スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Contagion”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Contagion”を観ました。エンタープライズ号の兄弟艦であるヤマト号(!)からSOSが入ります。ヤマトの艦長は沖田ではなくて、ピカードの友人ヴァーリーです。ヤマトはロミュランとの中立地帯に入り、敵からの攻撃で滅んだアイコニアンの星を調べていました。しかしヤマトは全てのメカニズムが異常を起し、最終的にはエンタープライズ号の目の前で爆発し全員が死亡してしまいます。そこにロミュラン艦が現れ、エンタープライズ号に即時立ち退きを要求します。しかしピカードはヤマト号の爆発の原因の調査が終るまで立ち退きを待ってもらいます。ピカードはヤマトのログを調べ、艦長のヴァーリーがアイコニアンの星に高度な技術を見つけ、それをロミュランより先に解明しようとしていたことを発見します。ピカード、データ、ウォーフの3人はアイコニアンの星に転送で降り立ちます。結局ヤマトはアイコニアンから発射されたプローブ惑星から送り込まれた一種のプログラムが、元々のヤマトのプログラムを全て書き換えた結果爆発したことが分ります。エンタープライズ号にも同様のプローブが向かいましたが、ラフォージュがそれに気付き、フェイザーで爆破します。しかしエンタープライズ号はヤマトのログを取り入れそれにアイコニアンのプログラムが入っていたため、ヤマトと同じようにメカがおかしくなりかけます。一方アイコニアンの星でそこの機械を調べていたデータは、やはりプログラムを送り込まれ、機能停止してしまいます。しかしウォーフとピカードはその基地に何かのゲートウェイ装置を見つけ、定期的にエンタープライズ号ともつながることを発見し、ピカードはウォーフにデータをかつがせエンタープライズ号に戻します。ピカード自身は残ってロミュランにその技術を渡さないため、基地を自爆させようとします。一方エンタープライズ号に戻ったデータは、感染したウィルプログラムで一度死んでしまいます。しかしその時データの自己修復プログラムが働き出し、感染した以降のデータを全て消去してリカバリープログラムを走らせることで元に戻ります。ラフォージュはエンタープライズ号の感染もそれで直せることに気づき、エンタープライズ号のシステムを一度シャットダウンし、感染部分を消去した上で再起動し、無事に元に戻ります。ピカードはゲートウェイから脱出して、何とロミュランの船に移ってしまいますが、捕らえられようとする所をギリギリで転送でエンタープライズ号に戻ります。エンタープライズ号は同じく感染していたロミュランの船にリカバリー方法を教え、両者は平和裏に別れます。
何と言うか、あまりにコンピューターよりのお話でした。折角「宇宙戦艦ヤマト」(!)が出て来たのに、すぐ爆発していなくなりました…

ウルトラマンAの「サボテン地獄の赤い花」

ウルトラマンAの「サボテン地獄の赤い花」を観ました。いきなり超獣が登場し、Aとの戦いになるという珍しいパターンで始まります。しかしあっさりAに負けて力不足が判明したのでヤプール人はその超獣サボテンダーを球状の小さなサボテンの姿にし、昆虫から鶏、人間などを次々に襲ってそのエネルギーを吸収させて力を増大させようとします。そのサボテンは結局TACが捕まえましたが、宇宙空間に持っていってミサイルで処理しようとしたのに対し、却ってそのエネルギーを吸収して再度超獣として地上に現れます。強大化した超獣にAは苦戦しますが、今回も新しい切断技でサボテンダーを倒します。
次の回はウルトラ兄弟勢ぞろいです。そろそろ通常のパターンが飽きられてきて梃子入れが必要だったのでしょうか。

トワイライト・ゾーンの”Of Late I Think of Cliffordville”

トワイライト・ゾーンの”Of Late I Think of Cliffordville”を観ました。フェザースミスは、75歳でコングロマリットのオーナーで、今日最後の敵対会社を買収することに成功しました。彼にはもう征服すべき相手が無くなり、生まれ故郷のグリーンズビルに戻って、もう一度やり直したいと思い出しました。そこに女性の悪魔が現れ、魂ではなく彼のほぼ全財産を代償に彼を過去に戻してくれると言います。フェザースミスは今の彼の知識をそのまま持ち込むことを条件とします。彼に残された財産はわずか1,403ドルでした。1910年に戻ったフェザースミスはしかしその金でグリーンズビルの郊外の土地を買います。実はそこには膨大な量の石油が埋蔵されていたからでした。しかし買った後に、その石油は1937年に掘削可能なドリルが発明されるまで無用のものであることが判明します。そして彼が秘かに憧れていた少女に求婚しようとしますが、その娘がおしゃべりで食いしん坊のじゃじゃ馬であることが判明します。フェザースミスは今度は車のスターターを作ろうとしますが、彼は図面が書けないので、誰もそれを作ることが出来ません。極めつけは、彼は外見こそ30歳になって1910年に戻りましたが、契約に入れなかった彼の実際の肉体年齢は75歳のままでした。彼は再び現れた悪魔に1965年に戻してくれるよう懇願しますが、それに40ドルを要求されます。そのお金を得るため、馬車の御者に郊外の土地を40ドルで売ってしまいます。1965年に戻った彼は、ビルの掃除人になり、そして彼から土地を買った御者がコングロマリットのオーナーになっていました…
という内容で、ちょっと貪欲の酬いはこうなる、というキリスト教の道徳的なのがイマイチでした。

