「巨人の惑星」の”Creed”を観ました。少年のベイリーが突然熱を出して腹痛を訴えます。スピンドリフト号の救急マニュアルによればその症状は虫垂炎でした。一行に医者はいませんが、やむを得ずキャプテンが少年を手術することを決意します。しかしスピンドリフト号には麻酔用のエーテルがありません。そこで一行は巨人の病院に忍び込みます。しかしそこの医者に見つかってしまいます。しかし、医者は彼らを捕まえようとせず、危険を冒して忍び込んで来たのは病人がいるのではないかと問いかけて来ました。その医者は遭難した地球の宇宙船で入手した地球の医学書(ドイツ語)と人間用の手術キットを持っていました。医者は手伝うから代償に地球の医学書を解読して欲しいと依頼します。フィッチューがドイツ語を読めます。結局森の中で、その医者の指導を受けながら、キャプテンが手術をすることになりました。手術は何とか成功しますが、一行が病院にいたのを目撃していた清掃要員が警察を連れて来ます。医者は何とか警察官を別の方向に誘導しようとしますが、警察官に撃たれてしまいます。警察官達が地球人を探している間、一行は木に手錠でつながれた医者に礼を言い、何故危険を冒して我々を助けたのかと聞きます。そうすると医者は、「どこから伝わったか知らないが、こういう言葉があり…」と”Into whatsoever houses I enter, I will enter to help the sick”(いかなる患家を訪れるときもそれはただ病者を利益するためであり)という句を引用します。それを聞いた一行が「ヒポクラテスの誓いだ!」と言うという話です。(「ヒポクラテスの誓い」は医学生が大学を卒業する時に、いかなる時でも病人を助けるといった内容を含む誓約です。)
Hippocratic Oathが実際に使われているのを聴いてちょっと感動しました。いい話でした。
スタートレックのファーストシーズンの”What Are Little Girls Made OF?”
スタートレックのファーストシーズンの”What Are Little Girls Made OF?”を観ました。なかなか正統的なマッドサイエンティストもので良かったです。エンタープライズ号の看護師は実は科学者でしたが、ある星で5年前に行方不明になったコービー博士がまだ生きていると信じて、エンタープライズ号に看護師として乗り込んでいました。その星に向かって通信を呼びかけると、驚いたことにコービー博士は地下の洞窟で生きていました。カークと看護師が転送されて、博士に会いに行きますが、博士はなかなか現れず、カークが念のため警備のために転送させた2人のうち1人は洞窟の中の崖から落ちて死に、もう一人も巨人のような風貌の人間に殺されます。実はコービー博士はこの星で、滅んだ先住民が残したアンドロイドの技術を発見し、女性型も含め何人もアンドロイドを作っていました。博士の考え方に危険を感じたカークは抵抗しますが、捕まってしまい、カークとそっくりのアンドロイドを作られてしまいます。博士は人間を全てアンドロイド化すればユートピアになると考えていました。カークは、女性のアンドロイドにキスして愛情の感情を呼び起こさせようとします。(というかこれ007でジェームズ・ボンドが敵に捕まった時の常套パターンですが。)それで色々あって、結局は博士自身も本物は死んでしまって、その知識と精神をアンドロイドに移し替えたものだということが判明し、博士は自分は変っていない、と主張しますが、看護師(クリスチーン)はアンドロイドで人間を置き換えようとする考え方自体が変ってしまった証拠だと言います。カークによって感情を見出された女性アンドロイドが博士ともみあいになって、間違ってフェーザーを撃ってしまい、二人とも消滅します。原子力潜水艦シービュー号でも、ネルソン提督がそっくりのアンドロイドを作られるという話がありました。
NHK杯戦囲碁 小池芳弘5段 対 高尾紳路9段
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が小池芳弘5段、白番が高尾紳路9段の対戦です。この碁の焦点は白が右下隅の星の黒に付けていってからの攻防で、白は最初は付けていった石を捨てるつもりで下辺を盛り上げて打ちましたが、黒が白2子を小さく取ることをしなかったため、方針変更して右辺を動き出しました。その過程で右辺の黒に差し込んで受け方を聞いたのがちょっとまずく、黒は1子を捨てて打ちました。白はこの黒1子を取っても1眼しかなく、全体が狙われました。ところが黒が余計な手を打って白に右上隅の黒と振り替わられてしまいました。単純に得た地の大きさなら黒の方が優りましたが、右上隅は元々黒地だったのが白地になったのであり、左辺と下辺の地模様もあって、ここで白が優勢になりました。黒はその後右上隅を動いて攻め取りによる締め付けを狙いましたが、あまり上手くいきませんでした。黒はそこで勝負手で白模様の中に突入しました。この折衝で取られていた右辺の白が復活し代償で白の下辺から中央の8子が取られました。これで白模様の中の黒が全部無事で生還すればかなりの挽回ですが、白から形の不備を突かれ、黒が少しも捨てないように頑張った結果、中央の黒が死に、黒の投了となりました。
