本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が張栩9段、白番が大竹優7段の対戦です。対局前にちょっと驚いたのは、張栩9段はノーシードで1回戦からの出場なのに、大竹7段がシードで2回戦からということです。(多分本因坊戦リーグに入ったからでしょう。)時代が変わりつつあります。碁の内容も、大竹7段は、ぬるいと思われるくらい、張栩9段が利かしに来たのを丁寧に受け続けました。そうした打ち方が出来るのはそれでも遅れない、という形勢判断がしっかりしているのかなと思いました。この碁での最大の焦点は左下隅で、白が隅に入られないように外側で1手打った後に黒は隅に入って行きました。そして小さく活きるのは簡単でしたが、それをせず劫にしてかつ外側の白との攻め合いを目指しました。AIの推奨は隅は軽く打って捨てて外側から利かして左辺の模様を大きくするでした。結果論ですがそういう打ち方の方が良かったようです。結局黒は下辺の白、左辺から伸びる白のどちらとも攻め合いに持ち込むことが出来ず、隅の黒は打っただけ取られここに27-28目くらいの白地が出来、これが最後まで響きました。その後のAIの形勢判定はずっと白優勢でしたが、最後のヨセで実は左辺からの白を切り離す手があり、それを決行したら白の一部を取り込むことが出来逆転でした。張栩9段は感想戦で真っ先にそれを言っていましたので、見落として後から気付いたのか、あるいは何か嫌な図が見えたのかは分りませんが、時間は余していたので、じっくり読んで決行すべきでした。最終的に白の3目半勝ちで、大竹7段は初めての3回戦へ進みました。
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立花和夫著の「入門タグチメソッド」
立花和夫著の「入門タグチメソッド」を何とか読了。一部飛ばした所もあります。マハラノビス距離とかに言及している割りには、タグチメソッドについて、これまで2回くらい理解しようとチャレンジして挫折していますが、3回目でようやく触りくらいは理解しました。実験計画法はQC検定だと2級、タグチメソッド(ロバストパラメータ設計)は1級の出題範囲であり、はっきり言って難しいです。前の会社で、部下の20代の若手社員に4日間のタグチメソッドの研修に行かせたことがありますが、その若手も落ちこぼれていました。
この本は数式だけではなくて、具体例が豊富で、特に安定化電源回路を使っての、S/N比と感度の説明は分かりやすかったです。つまり10Vの直流電圧を出すことをゴールとして、それに対してばらつきを与える各抵抗の公差や使用温度条件などのノイズ要因の影響を最小にするパラメーターの組み合わせを求め、それが出来てから今度は目的の10Vに持っていく、という2段階の設計がタグチメソッドの本質のようです。その過程で、直交表というある要素と別の要素の組み合わせの実験で、何通りに値を振ればいいのかを教えてくれる表を用いて実験し、その結果を使ってパラメーターの組み合わせを絞って行く、ということのようです。
この本はマハラノビス距離についての解説もあり、ユークリッド距離とどう違うのかということも良く分りました。要は要素間に相関がある場合にその相関を考慮したのがマハラノビス距離であり、それによってあるデータが基準空間の平均に近いデータなのか外れたデータかを判別するのがマハラノビス距離だということです。2つの要素に相関が無い場合は、X、Y軸にそれぞれの要素を取ると、各データの分布は円形に近くなります。しかし2つの要素に相関があれば、円形が楕円になり、原点からのユークリッド距離が同じだったデータも、マハラノビス距離では差が出てくるということになります。
「帰ってきたウルトラマン」の「富士に立つ怪獣」
「帰ってきたウルトラマン」の「富士に立つ怪獣」を観ました。今回は何と言ってもこのタイトルがいいです!どう考えても「富士に立つ影」のもじりです。しかも、富士山兆に出た怪獣パラゴンの姿が実は蜃気楼で実体は別の所にいるという、この怪獣=影なのでまさしく「富士に立つ影」な訳です。脚本を書いているのは石堂淑郎で、1932年生まれです。私が白井喬二の「富士に立つ影」を知ったのは、同じく1932年生まれの小林信彦が書いた「小説世界のロビンソン」によってですから、同年生まれの石堂が「富士に立つ影」を知っていると仮定しても間違いではないでしょう。しかし伊吹隊長が目視だと光を曲げられてしまうから、レーダーで探査して攻撃しようと言うのに、郷隊員が「電波も曲げられるのではないでしょうか」ととても真っ当な指摘をするのに、岸田隊員が例によって「MATの科学力を疑うのか!」と意味不明なことを言います。そしてこの岸田隊員が間違っているレーダーを信じてあろうことか他のMAT隊員や村人を攻撃してしまう、という前代未聞のミスを犯します。で最後はウルトラマンがブレスレットで光りを振動させ(またも何でもありのブレスレット)、蜃気楼を消して怪獣の実体を出して破ります。そして伊吹隊長のセリフが「やっぱりウルトラマンは強いなあ」で、今回はMATが点数を大幅に下げた回でした。
トークンと形態素
P.S.
