。)

魚雷に攻撃された時は、回避行動(evasive action)を取らないといけません。シービュー号は自分自身の魚雷は熱感知魚雷という相手の潜水艦のエンジンから出る熱を追跡する高度な魚雷を持っているのに対し、シービュー号が攻撃された時はホーミング魚雷ですらないケースがほとんどでした。で、この場合は舵をどちらかに切って回避します。「取り舵一杯」は”Hard left rudder!”で「面舵一杯」は“Hard right rudder!”でです。ちなみに、敵から攻撃されて「戦闘配置に付け!」は“Battle station, battle station!”でと艦内に呼びかけます。

クレーン艦長は、正式には船長と同じく、captainですが、クルーからはしばしばskipperと呼ばれています。これは(小艦艇の)艇長、艦長という意味ですが、尊敬と親しみの両方を込めた呼び方みたいです。

クルーは艦長から何かを命じられた時は、“aye””aye-aye”“aye sir”“aye-aye sir”のように答えます。
まあこれもシービュー号と同じ頃のドラマの「コンバット」でおなじみですね。
ちなみにシービュー号の中でネス湖の恐竜の話が出た時があり、ネルソン提督とクレーン艦長が新聞記者に化けて敵の様子を探るという話がありましたが、スコットランド方言ではYesではなく全部Ayeでした。
クルーは命じられたことを復唱し、その最後に“aye”を付けます。“Surface, surface”, “surface aye.”のように。

何かの計器類のチェックを命じられて「まったく問題無し」と言う時は“A-OK”です。これは「謎の円盤UFO」にも出てきました。

最後に無線などで質問に答える時は、“yes/no”はあまり使われません。代わりに“affirmative/negative”が良く使われていました。おそらく、聞き間違えるのを避けるために、そうするのだと思います。(Eigoxのネイティブの先生に聞いてみたら、聞き間違いのためというより、軍隊のフォーマルな言い方として上官に対してはそう言うのだ、とのことでした。)

NHK杯戦囲碁 一力遼8段 対 許家元碁聖

本日のNHK杯戦の囲碁(時間変更で15:30から)は、一力遼8段と許家元碁聖の準決勝第一局。この二人は同じ21歳同士のライバルですが、対戦成績は一力8段から見て6勝1敗と片寄っています。許碁聖は碁聖戦で3連勝でタイトル奪取と、井山裕太5冠王に対し強みを見せました。一力8段は逆に井山5冠王に何度も挑戦していますが、まだ結果に結びついていません。ということは今時点ではこの三者はいわゆる三すくみの状態にあることになります。もっともこのところの井山裕太5冠王は、タイトル戦の対局過多で疲れが出ているだけで本調子ではないのかもしれませんが。
それで一力8段と許碁聖の対局ですが、序盤からかなり激しいねじりあいの碁になりました。全体を通じて許碁聖があまり普通ではない鋭い感じの手を出し、それに対し一力8段がまったく読み負けていないで、むしろその手をとがめるような感じの打ち回しを見せたということです。特に右辺のねじり合いで、許碁聖が切りが2箇所ある黒の外壁に対しハサミツケた時に、一力8段が直接その手を相手にせず、右辺の白を取り切った手がまさしくそんな感じでした。この右辺の戦いは、中央の所で大きな劫になりましたが、許8段が上辺の黒を取り込む手を劫立てにしましたが、一力遼8段が受けずに劫を解消し、結果的に右辺の黒は大きな地になり、その大きさも50目くらいありました。白は上辺の黒を取り込んだのと中央にかなりの厚みがあり、上辺からの白模様をどう拡げてまとめるかが勝負でした。白はまず左辺の黒の二間開きに圧力をかけましたが、黒は受けの途中で手を抜いて、中央で白模様の中に残された黒二子を動き出しました。黒はドンドン押していって中央に一直線の黒石が出来ました。しかし、この黒は左辺とはつながることは出来ず、どこかの白の包囲網を破るか中で活きるかということになりました。白はしかし中央下方の石がはっきり活きていないという弱点があり、そこを巡ってあちこちで石が切り結び、闇試合的な様相になってきました。左辺下方の白、左下隅の黒と白、中央と切り離された下辺の白、中央下方の白という感じで石が入り乱れましたが、結局下辺の黒は眼をもって活き、それと同じく中央下方の白もほぼ活きました。また左辺下方の白も結局眼をもって活きました。問題は左下隅で、白から見て一手寄せ劫で黒に余裕がありました。白はその後中央の黒に襲いかかりましたが、左辺で後手一眼あり、また中央で色々な効きを見て先手一眼を確保し、活きることが出来ました。この間に白も上辺の地をまとめたので、後は左下隅が勝負になりました。白はダメを詰めてこの隅を本劫にしました。白にとって悔やまれるは黒に対するダメの詰め方が一手間違っていたため、それで劫立てが一つ減ってしまいました。その劫立て一つの違いが大きく、結局劫は黒が勝ちました。途中どちらかがつぶれてもおかしくないような激戦でしたが結局作り碁になり、黒の7目半勝ちになりました。一力8段はNHK杯戦で三度目の決勝進出です。これまで2回は苦杯をなめており、今度こその思いは強いと思われます。相手は来週の井山裕太5冠王と伊田篤史8段の勝者です。

