スーパーツィーター用ネットワーク作り直し

300Bのシングルアンプが来たのに合わせ、16cmのバックロードホーンと10cmに付けているスーパーツィーター(それぞれT900AとT90A)用のネットワークを作り直しました。
理由は、
(1)クロスオーバー周波数が13.3KHzで16cm用の方がちょっと高すぎるのでこれを10KHzぐらいに落とす。
(2)順番としてアンプ側から見て抵抗→コンデンサーの順になっているのを、抵抗に流れる電流を減らして発熱を抑えるため、コンデンサー→抵抗の順に変更。これで低域はカットされるので抵抗が楽になります。
(3)アッテネーターとして従来スーパーツィーター入力に直列にだけ入れていたものを、それだとアンプから見てインピーダンスが上がってしまうため、インピーダンスを変えないように並列に抵抗を入れた。(まあ直列だけでも、これまでトラブルはありませんでしたが。)
(4)減衰量をどちらも-12dBにした。(ここを参考にしました。)

となります。R1(直列)が6Ω、R2(並列)が2.7Ωになりますが、R1は6Ω丁度という抵抗は無いので、3.3Ωと2.7Ωを直列につないでいます。
クロスオーバーの周波数からコンデンサーの容量を決める数式は、
C1(㎌)= 10^6/2*π*f*R (fはクロスオーバー周波数、Rはツィーターのインピーダンス)になります。クロスオーバーが
10,000Hzの場合はC1=1000000/2*3.14*10000*8=1.99㎌、
13,300Hzの場合はC1=1000000/2*3/14*13300*8=1.50㎌になります。
ヒアリングした感じでは、これで16cmの方は上々、10cmの方は出力音圧レベルの差が17.5dBもあるため、まだハイ上がりです。(なお写真は逆相接続にしています。)

300Bのシングルアンプ到着!

エレキットのTU-8600Sのアムトランス組み立て+パーツ交換の300Bシングルアンプ到着!思った以上にサイズがあって、サブウーファーを置く場所が無くやむを得ずアンプの上に設置。それで最初JJ300Bで問題無く音が出たので、高槻電器工業のTA300B(初代)に交換。見事に音が出ました!
それで試聴してまず思ったのは、記憶にある300Bの音と少し違って、石のアンプに近い緻密な音が出ているということです。もちろん真空管特有の倍音や空気感はちゃんと出ています。思うに以前のサンバレーの300Bアンプがこの高槻の300Bの実力をあまり引き出せてなかったのだと思います。実は昨日まで聴いていたアキュフェーズのE-350の音の傾向と結構似ています。
この高槻の300Bは以前数ヶ月の間毎日鳴らしていたのでエージングとしては済んでいます。後は12AU7と12AX7が新品なんで、これがなじんで来てどう音が変わるかですね。ともかく憧れの300Bシングルアンプでまた音楽を聴くことが出来て満足です。

P.S.
置き場所は下の写真のように、ラックを片付けてメインの16cmのバックロードホーンの間に起きました。
その後トラブルがあり、USB-DACを電源オンのまま抜き差ししたら、右側から音が出なくなりました。しばらくしたらかすかには聞えるようになりましたが、結局右のMullardの12AU7を手持ちのエレハモのに変えたら直りました。ただ左がMullardでメーカー違いであまり気持ちが良くないので、Mullardの12AU7の新品を別に買いました。しかしその新品では同じ現象が出て、ヒーターが熱くなりません。結局またエレハモに戻しました。Mullardの12AU7は何か他社のとどこか仕様が違うのでしょうか?あるいはソケットとの相性?

