アウター・リミッツの”Don’t Open Till Doomsday”

アウター・リミッツの”Don’t Open Till Doomsday”を観ました。ホラーですが、ワケワカでした。あるカップルの結婚式で、奇妙な贈り物が届けられ、その箱には「世界の終わりの日まで開けるな」とありました。しかし花婿はそれを開け、中から出てきたレンズ付きの箱について、そのレンズを覗いていたら中には一つ目のオオサンショウウオのような怪物がおり、彼は中に吸い込まれてしまいます。そしてその35年後、その時に取り残された花嫁のミセス・クライはそのまま一人でその屋敷に住んでいて、半分精神がおかしくなりながら、誰かカップルを誘い込んで箱に吸い込ませることで、失われたフィアンセを取り戻せると思っていました。そこに駆け落ちして来たカップルが彼女の屋敷を借りようとしてやって来ます。男の方が外に荷物を取りに行っている間に女性は箱に吸い込まれてしまいます。結局男は女性が逃げて家に帰ったと思い、その屋敷を離れます。戻って来ない娘を探しに父親が今度はその屋敷にやって来ます。彼も吸い込まれてしまいます。その箱の中には行方不明になったミセス・クライのフィアンセもいました。その怪物は反宇宙からこの宇宙を完全に消滅させるためにやって来たのですが、他の8人の仲間からはぐれてしまいます。その怪物が仲間を探すのを手伝ったら解放すると言います。父親は嘘をついて娘と共に外に出て、そこにやってきた駆け落ちの男が娘を外に連れ出します。しかし父親はまた箱に吸い込ませれます。結局自分の目的が達成されないと分った怪物は、自分を屋敷と共に消滅させます。
という話ですが、不条理過ぎてかなりイマイチですし、ミセス・カイトも年老いたベティさんみたいな感じで気持ち悪くて、ちょっと何だか、というお話でした。

ウルトラQの「宇宙からの贈り物」

ウルトラQの「宇宙からの贈り物」を観ました。この第3話から「一の谷博士」が登場します。演じているのが江川宇礼雄で、平田昭彦(ゴジラの芹沢博士、ウルトラマンの岩本博士、レインボーマンのMr. K)と並んでこういう怪しげなマッドサイエンティスト系にはピッタリの配役です。江川はドイツ人の父と日本人の母のハーフで、それでいじめらてぐれて学校を放校になり、谷崎潤一郎に養ってもらった時代もあります。その後映画監督を勤めた後、俳優に転じています。
お話は他愛なくて、火星に送った探査衛星が途中で事故を起していたのが、何故かそのカプセルが地球に送り返されて来ます。その中に金色のウズラの卵大のボールが入っていて、それは熱を加えられると「ナメゴン」が孵化して、という話です。ウルトラQの場合はウルトラマンもセブンも出て来ないので、人々が協力して何とかしますが、ナメゴンの場合は名前の通りナメクジ系なので海水に入ると溶けてしまう、という何とも気の抜ける終わり方です。

トワイライト・ゾーンの”Twenty Two”

トワイライト・ゾーンの”Twenty Two”を観ました。純粋なホラーです。精神科医としてドクター・スミス役で有名なジョナサン・ハリスが出ています。ここでもドクターを演じているのが興味深いです。
売れっ子のダンサー(ストリッパー)のリズは過労で入院しています。この所彼女は深夜になると6夜続けて同じ悪夢を見ています。それは深夜になると突然時計の針音が大きくなり、彼女が水を飲もうとグラスに手を伸ばしてそれを落して割り、誰かの足音が廊下から聞こえます。その足音を追って廊下に出ると、ある看護婦が丁度エレベーターで下に降りる所でした。彼女もエレベーターに乗ってB(地下室)に降りると、そこには「死体置き場(モルグ)」があり22号室という札がかかっていました。不気味な看護婦が顔を出して、リズに「もう一人分のスペースがありますよ」と言います。リズは悲鳴を上げて病室に戻る、とうものでした。医者はその悪夢は過労のせいだと言い、同じ夢が続くなら途中でパターンを変えるようなことをしてはどうかとアドバイスします。しばらくして医者はリズが何故死体置き場が22号室にあることを知っていたのか(患者はそのフロアは立ち入り禁止)のかと訝ります。リズはその夜同じ夢が始ったのを、グラスに手を伸ばす前に煙草を吸いますが、ライターを戻す際に結局グラスを落して割ってしまい、後はまた同じになります。何日かして、リズはそれでも回復して退院することになります。空港でマイアミ行きの直行便に乗ろうとします。空港の職員が告げた便名は「22便」でした。それに驚いたリズは手に持っていたグラスを落して割ってしまい、また悪夢の続きのようになります。それでも何とかタラップを上りましたが、そこにいたフライトアテンダントの顔はあの悪夢に出てくる死体置き場の看護師そのものでした。リズは悲鳴を上げて逃げ、結局そのフライトには乗りませんでした。空港職員に介抱されながらそのフライトの離陸を見ていたら、22便は突然爆発しておそらく乗っていた客は全員死にます…
というもので、「ヒッチハイク」と並んでトワイライト・ゾーンのホラーの中ではかなり怖いものです。