クリストファー・ノーランのテネット
テネットを観て来ました。評判通りのワケワカ映画でした。これを予備知識0で一度だけ観て分かったと言う人がいたら間違いなくそれは嘘つきでしょう。結末も作戦が成功しているとは思えないのに取り敢えず結果オーライになっていますし、その人間が死んだら世界が終るという男性が妻に殺されても何も起きず、何故これで良かったのかが理解出来ませんでした。時間が逆行するのを映像で見せるのは面白いですが(といっても逆回しにするだけのことですが)、「挟撃作戦」と称して順行時間と逆行時間の映像が順不同で混ぜられると頭がグラグラして来ます。ちょっとググったらこの映画の解説をしているページが多数見つかりますが、そういうの読まないとストーリーが理解出来ないというのは映画としては失敗だと思いますし、ちゃんとした原作があるのならそれを読めば補完されると思いますが、ストリーは監督自身によるもののようです。まあ映像を楽しむ映画だと思います。それから現代人のせいで未来人の世界での地球がほとんど危機的状況になっているという設定はいかにも今風でした。
「巨人の惑星」の”Framed”
「巨人の惑星」の”Framed”を観ました。一行は、太陽電池を効率的に使うためにレンズが無いかと探していましたが、丁度タイミング良く、カメラマンとモデルが一行のいる森にやってきます。カメラマンは撮影の後、モデルに抱きついてキスをしようとし、二人がもみあっている内にモデルは倒れて頭を石でぶつけて死んでしまいます。キャプテンとフィッチューはそのカメラマンに見つかり、モグラの穴に潜り込みますが、カメラマンは草を燃やして煙りを出し、二人をいぶしだそうとします。そこに折良く酔っ払いがやって来て、火を消したので二人は助かりました。酔っ払いはそのうち殺人現場の近くのベンチで寝てしまいましたが、カメラマンは殺人の罪をこの酔っ払いに着せようとします。酔っ払いに助けられたキャプテン達は、恩を返そうと、この冤罪の現場を、カメラマンが地面に置きっぱなしにしたカメラで撮影しようとします。撮影は首尾良く成功しますが、カメラマンは警察を呼び、酔っ払いが殺人の疑いで連行されます。カメラの中に隠れたキャプテンとヴァレリー(女性)は、そのフィルムを現像するチャンスを伺って…といったストーリーです。結局はその写真のおかげで冤罪は晴らされますが、酔っ払いが御礼のつもりなのかカメラを持ってきてくれますが、それはピンホールカメラでレンズが付いていなかったというオチです。
古関裕而の「若鷲の歌」
スタートレックのファーストシーズンの”Mudd’s Women”
スタートレックのファーストシーズンの”Mudd’s Women”を観ました。エンタープライズ号が宇宙を漂流する小型の輸送船を発見し、通信を試みるけど返事が無く、その内その輸送船は隕石帯に突入し、カークは輸送船を守るためシールドビームを使いますが、しかしそれはワープエンジンのリチウム回路を焼き切ってしまいます。輸送船から転送したのは、Muddという密輸商で前歴がありました。その他に3人の女性が転送されましたが、それは3人とも非常な美女で、エンタープライズ号の男性クルーは、スポック以外全員骨抜き状態になってしまいます。修理に必要なリチウム結晶は、距離にして2日ぐらいのライジェルIIIにあることが分り、エンタープライズ号はそこに向かいます。しかしMuddは先回りしてライジェルIIIの金を持っている鉱夫に3人の美女を売りつけ、エンタープライズ号と交渉させ、自分は助かろうとします。この3人の美女が誕生した原因は、実はビーナスドラッグという飲むと美人になる薬のせいでした。しかし、イブは元の美しくない女性に戻っていたのを、渡されたビーナスドラッグを飲んで、また美女に戻ります。しかし、それはカークがすり替えたプラセボで、イブの思い込みで奇跡が起こって本当の美人になったという、何だかちょっとの話でした。このMuddは後でまた登場するようです。
「巨人の惑星」の”Man hunt”
