「大魔神逆襲」

「大魔神逆襲」を観ました。これが三部作の最後で1966年の11月の公開です。今回は雪山の魔神で、冒頭では決して良いだけの神ではなく、人間に災害をもたらす荒ぶる魔神として描写されます。またこれまで2作は女性の涙で大魔神が呼ばれましたが、今回は悪い武士に捕まって労働をさせられている木こり達を探しに行く子供達4人(途中で一人溺れて3人になります)が、大魔神を呼び出すことになります。更には新機軸としては、大魔神の化身として鷹が登場します。子供たちが親たちを探しに魔の山に入って行く過程がちょっと長すぎて中間がだれます。また前2回のように悪者が直接魔神像に対して何か不敬なことをやるというのがなく、最後に悪者が大魔神にやられるシーンが今一つカタルシスに欠けるような気がします。今回人間側が大魔神を攻撃する武器として大砲が登場しますが、これも大魔神は蹴散らします。この第三作は興行的にはあまり良くなかったため、これが大魔神シリーズの最後になってしまいます。しかしこの三部作の成功は、何といっても大魔神の造形と特撮で、よくもここまで恐ろしい魔神を作れたものだと思います。