オーディオテクニカのAT-OC9XSH

オーディオテクニカのMCカートリッジ、AT-OC9XSHをゲット。会社から定年退職の餞別でいただいたギフトカードで買いました。こういう普通の家電量販店では売っていないレアな商品をギフト券で買う方法ですが、ヨドバシカメラのネットで買って、受け取りを「店頭受け取り」にするという手を使いました。店頭で受け取るときの支払い手段は現金、カード、ギフト券等々色々OKです。私はヨドバシカメラの川崎店で受け取りました。昨日ネットで買って、本日の12時以降は受け取りOKでした。(受け取りOKになるとメールが来ます。)ちなみにヨドバシカメラ川崎店の地下の高級オーディオ売り場も覗いてみましたが、このカートリッジは置いてありませんでした。
このカートリッジはMC型で、ボロンカンチレバー+シバタ針です。シバタ針というのは1970年代の初めに4チャンネルのレコード(CD-4方式)を再生するために高周波特性を改善して作られた一種のラインコンタクト針です。今LPによる4ch再生は廃れたのでその意味はありませんが、点ではなく線で接触するため、寿命が長く、また高域の特性が優れています。このカートリッジはAT33EVからの切り換えで同じオーディオテクニカですし、このクラスのカートリッジになると、変えたからといって劇的に音が変わったりはしません。ただEVはテーパー付きのジュラルミンカンチレバーで中低域重視の音作りでしたが、OS9XSHは聴感上のレンジが広く、高域の立ち上がりは速く、鋭く切れ込みます。だからといってきつい音ではなく、一歩手前でバランス良く踏みとどまっている感じです。低域も引き締まって制動の効いたもので、超低域(25Hzくらい)も危なげなく安定して聞こえます。33EVに比べて優れていると思われるのは、音場が広く音像が引き締まっていることで、上下左右だけではなく前後の位置関係も的確に再現します。情報量も33EVより多いです。
最初若干のビリ付きを感じるLPもありましたが、それは針圧が1.8gになっていたせいで、2.1gに設定しなおしたら解決しました。(VPIのClassicの針圧設定は高級機にも関わらず最低で、六角レンチでウェイトのネジを緩めて前後に動かすだけというアバウトなものです。そして針圧計を使わないとどのくらい針圧がかかっているかも分かりません。それで一応シュアーの針圧計が付属していますが、機械式というかシーソーの原理で針圧を測定するものでこちらも使いにくいです。結局電子式の針圧計を別に買って使っています。)