ずばり、ChatGTP-4に聞いてみたら、形態素とトークンは違う概念ですという回答でした。
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古谷三敏の「BAR レモンハート」
エアガン ジグ・ザウエルP228
第三オーディオルーム
NHK杯戦囲碁 羽根直樹9段 対 酒井佑規4段(2023年10月15日放送分)
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が羽根直樹9段、白番が酒井佑規4段の対戦です。右下隅でツケヒキ定石で黒が一間飛びではなくケイマしていた所を白がツケコシの味を見て利かしに行き、その後のやりとりの中で白がハサミツケという手を放ち、黒が反発して渡らずに下辺に打込み、その辺りから結構面倒な戦いになりました。結局上辺方面が黒で白4子くらいが取り残され、逆に下辺方面は白で黒3子が取り残されました。黒が右辺の白に活きを催促して利かしに行ったドサクサに紛れて、白は上辺方面の石の逃げ出しを図りました。それは成功しましたが、黒は左上隅の白と上辺の黒の分断に成功しました。その後黒は更に下辺の3子を動き出し、ここはまた難解な攻め合いになりましたが、紙一重で白が黒を取りました。しかし白も黒2子を抜くことが出来、左辺から左上隅方面でどのくらい黒地を付けられるかが勝負になりました。結局白はここでも最強に頑張り、2手寄せ劫残りではありましたが、ほぼ活きて優勢になりました。黒は結局劫材が続かず投了となりました。酒井4段はこれで3回戦進出で次は芝野虎丸名人です。今大会のダークホース的存在になりつつあります。
1階の和室の片付け完了
「帰ってきたウルトラマン」の「バルタン星人Jrの復讐」
「帰ってきたウルトラマン」の「バルタン星人Jrの復讐」を観ました。風邪で寝込んでいる次郎は、亡き兄から「流星に気を付けろ」という言葉を聞きます。それに従ってベランダに出ると本当に巨大な流星が落ちて来て、建設中のビルにぶつかり、そこに巨大なバルタン星人の姿が映し出されます。次郎は郷にそのことを伝えますが、郷は死んだ者が話す訳はない、バルタン星人も死んだ、とまったく相手にしません。止む無く次郎は友達で建築に興味を持っているススムに電話し、ビルを調べに行ってもらいます。ススムはそこで飼い犬がビルの壁の中に吸い込まれ、またバルタン星人の声も聞きます。それで次郎に電話して電話に出た郷にこのことを伝えようとしますが、またも郷はそういう話は明日、と電話を切ってしまいます。
ススムは次の日またビルに行き、建築中のビルが図面とは違っていることを指摘し、避難を呼びかけますが、工事人は聞く耳を持ちません。結局次郎もまたビルの中に入り、それを追いかけて郷や他のMAT隊員がビルに入った所で、バルタン星人が姿を現わし、ビルはビルガモという、キングジョーの出来損ないみたいなロボット怪獣に変わります。次郎、ススム、MAT隊員はビルガモの中に閉じ込められますが、郷が窓から脱出します。その後郷はウルトラマンになりますが、中に人がいるため攻撃出来ません。ここでまた活躍したのがススムでレンガの壁はバルタン星人が作ったものではなく地球の素材だから破壊出来る筈と言い、実際に成功します。ウルトラマンはようやくビルガモの攻撃を開始して、最後はブレスレットでバラバラにして爆破、そこでバルタン星人Jrが出現しますが、捨て台詞を残して宇宙に去ろうとするバルタン星人Jrの後ろからウルトラマンがスペシウム光線を撃って爆破します。相変わらずスペシウム光線には弱いバルタン星人でした。
しかしバルタン星人は最初に登場した時に、宇宙船ごとウルトラマンにより爆破されて全滅した筈ですが、人気があるとこうやって何度も復活します。