両刃剃刀を試してみる

シェービングマニアと化した一つの帰結として、これも買ってみました。ドイツのメルクーア製です。私の親父はずっとこのタイプを使っていたので、私も多少は使ったことがあります。調べてみたら、2枚刃が出たのが1971年、それからずっと2枚刃の時代が続きますが、特許が切れて互換カートリッジメーカーが出てきて価格が低下した結果、1998年に3枚刃が登場します。その後はご存知の通りの泥試合で、今は韓国メーカーので6枚刃・7枚刃まであります。
このT字型を今さら買ってみたのは、はたして本当に多枚刃が必要なのかを再確認したかったからです。おそらく2枚刃は1枚刃よりも良く剃れるのでしょう。しかしそれ以上の刃のカミソリは、デメリットも出てきます。つまり高さが出てきて鼻の下の髭が剃りにくくなりますし、狭い間隔で刃を並べるので剃った髭が詰まる可能性があります。それになにより、皆様良くご存知の通り、多枚刃は高い!フェザーの両刃の替え刃は一枚40円くらいですが、5枚刃は300円以上します。おそらく、両刃と5枚刃の間にそれほどの剃り味の差は無いと思っています。それを確かめてみます。
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早速お風呂で使ってみました。ストレートレザーだと1回で剃れる所が、刃渡りが短いのと刃の飛び出しも少ないせいで、何回も剃らないといけません。しかも完全に綺麗に剃れないで所々剃り残しが出る感じです。鼻と上唇の間については、ストレートレザーよりは簡単に剃れました。しかし最後に少しだけ残った所を何とかツルツルにしようとしましたが駄目でした。結局ストレートレザーで剃り直すことになりました。多枚刃と比べたら、多枚刃でも剃り残しは出るんで、まあその辺は同じかなと。結論としては、使い続ける気にはなりませんでした。