手持ち真空管棚卸し

手持ち真空管棚卸し。
上段左から、Svetlana EL34、Electro harmonix EL34、Electro harmonix 6L6EH(6L6GC)、Sovtek 5881WXT(6L6GC)、Golden Dragon KT66、Golden Dragon KT88
下段左から、(メーカー名省略)12AT7、12AX7、12AU7、EL84、Sun Valley 300B、高槻電器工業 TA-300B、JJ 300B。
エレキットの真空管アンプに最初から付いていた出力管はElectro harmonix 6L6EH(6L6GC)のようです。それで久しぶりにこれを装着してみたら、右側の真空管が20分で昇天してしまいました。
これ以外にJJのKT77を取り寄せ中。実にこの6L6という真空管は似たようなスペックで差し替え可能なもの(このエレキットの真空管アンプはバイアス電流を自動調整する機能が付いています)がかなりの種類あります。

PCオーディオの強化(さらに続き)

済みません、オーディオネタはまだ続きます。今日はメインのシステム(16cmのバックロードホーン)のスーパーツィーター(フォステクスのT900A)用のネットワークを新しくしました。これまでのはクロスオーバー周波数が13KHzくらいでちょっと高すぎるので、新しいのはコンデンサーの容量を2㎌にしてクロスオーバーを10KHzくらいにまで落としました。これは効果があって、サ行の音がやや強くなり、定位感が向上しました。
そして、余った古いネットワークを流用して、10cmのバックロードホーンにもT90Aという昔使っていたスーパーツィーターを追加しました。まあ10cmフルレンジはそれなりに高域も出ているので、スーパーツィーターを入れる必要は無いようにも思いますが、若干ハイ上がりながら活き活きした音になりました。ただ、至近距離で聴く時はスーパーツィーターが強すぎる(現在のネットワークは4Ωの固定抵抗で、出力音圧レベルを3dBくらい落としているだけです)ので、可変型アッテネーターを入れて見ようかと思います。

PCオーディオの強化(続き)

今日のPCオーディオ強化。
(1)中華USB-DACを追加し、ハイレゾ音源再生に対応。(もちろんUSB-DACは別にDenonのを持っていますが、そちらはネットワークオーディオサーバーにつながっています。)
(2)アンプの出力管をSovtek製の5881WXT/6L6GCに交換。元々このアンプキットに付いていたのが6L6GCなんですが、それが見当たらないので、新しいのをポチったもの。EL34からこれに変えたら音量がアップしたように思います。元々6L6GCに最適化された設計なので当然かもしれませんが。とても端正でかつ鳴りっぷりの良い球です。
これで圧縮音源ではなく、ハイレゾになり、もはやPCオーディオというより本格的なオーディオです。

ついでに10cmフルレンジのバックロードホーンの、ユニットの取り付けのネジ穴が馬鹿になっていて緩いので、45°回転させて取付け直しました。

PCオーディオの強化ーサブウーファー追加とユニット交換

PCオーディオの強化、更に進んで今日は(1)サブウーファーの追加。同じフォステクスの13cmのユニットを使ったミニサブウーファーです。10cmと13cmじゃそんなに変わらないかもとも思いましたが、効果は十分にありました。(2)10cmバックロードホーンのユニットをFE103NVに交換。これでまったく新品のスピーカーに生まれ変わりました。

300Bのシングルアンプに再挑戦

以前、東日本大震災の後、メンタルの病気で休職していた頃、300Bのシングルアンプで聴いていた音が忘れられなくて、エレキットのTU-8600Sというキットの完成品(アムトランスという店でパーツをより高級なものに変えて組み立てたもの)をポチりました。このキットは真空管別売りですが、300Bは以前使っていた高槻電器工業の(2本で10万円以上した高級品)が多分まだ動くと思います。(動かなかった時のことを考え、JJ製{スロヴァキア}の300Bも取り寄せ中)(ちなみにこの高槻電器工業製300Bは今はリニューアルされていて、それはペアで17万円くらいします。)
その他12AX7が1本と12AU7が2本必要で、動かなくなっている手持ち真空管アンプのを外せばそれで使えるのですが、一応定評あるMullard(現在はロシア製)のを取り寄せました。
何といっても真空管アンプで一番真空管らしい音になるのはシングルアンプで、それも300Bが最高だと思います。なんとも言えない空間の拡がり、暖かでふくよかな音、は真空管でないと出せません。まあ、300BのオリジナルのWE社のは高すぎて手が出なくて試していませんが。
ちなみにエレキットの真空管アンプキットは以前一度組み立てましたが、非常に良く出来ていてマニュアルも親切でした。その時作ったのは今でもちゃんと動いています。すぐ壊れるサンバレー(旧名:キット屋)のとは大違いです。(昔聴いていた300Bのシングルアンプがサンバレー製のキットで、半年でボリュームが壊れましたし、スイッチONの時に盛大に突入電流による「ボツッ」というノイズが出るという素人設計のアンプでした。)

PCオーディオ、ついにバックロードホーン登場!