ウルトラマンAの「超獣は10人の女?」

ウルトラマンAの「超獣は10人の女?」を観ました。ユニタングという口から糸を吐く超獣がTACの通信基地を一つずつ破壊していこうとするが、その周辺には常に10人の若い女性がいて、という話。それで星児が怪しいとにらんで潜入しますが、逆にマインドコントロール装置を首筋に打たれて、TACを抜けてしまう、という情けない話です。それで何故10人なのかと思っていたら、エースが切断技でユニタングをバラバラにした時、実は10つの片に分かれただけですぐ復活出来る、ということのようです。ちなみに超獣のお腹に多数のおっぱいがついています。なお、10人の愛唱歌は「ハチのムサシは死んだのさ」でちょっと懐かしかったです。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Dauphin”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Dauphin”を観ました。うーん、感動の回の後は凡作でした。ウェスリーがサリアというエイリアンの女性に一目惚れしてしまうが、実は相手は外見を自由に変えられる能力を持っており、結局人間に一番受ける容貌を選んだだけだと分って、ウェスリーがショックを受けて、という話です。そのサリアは二つの対立する種族間の争いを調停する使命を帯びているということでしたが、どうみても華奢でそんな任務を遂行出来るようには見えず、単なるA boy meets a girl.の話でした。それにしても、ウェスリー、確かスターフリートの士官試験を受けていた筈だから18歳くらいだと思いますが、あまりにもナイーブすぎ。

ウルトラマンAの「決戦!エース対郷秀樹」

ウルトラマンAの「決戦!エース対郷秀樹」を観ました。「帰ってきたウルトラマン」の次郎君というのは本当に可哀想な少年で、実の兄と姉を宇宙人に惨殺され、兄のように慕う郷秀樹は、M78星雲に帰ってしまう、という子ですが、脚本家達はさらに追加の不幸を次郎君に与えます。郷秀樹が帰ってきた、と大喜びする次郎君ですが、結局それはヤプール人の手下の宇宙人でした、というオチ。それからエースとザイゴンが戦いますが、ザイゴンは犀の超獣の筈なのに、エースは紅い布を使って闘牛士ばりで、BGMもカルメンの闘牛士の歌です。しかしお約束でピンチに陥り、最後は光線技から、「切断技のエース」と言われるくら多用される切断技でトドメを刺します。

トワイライト・ゾーンの”The New Exhibit”

トワイライト・ゾーンの”The New Exhibit”を観ました。マーティン・セネスクは、ある蝋人形館の案内人として30年働いていました。特に彼は、殺人者コーナーの専任で、そこには切り裂きジャック、青髯など、歴史上有名な殺人鬼の人形が5体飾られていました。セネスクはそれらの蝋人形を最良の状態に保つことを生きがいとしていました。しかしセネスクはある日、蝋人形館のオーナーであるファーガソンから、経営が成り立たなくなったため、蝋人形館を閉める、と宣告されます。セネスクは殺人鬼の蝋人形を自分で買い取り、自宅の地下室で保管します。彼の妻のエンマは、セネスクが蝋人形を保管するためエアコンを入れ、その電気代が非常に高額になっていると不満を述べます。またセネスクが夜も昼も人形の世話ばかりをしていることも常軌を逸していると非難します。エンマは兄のダヴィッドのアドバイスで、ある暑い夜に、エアコンの電源を切りに地下室に行きますが、そこで切り裂きジャックの蝋人形が動き出し、エンマを殺してしまいます。セネスクはそれに気付いて、エンマの死体を地下室の床の下に穴を掘って埋め、上からセメントを塗って隠します。次の日ダヴィッドがやって来てあれこれ問い質しますが、セネスクが地下室には入れてくれなかったため、夜中に忍び込みますが、今度は別の人形に斧で頭を打たれて死にます。さらに次の日ファーガソンがやってきて、ブラッセルの博物館が人形を買い取ってくれるという朗報を持ってきます。しかしファーガソンも人形に首を絞められて殺されます。セネスクは人形達を何故ファーガソンを殺した、と糾弾しますが、今や全体動き出し、「お前が殺したのだ!」と言います。場面が変わってある蝋人形館の展示で、5体の殺人鬼の後に、新しい展示(タイトル)として、セネスクの蝋人形が陳列されていました…
ということでまあまあ面白いストーリーでしたが、出てくる殺人鬼の一部が日本ではあまり馴染みがないのがちょっとでした。