英語の同語反復を避けるルールについて

例の英語の「同じ単語を一つの文章の中で繰り返さない」という暗黙のルールですが、ネットで調べた限りでは、このルールは元々フランス語のもののようです。ご承知の通り、中世ではイギリスとフランスは同じ王によって治められ、多数のフランス語の語彙が英語に流入している訳ですが、当然上流階級が話す言葉がフランス語であれば、英語にもフランス語の慣習が持ち込まれても何の不思議もありません。
つまりこのルールには最初から一種の鼻持ちならない階級意識みたいなものが随伴していると言えそうです。
他のイタリア語やドイツ語などでは、相手の疑問文中に出てくる単語を、答えの中では代名詞で置き換えるというのは非常によくあります。ですが、英語みたいに名詞を同じ意味の名詞で置き換えるなんてことは、私の知る限りほとんど出てこないですし、ドイツ語で卒論を書いた時にもドイツ人教師(複数)からそういう指導は一切ありませんでした。またドイツ語やイタリア語では名詞に性があり、代名詞もその性に合わせて語形が決まり、どの単語を指しているかの判定が比較的容易です。しかし英語の場合は人間を指している場合を除いて、名詞の性は明確ではないので、代名詞による判定は簡単ではありません。(例外的に、例えば船については女性扱いでsheで受けるとかありますが。原子力潜水艦シービュー号でも、シービュー号は常にshe/herと女性扱いで参照されています。例えばTake her up!は潜水艦を浮上させろ、という意味です。)
Eigoxの先生に聞いた所によると、通常の生活で使う語彙は高校までに習得するもので十分で、TimeやNewsweekやNew York Timesで使われる日常ではまず見ない奇妙な語彙は、基本的に大学に入る上でマスターしないといけないということみたいです。なのでネイティブも私が買ったような語彙増強本を買って必死に勉強して、やっとこれらの雑誌や新聞の語彙が理解出来るようになる訳です。私が何度も経験したのは、この手の雑誌や新聞に出てくる聞いたこともないような単語を辞書で調べてみると、多くは単純な意味に過ぎず他の単語で表現することが可能です。にも関わらずそういう語彙を使う一つの大きな理由として、この「同一単語の繰り返しを嫌う」慣習から来ているケースが多いということです。これらの語彙を知っているのは「大学で学んだインテリの証拠」ということになり、ここにもまたある種の特権意識が見られます。
私は「同じ単語を繰り返さない」というルールについては、メリットとしては、微妙な意味合いを持つ概念を複数の言葉で描写して、その意味を分かりやすくさせる、小説などで読者を退屈させないようにする、ぐらいしか見つけられません。逆にデメリットは沢山あり、まず契約書や技術的文書のような曖昧さを嫌う文書ではまず適用出来ないというのが挙げられます。また言うまでもなく、文章の意味を曖昧にしかつ意味が明確に伝わるのを邪魔します。更には文章を書くのに余計な時間がかかります。(英語のシソーラスはほとんどこの目的で使われていると言っても言い過ぎではないと思います。)私はウィリアム・ストランク・Jrの”The Elements of Style”を持っていますが、このライティングの古典的教科書が言っていることは、「簡潔で、明確で、力強い文章を書きなさい」ということで、同単語反復禁止ルールはまさにその反対のことをやることだと思います。

Giesen & ForsthoffのHalf Hollowの西洋剃刀

9本目の西洋剃刀である、Giesen & Forsthoffのが日本のAmazonより到着。Hollowについて何も書いてなかったので、当然Full Hollowだと思っていたら、実際にはHalf Hollowでした。(どうも日本で西洋剃刀を売っている店は、西洋剃刀についての専門知識を持っていない店が散見されます。ヤフオクも同じです。)ただDovoのHalf Hollowと比べると、一番厚みのある部分の厚みが若干薄いです。柄はプラスチックで安っぽいです。しかし値段はDovoより高いです。パッケージ見る限りでは、シェービングマニア向けというよりは理髪店向けなのかな、という感じです。しかし理髪店向けなら、使用後紫外線殺菌とかをかけるんじゃないかと思いますが、その際にプラスチックの柄だとすぐ駄目になるんじゃないかと思います。
剃り味はDovoのHalf Hollowと同じで、Full Hollowの軽快さもなく、Wedgeの重厚さもなく、どっちつかずの中途半端さが感じされます。剃り残しはなくきれいに剃れましたが、使っていてあんまり楽しさがないです。ちなみにDovoと同じゾーリンゲンのメーカーで、1920年にGiesenさんとForsthoffさんにより作られた老舗みたいです。ちなみにペラの解説書みたいなのがついていて、4カ国語でストロッピングの仕方について書いてあります。今時ストレートレザーを買う人がそういうの知らないとは思えないんですけど。