PCオーディオの強化、私のいつもの癖でどんどんエスカレーションして、ついにバックロードホーン登場!といっても新しく買ったのではなく、今常用している16cmのバックロードホーンを作る前に最初に作った10cm(フォステクスFE103E+ハセヒロのMM-151S)です。さすがにでかくて邪魔ですが、高さ的はにはこれが丁度いいです。しかし、こうなるともう間に合わせのPCオーディオではなく、かなり本格的オーディオです。バックロードホーンは出力音圧レベルが高くなりますので、出力が低い真空管アンプとの相性がいいです。また基本的にフルレンジなんで音像のまとまり、音場の拡がりが良く、さらには音放れが最高です。バックロードホーンは密閉型に比べて空気バネの力がほとんどなくコーンが自由に動けるのと、また強力な磁石を使っているせいで、音の立ち上がり・立ち下がりが非常に速いです。

PCオーディオにウッドコーンスピーカーと真空管アンプ

最近、在宅勤務とかもあって、PCで音楽を聴いたり、DVDを観たりすることが増えました。その際にはUSB接続のデジタルアンプ内蔵のPCスピーカーを主に使って来ましたが、チープな音が耳に付いてきて色々と試行錯誤し、今日はついに昔買ったビクターのウッドコーンスピーカーと、かなり昔(8年くらい前)に組み立てたエレキットの真空管アンプ(6L6GCシングルステレオパワーアンプ、TU-879S)を引っ張り出してみました。通電するのも多分5年ぶりくらいなんで音が出るのか不安がありましたが、見事に問題なく音が出ました!それでこのエレキットの真空管アンプは出力管の差し替えが可能なんで、昔買ったKT88、KT66、EL34などを引っ張り出してとっかえひっかえして聴いてみました。最近シビアなサウンドチェックはしていないので、ちょっと差が分りませんが、しばらくはEL34(ロシアのSvetlana製)を使ってみようと思います。

倉田喜弘の「日本レコード文化史」

倉田喜弘の「日本レコード文化史」を読了。元は1979年に出た本のようです。なので丁度コンパクトディスクが登場する所で終っています。日本にフォノグラムが入って来たのが1879年とのことなので、それから丁度100年目に書かれた本です。その100年の歴史で結構色んな資料をあたっていて、情報源として貴重です。1979年から41年経っている訳ですが、その141年の間に、フォノグラム(蝋管式)→円盤形蓄音機(SPレコード)→電気録音によるSP→LP(Long Play)→LPのステレオ→(LPの4チャンネル)→コンパクトディスク→ダウンロード音源、と目まぐるしく変って来ています。私が生まれた1960年代初期は既にLPの時代で、SPというものを所有したことは一度もありません。(神田の中古屋で見たことはあります。)
円盤形蓄音機とSPレコードの歴史で興味深いのは、音楽だけでなく、結構政治家が自分の演説などを広めるのに使っていたということです。そういえば、大平洋戦争のいわゆる天皇による終戦の詔勅も、直接放送用マイクに喋ったのではなく、レコードにしたと聞きました。
後は戦前のレコード業界の事情が良く分るのが貴重で、最初は5000枚も売れると大ヒットだったのが、古関裕而がコロンビアに専属の作曲家で入った時は5万枚はいかないとヒットとは言えない、というのもこの本で裏付けが取れました。
しかし、日本人ほどこのレコードやCDというものを愛した国民はいないのではないでしょうか。世界の主流は既にダウンロード音源や定額聴き放題サービスに移行している中、日本だけがまだCDがそれなりに売れています。最近さらにブルーレイオーディオとかも出ていますが、個人的にはこれ以上円盤ものの音源を増やしたいとは思わなくなっています。