ブックカバーチャレンジの起源:続報

7日間ブックカバーチャレンジの起源についての調査続報。
「7日間」という縛りは無いですが”Book Cover Challenge”という言葉の使用では今の所見つかったサイトではこれが一番古いようです。2014年7月12日にポストされたもの。

goodreads

(引用開始)
Levels:
Level One: Read books for three requirements.
レベル1:下記の内3つの条件を満たす本をそれぞれ読みなさい。
Level Two: Read books for seven requirements.
レベル2:下記の内7つの条件を満たす本をそれぞれ読みなさい。
Level Three: Read books for all requirements.
レベル3:下記の内全ての条件を満たす本をそれぞれ読みなさい。

REQUIREMENTS:
1. Read a book with a dress on the cover.
本の表紙にドレスが載っている本を読みなさい。
2. Read a book that has no people on the cover.
本の表紙に人物が使われていない本を読みなさい。
3. Read a book with a cover you love.
あなたが好きなカバーの本を読みなさい。
4. Read a book with a cover you hate.
あなたが嫌いなカバーの本を読みなさい。
5. Read a book with a face-less person on the cover.
表紙に人が使われているけど顔が写っていない本を読みなさい。
6. Read a book where the title takes up most of the cover.
表紙がほとん書名だけの本を読みなさい。
7. Read a book with an animal on the cover.
表紙に動物が使われている本を読みなさい。
8. Read a cover that is your favorite color.
表紙の色があなたが好きな色である本を読みなさい。
9. Read a book with a bright colored cover.
表紙の色が明るい色の本を読みなさい。
10. Read a book with a darker-colored cover.
表紙の色が暗い(濃い)色の本を読みなさい。

Rules:
Post your books here.
ルール:
このブログのコメントとして投稿してください。
(引用終了)

所感:
(1)目的が本を紹介することではなく、条件を満たした「本を読め」なのでこれなら読書文化に貢献するでしょう。
というかこのサイトそのものが読書を奨励するサイトのようなので当然ですが。
(2)投稿例を見るとすべて写真ではなく販売サイトへのリンクなので、著作権侵害はまったくありません。
(3)このブログと2017年頃からのチャレンジとの関連は不明。

大庭秀雄監督の映画「長崎の鐘」

大庭秀雄監督の1950年の映画「長崎の鐘」を観ました。GHQによる検閲を避けるためメロドラマ仕立てにして、ということでそういう先入観を持っていましたが、メロドラマの安っぽさのひとかけらもない素晴らしい映画でした。永井隆博士のことは、子供の時に家に「この子を残して」の随筆がありました(亡母の蔵書です)ので、小さいときから知っていました。しかし、その当時は永井博士の白血病は被爆のせいだと思っていました。永井博士は、医学部を卒業する間際に中耳炎になり、耳が聞こえにくくなり、聴診器を使う内科医には成れなくなり、当時は単なる他学科の下請け的な存在だと蔑まれていた放射線科に行くことになります。そこでの博士の頑張りもあって、放射線科は次第に認められることになり、結核の検診でのレントゲン撮影などで、永井博士は夜昼なく長時間働くことになります。当時の放射線の遮蔽は不十分であったため、戦争の最中に博士は白血病にかかり、後3年の命であると告げられます。しかし、先に天国に召されたのは皮肉なことに永井博士の妻の方でした。この映画は日本占領下で作られたため、原爆についてはカレンダーで8月9日であることが示されるのと、子供達が疎開していた祖父の山の中の家から原子雲が湧き上がるのを見るのと、また博士が瓦礫となった自宅で妻を探してロザリオだけを発見するシーンだけです。博士は奇跡的に戦後も数年間生きながらえ、そこで原子病についての研究を行なったり、浦上天主堂の再建に尽力します。全体を通じて、博士がキリスト教の信仰に目覚めるシーンも含めて、単なるお涙頂戴の安っぽさの無い、素晴らしい映画だと思います。なお、主題歌については、映画中では1番と2番だけしか歌われませんが、映画の通りを歌詞にしており、非常に映像に合った歌となっています。なお脚本に新藤兼人や橋田壽賀子が参加しています。