アウター・リミッツの”Controlled Experiment”

アウター・リミッツの”Controlled Experiment”を観ました。英語のWikipediaによればアウター・リミッツ唯一のコメディータッチのエピソードだそうです。フォボス1とデイモスは火星人で、地球の監視のために送り込まれていました。(まあ手塚治虫のW3みたいな感じです。)彼らは地球人が何故殺人を行うのか(他の宇宙では見られない)のかを調べるため、ある殺人事件を詳細に調べます。それはある安ホテルのロビーでカーラという若い女性が、ロバートという男がエレベーターから出てきた時、拳銃で撃ち彼を殺します。フォボス1とデイモスは、時空をコントロールする装置で、このシーンを何度も繰り返したり、スローにしたり、逆回ししたり(要するに撮影したフィルムを巻き戻したりスローにしたりしているだけです)して、殺人の原因を「科学的に」把握しようとします。結局それはよくある三角関係で、ロバートが別の女性と二又かけていたからでした。フォボス1はそこで殺人を阻止するために銃弾の発射の後を超スローにして、弾丸を反らして殺人を防ぎます。しかし、助かった男性はカーラに別の女性と付き合っていたことを率直に認め、自分の気持ちを確かめていただけと言い、カーラにプロポーズし、カーラもそれを受けます。しかしその瞬間、フォボス1は火星から緊急アラートを受け取ります。フォボス1が助けた男は、自分が「不死の男」と思いこみ、自分の子供もそれを信じて独裁者になり、核戦争を始めてそれが宇宙全体に悪影響を及ぼして…ということになります。フォボス1は、元通り女性が男性を殺すようにするよう命令を受けますが、二人を助けたくなったフォボス1は偶然で助かるのではなく、金属製煙草ケースが弾を止めたことにします。フォボス1は地球人が理解出来ないものの、地球が好きになり、デイモスと共に地球に留まることを決めます。
スター・トレックでも、大不況時代のアメリカに間違って行ったドクター・マッコイがある女性を交通事故から救ったために歴史が変わってナチスドイツが勝つことになる、というのがありました。
まあ撮影のフィルムの量が節約出来て、それでまあまあ面白い話になっていて良かったと思います。

ウルトラQの「五郎とゴロー」

ウルトラQの「五郎とゴロー」を観ました。まず、石坂浩二によるオープニングのナレーションが「そうです。ここはすべてのバランスが崩れた恐るべき世界なのです。これから30分、あなたの眼はあなたの体を離れて、この不思議な時間の中にはいっていくのです……」で、まさしく前半がトワイライト・ゾーンで後半がアウター・リミッツで笑えました。
お話は、両親を幼い頃に亡くし猿と一緒に育った五郎と、日本軍が残したアオバクルミを食べて巨大化した猿のゴローの話。ゴローはニホンザルが巨大化した筈なのに何故か見た目はゴリラで、おそらくキングコングの着ぐるみの転用だと思います。全体にストーリーは今一つです。最後も純真な五郎青年を騙してゴローに睡眠薬入りミルクを飲ませる(昔日本兵がいて、その兵隊が持っていたアオバグルミを食べてやはり巨大化した猿がいるイーリャン島に連れて行くため)というラストも、何だかいい感じはしません。

トワイライト・ゾーンの”A Penny for Your Thoughts”