ウルトラマンAの「超獣10万匹! 奇襲計画」

ウルトラマンAの「超獣10万匹! 奇襲計画」を観ました。おでぶの今野隊員と女性カメラマンが絡む、肩の凝らないお話でした。但しヤプール人の今回の作戦(?)は効果的で、写真の中に超獣を潜ませて、その写真が焼き増しや印刷されることで超獣も増殖していく、という作戦です。もっとも女性カメラマンが撮影に来たのは偶然で、元々はTACのカメラの写真の中に超獣を潜ませてTACの基地を破壊するのが目的だったようです。その超獣のガマスが何というか忍者超獣で、バルタン星人みたいに姿を消したり、吹き矢やマキビシを使ったりと、その当時の忍者ブームに便乗しています。最後はAが姿を消したガマスの位置を何故か察知し、相手の武器の剣で刺した後、光線技で止めを刺します。しかし当時だから写真で現像が必要ですが、今みたいにデジタルだったら、あっという間に億単位に増殖することになりますね。ところでカメラマンの女性が家でカラー写真を現像していますが、カラーの現像はシビアな温度管理が必要で、当時プロでも自分で現像する人は少なかったと思います。特に雑誌に載せるのなら本当はリバーサルフィルムの筈で(この話ではネガフィルムでしたが)、それはラボに出すしかないと思います。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Measure of a Man”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Measure of a Man”を観ました。これまで観たネクスト・ジェネレーションの話の中でもっとも素晴しい、良く出来たストーリーでした。それだけでなく、このエピソードはスター・トレックというシリーズを貫いている精神のようなものが感じられました。
エンタープライズ号は定期メンテナンスのためスターベース173に来ています。ピカードはそこでかつての恋人であったフィリッパに再会します。二人は恋仲であったとはいえ、かつて法廷でフィリッパはピカードを厳しく裁こうとしたことがあります。そこにマドックスというロボット工学の専門家がやって来て、データの構造について分って来たので、一度データを分解して調べさせてくれるよう頼みに来ます。しかしデータ自身もピカードもマドックスの技術に不安を感じたため、二人は断ります。しかしマドックスは連邦の上を使い、データを自分の部下に異動させ目的を果たそうとします。そしてピカードはデータを辞職させ、その異動を無効にしようとします。しかし連邦の規定ではデータは連邦の「資産」であり、拒否も出来ず辞職も出来ないということになりました。ピカードはフィリッパに頼み、その解釈にチャレンジします。その法廷にはマドックス側の弁論人も必要で、ピカードはライカーにそれをやらせます。ライカーはデータの怪力や演算速度を例に出したり、またデータの腕を抜いたり最後はスイッチを切ってデータがロボットであることを強力に論証します。ピカードは反論の方法が見つからずバーに行きますが、そこでアフリカ系アメリカ人のギナンから、そうやってデータを資産として使うことは奴隷制度と同じだというアドバイスを受けます。法廷に戻ったピカードは、マドックが人間であることの証拠としている3つのこと、知能、自意識、それから良心の内、最初の2つはデータにあることを示し、最後の良心は人間も自身それがあることを証明出来ないことを指摘します。そして裁判官であるフィリッパに新しい歴史を作ること、新たな奴隷制度を産み出さないことを求めます。最終的にデータは選択の自由を与えられ、正式にマドックの依頼を断ります。
手塚治虫の鉄腕アトムとか火の鳥でもロボットの人権の話が出て来ましたが、今回のエピソードはスター・トレックが表出している「差別を克服した人類の未来」というのを良く示していたと思います。またピカードが裁判の最後で「我々の使命は新しい生命、新しい文明を探し出すことだ。彼(データ)が新しい生命だ。」というセリフが非常に印象的でした。

ウルトラマンAの「怪獣対超獣対宇宙人」と「太陽の命 エースの命」

ウルトラマンAの「怪獣対超獣対宇宙人」と「太陽の命 エースの命」を続けて観ました。地球に向かって衝突コースで、妖星ゴラスがやって来ます。TACはミサイルで爆破しようとしますが、ここにメトロン星人Jrが現れ、ミサイルを破壊してしまいます。ここでこのメトロン星人Jrというのがひどくて、ウルトラセブンに登場した時の着ぐるみがおそらくもう無くて、ショーのために作られた安っぽい着ぐるみを使っており、実相寺監督が夕陽の中でセブンと戦わせたあの幻想感はまるでなく、なんかヒッピー系の学生のようです。そこにヤプール人がつけ込んで、超獣ドラゴリーを送り込んで来ます。ミサイルを作り直す時間を稼ぐため、エースはエースバリアーで超獣と宇宙人を一時的に閉じ込めます。しかしそのため南隊員がエネルギーを消費し過ぎ、危篤状態になります。そこにさらにおまけの怪獣ムルチが出てきますが、ムルチは結局ドラコリーに残酷にも皮を深く剥がされ倒されます。南隊員が危篤状態なので普段の力が出せないAは、メトロン星人Jrをエースギロチンで真っ二つにしましたが、超獣と戦う力は残っておらず、ついに倒れます。そこにAが戦っている間に打ち上げたミサイルが妖星を爆破し、光が降り注ぎます。その光でAが蘇る、というウルトラセブンの時にあったパターンの真似です。
まあ2話連続で、超獣と宇宙人に怪獣まで出てきてサービスはいいんですが、ここまでの危機的状況で何故今までの回のように他のウルトラ兄弟が助けに来ないのか、まったく矛盾しています。脚本家が変わると設定がぶれる、という好例のエピソードでした。