NHK杯戦囲碁 呉柏毅6段 対 林漢傑8段(2025年7月20日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は黒番が呉柏毅6段、白番が林漢傑8段の対戦でした。この碁は中盤から戦いの連続で面白い碁でした。特に印象に残ったのは、黒が右辺で抑えて、右下隅の白にプレッシャーをかけたのを、白が右辺上方で当てた後、下からまくっていって2線の当たりまで決め、それによって右下隅と渡るという打ち方が相手の読みを外す打ち方でした。そしてその後上辺の攻め合いになり、それがこの碁の最大の焦点でしたが、黒が9の3で白の左側に付けていって手数を伸ばしに行ったのですが、そこに何かの読み間違いがあったのか、手は伸びずに結局は黒から見ての2手ヨセコウという白から見たらほとんど黒を取ってしまったような戦果であり、ここで白が勝勢になりました。黒はそれでも下辺からの地模様を最大限大きくしようとしましたが、白が一部を捨てて上手く打ち回して差は縮まらず、逆にここに白からの劫立てが多数出来てしまい、黒から見て益々上辺の2手ヨセコウに勝つことが難しくなりました。黒はそれでも奮闘して中央で攻め合いに持ち込もうとしましたが、白から見て2手勝ちで手にならず、ここで黒の投了となりました。