トワイライト・ゾーンの”A Penny for Your Thoughts”を観ました。プールは銀行の会計マンでした。街頭の新聞売りから新聞を買おうとコインを投げたら、それは表でも裏でもなく何とエッジ部で立って止まりました。新聞売りはこの確率は100万分の1で、きっとラッキーなことが起こりますよ、とプールに言います。その瞬間から、プールは人々が心の中で思っていることが音として聞こえるようになります。銀行に着いて、上司が浮気旅行の電話をしているその内容を知ったり、銀行のある女性が自分に好意を持っていることを知ったり、またある融資申込者が借りたお金をギャンブルにつぎこもうとしていることを全部聴き取ります。その後、彼の近くに座っている、その銀行でもっとも長く働いている地位の低いスミザーズという男が、今日の4:30に銀行の金を自分のバッグに詰めてバミューダに逃げようとしているのを声として聞きます。プールは銀行の女性にも相談した上で、スミザーズの計画を上司に言います。しかし4:30に銀行を出ようとするスミザーズの鞄を調べても現金は出て来ませんでした。そのためプールは首を言い渡されます。スミザーズはしかし「どうして私の夢を知っていたのか?」と聞きます。実際にスミザーズはお金を盗むことを何度も夢として考えていましたが、臆病なのでそれを実行に移すことはありませんでした。その内上司がまたやって来て、さっきの融資の客が違法ギャンブルで逮捕されたことを伝えます。銀行の危機を救ったプールは復職を提案されますが、銀行の女性の声では無いアドバイスを聴き取って、その上司の副というポジションを勝ち取ります。そしてスミザーズのためにバミューダ旅行のチケットを銀行の費用で買ってやることを、上司の浮気をネタに脅して勝ち取ります。銀行の女性と銀行を出たプールはまた新聞を買おうとして自分が立てたコインを倒してしまいます。その瞬間、プールの心を読む能力は消え失せました。しかし彼には昇進と恋人が残されていました…
というストーリーで、まあほのぼの系でいいかな、と思いました。

アウター・リミッツの”The Mice”

アウター・リミッツの”The Mice”を観ました。地球から10光年離れた惑星のクロモから地球に通信が入り、地球との友好を求めて来ました。彼らは「転送装置」(スター・トレックのそれと同じ)の技術を地球側に伝え、地球側はその装置を組み立てます。ネズミでの実験は成功しましたが、地球からの使節団を送る前に、人体実験が必要になります。自分の妹の夫を殺害した罪で終身刑に服していたチノがその役目を志願します。チノを実験する前に、クロモ側からも犯罪者が一人先に地球に送られて来ました。それはクラゲにカニの手が付いた様なグロテスクな姿をしており、光合成により生きているので食物は必要ないと言います。チノは一度逃げ出そうとして窓にフォースフィールドが張り巡らせられていたため失敗します。しかしある日何故かそれが解除され、チノは今度は逃亡に成功します。しかしチノはすぐ警察官に捕らえられ、また研究所の近くの池で死んでいた研究所の科学者殺害の犯人と疑われます。ジュリアという女性研究者は、その池でクロモ人が何かを栽培していてそれを摂取している(食べている)のを目撃しました。チノは結局転送装置に入れられますが、その転送は何故か失敗しチノは気を失いました。ジュリアの証言で、クロモ人が光合成で生きているのは嘘だと分ります。研究所の科学者を殺したのもクロモ人でした。クロモ人は研究所に戻り転送装置で自分の星に戻ろうとしますが、この騒ぎで解放されたチノが戦い、何とか寸前でそれを阻止します。再度クロモ人の星と交信した所、彼らの星では既に食物生産が出来なくなっており、その解決のために地球が食物生産に使えるかの検証のためにクロモ星でもっとも優秀な科学者が送られて来たことが暴露されました。チノは今回の活躍で刑を軽減されることになりました。
というお話でなかなか良く考えられた話でした。しかしいつもながらアウター・リミッツのエイリアンはグロ過ぎで、今回のも気持ち悪さが先に立ちます。

トワイライト・ゾーンの”The Invaders”

トワイライト・ゾーンの”The Invaders”を観ました。ある田舎の一軒家で、電気もガスも来ていないような家の中で、初老の女性が一人で食事の準備をしていました。そこに突然耳をつんざくような高周波の音が聞こえ、何かがその家の屋根裏に侵入したのを女性は察知します。女性がロウソクを持って恐る恐る屋根裏部屋に上がってみると、そこには直径1.5mくらいの小型のUFOが不時着していました。やがてその中から手の平サイズのロボットのように見えるエイリアンが出てきました。女性は悲鳴を上げつつも、手持ちのものでそのエイリアンを攻撃します。何度か攻撃を繰り返した後も、エイリアンは続けて家の中を動き回っています。その内エイリアンは台所の包丁を取って、女性の手足を切りつけて攻撃して来ました。女性はエイリアンを一匹捕まえてシーツにくるんで床に叩きつけて殺しました。また斧を取ってきて屋根裏部屋に再度上がり、UFOをその斧で破壊します。すると男性の声で「攻撃されている。ここは信じられないような巨人の星だ。」という声が聞こえてきます。女性はついにUFOの全機能を停止させますが、そこに書いてあったのは「アメリカ空軍宇宙探査船1号」という文字でした。つまりエイリアンは地球人でした。何だかアーウィン・アレンの「巨人の惑星」みたいな話ですし、また前に観たエイリアンが核戦争になりそうな自分の星を捨て、地球にやってくるというのともちょっと共通性がある話でした。