「巨人の惑星」の”Man hunt”を観ました。今回のはさすがパニック映画の巨匠であるアーウィン・アレンらしさが良く出た佳作でした。スピンドリフト号のある森の中へ脱走者らしき若者が逃げて来て、それを2人の警備員が銃を持って追いかけます。脱走者はたまたま隠れた所でスピンドリフト号を見つけ、それが何かの取引きに使えると思って持って逃げていきます。脱走者が逃げ回っている内に、流砂に落ち込んでしまい、どんどん沈んでいきます。スピンドリフト号も抱えられたまま沈んでいきます。これをどう助けるかという話で、最初はその脱走者にシャツを脱がせ、それを裂いてロープを作り、木の股に結び付けて脱走者を流砂から救おうとしますが、ロープが途中で切れてしまいます。スピンドリフト号の中にいたドンは、エンジンをかけて自力で脱出を試み、成功します。キャプテンはしかしあくまでも脱走者を助けようとして、スピンドリフト号でエンジンをかけてロープを固定しようとします。スピンドリフト号のエンジンはブロー寸前でしたが、何とか脱走者は流砂から出ることが出来ます。そこに警備員2人が追いかけてきて、脱走者ともみ合いになり、脱走者は一度は頭を叩かれて倒れます。しかし警備員達が格闘中に落とした銃を探している間に、キャプテン達はその落とした銃を脱走者に渡します。それで脱走者は警備員に逆襲して助かる、という話ですが、脱走者が冤罪とかなら分りますが、元々本物の犯罪者なら何で助けたのか、というすっきりしない結末でした。
スタートレックのファーストシーズンの”The Naked Time”
スタートレックのファーストシーズンの”The Naked Time”を観ました。エンタープライズ号がある氷に包まれた惑星の観測基地で6人のスタッフが死亡した事件を調査するため、その惑星の軌道を回っていました。その基地ではスタッフは自分達で暖房を切ってしまって、まるで頭がおかしくなったような死に方でした。調査に降り立ったスポックともう一人はエンタープライズ号に戻りますが、もう一人が犠牲者の血に触ってしまい、ある病原菌に感染した状態でエンタープライズ号に入ります。その男は急に感情的になって、ナイフを振り回し始め、止めようとしたスールーともう一人ともみあっている内に、自分の体にナイフを突き立てて結局死んでしまいます。その時に、スールーともう一人も感染し、スールーは操縦席を離れて上半身裸になり、剣を振り回します。スールーって日本語吹き替えではカトーになっていますが、日本刀ではなくフェンシングの剣ということは、どうも東南アジアのどこかの出身という設定ではないかと思います。また、この回で面白いのはいつも冷静で感情をコントロールしているスポックも感染して、泣き出してしまうことです。結局最後はカークも感染し、2番目に感染した男がエンジンルームを占拠してエンジンを止めてしまい、エンタープライズ号は惑星の重力で大気圏に突入しあわや燃え尽きる所でしたが、カークが反物質を使ってワープエンジンを急発進させ、何とか軌道から離れることが出来ました。病原菌は血液中に入るとアルコールのような作用を人間に及ぼすという説明で、ドクター・マッコイが治療薬を開発します。それはいいんですが、反物質による急速発進で勢いのつき過ぎたエンタープライズ号は時間を逆行して3日前に戻ってしまうというエピソードが入ります。これは後の回で過去に行くエピソードがあるので、その伏線かと思います。しかしこれまでの回やたらサイコがらみのエピソードが多いです。
NHK杯戦囲碁 許家元8段 対 安達利昌7段
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が許家元8段、白番が安達利昌7段の対戦です。対局は白が走って各所で地を稼ぎ、黒は厚いけど、白が手堅く打つ所は打って、黒の厚みが働かない感じでした。転機は大ヨセに入った所でした。黒が左下隅からの白に寄り付こうと3手かけたのに白は手を抜いて大きなヨセを打ちました。黒はそこで中央で取られてた1子の引っ張り出しを決行し、その結果左下隅からの白と右辺の白の連絡が断ち切られました。白はその時、下辺の黒地に侵入しようとする手で中央を厚くしようとしました。黒はそれを受けずに非常手段で中央を打ち、白2子を取り込みました。黒は地合では勝てずどこかの白を取るしかなくなりました。右辺の白はそれだけだったらしのげていたと思いますが、問題は右下隅で白が黒を攻め取りにしている所があり、黒はそれの復活と右辺の白の眼を取るのとの両にらみの1線への飛び込みを打ちました。白が右辺を受け、黒は右下隅を動き出し、結果として黒の花見コウになりました。この劫は白が勝ちましたが、代償として黒は右辺の白の上半分を取りました。その後更に右辺の残った白の半分も劫になり、白の劫材が続かずこの白が取られ、白の投了となりました。黒の許家元8段がワン チャンスの逆転をもぎ取りました。