アウター・リミッツの”The Zanti Misfits”

アウター・リミッツの”The Zanti Misfits”を観ました。ザンティという星からエイリアンの乗ったUFOがやって来ます。地球側と通信した内容によれば、彼らは彼らの星の犯罪者・はみ出し者の流刑地として地球を選んだと言います。エイリアン側の兵力が不明なため、取り敢えずアメリカ政府はカリフォルニア州の砂漠地帯にある、「モルグ(死体置き場)」という名前のゴーストタウンを彼らのための着陸場所に定めます。そこは当然立ち入り禁止にされましたが、そこにおそらく銀行強盗か何かをして女性と一緒に車でやって来た犯罪者が、ゲートを突破して中に入ります。二人は岩山の上にUFOを見つけ、男の方がそれを調べにUFOに接近します。UFOの中からは蟻のようなエイリアンが出てきて、男の身体に取り付き、おそらく蟻毒かなんかで男を殺します。この侵入者のおかげでエイリアンとの交渉戦略が狂ってしまったアメリカ側は、スティーブ・グレイブという記録係としてそこにいた歴史学者を交渉のためUFOの着陸場所に送り込みます。そこでグレイブは蟻のようなエイリアンに襲われていた女性を助け、その時にエイリアンを殺してしまいます。グレイブと女性は急ぎ基地に戻りますが、そこに蟻のエイリアンの大軍が襲って来ます。アメリカ側はピストル、機関銃、手榴弾等の武器で戦い、結局数百匹の蟻型エイリアンを全て殺してしまいます。そこにエイリアンの母星から通信が入り、「我々は報復はしない。我々自身は犯罪者といえども自分で処刑することが出来ないので、『経験豊富な処刑人』である地球人に、彼らの処刑を委ねた。」と説明します。銀行強盗と一緒だった女性が「経験豊富な処刑人ね…」と自嘲的に笑う所で終わりになります。
このエピソードはTVガイドという雑誌の「ベストドラマ100」の98位に選ばれているそうです。私的には蟻型エイリアンがちょっとしょぼすぎると思いました。

トワイライト・ゾーンの”The Whole Truth”

トワイライト・ゾーンの”The Whole Truth”を観ました。ハーヴィー・ハニカットという中古自動車屋のオーナーがいますが、口八丁手八丁で、実際はオンボロの車を上手く言いくるめて客に売りつけていました。そこにある上品そうな老人がフォードのモデルAという非常に古い車を売りにやって来ます。彼は例によって上手く言いくるめて、25ドルという安値でその車を買いました。しかしその老人は金を受け取った後、この車は呪われていて、その呪いから逃れるには、また別の者に売るしかない、と言います。ハニカットはそれを信じませんでしたが、その後ハニカットは車を売りつけようとしていた男女に対しては「ここに置いてある車は全部ガラクタだ。車を買いたかったらちゃんとしたディーラーに行け。」などと言ってしまい、奥さんから電話が掛かってきた時には、「今晩棚卸しで遅くなると言ったのは、単にポーカーをやるだけだ」などと言ってしまいます。そうです呪いとは、この車のオーナーは嘘を言うことが出来なくなる、ということでした。その後ある政治家が、このフォードのようなオンボロの車に乗っていると有権者に見せることは選挙の時に有利になるということでそれを買おうとします。しかし嘘の言えないハニカットはこの車を買うと嘘が言えなくなる、と伝えたので政治家は車を買うのを止めます。そして新聞を見せて、そこに載っている男に車を売ったらと勧めます。ハニカットはそれを聞いてどこかに電話し、車を買いに人がやって来ます。何とそれはソ連大使館の職員で、車を買って、アメリカの製品はこんなに非道いという宣伝に使おうとしていました。結局車は売れましたが署名のサインはおりから訪米中だった「ニキータ・フルシチョフ」とありました。それでハニカットはケネディ大統領に今ならフルシチョフは本当のことしか言えない、と連絡しようとします。
うーん、何というか、当時の時事ネタで今観てもイマイチですね。ハニカットの口八丁手八丁ぶりは面白かったですが。